大河ドラマ「ニホンちゃん」

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611100話作者
「サイクリング その4」

「そこ、何を話しているニダ。これからウリの家では大通り用の自転車を4台そろえて町内一速く走るニダ。ニホンなんかには負けないニダ! もうニホンとの合同自転車練習なんか市内ニダ!」
カンコ君は絶好調でとばしています。
「やれやれ、つきあってられませんわ」エリザベスちゃんはさっと自転車にまたがりました。「そろそろ行きましてよ。」
「そうだな…」アメリー君も素早く自転車に乗りました。「飛ばすから、タイワンちゃんは僕の後ろについてきて。風よけになるよ」
ニホンちゃんもスタンドをあげました。親指を立ててOKのサインを出しました。

「だから、ウリの自転車は……」
カンコ君の演説をよそに、4人は自転車をスタートさせました。
4台の自転車は風を切って走ります。なんといっても町内一のアメリー君、伝統のエリザベスちゃん、それにニホンちゃんです。タイワンちゃんは風よけに入りながらついていきます。
「ま、待つニダ〜」キコキコキコキコとカンコ君は必死で自転車をこぎます。でも4人とはどんどん離れていき…ついには見えなくなってしまいました。
「ア・アイゴー、自転車はウリが町内一ニダ〜、ア、アイゴ〜〜〜〜〜」
ひとりむなしくカンコ君の叫びがひびきわたりました。

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昔の海戦ネタではボートレースの話がありましたが、現代版ということで…