大河ドラマ「ニホンちゃん」

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457んんん。
『両班(ヤンバン)』

http://funshei.tripod.co.jp/html/158.html

『…というわけで、うちの嫁ときたら、
 本当に飛んでもない女でねぇ。』
今日もナヌムばあさんは、老人ホームの職員を相手に
嫁の話をしています。お年寄りのことですから、多少の
覚え違いや誇張はないとは言い切れません。
ただ嫁の悪口が言えればそれでいいのです。
それにちょっとボケが入っているのでしょうか?
自分の息子までも一緒にこき下ろしています。
『はいはい。おばあちゃんも大変だね。』
職員は聞き役に徹しています。

と、そこへ、
『あんにょんニダニダ、はしむニダ!』
カンコ君が家族と一緒にお見舞いにやってきました。
『おお、よく来たねぇ。カンコや。』
やっぱり孫は可愛いものです。

『さて、今日もお話を聞かせてあげようかね。』
一瞬、冷たい空気がサーッと通り過ぎました。
『母さん、あんまり変な話は吹き込まないでくれませんか。
 母さんが第135話をカンコだけじゃなく、あちこちでする
 ものだから、私たちがどんな思いをしているか。』
『人の噂も75日と言うからね。すぐに忘れちまうよ。』
『だからといって、お義母様。私のことも…あんまりですわ!』
アガシさんが、よよと泣き崩れます。
458んんん。:2001/07/19(木) 09:42 ID:ODS6AuCw
『それはそうとして』
ナヌムばあさんはチマをさっとひるがえし、アガシさんに
踵を返しました。そして部屋の隅に置いてある大きな瓶の
所まで歩いていくと、背中を向けたままゆっくりと言いました。
『キムチはちゃんと漬けられるようになったかい?』
再度、冷たい空気がサーッと通り過ぎました。

『さあ。カンコや。今日はとっても嬉しくなるお話だよ。うちは
 由緒ある血筋でね。昔は両班(ヤンバン)だったんだよ。』
『ホ、ホント?でもウリは、漢字知らないよ。自分の名前も
 漢字で書けないよ。それにそれに…(以下略)』
『詳しいことは知らないがね。両班だったんだよ。』
『ワーイ、ワーイ。明日学校でみんなに自慢するんだ!』
カンコ君は大喜びです。

よかったね、カンコ君。でもナヌムばあさんは少しボケが
入っているようだから、今度のお話も歪曲かも知れませんよ。