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帰り道、ニホンちゃんのユーウツはとけませんでした。
「マル教自体は悪くなかったんだ。町内のトラブルの種だし、信じた人はみんな貧乏になっちゃったけどけど、最初はみんなお家のことを思ってのことなんだ。ベトナちゃんちのホーおじさんもマル教だけどすごく偉かったって。アメリー君のお父さんに殴られてもチュウゴ君ちのお父さんに殴られてもくじけなかったそうだし」
石ころを一個蹴って、ニホンちゃんはさらに悩みます。
「なのに、うちのサヨックおじさんは朝から晩まで家の悪口ばかり言ってるのかしら。マル教のせいじゃないとするといったいなんだろう…」
ニホンちゃんは、うすうす思っているけど、でもそう言ったりしちゃいけないと家で言われていることが頭に浮かぶのを止められませんでした
「サヨックおじさんはマル教じゃなくて、やっぱり頭がおかしいんだ…」