大河ドラマ「ニホンちゃん」

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 今日のニホンちゃんはちょっとユーウツです。

 カンコ家やチューゴ家にもずばずばものを言うシシローおじさんやシンタローおじさんが人気者なせいで、あのサヨックおじさんの家での立場がだんだん危うくなってきました。その腹いせでしょうか、サヨックおじさんはますますニホンちゃんをネチネチいじめるのです。

 「あ〜あ、サヨックおじさんもニホン家の人なのにどうしてあんなにニッテイおじいさんの悪口を言ったり、カンコ君の『謝罪だ!反省汁!賠償ニダ!』を一緒になってわめいたりするのかしら」
 お昼休み、ニホンちゃんは机にほおづえを付きながら窓の外を眺めて考えます。
 「やっぱり、マル教が悪いのかしら…最近は大声で教典を読み上げたり歌を歌ったりはしなくなったけど、まだ時々マル玖珠様礼人様を拝んでるみたいだし」

 放課後、ニホンちゃんは友達に相談することにしました。いまだにマル教なチューゴ君やあのカンコ君は問題外として、タイワンちゃんかアメリー君に相談しようかと思いましたが、アメリー君ちやタイワンちゃんちではマル教の話は絶対にタブーで、マル教のことはあまりよく知らないようです。
 「やっぱりこういうことは、古いおうちの子の方がよく知ってるかも」
 物知りということではゲルマッハ君です。ご先祖様には偉い学者さんがいっぱいいるそうです。
 「あのー、ゲルマッハ君。マル教のことについて聞きたいんだけど…」
 窓際で夕日を見て思索にふけっていたゲルマッハ君は、ニホンちゃんのおずおずとした問いかけに、振り向きもせずつぶやきました
 「マル教か… うちの家もあのおかげで大変だったんだ…」