大河ドラマ「ニホンちゃん」

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143んんん。
カミングアウト・前編
今日の給食のお献立は「パエーリャ」。
フラメンコ先生はとても上機嫌です。
「ニホンちゃんのお家で言う、『炊き込み御飯』
 みたいなものよ。」フラメンコ先生がみんなに
説明してくれました。みんな美味しい美味しい
と言って食べています。

ただ一人カンコ君は折角のパエーリャに自家製の〜
歪曲はいけません。最近アガシさんはスーパーで
出来合いの Kimuchi を買っています。全裸堂出身と
いうのに Kimchi をつけた事は一度もないのです。
      ・・・・・・気を取り直して・・・・・・
ただ一人カンコ君は折角のパエーリャに出来合いの
Kimuchi をたっぷりとのせ、グチャグチャに混ぜ混ぜして
ニダニダと食べています。
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【全裸堂】
本来は全羅道(日本読み・ぜんらどう、現地読み・
ちょるらど)。この地方出身の女性は料理上手だ
というイメージがあります。ただし、アガシさんは
テキサス帰りなので、全裸堂でも間違いじゃない?
第135話「テキサス帰りのカンコママ」参照。

【グチャグチャに混ぜ混ぜして食べる】
カンコ君は、ピビンパを食べる時のように
アップルパイをグチャグチャに混ぜ混ぜして
食べて、行儀が悪いと誤解されました。
第127話「ポトラック・パーティー」参照。
144んんん。 :2001/07/17(火) 13:05 ID:YlJTmQpU
カミングアウト・後編
野蛮だわ。味なんてわかるのかしら?と
エリザベスちゃんは怪訝そうな顔をしています。
その隣ではフランソワーズちゃんが、パパの経営
しているホテルのブラックリストに、カンコ君の名前を
大きく書き込んでいます。普段から大人しくてあまり
目立たないポルとガルの双子姉妹は気絶寸前です。

みんなの気持ちを察したフラメンコ先生が、優しく
カンコ君に言いました。「ねえ、カンコ君。その……、
混ぜ混ぜのほかにも美味しい食べ方があるのよ。」
「知ってるニダ!」さあ、カンコ君の演説の始まりです。
「半万年の歴史を誇る偉大なる食べ方があるニダ!」
「あら、先生も聞きたいわ。」先生も興味津々です。
「マラして食べるニダ。とっても美味しいニダよ。
 マンセー、マラモクタ!!マンセー!!」
すっかり興奮して最後はウリマルで叫びました。

「(マラも喰った…?)」
いきなり何を言い出すのでしょう。カンコ君の
突然のカミングアウトに一同、顔面蒼白です。
ただ思い当たるフシがないわけではありません。
カンコ家では男同士でも手をつないだりします。
でも差別はいけません。色んな生き方があります。

フラメンコ先生は、アベマリアのように優しく、
慈しみ深い面持ちで、言葉を恵み与えました。
「愛があれば性の差なんて関係ないわ。」
どこかおかしいのですが、フラメンコ先生の
言葉にみんな納得しました。

「ニ、ニダ??」
カンコ君だけ何も分かっていないようです。
でも面白いので、このままそっとしておきませんか?
何故か、オランダ君がカンコ君を見つめています。
(劇終)
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【あら、先生も聞きたいわ】
フラメンコ先生は、焼肉とキムチ以外に代表的な
料理がカンコ家にあるかどうか知りませんでした。
第109話「オールキャストで」参照。
【マラモクタ】
<動詞>汁にご飯を入れて食べる。
ニホンちゃんのお家では、『汁かけご飯』
という言葉があるように、ご飯に汁をかけて
食べますが、カンコ家ではその逆なのです。