【ネタバレ】コリアン・ミステリ【上等】

このエントリーをはてなブックマークに追加
58スピノザ ◆ehSfEQPchg
さて、52ニムのご要望にお応えいたしまして、今日はまず、金聖鐘氏による序文をお届けします。

序文

 日本の小説、特に推理小説には常に関心を向けてきました。作品の質と多様性は賛嘆するに余りあるものがあり、何と言っても作家の層の厚さと彼らの創り出す数知れぬ作品に対し、羨望の念を抱いてきたことを素直に打ち明けておきたい。
59スピノザ ◆ehSfEQPchg :2012/07/14(土) 08:29:34.49 ID:BXsL5QWf
 推理小説の歴史も浅く、作家層或いは読者層においてであれ、そのいずれもが貧弱な韓国の作家の立場からすれば、すぐ隣の国で大勢の日本の作家が活躍されていることは少なからず励みになっているのであり、このこともまた認めるところです。
60スピノザ ◆ehSfEQPchg :2012/07/14(土) 08:31:29.29 ID:BXsL5QWf
この感覚の内には国籍は異にすれども同じ道を歩んでいることからくる文学上の親近感と安らぎの感情、そして良い意味での競争意識のようなものも含まれているのであろうと思うのです。
61スピノザ ◆ehSfEQPchg :2012/07/14(土) 08:47:20.36 ID:BXsL5QWf
 これまで日本の推理小説は、ほぼ一方的に韓国に紹介されてきたと見て宜しいでありましょう。言葉を換えていえば、韓国の推理小説はほとんど日本に紹介されていないということなのです。
62スピノザ ◆ehSfEQPchg :2012/07/14(土) 09:00:01.93 ID:BXsL5QWf
 単に推理小説だけでなく、他の分野においても同様の現象が生じていることについては、韓日両国の皆さん方も同様の感想を抱いておられるでありましょう。
63スピノザ ◆ehSfEQPchg :2012/07/14(土) 09:01:07.64 ID:BXsL5QWf

 とは言え、このような現象をどちらか一方の過ちだと見なしてはなりませんし、そういった認識は明らかな誤りである、というのが私の考えです。