韓国料理は日本料理のように世界的人気になるか?81
日本の国有林は林野庁が伐りまくった。
これは 「独立採算制」 という悪しき制度に由来する。
すなわち、「林野庁にかかわる経費は国の税金ではなくてすべて林野庁が自前で捻出する」 というものである。
林野庁職員ならびに現業職員の給与をかせぐために各地の原生林を手当たりしだいに伐採し売却した。
その事業は地元の業者に委託した。
それに悪乗りして各地の代議士は地元への利益誘導のために国有林資源の払い下げを迫り、伐採に拍車がかかった。
伐採の仕方も費用効果を考えて皆伐方式をとった。
皆伐に反対を唱える人々もいたが、「林業労務者の生活優先」 というお上の一喝に太刀打ちできなかった。
下界からは見えにくい深山での乱伐であったが、やがて度が過ぎて人々の目にあまるようになった。
環境意識の高まりに伴い、伐りっぱなしを批判されて林野庁は、しぶしぶ植林を始めた。
いかにもお役人的発想で杉苗を植えまくり、いま人々は杉花粉症に苦しんでいる。
もし、最初から林野庁という役所がなければそこの職員も関連業者も存在せず、その費用も必要としなかったわけである。
費用が必要でないなら、国有林の伐採もなかったわけで、
美しい原生林が国中に残り、さまざまな巨木がうっそうと茂っていたことだろう。