雨が強くなりました。カンコ君は傘を叩く雨粒の音に耳を澄ませました。
静かに背中を見せて、蛙はうずくまっています。
生きているように見えます。カンコ君は蛙の顎を指で持ちあげました。
1、2、1、2……
指を離すと、再びしまりなく蛙は横たわりました。
(こいつはもういないニダ)
そう思うと、急に涼しい風が胸に吹きこむような感覚に襲われました。
それはカンコ君がこれからの人生で数え切れなく出遭うはずの感情。
喪われたものは戻らない。別れたものに二度と出会うことはできない。そう確信した
ときに味わう、苦い味――。
(一期一会)
その言葉を唐突に思い出しました。
(あのねー、茶道の言葉なの)
クラスメイトの少女の言葉が胸中に蘇ります。
(茶会に招かれたお客も主人も、また再び会えるとは限らないでしょう? 会えた
としても、この時この場所の茶会は一回きりだわ。だから主人はもう二度とこの人に
会えない! くらいの心持で最高のもてなしをしないといけないの。だけど、世の中
なんて、みんな一期一会じゃないかしら? 『この人とはいつでも会える』と思うと、
どうしても相手を粗末にしてしまいがちだわ。本当は何の保証もないのに)
聞かされた当時は、ふん、まーたニホンが気取って、わかったようなことをいってる
ニダと思いましたが、今になるとこの言葉が身に沁みます。
カンコ君は蛙をそれほど可愛がったわけではなく、投げ石の標的にすることがよく
ありました。大抵は驚いた蛙に池の底へ逃げられて終わりでしたが、不意をつけば
石がヒットすることもあり、その時はガッツポーズで喜んだものです。
この前に会いに来たときもそうでした。
握り拳ほどの石を見事にぶち当て、ぎゃぼっ、という悲鳴とともに吹っ飛んだ蛙を
見て、今日はいいことがありそうニダ、などと思いました。
蛙が死んだのは、もしかするとあの時の投石のせいかもしれません。
(なんてことニダ……!)
カンコ君はいたたまれずに立ち上がりました。身体を翻し、池から走り去ります。
(あれがウリの一期一会ニダか? そんなのないニダよ。悪気はなかったニダ。
だって、お前はいつも池にいると思っていたから……)
切れ切れの想念が胸に浮かび、あやふやなままに消えていきます。罪悪感と喪失感が
ないまぜになり、彼の精神を苛みました。彼はまったく孤独であり、永遠に許される
ことがないように思え、ひたすら走ることでごまかせるように思えました。
彼は教室へ駆け込みました。
ベランダに置きっぱなしのスコップをつかむと、また飛び出しました。
「お前のお墓を作るニダよっ!」
蛙の亡骸に向かって、そうカンコ君は宣言しました。そうしなければ済まない気持ち
でした。
池辺に深い穴を掘りました。亡骸を墓穴に丁寧におろし、土を掛けます。あたりの雑草
はきれいにむしって、仕上げに漬物石ほどの石を置きました。
ふう、と一息ついて、全体をざっと見渡すと、それなりにりっぱなお墓に見えました。
カンコ君はお墓に手を合わせ、
「なんまんだニダ、なんまんだニダ」
と一心に祈りました。
生きてた頃は苛めてしまって悪かったニダ。もし時間を巻き戻せるなら、あんなことは
絶対しないニダのに。ウリは悔しくてならないニダ。もうやり直す機会も与えられない
……。
がさりと、雑草を掻き分ける音がしました。
何げなく目をやったカンコ君は、口をあんぐりと開け、足元の一点を見つめたまま硬直
しました。
――ヒキガエル!
一匹のヒキガエルがうずくまって、カンコ君を見上げていました。いま葬ったばかりの
蛙より身体がずっと小さく、若い固体です。背中の紋様は赤みがかり、はっきりした
線を描き、顔つきも精悍でいかにもやり手そうでした。
カンコ君が掘り出されてのたうっていたミミズをおずおずと放り投げると、蛙は空中で
すばやく舌で絡めとり、丸呑みしました。そして蛙とは思えないくらいの敏捷さで、まだ
地表にいるミミズを次々と呑み、満腹するとジャンプしながら池へ消えていきました。
まったく惚れ惚れとする手際のよさでした。
「新しい蛙が……やってきたニダ」
これは偶然でしょうか? 彼にはそう思えません。
前の蛙が、自分の替わりに後継者を与えてくれたように思えるのです。
いつのまにか雨がやんでいます。
分厚い雨雲を割って、夕方のオレンジ色の日光が地表へ差しこんでいます。
「よーし、今度の蛙はちゃんとかわいがって、大事にするニダよ!」
カンコ君は将来にむかって、そう誓うのでした。
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/05/23(土) 13:31:35 ID:Yp52U3Nd
>>221-223 飯嶋酋長・・・・・・・(´;ω;)
韓国の盧前大統領が死亡 警察が確認
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090523/kor0905231007003-n1.htm ご冥福をお祈りします。
「隣はだあれ?」
いつもと同じ、穏やかな日でした。
そう、フラメンコ先生があの一言を口にするまでは・・・
午後のHR。議題は「席替え」です。今までは班ごとにまとまっていたのですが、
そろそろ席替えしてみようか、という事になったのです。
みんなワイワイガヤガヤ。
ニホンちゃんも、ちょっとドキドキしています。
(タイワンちゃんかアメリ−くんが隣だといいんだけど・・・とにかく、カンコくんから遠くがいいなぁ)
みんなもそれぞれ意識している友人や嫌いなクラスメ−トをチラチラ見ています。
そこへフラメンコ先生が衝撃の一言を放ちました。
「席は縦2列ずつで、隣の人と机をくっつけてね。じゃあみなさん・・・」
おそらく先生も、その一言がどれだけの混乱を生むか予測していなかったのでしょう。
「好きな人と自由にペアになって下さい!(はあと)」
「え?・・・・」
さあ、どんな組み合わせができるのでしょうか?
「ええ?ど・・・どうしよう」
ニホンちゃんはとまどいながらクラスを見回しました。
しかし、とまどっているのはみんな同じです。
エリザベスちゃん「やっとあなたの隣から解放されるのね」
フランソワ−ズちゃん「それはこっちの台詞ですわ」
カンコくん「アメリ−!!」
アメリ−くん「来んな!!」
チュ−ゴくん「タイワン!」
タイワンちゃん「イヤ―ッ!!」
あっちでもこっちでも・・・
混乱はどんどん拡大していきます。
果たして収拾はつくのでしょうか?
ようやくフラメンコ先生も事態の深刻さに気付いた様です。
「みなさん!ちょっと聞いて下さい!」
「?」
「え〜このままでは、いつまでたってもまとまりそうにありません」
みんな頷きました。
「そこで、くじ引きにします。決まった席には文句を言わない事。いいですね?」
「・・・は〜い」
確かにそれしか無さそうです。みんな先生のつくったクジを引いて・・・
混乱は絶頂に達しました。
チュ−ゴくん「なんで、よりによってお前アルか!」
フランソワ−ズちゃん「こ、これならエリザベスちゃんの方が・・・」
エリザベスちゃん「・・・悪夢ですわ・・・」
カンコくん「まあ、これも悪くないニダ。そもそもウリのご先祖様とお前の先祖は・・・」
ベトナちゃん「・・・・・・・・」
アメリ−くん「重い・・・空気が重いよ・・・」
マカロニ−ノくん「あっはっは。君とは縁があるねえ」
ゲルマッハくん「ア−リア!」
ア−リアちゃん「いやあ!もう離れたくないの!」
ロシアノビッチくん「俺、悪者かよ・・・」
ニホンちゃん「は、はじめまして・・・」
紫苑ちゃん「ふん」
結局・・・・席替えは中止。
みんな元の席に戻りました。
エリザベスちゃんやゲルマッハくん達は明らかにうれしそうです。
ニホンちゃんは、新しいお友達ができなくてちょっと残念ですが、
タイワンちゃんと離れずにすんだので、ホッとしました。
が・・・
カンコくん「結局ニホンとウリとは離れられないニダ・・・」
すぐ後ろから恐ろしい囁きが聞こえ、ニホンちゃんは憂鬱になりました。
隣人は選べないのが世の定めとはいえ、ニホンちゃんの悩みはまだまだ続きそうです。
「英雄の根源」
「ウリの研究によってまた一つ偉大なる真実が明らかになったニダァァァー!」
「はいはい、凄いね、良かったね。」
カンコ君が勝利の雄叫びを上げてもニホンちゃんは知らん顔、しかし策士チューゴ君はとりあえず話だけは聞いてやることにしたようです。
「何事ネ、カンコ。また日ノ本残滓でも見つかったか?」
「違うニダ、違うニダ。何と、かのチンギスハンはウリのご先祖様という事が証明され(ry」
「チッ、少しでも期待した朕が馬鹿であったわ! 汝の先祖はチンギスハンの馬屋番が関の山であろう。チンギスハンは我が中南海家の先祖アル!」
パカラッ パカラッ パカラッ パカラッ パカラッ パカラッ 「ん? 蹄?」
パカラッ 「黙れ!」 ヒヒヒィ〜ン ゲシッ 「アイゴ!」
モンゴル君は騎馬で登場です。カンコ君を蹴り跳ばすと下馬してチューゴ君に向き直りました。
「やい、チューゴ! 我が家の守り神様が何だって!? 中南海家の出だと?」
「ふん、事実を述べたまでネ。そもそも汝の家も、元を辿れば半分は我が家の分家のようなものであろう。」
「ん、もう1回征服されたいのか!?」「何ィ?」
怒り狂うモンゴル君・猛るチューゴ君を見てニホンちゃんは事の重大さに気付きました。自分も最近トル子ちゃんに張り倒された覚えがあります。そして今回は彼女より恐ろしげな人達が荒れているのです。
「あ、あの、モンゴル君? チューゴ君? 私、あの、家のご先祖様がチンギスハンになったんだ〜って言っちゃったことがあるんだけど、怒らない、かな?」
「それ、ネタだろ?」
ちょっと古いけど
http://www.zakzak.co.jp/top/200905/t2009051401_all.html チンギスハンは我が国の英雄だ、とモンゴル・中共・韓国
向こうの方々はネタだと思ってるんでしょうか。確認はしていないので念のため。
第3003話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/05/29(金) 20:49:44 ID:WxuFuQEX
『カンコくんはうちゅうじん?』
「・・・・ニホン・・・・ニホン」
「ほぇ〜・・・・」
ニホンちゃんはどこからともなく聞こえてきたささやき声に気づき、ベッドから
上半身を起こします。すると、なぜか目の前にカンコくんがいました。
「・・・・カンコくん?」
いつの間に部屋に入ってきたんだろう、とニホンちゃんは思いましたが起き抜け
の頭ではあまり考えがまとまりません。
混乱のあまり「あー」とか「うー」とか言葉にならない声を発するニホンちゃん。
その様子に苦笑いをしながらもカンコくんは言葉を続けます。
「ニホン、今日はお別れを言いに来たニダ」
「ほぇ?」
「帰る日が来てしまったニダよ。さよならニダ、ニホン」
ニホンちゃんにそう告げたとたん、カンコくんの体はふわふわと宙に浮かび上がり
壁や窓をすり抜けてニホンちゃんから遠ざかっていくではありませんか。
不穏な空気を感じ取ったニホンちゃんは急いで窓を開け、カンコくんをなんとかして
呼び止めようと手を伸ばします。「行かないで」との言葉にカンコくんは少し困った
顔をしましたが止まりません。ニホンちゃんは必死になって大声で叫びました。
「待って、カンコくん!」
***
「カンコくん!!!」
ニホンちゃんの声に、クラス全員が振り向きます。
不意の出来事にざわめく教室。ニホンちゃんがきょろきょろと周りを眺めると、
そこはさっきまでいた自分の部屋ではなく、いつもの学校の教室でした。
「ニホン、いったいなにをやってるニカ?」
「あれ、カンコくん。さっきお別れって・・・・」
「ニダー?ははーん、さては寝ぼけてるニダね。
授業中に居眠りするなんてダメなやつニダ。
ニホンはウリがいないとホントになーんもできないニダ♪」
そういうとカンコくんはホルホルと笑い出しました。
“夢だったんだ・・・・。
そうよね、カンコくんがいなくなる訳ないもんね。”
今日はいつもと違うシャツを着ていますが、たしかにこの少年はカンコくんです。
ちょっと意地悪だけど、いつも楽しく笑わせてくれるカンコくん。
カンコくんが隣に居ることに胸をなでおろし、ニホンちゃんは席に着きました。
ニホンちゃんとカンコくん、この二人の日常はまだまだ続きそうです。
***
「そういえばカンコくん、前の服はどうしたの?」
「破けたから捨てたニダ。ウェーハッハ」
解説 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/05/29(金) 20:53:39 ID:WxuFuQEX
今日はノムたんの国民葬だったので、追悼作品を投稿しました。
「快楽の償い」
『ルーマとキスしたくない? 体育館の裏で。』
そう書かれた貼紙が廊下の片隅にこっそり貼られているのを見つけた野郎どもは、教室から女子がいなくなると徒党を組んで談義を始めました。
「やってみたい! ぜひやってみたい!」
「確かに魅力的だ。そりゃ非常に魅力的だよ。でもなぁ」
「・・・・・・ 相手はルーマだ。絶対、無事には帰れないぜ。」
野郎どもと言えどもおいそれと申し込むわけには行きません。ルーマちゃんといえば他の子に比べて妙に発達した犬歯に加えて、赤い瞳に白い肌。
住んでいる不気味なお城の周りには蝙蝠が飛び交い、地下からは嘆きの声や鎖を引き摺る音が聞こえるとの噂もあります。好奇心以上に怖いのです。
「俺は干からびたくないや。」
「・・・おい、マカロニーノが居ないぜ。何処行きやがった?」
///////////////////////////////////////////////////////////////////////////
「ねえ! ねえ! ルーマちゃ〜ん♪ これ貼ったの君だろ? ぜひこの僕と☆」
「あら、あんたが来たの? お一人?」
「うん、君みたいな魅力的で素敵な女性と釣り合うのは僕以外には居ないからね♪」
///////////////////////////////////////////////////////////////////////////
数日後、マカロニーノ君の魂の脱け殻が公園で発見されました。
「あんな奴の魂なんか吸うんじゃなかった〜(涙)。マザコンになっちゃった・・・ 治るかなあ(泣)。」
http://news.livedoor.com/article/detail/4163518/ ルーマニア18歳女性の処女をイタリア人が約130万円で落札。しかしビザとか税金とかの問題が発生。
「壊れた人形」
土曜日の朝──
カンコ君が目を醒ますと、戸棚の上から人形が落ちていました。
「……アイゴー、壊れちゃったニダ」
床に落ちて壊れた人形を見つめて、カンコ君は小さく呟きました。
「遊びに行こうとした矢先に……まったく、困ったもんニダ」
せっかくの休日が台無しになった気分でしたが、そのままにはできません。
ぶつぶつ言いながらも、仕方なく片付け始めたカンコ君でしたが──
ふと、人形の顔──既成のパーツでは気に入らなくてわざわざ作り直した
顔の部分に指が触れたとき……
「あ、あれ?な、何だか視界が滲んできたニダ……」
それが、自分の目から溢れた涙だということを、一瞬理解できませんでした。
「な、何だって、ウリが今さらこんな古い薄汚れた人形なんかに……」
そんな強がりを口にしたカンコ君でしたが、人形の思い出が甦ってきます。
人形を自分で買ったときの誇らしい気持ち──
ニホンちゃんのライオン頭の人形と繰り広げた戦いの日々──
アメリー君から貰ったカッコいい指揮棒を装着した姿──
クルミを割ったり、ミカンを盗んだりと、お茶目な真似をしたこと──
短い間にも百出する想い出の数々、そういえば最近疎遠なキッチョム
兄さんも、この人形だけは気に入っていたっけ………
いつの間にか、カンコ君は壊れた人形を胸に抱いて泣き崩れていました。
何だか自分がとても可哀想に、けど、可哀想な自分がなぜか心地よくて
「……ずーっと、このままでいたい気分二ダ……」
しかし──
┣"┣"━━━━━━ン!!!
「う、うわぁぁぁっ!な、何事ニカッ!!」
「ウェーハッハッハ!新型花火の実験成功ニダ!!」
「き、キッチョム兄さん、何やってるニカ!?」
カンコ君ちの家庭の事情は、そんなカンコ君の心境なんか無視して
どんどん混迷の様相を深めていくのでした。 (了)
サヨナラ(ToT)ノシ のむたん。
いくつもの笑ネタをありがとう。
第3006話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/06/02(火) 21:20:20 ID:Pmxj0jhW
『貴族のたしなみ』
地球小学校の校門に、一台のロールスロイスが乗り付けました。
執事のパーカーさんがドアを開けると、出てきたのはエリザベスちゃんです。
優雅な立ち振る舞いでパーカーさんからの問いかけに「よしなに」と答えると、
今度はエリザベスちゃんの後から細身の剣を携えた小さな女の子が出てきます。
それは護衛のマルタくんでした。今日はエリザベスちゃんとの初登校。
女王様の護衛として、今日からマルタくんは女の子の格好で彼女と登下校を共に
するのですが、なにやらマルタくんの様子が少しおかしいようです。
(うー・・・・すーすーする。パーカーさん、やっぱりコレ恥ずかしいよぅ・・・・)
マルタくんはやはり着慣れないスカートが恥ずかしいのか、スカートの前と後ろを
押さえてモジモジと足踏みをしています。
その様子を見かねたエリザベスちゃんはマルタくんに声をかけました。
「何をしているの?はやくついてきなさい」
「はっ、はい!」
エリザベスちゃんの言葉に、護衛である自覚を取り戻したマルタくんは、とてとてと
必死に彼女の後を追います。その姿はオトコノコなのに女の子そのもの。
そのとき、一陣の風がエリザベスちゃんたちをおそいました。
ファサー・・・・・・・・。
第3007話 えれぽん 投稿日: 2009/06/08(月) 23:28:41 ID:A/VUIuYi
「たまには真面目に授業風景」
国語の授業です。
「先生、儚いってどういう意味ですか?」
アメリ−くんが質問しました。言われて見れば中々説明しにくい言葉です。
フラメンコ先生もちょっと困った顔をしました。
「そうねえ・・あっけないとか、むなしいとか、そんな意味なんだけど・・」
ちょっと考えてから、逆に生徒達に質問します。
「みなさんだったら、この言葉をどう表現しますか?」
う〜ん・・・みんな考え込みました。
ニホンちゃんも考えましたが、上手く言葉に出来ません。そんな時に限って・・・
「じゃあ、ニホンちゃん」
当たっちゃいました。
「えっと・・あの・・上手く言えないんですけど、桜とか、そんなイメ−ジです」
クラスの一部は、なるほどと頷きましたが、桜を知らない人達もいます。
でも、イメ−ジで説明するのはいいアイディアだとみんな思いました。
「次は、チュ−ゴくん」「人の生命アル」
「・・・大事にしましょうね。じゃあ、エリザベスちゃん」「栄華、かしら」
「フランソワちゃん」「美しいもの、ですわ」
「カンコくん」「桜はウリの家が起源ニダ」
「当てた先生が悪かったわ・・次、紫苑ちゃん」「・・・平和」
「・・・えっと、マレ−シアくん」「カンコが造った物全て」
「あはははっと、笑い事じゃ無いわね・・・それじゃあル−マちゃん」「女と男の友情ね」
みんな次々に答えますが、抽象的というか、中々これだという答えが出ません。
「アメリ−くんも何となく分かってきたかな?試しに言ってごらん」
「う〜ん・・・キッチョムの強がり?」
アメリ−くんらしい答えですが、妙に説得力があります。
みなさんなら、どう表現しますか?
第3008話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/06/12(金) 22:41:08 ID:oyZ3zrzn
『3人用』
「ザイーーーー!!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
カンコくんは帰ってくるなりザイちゃんに泣きつきました。
「ああ、ウリは世界一不幸な少年ニダ!」
突然のことに驚き、食べていたソンピョンをのどに詰まらせるザイちゃん。
「急にどうしたニダ?オッパ」
あうあうと言葉にならない声を上げてひとしきり泣いた後、ようやく落ち着いた
カンコくんはゆっくりと理由を語りだしました。
***
それは晴れた午後のこと、ニホンちゃん、アメリーくん、チューゴくんの3人が
空き地に集まり夏休みのことについて相談していました。
「今度みんなでキャンプに行こうと思うんだ。ウチの別荘で!」
「ステキね」
「すばらしい考えアル」
そこへ通りかかったカンコくんが話に入ってきます。
「話は聞かせてもらったニダよ!
キャンプといえばウリニダ。是非ともウリもまぜてほしいニダ!」
これを聞いたチューゴくんはこう言いました。
「悪いなカンコ、このキャンプは3人用アル」
「ニ・・・・ニダァ!?」
すかさずアメリーくんも続けます。
「カンコの癖に、生意気だぞ!」
「ア・・・・アイゴーッ!!」
更にニホンちゃんもこれに応えました。
「ゴメンね、カンコくん」
「キィィィムチィィィィィーーー!!!」
***
「・・・・と、いうことがあったニダよ」
カンコくんの話を聞いてザイちゃんはため息をつきました。
「オッパは日ごろの行いが悪いから・・・・」
「なんとかしてよ〜トンチャモン〜!」
「ウリはトンチャモンじゃないニダ!勝手にシル!」
ザイちゃんの冷たい言葉にカンコくんはニダニダと手足をばたつかせ、
窓の外にはチゲのように真っ赤な夕日が輝いていました。
解説 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/06/12(金) 22:42:42 ID:oyZ3zrzn
【元ネタ】
【韓国】 来月、米・中・日三カ国高位級会議開催で「韓国疎外論」浮上〜韓国の外交的地位、低くなった?[06/10]
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1244724152/
第3009話 喪神の森 ◆fkG.pq.HHI 投稿日: 2009/06/13(土) 19:12:35 ID:B2TFz2y3
その尊き御名はエリザベス 1/4
エリザベスちゃんと、フランソワーズちゃんが教室でいつものように、
一見和やかに談笑していました。
傍から見るとそれはまるで華のよう。
「あらリズ、肌に光沢があって、そのくせ髪は渋みがでてきたわね。貫録をかんじるわ」
「貴方も、腰回りがふくよかになって、とても健康的ね」
かわす言葉は、抜き身の刀のよう。
おほほほほほ、という二人の高笑い。教室から自然人影が消えていきます。
「・・・そういえば、リズ。明日、ニホンちゃんのところでお祭りがあるらしいわよ」
「あの子のうちはいつでもお祭り騒ぎばかりしてるじゃないの」
「たしかエリザベスwが有名なお祭りなのよ」
フランソワーズちゃんは、 エリザベスちゃんは、そっとお腹をつまんでみました。
ちょっと栄養が詰まりすぎてるかも知れない・・・
「まあ、ニホンちゃんたら、見どころのある子は違うわね」
エリザベスちゃんは、そっと頬をなでてみます。脂ぎってないわ、日差しのせいよ。
「あらリズったら、これをお使いになって」
優しくそっとエリザベスちゃんの肌に手を触れる、フランソワーズちゃん。
「ほら、あぶらがこんなにベッタリ!」
エリザベスちゃんの目に突きつけられた小さな紙片。
べったり、しっとりしているのは、絶対に気のせいです。
大事なことなのでもう一度、気のせいじゃなかったら、目の錯覚です。
2/4
二日後、ニホンちゃんはエリザベスちゃんに詰め寄られていました。
「昨日、貴方のうちのお祭りを見せていただきましたわ」
「・・・昨日? ・・・ きのう きのー・・・・・・キノウはナンにモナカタヨ、ウン、ナイナイ」
ニホンちゃん、は首をギコギコ、カクカク。
「女装クラブの名前にエリザベスと付いているのはどういうことかしら?」
「・・・え、っと、・・・その、あの・・・・」
やっぱり、あのデッカイ、ピンクのアレ見たんだ。どうしよう、どう誤魔化そう。
「エリザベス神輿と名付けられた、アレはいったいど う い う つ も り?」
「あー・・・」
ニホンちゃんは、ダラダラ滝のように流れる汗を拭きつつ、切り返します。
「ごめんね、私良く分からなくて、アレってなあに? おしえてー?」
「巨大なペニ・・、アレですわよ!・・・・・・・・そ、その男性自身です」
「ペニ、ペニ、ペニシリン? 男の人が地震、雷、オヤジ?」
わずかに首をかしげるニホンちゃん。カマトトが様になっています。
3/4
「そう、惚けるつもりなのね。判りました、ええ判りましたとも」
エリザベスちゃんの、眼光に怪しい光がともったように見えました。
「ペニスですわ、ぴんくの巨大なちんぽです。ち・ん・ぽ・こ ですわよ!」
明らかに血走った眼で叫ぶエリザベスちゃん。
鼻息荒く、言葉を続けます。
「で、ど・う・い・う・つ・も・り・で・す・か!」
「あう、あう・・・」
私のせいじゃないのに。うちの人間は面白ければなんでもやっちゃうんだもの・・・
烈火のごとく、怒りに震えるエリザベスちゃんの脅威。
あわれ、ニホンちゃんの命は風前のともし火。
678 :
スレ統一ルールに基づき移管:2010/05/07(金) 23:44:59 ID:IjQg6JMM
4/4
「さくら、さくらーーー、良いものが手に入ったの、一緒に見ませんこと?」
元気よく教室に飛び込んできたフランソワーズちゃん。
「あら、どうしたのリズ。そんな血走った眼で」
エリザベスちゃんの剣幕もどこ吹く風、動じる様子を見せません。
「いま、大事な話をしているの。フランソワーズは引っこんでなさい」
バシンッ 轟音とともに、机を叩くエリザベスちゃん。
「丁度、良い所にいますわね、リズ。貴方にとってこれより大事なことなどないと思いますけど?」
ふふん、と優雅に笑う、フランソワーズちゃん。
その手から、一枚の写真がこぼれます。いえ、あからさまに落としました。
「アラいけない、リズ 拾ってくださる?」
「ふざけないで!・・・・・・」
真赤だった写真が目に入ったとたん、エリザベスちゃんの顔がリトマス試験紙のように
あっという間に、真っ青に変わりました。
「貴方、・・・見てましたの?」
素早く拾った写真を、慌てて握りしめるエリザベスちゃん。
「何の話かしら?」
フランソワーズちゃんは、どこからだしたのか、ビデオカメラを再生しました。
小さな液晶スクリーンの中のエリザベスちゃんは、大はしゃぎで巨大なぺ二●にまたがっていました。
次のシーンでは、
でっかいまーーーらーーー でっかいまーーーらーーー
ビデオの中のエリザベスちゃんは上機嫌で、叫んでいました。
解説 喪神の森 ◆fkG.pq.HHI 投稿日: 2009/06/13(土) 20:47:02 ID:B2TFz2y3
出かけてました。
規制で書き込めませんでした。 遅れてごめんなさい。
あぶら取り紙のソース 話削ったので、必要なくなったけど、一応。
ttp://karasuma.keizai.biz/headline/240/ あとは、エリザベス神輿 で検索してくださいm(__)m
ムシャクシャシテヤッタ・・ 反省してる・・
ブランク空くと、文章の書き方忘れます・・・
679 :
1ニホンちゃんスレ住人 ◆r3ziYwnrUrDQ :2010/05/07(金) 23:53:12 ID:IjQg6JMM
作品の話数について
まとめサイト管理人氏は、「うちではこう振ります」と言っています。つまり公式ではないとなります。
また、この件について一切コメントしないとも発言しています。従って話数カウントについては。
移管してその順番でカウントしていっていいのではないでしょうか。これはあくまで私の提案ですが。
「それはない」
ニホンちゃんのお家に皆が御呼ばれした時のお話です。
今日のニホンちゃんが皆に振舞ったお料理は。
「ラーメンに炒飯に焼き餃子に饅頭、焼餅かあ」
「チューゴ家風なのね」
皆そのお料理を見て言います。しかしここで当のチュ
ーゴ君が眉をしかめさせてこう言ったのでした。
「前から思っていたあるが」
「どうしたんだ?」
「何かあったの?」
皆が彼に尋ねるとです。チューゴ君は首を捻りながら
こう言うのでした。
「ラーメンは麦あるな。餃子も麦あるな」
「ええ、そうだけれど」
「それがどうかしたの?」
「そっちじゃ普通に主食だったよな」
アメリー君がここで言います。彼のお家はパンなので
彼が言っていることがよくわかるのです。
「それでこれなんかはパンにあたるよな」
「そうある」
チューゴ君はアメリー君が持って見せてきたそのお饅
頭を見ながら答えます。
「実際にニホンちゃんは今こうしてこの餅も出してい
るあるな」
「うん、そうだけれど」
ニホンちゃんもチューゴ君が指差したその焼餅を見な
がら答えます。
「それがおかしいの?」
「これは僕の家では主食ある」
チューゴ君ははっきりと言いました。
「ニホンちゃんのお家風にアレンジされているあるが
どれもこれも僕の家ではそれだけで主食あるぞ」
「そうよね。あたしもそれ前から思ってたのよ」
今度はタイワンちゃんも出て来ました。
「ニホンちゃんってオオサカの間とかじゃ焼きそば定
食とかお好み焼き定食とかうどん定食とか出してくれ
るじゃない」
「それおかしいの?」
「炭水化物と炭水化物よ」
タイワンちゃんもこのことを指摘します。
「つまり主食と主食」
「ああ、そういえば」
今度はアメリー君も言います。
「ニホンちゃんってピザと御飯一緒に食べたりとかさ。
そういうこともしたりするよね」
「それもおかしいかしら」
「御飯とパンって。お握りとハンバーガーでハンバー
ガーおかずみたいになってたりとか」
「駄目とは言わないあるがかなり面妖には思えるある
よ」
チューゴ君がまた言います。
「主食をおかずにして主食というのは」
「ちょっとねえ」
「考えられないっていうかな」
「えっ、そうだったニダか!?」
けれどここで何故かです。カンコ君がびっくりした顔
で言ってきました。今までは食べることに専念してい
たのです。
「ラーメンと炒飯の組み合わせは主食と主食だったニ
ダか。ウリはてっきりラーメンも餃子もおかずと思っ
ていたニダよ」
「ああ、そういえば御前のところもな」
「主食はお米だったあるな」
「そういえばそうよね」
ここでアメリー君もチューゴ君もカンコ君もカンコ君
のお家もまた主食はお米であることを思い出しました。
それで言うのでした。
「ニホンちゃんの家もお米だけが主食って考えている
ところがあるからな」
「麦とかはそうではないと思うあるな」
「まああたしのところでも。麦を主食って思うことは
あまりないけれどね」
タイワンちゃんはここで自分のことも言うのでした。
「あたしのところはあったかいというか暑いからお米
が主になるからね」
「その通りある。お米は暑い場所で採れるものあるか
らな」
チューゴ君がそれを指摘します。そして自分のお家の
ことを言うのでした。
「我がチューゴ家ではチョウコウの水路ではお米ある
がコウガの水路では麦等になっているある」
このことを指摘します。
「丁度ワイガの水路で分かれているあるよ」
「その麦だってな。大麦とか小麦とかあるからな」
アメリー君は麦のことについて話します。
「EU町は寒いからな。お米はマカロニーノのところ
とかフラメンコ先生のところで採れるけれどそれでも
主食じゃない」
このことを指摘するのでした。
「ニホンちゃんのところやカンコのところは寒い場所
もあるけれどお米が何処でも採れるだろ」
「キッチョム兄さんのところも一応そうニダ」
カンコ君は自分のお家のことを考えながら言いました。
「ウリは麦は主食にはどうしても思えないニダ。やっ
ぱりお米が主食ニダよ」
「そうよね。まあお米の種類は違うけれど」
ニホンちゃんはお米の種類を指摘しました。
「ジャポニカとインディカでね」
「ウリは正直ニホンのお米よりウリナラのお米の方が
好きニダが」
カンコ君はこれも言います。
「けれどやっぱりお米が主食ニダ」
「けれどな。麦も主食なんだYO」
アメリー君がまたこのことを指摘します。
「五穀というあるな」
チューゴ君はこの言葉も出します。
「お米以外にも麦や稗や粟、あとは豆ある」
「特に麦よね、この場合はね」
タイワンちゃんもそこを言います。
「つまりよ。ニホンちゃんは主食をおかずにしてそれ
で主食を食べているわけなのよ。これがかなりおかし
いってところまではいかないけれど変わっていると思
うのよ」
「ううん、そうなの」
「そういうことなのよ。炭水化物で炭水化物を食べる
っていうのはね」
また言うタイワンちゃんでした。
「やっぱり違うのよね」
「違うの」
「しかしそれはおかしいニダか?」
カンコ君はどういうわけか今回どちらかというとニホ
ンちゃんの側にいます。とはいっても喧嘩というわけ
ではありませんがです。
「ウリはそうは思わないニダが」
「おかしいだろ。じゃあ御前はハンバーガーかサンド
イッチで御飯を食べるのか?」
アメリー君はカンコ君に対して言います。
「そうだろ。それはないだろ」
「そうある。僕はそれがどうも気になって仕方ないあ
る」
最後にチューゴ君が言いました。何かお話が平行線、
しかもアメリー、チューゴ、タイワンのややサイケデ
リックな組み合わせの有利のまま終わろうとした時で
す。ここで新たな人が。
「美味しければいい」
こう言う人が出て来ました。それは今まで言い合いに
加わらずに黙々と食べていたベトナちゃんです。彼女
はごく普通にニホンちゃんの餃子やラーメンで炒飯を
食べています。当然焼餅はお饅頭もです。そうしたも
のを普通に食べながら言うのです。
「それに。マカロニーノはパンと一緒にリゾットを食
べていたりするけれど」
「あっ、そういえば」
「そうあるな」
「確かに」
ここでサイケデリック連合がふと気付きました。言わ
れてみればそうです。今はマカロニーノ君はこの場に
はいあませんがです。それでもアメリー君はお家にマ
カロニーノ君のお家から来た人もいるからわかるので
した。
「言われてみれば」
「あれはお米をおかずにしてそれでパン、つまり麦を
食べているあるが」
「同じ?つまり」
「他にもあるわ」
ベトナちゃんの指摘はさらに続きます。淡々としてい
ますがそれでも核心をついています。そのうえで食べ
続けているのです。
そしてです。ベトナちゃんの次の指摘はです。
「パスタを食べながらパンを食べるわね。マカロニー
ノはパスタはスープと同じって言ってるから」
ベトナちゃんの指摘は的確です。何処までも冷静でも
あります。
「ニホンちゃんのそのラーメンもそういうことになる
のじゃないかしら」
「それでおかずにもなる」
「そういうことあるか」
「成程ね、そうなの」
「マカロニーノのところではお米は野菜と思われてい
るし」
ベトナちゃんの指摘はこうした細かいところまでも言
われています。
「それじゃあニホンちゃんのところもそうなるのじゃ
ないかしら」
「お野菜とは思わないけれどおかずだとは思ってるわ」
ニホンちゃんがまた指摘しました。
「そういうことよ」
「私はおかしいとは思わないわ」
ベトナちゃんは結論みたいな言葉を出しました。
「人それぞれ、お家それぞれだから。出されたものを
ありのまま美味しく食べればそれでいいのではないか
しら」
「まあ。言われてみればな」
「その通りあるが」
「そうよね。美味しいことは美味しいし」
三人もようやくここで矛を収めました。
「そうか。ありのままか」
「美味しいものはそれでいいあるか」
「特に言う程じゃないのね」
「その通りニダ。ありのまま食べればいいニダよ。
ウリも今はそうしているニダよ」
「そうかしら。カンコ君のは」
しかしです。ここでニホンちゃんがカンコ君に対して
言います。それは何故かというとです。
見ればカンコ君の炒飯もラーメンも真っ赤になってい
ます。餃子やお饅頭にはこれでもかとコチュジャンが
付けられています。キムチも大量にあります。勿論彼
がわざわざ持って来たマイキムチです。
それを見てです。ニホンちゃんは言うのです。
「ありのままっていうのは」
「ええい、これは味付けニダ」
しかしカンコ君はこう主張します。
「ウリの好みの味付けニダ。これはどうでもいいこと
ニダ」
「けれど。極端過ぎるから」
ベトナちゃんも突っ込みを入れます。
「幾ら何でもそれは」
「人間細かいことを気にしていたら大きくなれないも
のニダ。気にするなニダ」
「御前が言うな」
最後に皆の突込みが炸裂しました。結局辛いものでな
いと食べた気がしないカンコ君でした。
694 :
マンセー名無しさん:2010/05/08(土) 23:44:55 ID:xOqcPoqa
63 :創る名無しに見る名無し:2010/05/08(土) 02:08:42 ID:54n9TvSj
『主食×2×3?』
「なあニホン、汝はダイエットとか興味はないアルか? 贅肉は胸ではなく腹にたまるのが普通アルぞ。」
「ほえ?」
ちょっとあきれ顔のチューゴ君に小言を言われたニホンちゃんですが、小言の意味がわからずキョトンとしてます。そもそも餃子定食を食べてるだけなのに何が問題なんでしょうか。
「いやほら、ギョーザは主食であろう。主食をおかずに米を食べて大丈夫かなと思ったアル。」
「いやギョウザはおかずでしょ。そりゃ皮は小麦粉だけど。」
「そうか、汝にとってはそうなのか。」
「そうだよ日ノ本家では餃子はおかずだよ。」
ウヨ君も2人のお話に入ってきました。ちなみに彼はお好み焼き定食を食べてます。ニホンちゃんの方はお好み焼きと米飯は一緒に食べません。
「人それぞれだyo. しっかしこれは旨いな。考えた奴は天才だろ。」
「いやそれは太るアル/でしょ/だろ。」
炭水化物でコロッケを作って炭水化物で挟んだものの2つ目を食べているアメリー君は最近少し太ってます。
元ネタ
( `ハ´)「日本人は炭水化物をおかずに炭水化物を食べてるアル・・・キチガイアル」
第3010話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/06/14(日) 22:09:55 ID:x2zBSibo
『さくら、ガンバリます!』
ユッサユッサ ユッサユッサ
(でかっ!!!姉さん、なにやってるんだろう・・・・?)
先ほどからなにかを踏んづけているニホンちゃん。日曜の朝から白い塊を踏んでは伸ばし、
伸ばしてはこねています。そして最後に包丁でトントントンと切り・・・・・・・・。
「できた!」
なんとニホンちゃんがこねていたのはうどんでした。ニホンちゃんは作ったうどんとお菓子
を手早くバスケットに詰めると、いそいそとよそ行きの服に着替えます。
「姉さん、どこか行くの?」
「ベルギーくんのところよ」
ベルギーくんはユーロ町のお菓子作りが得意な少年です。
料理が好きなニホンちゃんは、なにかしら作るとベルギーくんのところへ持って行き、彼に
試食をしてもらったりするのですが、今日はお菓子だけでなくうどんも持っていくようです。
***
「ベルギーくん、今日はうどんも持ってきたの」
「わーい、嬉しいな」
言うが早いか早速ずずずっとうどんをすするベルギーくん。
「おいしーい!!!
ふん、このもっちりとした噛みごたえ、すべるようなのど越し!
ダシの取り方も完璧だ、このツユが更に味に深みをあたえさせる」
ベルギーくんはうどんを口にするなり、まるで美食家のような口ぶりです。
「よかった。おまんじゅうも焼いたのよ!」
思ったよりうどんが好評だったので、今度はホワイトチョコレートで周りをコーティングした
おまんじゅうを取り出します。白くて丸い、まるでカモメとかの玉子の様なおまんじゅうです。
「おいしい!このおいしくて、おいしい・・・・・・・・
なんかよくわかんないけどすごくおいしいよ!!」
「ありがとう!紅いもを使ったタルトもあるわ!」
今度はリュー君の畑で採れたお芋がふんだんに入ったタルトが出てきます。
「これもおいし・・・・うっ!?」
急いで食べたのがいけなかったのか、ベルギーくんはタルトをのどに詰まらせてしまいました。
むせて苦しそうに咳き込むベルギーくん。
「大変!さあ、このお水飲んで」
おどろいたニホンちゃんは水を差し出し、それをごくごくと飲むベルギーくん。水がのどを
うるおし、一息ついたところでベルギーくんはこう言いました。
「こっ・・・・このお水、おいしいーーーっ!!!」
何を食べてもおいしいといって喜んでくれるベルギー君。
ニホンちゃんとベルギーくんの試食会はこれからも続きそうです。
解説 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/06/14(日) 22:12:31 ID:x2zBSibo
【元ネタ】
讃岐うどんが3年連続最高金賞 国際食品コンテスト
http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/kagawa/090613/kgw0906130202000-n1.htm 水
http://blog-imgs-18.fc2.com/a/l/k/alkaliion/20070604172310.jpg ちなみにモンドセレクション出品の5割が日本の製品で、入賞の8割が日本の製品ニダ。
第3011話 喪神の森 ◆fkG.pq.HHI 投稿日: 2009/06/18(木) 23:43:59 ID:Xc5TpijB
浪漫飛行 1/2
その昔、子供たちの間で輪ゴム飛ばしが流行りました。
誰かが、両手を使って飛ばすことに成功しました。
片手で飛ばすより、もっと遠くに飛んでいきます。
ウヨ君は閃きました、まとめて道具使えば、もっと遠くに飛ばせる!
割りばしと、輪ゴムでゴム銃を作りました。
沢山まとめた、銃ということでジュータク砲と名付けました。
1mの輪ゴムを飛ばす、10m級の巨大な割りばし銃は、まさに浪漫。
飛距離30mはいけるはずです。
ウヨ君は力をこめて、輪ゴムをひき、更にひき、まだまだひき、・・・
バチンッ!
ウヨ君は前後、合わせて10秒ほどの記憶がなくなりました。
浪漫飛行 2/2
武の失敗は、工学がたりてない為だ。
アメリ君は、ジュータク砲を改良し、改良し、改良し、・・・
アメリ君自身、仕組みを理解できないほど複雑にしました。
これできっと大丈夫です。
ゴムも自転車のチューブに変えた。
占いクラブ、緑色の間口でも飛距離は50mと出ました。
まさに完璧です。
アメリ君は力を込めて、さらに込めて、ひたすら込めて、・・・
ブチンッ!
アメリ君の記憶は、何秒か確実に失われました。
第3011.3話 行列の出来る料理店 投稿日: 2009/06/19(金) 15:28:02 ID:sjOmUmkG
ニホンちゃんがお使いで商店街までいくと、どうやら繁盛しているお店があるようで、長い長い行列が出来ていました。
行列が大好きなニホンちゃんはもう目を輝かせて列の最後尾に並びました。
こんなに大勢の人が並んで待つほどのお店、どんなに素敵なんだろうと思うとwktkが止まりません。ニホンちゃんはお使いの目的も忘れてしまいました。
「やあニホンちゃん」
気がつくとユーゴ君がニホンちゃんの後ろに並んでいました。
「ユーゴ君いいところに。行列ができてるからとりあえず並んじゃったんだけど、これってなあに?」
「知らないで並んでたのかいニホンちゃんは」
「お恥ずかしながら」
これだから良いところのお嬢様はとユーゴ君は呆れてしまいました。
「まあ別に秘密じゃないから教えてあげるけど、実はね、とても素晴らしいサービスをしてくれる料理店があるんだよ」
「えーっ、ホントっ!?」
ニホンちゃんの予感は的中しました。
「本当だよ───でもね、ニホンちゃんみたいなお金持ちだと、ちょっと肌に合わないんじゃないかな」
「そんなことないよう」
そんなに素敵なお店なら自分が合わせればいいんだもん、ちょっとぐらいニホン我慢できるよと、ニホンちゃんも必死にアピールしました。せっかく並んだのに脅かされてステキ体験を逃してしまうだなんて日乃本家の家訓にだってありません。
「じゃあ、いまからちょっと1時間ほど並ばなくちゃいけないけど覚悟してね」
「大丈夫まーかせて!」
実際には3時間ほど路上で立ちっぱなしでした。
ニホンちゃんは膝がガクガクになってもう立っていられないほどになったとき、ようやくお店の中に入ることができました。
「うわぁあああ、お店のなか、お客さんで一杯だねえ」
「いつもより多いんじゃないかなあ」
とりあえずニホンちゃんとユーゴ君は空いていた席に座って、メニューを開いて料理を選び始めました。
「子羊の香草焼きUDBA風って美味しいの?」
「わりといけるよ。僕は民族ごった煮を頼もうかな」
ふたりは注文を決めると卓上の呼び鈴を鳴らしましたが、店員が注文を取りに来る気配すらありません。
「お店の人忙しいのかなあ」
「そうだねえ、他にも待っている人いるみたいだ」
ほとんどのテーブルには料理が載っていませんし、椅子に座っているお客もお腹が空いて瞳がギラギラと輝いていました。
「まだ待ちそうだけどニホンちゃん耐えられる?」
「だ、だいじょうぶ…だとおもう」
それからまた1時間待ちました。
人いきれと湿っぽさにニホンちゃんがぐったりとテーブルに突っ伏しているところに、ようやく店員が注文を取りにきました。
「遅いよう…ってサヨックおじさん!?」
「やあニホンちゃん、よく来てくれたね」
なんと注文を取りにきたのはサヨックおじさんでした。
嫌な予感がニホンちゃんの脳裏をかすめましたが、空腹という名の熱気に浮かされたニホンちゃんはもう我慢できません。
さっそく子羊の香草焼きを注文しようとしました。
「その料理は今作ることができないんだよ」
「え"──────っ!!」
ニホンちゃんがげんなりするのを見てサヨックおじさんはいやらしそうに笑いました。
「じゃあ、チトーサンドにする」
「残念、これも品切れさ」
「じゃあこれっ!」
サヨックさんは首を振りました。
注文するもの全てが品切れなので何も食べられません。
ニホンちゃんはとうとう怒り出してしまいました。
「外で3時間も立ちっぱなし、席についても1時間も待たされっぱなし、おまけに注文すらできないだなんて、こんなので本当に商売やる気あるのサヨックおじさん!?」
「いや、ボクにそんなこと言われてもねえ」
怒られたサヨックおじさんは助けを求めるようにユーゴ君のほうを見ました。
「ニホンちゃん」
ユーゴ君はいいました。
「ここは、延々と行列に並ばされて、注文をイライラと待つて、最後に期待外れに終わるのを楽しむ素敵な社会主義料理店なんだよ。だから最初に言っただろ、ニホンちゃんには肌に合わないって」
「そういう訳さ」
ユーゴ君もサヨックおじさんも、やれやれと肩をすくめてしまいました。
「えっ、もしかして私だけ空気嫁てない?」
もしかしてもその通り。
お店の中にいたお客さんたち全員が、ニホンちゃんを見て、うんうんと頷きました。
「あいご──────っ!!!」
おわり
解説 行列の出来る料理店 投稿日: 2009/06/19(金) 15:38:27 ID:sjOmUmkG
社会主義レストランが人気 ユーゴの郷愁、若者も誘う
ttp://sankei.jp.msn.com/world/europe/090613/erp0906131228005-n1.htm
第3011.6話 保守代わり小ネタ 作品ではないっす 投稿日: 2009/06/22(月) 19:00:38 ID:CdsohD2n
サヨックおじさんの文章書き方講座
サヨック(以降 左)「はーい、全国3000マン人のファンの皆様」
アサヒ(以降 朝)「お待たせしました、文章書き方講座はじまるよー」
左「さて、アサヒ君。君は文章に必要なものはなんだと思うね?」
朝「はい、事実をいかに、自分の主張のために巧く切り取るかです」
左「たとえば?」
朝「まずサンゴにKYと刻みます。写真撮ります」
左「うん、それで」
朝「あとはサンゴにKYって刻んだ馬鹿がいる。こんなバカ許してはいけないって書けばOK」
左「ここでポイント解説 実はこれ、今の文章嘘は入ってないのが重要!」
朝「すごいでしょー」
左「うん、いかに自分の主張を作り上げるか!これ重要、みんな分かったかなー?」
ニホン「あー二人とも、あっちで警察の人がよんでるよー」
朝・左「真実はいつも迫害される!!」
ニホン「あ、暴れるから二人とも手錠かけられた・・・」
ウヨ「あー、あの二人なら、警察の横暴!かよわい市民に手錠をかけるとでも書いて儲けるんでしょ」
ニホン「あーー、・・・よいこのみんな、真似しちゃダメよ」
第3012話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/06/25(木) 01:09:30 ID:/jfnmdt/
『グリーンだよ!』
チューゴ君の家に遊びに来ていたニホンちゃん。
しかしニホンちゃんはそこでふしぎな丸い物体を見つけてしまいます。
「うわー、キレイなー・・・・ペンキ?」
その言葉にずーんと気分が暗くなり、壁にむかってしゃべりはじめるチューゴ君。
「ふふふ・・・・ニホン、それは金魚鉢アル」
「えっ!??だって溶けかけたドラ○もんみたいな色してるよう!?」
「うむ。最初は藻が生えて緑色になったアルが・・・・」
一呼吸おいた後、言葉を切り出すチューゴ君。
「何故か最近、鮮やかな水色になっていたアル」
それを聞くが早いか、ニホンちゃんは金魚鉢?を小脇に抱えて窓を開けます。
「なっ何をっ!?」
「捨ーてーるーのーーー!!!」
「やめるアル!中にはまだかわいい金魚が!」
「いない!いない!絶っ対いない!!!あっ・・・・」
ばっしゃーん
そこには頭から金魚鉢をかぶり、鮮やかな緑と黄色と水色で全身がマーブル模様
になったチューゴ君が立っていました。
それを見たニホンちゃんは、ひとこと「アイヤー」とつぶやきます。
そしてチューゴ君も「アイヤー」とつぶやきました。アイヤー。アイヤー。
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/06/24(水) 22:02:52 ID:+e8I30jA
中国のカラフル湖、今年は青・黄・緑・水色の4色マーブル模様に
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1277086.html
第3014話 えれぽん 投稿日: 2009/07/03(金) 22:04:15 ID:qo6MIv/A
「君の花 私の花」
「あ、紫陽花だ」「わあ、かわいい・・・」
ニホンちゃんとタイワンちゃんの声にクラスのみんなが窓に寄ってきました。
運動場の向こうに、綺麗な紫陽花が咲いています。
女の子達が口々に「かわいい」等と歓声をあげる中、
「ふん、あんなもんよりムクゲの方が・・・」と誰かが喚いてますが、無視されてます。
アメリ−くん「ニホンちゃんの好きな花って、紫陽花なの?」
ニホンちゃん「紫陽花も好きだけど、一番好きなのは桜と菊よ」
クラス一同(えらく渋い好みだなあ・・・)
ニホンちゃん「アメリ−くんは?」アメリ−くん「・・・苧環(オダマキ)」
クラス一同(何それ聞いたこと無い・・・)
ニホンちゃん「あ、知ってる!食べられる野草だよね」アメリ−くん「いや、ぼくが好きなのは園芸用で・・・」
マイナ−な花なので、イマイチ共感が得られない様です。アメリ−くんは慌てて次の犠牲者を探しました。
アメリ−くん「おい、チュ−ゴ。お前の好きな花はなんだよ?」
チュ−ゴくん「ふっ、梅と牡丹アル・・・」タイワンちゃん(げ、わたしと同じ・・・)
クラス一同(イメ−ジ通りではあるかな?)
ここでエリザベスちゃんが参戦。「私は色々ありますけど・・・あえて言えば薔薇かしら」
クラス一同(いや聞いてないし)(まあ、イメ−ジ通りかな)(トゲがあるし)
ル−マちゃん「私も好きよ。薔薇・・・」
クラス一同(イメ−ジ合いすぎ・・・)(トゲが刺さると血を吸う薔薇ですね?)
フランソワ−ズちゃんも対抗します。「薔薇も悪くないですけど、私が好きなのはアイリスと百合ね」
クラス一同(これもイメ−ジ通り)(薔薇?下品な趣味wと言わんばかりだな)
エリザベスちゃんとフランソワ−ズちゃんが火花を散らすのを無視して、みんなも好きな花を告白し始めました。
ア−リアちゃん「わたしは矢車菊。青い宝石みたいな花よ」ベルギ−くん「ぼくはチュ−リップ!」
インドネシアちゃん「わたしは茉莉花。ジャスミンティ−にも使われるの」
マカロニ−ノくん「ぼくはヒナギク(デイジ−)かな」ベトナちゃん「わたしは・・・蓮・・・」
チュ−ゴくん「おい、ロシアノビッチ。お前の好きな花は何アルか?」
ロシアノビッチ「俺か・・・俺はひまわりさんだ」
クラス一同(似合わね−!!!!)
知ってる花も知らない花も、人それぞれの思い入れがある様です。
あなたの好きな子はイメ−ジ通りの花でしたか?
元ネタは「国花」です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E8%8A%B1