ハン板住民は金大中先生の獄中書簡を読むべきだ

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1マンセー名無しさん
金大中 獄中書簡 
http://furuido.blog.so-net.ne.jp/2009-08-19

金大中は獄中から息子達に書簡を書いた。獄中からの手紙はもちろん検閲されるし、長さにも制限がある。一月に二回だけ許可される。
この悪条件で金大中は子どもたちのために米粒大の小さな文字で書き続けた。書き損じの捨てられた手紙を牢番が拾って読んで感動したほどの内容。
参考書など牢屋にはないはずだが、これからこの本(古典が多い)を読みなさいと子どもたちに課題を示しており金大中の蓄積した
読書量のスゴサが伝わった。獄中書簡として出版された(岩波)。80年前後だったか?


金大中の大統領就任式(97年)はTV中継を観た。就任演説は、わたしが生涯聞いたライブの演説では最高のものだった(オバマなど足元にも及ばない)。
もちろん原稿など読まず、ゆっくりと、国民に諄々とおのれの信念を語った。威厳があり、堂々としていた。言葉が浮ついていない、
言葉を従えているのである(金大中のようなニンゲンにとって、
スピーチライターの書いた原稿を読むなどおよそ、考えられないことだろう)


金大中拉致事件(73年8月)はニッポン国にとって恥ずべき事件。韓国CIAが計画的に都内のホテルから金大中氏を拉致したことが明白なのに
原状回復(ニッポンに連れ戻すこと)を放棄した政府の弱腰。ニッポン(政府も国民も)が国際的な笑い物になった。自国で拉致が発生したのに
調査も原状回復も要求せず、政府国民とも泣き寝入り、知らん顔なのはニッポンだけだろう
(北朝鮮に対しては、拉致問題、ユルさん、えけん!、と、騒ぐ格好だけをしているが相手にされないのは当たり前である)。ニッポンは主権国だ!と
言いたいのなら態度をもって示せ。
どんな小国でも他国の国家権力犯罪が白昼堂々行われたら、国交断絶、断固抗議するに決まっている。


生涯に6回投獄され、死刑判決まで受けた。海外(米国)逃亡生活3年。凄まじい人生であった。


8月17日深夜逝去、85歳。
2マンセー名無しさん:2009/09/15(火) 00:08:24 ID:ppBeL+HN
金大中 獄中書簡  岩波書店
http://www.ymm-shoka.com/kdj.htm

一国の指導者たればその略歴はさぞ華々しいものだろうと想像するが、大統領当選までの道のりは実に波乱万丈だ。
韓国民主化運動の中心人物だった著者だが、1980年の政変により約2年間の獄中生活を余儀なくされた。
本書にはそんな逆境生活の中で家族に宛てた29通の手紙が収録されている。

まず、書簡全体を通して感じられたのは著者の篤い信仰心だ。逆境の受け止め方や家族への愛情などに対して
顕著に見受けられる。いかなる信仰であれ、敬虔な信者の言動には排他的な側面が見られるものだが、
著者の場合は他宗教の良い点を認め、また自ら信仰する教義の弊害をも同時に認めている。
そんな著者の内面から搾り出すようにして書き出された証言は、下手な教典よりもずっと読者の心に響き、しばしば畏敬の念を抱かせる。

そして次に注目したいのは話題の深さだ。宗教はもちろん、歴史、哲学、道徳、経済、近隣諸国を視野に入れた政治論など、
事の正否の判断は私には出来ないが一読の価値はあるだろう。また、本書の後半に見られる各書簡には、「思想の断片」と称した
著者の思いが綴られており、その内容には深い箴言性を感じる。