4月ミサイル「臨戦態勢だった」
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2009/20090524091733.asp 米軍のレーダー関連施設がフル稼働し、イージス艦が寄港するなど、四月の北朝鮮長距離弾道ミサイル発射で“
最前線”と化した本県。「人工衛星打ち上げ」と主張する北朝鮮は、ミサイルが迎撃された場合には交戦も辞さないと
いう「戦時体制」を人民武力部総参謀部名で発令し、ミサイル監視・迎撃のため日本海に展開していた日米イージス
艦を即時に攻撃できるよう戦闘爆撃機を待機させるなど臨戦態勢を取っていたと、北朝鮮情報機関の元幹部が東奥
日報社の独自インタビューで証言した。また、元幹部は北朝鮮関係者がミサイル発射について「技術的には失敗した
が、政治的には成功だった」とみていることを明らかにした。
証言したのはソウル在住の脱北者で、国家安全保衛部の元上佐(共産圏特有の階級で大佐と中佐の間に位置する)
の権革(グォン・ヒョク)氏(49)。
権氏によると、北朝鮮軍は発射四日前の四月一日の時点で「戦時体制を維持することに関して」という特別指令を
関係機関に通達。日米がミサイルを迎撃した場合には全面戦争も辞さない−という強硬な内容で「国民の多くは戦争が
始まらなければいいと不安がっていた」(権氏)という。
こうした臨戦態勢の中、北朝鮮にとって重要なターゲットになっていたのが日本海のイージス艦だ。権氏が軍内部
から得た情報によると、北朝鮮南西部の黄海北道にある谷山(コクサン)基地、中央部の平安南道にある北倉里
(プクチャンニ)基地などの戦闘機が爆装して攻撃に備えていたという。
各種資料によると、谷山基地には主力のミグ21戦闘機が一個連隊(二十四機)配備されている。権氏は「すべての
機体にロケットポッドなど対艦兵器を取り付け、いつでも出撃できる態勢を取っていた。パイロットたちは寝る時も飛行
靴を履いたままの状態で、誰もが戦争になると思っていた」と説明する。