承前
民間業者にとっては、新工業団地での新工場稼働の可否が、当企業の業績を左右する
重要なファクターになりますから、流石にケンチャナヨではすみません。
幸い、工場の建物とか、上下水道、電気などの工事は何とかなります。
最後の難関は機械の搬入です。
世の中、すべてスピード時代。昔ならのんびりと機械の設置をやっていられましたが
現在はなるべくパッケージ化して、コンテナに収め、トレーラーないしはトラックで
輸送して、工場に置いて梱包を解き、展開して「トランスフォーム!」のかけ声の元
作業員が仕上げに走り回って生産ラインを構成します。
当然のことですが、筆者達(組立、検収組)も機械が来る前に工場に到着して、
客先従業員に座学や機械原理の説明をして機械の到着を待ちます。
さて、コンテナに収められた機械ですが、誰が考えてもコンテナの大きさ目一杯に
機械を詰め込み、なるべくコンテナ数を少なくできるようにします。
と、いうことは逆に言えば、コンテナをバラバラに小分けして運ぶと言うことが
出来なくなるわけです。
汚職事件の影響で、搬入時に使えるはずだった、ご立派な計画の道路は、田圃のあぜ
道に毛の生えたような、曲がりくねった道のままになってしまいました(笑い)
機械がなかなか到着しません。まあ、当然と言えば当然なのですが。
組立も筆者も、客先従業員も気が気ではありません。
全員工場から、トラックの来る方向を見守ります。
以下続く