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タシ ハンボン:
ソウルに出張すると、ホテル近くのなじみの床屋に、時折、通っていましたが、
「地方周りもいいものだ」 という話を小耳にはさみ、
深く考えもせず、韓国高速鐵道 KTX で遠路、慶尚北道テグ (大邱) に向かいました。
駅を出て、通りを進み、最初に目に入った床屋に入りました。
アガシが三、四人いて、物憂げに椅子にかけたり、ソファーにもたれたりしていました。
そっけない態度に、立ちすくんでいると、
一番手前にいた大柄なアガシに、むんずと手をとられ、ひきずるように小部屋に連れていかれました。
内側から鍵をかけて、明りをうす暗くし、アガシはするっと裸になりました。
怖じ気づいて、尻込みする私を、腋毛がぼうぼう生えた腕で羽交い締めにし、
抵抗する間もなく服をはぎとって、有無を言わせず、せまいベッドに押し倒しました。
アガシにチンポを強く掴まれると、そこは哀しい男の性(さが)、チンポは私の意思に反して屹立し、
待つのももどかしげにアガシは私にまたがって腰を激しく打ちつけ、あるいは下になって、
リズムをゆるめないよう私を叱咤し、
絶頂にさしかかると、大声を張り上げて、私のお尻を力一杯、ぴしゃぴしゃたたくのです。
痛さと恐怖で、心のなかで 「ママー」 と助けを求めましたが、ここはお国を遠く離れて何百里、
孤独と絶望の崖っ淵から、自暴自棄の奈落に投げ落とされ、爆発炎上していったのでした。
いま我が身にふりかかった災難が理解できぬまま、
私は服を身につけようと、よろめく足で、力無く立ち上がりました。
しかしそれより早く、アガシはぎらついた目で、私の腕をぐいと引っ張り、叫びました。
「タシ ハンボン (tasi hanbeun、다시 한번)!」