>>12 つづき
中国メディアは〇五年秋、吉林省の鉄鋼メーカー「通化鋼鉄集団」など三社が茂山鉱山の五十年間にわたる
開発権取得で北朝鮮側と合意し、投資額は約七十億人民元(約一千億円)に達する、と伝えた。
しかし、中国企業の北朝鮮投資としては最大規模となる見込みだった投資計画は、韓国メディアなどによると、
合弁出資の割合と投資資金の回収方法などをめぐる意見対立で最終的に決裂したとされる。
さらに北朝鮮事情に詳しい消息筋によると、中国の大手資源会社が〇五年十月の胡錦濤国家主席訪朝後、
十億ドル(約一千六十億円)を総合開発投資に充てることを北朝鮮に申し入れた。北朝鮮側はこれに対し、
金策製鉄所の現代化事業に十二億ドルを併せて投資するよう要請。中国側はこれに難色を示し、投資計画は
宙に浮いたままだ。消息筋は「北朝鮮は中国に開発権だけが渡れば、国内の製鉄業が衰退すると懸念している」とみる。
鉄鋼需要の増加が目覚ましい中国は、北朝鮮の天然資源に大きな関心を寄せる。しかし、延辺在住の研究者は
「中国の対北朝鮮投資は必ずしも順調とはいえない。北朝鮮は、自国の資源流出量を制限している」と解説する。
ttp://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008012302081619.html