井筒氏は人工滝に流す水量をリハーサル時よりも多くするよう指示。
武者を演じた林健太郎氏(当時21歳)が撮影直後に突然セットの水中に沈んだが、
周囲のスタッフは単なる転倒と思い込み、迅速な救助が行われず、林氏は溺死。
林氏の遺族が井筒氏を業務上過失致死罪で刑事告訴したため、井筒氏は書類送検される。
その後、慰謝料の支払を条件に示談扱いとして、告訴は取り下げられたが、
当の井筒氏は「林氏が自分の言うことを聞かず、勝手な行動を取ったため事故が起こった」
などと被害者に責任を転嫁する旨の自己弁護をしている。
そして、この不祥事のために当時製作中であった映画は後に完成するも公開中止となり、
慰謝料の支払い義務を負っていた製作会社のディレクターズ・カンパニーは倒産。
連帯保証人にも債務履行能力が無かったため、井筒氏が一人で慰謝料の肩代わりを始める。
朝日新聞 be はインタビュー記事において、慰謝料の肩代わりの一点のみを取り上げて、
「優しさ」という表現で井筒氏を絶賛する知人のコメントや、
『「映画人なら一度や二度はある」と、シャレにならない経験談で励ましてくれる先輩もいた。』
などという、遺族の心を踏みにじりかねないエピソードまで掲載。
http://be.asahi.com/20040911/W14/0028.html