http://www.abetomoko.jp/tsushin/200210.html 平和は古い国家の殻を破って
阿部知子
歴史を変えた一日
9月17日の小泉首相の訪朝によって、少なくとも13名(5名生存、8名死亡か?)の
拉致被害者の消息が伝えられるとともに、日本の侵略の過去への謝罪と日朝国交回復を含む平壌宣言が調印された。
昨年の9月11日米国でのツインタワービルへの旅客機突入以降、
世界中が武力衝突への危機感を強める中で、多くの心ある人達が外交努力による事態の解決を望んでいた。
それ故、極東でのテロ国家と名指しされた北朝鮮と日本が新たに友好関係を結ぶということは、
日本と朝鮮半島の和睦や「世界平和」という観点からは率直に評価したいと思う反面、
日朝の不幸な歴史の犠牲者と片付けるにはあまりにも残酷な拉致事件の存在が喉元に突き刺さり、
この一週間余り、重い沈黙に置かれざるを得なかった。