(ブリス)」を発表した。自ら作詞作曲した5曲を収録。在日としての実体験や日本の
社会問題を底流に、日常の恋愛から平和への願いまで、1人の女性としての思いを
歌っている。
ハンナラさんは、3歳から高校まで朝鮮学校に通い、韓国語や朝鮮民謡を習った。
CD制作の動機として、生まれながらにして朝鮮半島と日本の2つの文化を共有する
自らの存在を挙げる。
「在日という言葉の意味が分からない日本人が多い。戦争や貧困のため、母国で
ない国で生まれ育つ人は、世界中にたくさんいる。CDが、2つのルーツを持つ人間
の存在を多くの人に知ってもらうきっかけになれば」
明治学院大在学中は、軽音楽部でバンドボーカルを務めた。卒業後、大手アパレ
ル会社に就職したが、半年で退社した。「自分が本当の日本人でないという『外国人
コンプレックス』を感じたため」と語る。何かを変えようと、「自分はこういう人間なんだ
とアピールできる」歌手への道を選んだ。
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