■ハングル板の本棚■第12書架

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405マンセー名無しさん
>>209
その本で唯一ネットゲーム依存症に触れている箇所:


 オンラインゲームユーザーの利用時間が、ビデオゲームユーザーのそれと比べて長いことはすでに指摘した。
利用時間は、ゲームに対する没入性に比例するため、オンラインゲームユーザーの没入性はビデオゲームユーザーに比べて高い。

 「ゲームをしないときにもゲームのことを考えるか」「余暇時間にゲームをするか」との質問に、
「ゲームをしないときには憂鬱だが、ゲームをすると気分が晴れる」と、オンラインゲームユーザーのほうが、
ビデオゲームユーザーよりも多く回答している(図3-12)。

 オンラインゲームは仮想社会として、ユーザーがゲームを中断した場合にも、ゲーム世界は変化している。
したがって、ゲームを中断し、現実の世界に戻っても、ゲームの世界では多様な事件やイベントが発生しているわけである。
たとえば、ゲームで城を攻めるという戦いを考えてみよう。城を占領することは名誉なことで、
またゲーム仲間がともに戦闘を繰り広げている時に、自分だけがなんらかの事情が生じて途中でゲームを抜け出したとしたら、
その人は現実の世界に戻ってもゲームのことから頭が離れにくくなるだろう。
オンラインゲームの強力な没入性は、時には自らを制御できずにゲームに執着する、いわばゲーム中毒を引き起こすこともある。

 また、ゲームの中での人間関係は、現実の世界では成し遂げられなかった達成感を与えることがある。
たとえば、青少年の場合、現実の学校では低い成績のため劣等感があるとしても、ゲームの中では自分がいるギルドのトップ、
あるいは数万人のユーザーが自分の家来になる城の主になることもある。
城の主ともなれば、租税の設定から戦闘の指揮にいたるまで強力な権力を獲得できる。

 オンラインゲームの世界は、現実の世界で満足できない人が達成感を得ることができ、
場合によっては、現実世界を代替するまでになる。
このような特性があるため、オンラインゲームへの没入性は高くなっているのである。


p.150-152 ゲームの世界に没入するユーザー

「韓国のオンラインゲームビジネス研究」
魏 晶玄(著)