日本軍が捕獲した捕虜の中にも便衣兵はいたでしょう。
しかし、尋問したのは、オーロラ花子姉さんの言っていた、
「歩兵の命は一銭五厘」の、歩兵上がりの、にわか将校ですから、
ろくな尋問ができるわけがありません。
何人か処刑してみせれば、一般市民は恐れて、日本軍に情報を提供するだろう。
という、満州侵攻時にソ連兵が、ベトナム侵攻時に陥った最悪の錯誤が、
日本兵を捕らえました。
それは集団ヒストリーとなり、日本軍は市民、農民を殺しまわる。
市民、農民は日本軍にゼネストを開始する。
こうした混乱の中で、便衣兵か民間人かわからない、5万人の中国人が殺されたのです。
ここまでで、戦死5万、刑死5万、あわせて10万です。
この刑死は国際協約上、全て虐殺です。
たとえ本当に便衣兵であっても、便衣兵であるという証拠がない限り、
拘留しても処刑してもいけないのです。
それが正しいという人に、「拉致を許せない」という権利はありません。
金正日はこう言うでしょう。
「拘留調査は日本政府への報復であり、正当な国防活動だ。
亡くなった人は事故死、または病死であり、生存者は極めて人道的に扱い、
快く協力してくれた彼らに対して、最高級の待遇を与えた。
彼らは共和国に残りたいといっているが、彼らの家族の要望にこたえて、日本にお返しする
そちらが強制連行した同胞も早く返してほしいものだな」
それと同じ理屈です。