追伸
えーとね、10月の頭に何社かでトライアルがあったのです。基本整備点検とか
最終段階前のバリアフリーチェックとかね。成績表で行くとオタ美装グループはトップ
の成績を収めてます。このビルの真ん中くらいにあの国系の企業が入っていたんですね。
バリアフリーチエックは、例の凸凹コンビを使いました。でっかい田中を装具付けて
車椅子に座らせ、小柄な鈴木が押してビル内を自由に動けるかってやつですね。
段差とか、間仕切り幅の細かい改修点を出して、これは稼働までに修正された模様。
基本的には良い設計で、些細なな内装の不具合だけで問題なかったです。
…事件はその後、車椅子でロビーを出た所で置きました。
「「くぁwせdrftgyふじこlp;!!」 いきなり車椅子を蹴り上げたサラリー
マン、エラが張ってます。後ろから全体チェックしていた私は口アングリ。仲間がやっ
て来て、止めに入った鈴木にしがみつき車椅子を倒します。田中は身障者保護のヘル
メット被ってますがもろにこけました。ちょっと懲りすぎて、拘束衣に近い体験服だった
のが災いして(ようするに老齢者程度の動きに制限するサポーター)そのまま蹴られている
のですぐに割って入って制圧。二人とも、その企業の正社員ですよ。
あっちの通訳が言うには「せっかくの新社屋を見学に来たのに、身障者がウロウロし
ていたので目障りで腹が立った」っておい…まぁこちらは怪我もなく、調査依頼したオ
ーナーさんから丁重なお詫びがあったんですけどね。冗談じゃないよ。こんな基地外が
3フロアも占めたビルの管理なんか誰が受けるかよーってなもんです。
だけどさ…これ本当の身障者だったら命の危険がありますぜ。怒りを通り越して呆れま
したね。きっとオーナーさん後で後悔するぞと思いつつ、仕事蹴りました。