連続ドラマ小説「ニホンちゃん」26クール目

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613ニホンとタコ
これは、ある夏の日、5年地球組の友人たちをつれて
海へ出かけたときのお話です。(カンコ君も無理やりついてきましたが)
白い砂浜にみんなの楽しそうな声が聞こえます。
どうやらビーチバレーをしているようです。
「ニホンちゃん!そっち行ったよ!」
「うん!」
タイワンちゃんの声に答え空に弧を描くボールをしっかりと見据えるニホンちゃん。しかし・・・
「ニホン!喰らうニダ!」
「え? キャア!」
なんとカンコ君が卑怯にも砂の目潰し攻撃を仕掛けてきたのです。
視界を奪われたニホンちゃん。ボールは頭で受けることになってしまいました。
ボンッ
「あうっ」
みんなの冷たい視線が突き刺さるなか、さすがは空気の読めない男ナンバー1のカンコ君。
してやったりと得意顔です。
「地の利を最大限に生かさなければ実戦では勝てないニダよ。ウェーハッハッハ!」
そしてお約束のようにタイワンちゃんに制裁を受けるのでした。
「このっ、バカンコー!!!」
タイワンちゃんの怒りのアタックがカンコ君の顔面にクリーンヒットし、弾かれたボールは遥か遠くへ飛んで行きました。
「自業自得ですわ」
「まったく、国際ルール(ビーチバレーの)ぐらいは守ってほしいものですわね」
と、エリザベスちゃんとフランソワーズちゃん。マカロニーノ君も盗撮どころではありません。
「大丈夫か?ニホン。目を洗いに行こう。」
「うん、ありがとうアーリアちゃん」
ニホンちゃんはアーリアちゃんに連れられて行きました。
アメリー君も、
(ったく、誰だよ。カンコのやつを連れてきたのは。)
と思いながらも
「ボール取って来る」
とみんなに告げ、岩場の方へ走っていきました。
どうやらカンコ君のせいでビーチバレーは一時中断のようです。