相次ぐ北のNLL侵犯 狙いは何?
北朝鮮海軍が今年に入り、西海の北方限界線(NLL)を無力化し、西海上の軍事的緊張状態を高める恐れの
ある「非難」を強化している。軍当局がその背景に注目している。
北朝鮮人民軍海軍司令部は今月4日、「報道」という形を通じて、「南韓の戦闘艦船がわれわれ側(北側)領海を
侵犯、軍事的挑発行為を敢行した」と主張した。
続いて、「任意の時刻に予測のつかない悪い結果が招かれる可能性がある」とした。このような「公開的警告」は
今年に入っただけで4回目で、特に1月下旬以後に集中されている。
北朝鮮側がNLLを認めない態度を毎年数回にわたり繰り返しているが、今回のように短期間に密度の高い非難を
繰り返したのは極めて異例だ。
韓国軍はこのような北側の「強硬な発言」が1999年の延坪(ヨンピョン)海戦と2002年の西海交戦のような実際の
行動にはつながらないと分析している。武力衝突はないだろうという見通しているのだ。
海軍関係者は「軍艦や海岸線砲部隊など、北側海軍から特別な動きは感知されていない」とした。
北側軍艦が武力行使に乗り出す場合、韓国軍は在韓米軍との情報交流などを通じ、事前に軍艦の位置変動や
通信内容など異常の兆しをキャッチすることができるためだ。
韓国側は北側の相次いだ主張を、ひとまずNLLを無力化しようとする「心理戦」だと解釈している。内部的には
西海上の緊張を高め、北朝鮮住民を效果的に統制する手段として使うことができる。
2回の武力衝突で、韓国側だけでなく、北側住民にも「西海=火薬庫」という認識が定着しつつあるというのだ。
6か国協議の再開時期が迫っているという点も考慮されただろうという分析もある。協議で有利な高地を先占しよう
としているという分析だ。
韓国海軍が3回も「公式立場」を発表したのも、NLLは協議や考慮の対象ではないという点を明確にするための
措置と見える。
チャン・イルヒョン記者
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