仙台空港の不法入国者激減 SARSで香港線休止
香港ドラゴン航空が新型肺炎(SARS)の影響で仙台―香港線を2003年4月に
運休してから、仙台空港から不法入国する外国人が激減したことが21日分かった。
それまで年間で20人に届きそうだったのが、運休後は5分の1に減少。香港ルートが
不法入国の「動脈」だったのを裏付けた格好だ。
仙台入国管理局によると、パスポート偽造などの入管難民法違反で仙台空港から
強制退去された外国人は運休前の02年度が約20人だったのが、運休後の03年度
(12月まで)は5人未満まで減った。
仙台空港の国際定期線はほかにもソウル、グアム、北京など6路線あるが、不法
入国者の6割が香港線に集中していた。
宮城県警外事課の話では、不法入国者は中国人が多く、マレーシア経由の便で
香港に入り、日本を目指す。中国人が取得しやすいマレーシアのビザで香港の出国
審査を抜け、日本行きの偽造パスポートを密入国組織から入手。入国がかなうと
数百万円の報酬を組織に渡す。
外事課は「マレーシア経由でソウルから不法入国するルートも残っており、今後も
入管当局と連携し、入国審査を厳しくして水際で食い止めたい」と話している。
(河北新報) [2月21日14時48分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040221-00000012-khk-toh