【帰ってきた】黒田勝弘 総合スレ【産経】

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韓国・盧武鉉大統領 「弾劾」危機に先手「憲法違反」野党は反発、総選挙へ“時間稼ぎ” (10/15)

 【ソウル=黒田勝弘】盧武鉉大統領が国民投票であらためて国民の信を問うと発表したのは、
世論の支持率低下や野党絶対多数の議会状況下では「もう何もやれない」という自信喪失と、
このままだと来年四月の総選挙での敗北は確実で、その結果、統治力を失いかねないという
危機感からだ。

 この危機感は最近、与党・民主党の分裂で民主党が野党宣言し、反・政権の野党陣営が国
会の三分の二以上を占めるにいたったことで深刻化した。親・政権の分裂新党は第四党で国
会勢力としては20%にも満たない。政界ではすでに「盧政権に統治能力なし」として大統領に
対する「弾劾決議」論さえささやかれていた。

 憲法改正と同じく、大統領の解任につながる国会の「弾劾決議」は国会議員の三分の二の賛
成で可能だ。盧大統領は予想される不名誉な「弾劾」に先手を打ち、「国民投票」を通じ「国民は
自分を支持している」との結果を得ることで野党やマスコミなど批判勢力を押さえ込み、政権維
持を図る狙いのようだ。

 盧大統領による電撃的な「信任投票」計画が発表された後、各種の世論調査はすべて「信任
する」が「不信任」を上回っている。この間の低支持率に比べると意外な感じだが、これは「不信
任」になった場合の政治混乱などへの心配が国民にあるからだ。また大統領選をやることへの
国家的、社会的消耗にとりあえず反対の気分が強いということだ。
167 :03/10/15 09:54 ID:SVDAeuiV
>>166
 盧大統領としてはこれは計算済みで「信任」には自信があるものとみられる。そうでなければ
自ら言い出すはずはない。「信任」を得た後、本格的に総選挙対策に乗り出すことになるが、そ
の際、画期的な「政治改革」と称して既成の政党や政治勢力、政治家の枠を超え、「汚染」され
ていない新鮮な若い世代による新勢力作りを目指すというのが政界筋の観測だ。

 盧武鉉政権は「国民参加の政府」を政権の看板にし「直接国民を相手にした政治」を主張して
いる。国民投票はまさにその政治スタイルだ。

 今後はNGO(非政府組織)的あるいは市民運動的なアマチュア勢力を幅広く集めた「新与党
集団」を作り、政権の基盤にするという考えのようだ。既成政党や既成政治家を否定し、既成の
政治秩序を破壊するという、その衝撃と新鮮味で総選挙に勝とうという作戦とみられる。

 したがって今回の「信任投票」作戦は総選挙に向けた時間稼ぎであると同時に、しばしば意外
性で勝負してきた盧武鉉大統領得意の「衝撃戦術」の第一弾といっていい。

 しかし盧政権については人事をはじめあまりにアマチュア的で、政策推進への不安が支持率
低下につながってきた。とくに保守派の間では盧政権の革新的体質や既成秩序否定に接して
「何を言い出すのか、何をやりだすか分からない」という不安感が強い。「信任投票の有無にか
かわらず、盧大統領の政治スタイルに変化がない限り政権の安定は難しい」というのが政界筋
の大方の見方だ。