「在日コリアンと日本人の集い」に逝ってきますた。
何処に書くべきか迷いましたが、このスレで教えていただいた集会なの
でこちらにレポ上げます。(スレ違いだったらすいません)
主催者発表では270人が参加。韓国・朝鮮人は2割程度とのこと(名簿
の名前から判断したそうです)。在日側の腰の引け方が目立つ結果と
なってしまっているような気もしました。
以下、ちょとしたメモ。
有本父、横田父、横田母の順番で登壇。
内容はこの前出版された『家族』に沿った話。
有本明弘氏は、外務省・メディア・政治屋を批判。
経済制裁を主張しつつ、暗に南の太陽政策を非難。
横田滋氏もやはり経済制裁を主張。
「昔だったら戦争して取り返すところですが、今は経済制裁で取り戻すしかない」
横田早紀江氏は、めぐみさんへの思いを切々と訴える。
京都で子供の頃、朝鮮の子供をいじめて父に怒られたというエピソード。
「悪いものに対しては、絶対に悪いと言っていかなければならない」
(続く)
(続き)
李福子氏
「在日同胞は植民地支配の申し子」
「(在日は)人権を無視されたり差別された人間」
「戦後補償や慰安婦問題に対する、日本政府の人権無視。それに怒ってい
た自分が、実は、拉致被害者家族に対してそれと同じことを行ってきたこと
への悔い」
呉文子氏(代読)
朴来洪氏
在日BC戦犯への補償運動をしている人らしい。
拉致事件への言及よりも自分の個人史の話に終始していて、よくわからない。
呉崙柄氏
「圧力ではなく対話を」「拉致被害者と在日は同じ苦しみを背負う被害者」
朴保氏(歌)
4曲歌ってくれた。「傷痍軍人の歌」(たぶん)は結構すごい。
在日傷痍軍人や慰安婦に謝罪しる賠償しるの歌。
(続く)
「集い」そのものにはやっただけの意義があったと思います。
しかしながら、登壇した韓国・朝鮮人の人々の話を聴いた上で考えるの
は、「被害者意識から脱することの難しさ」でした。つまり、拉致被害者と
連帯することによって、自らの被害者としての立場を維持しようという方
向性が目立ちました。
「コリアンが被害者の意識で民族主義を鼓舞するのではなく、日本人が
贖罪意識に基づいて展開するのでもない運動の質が、今こそ求められ
ていること」(「呼びかけ文」より)
呼びかけ文を実現することは、しかし困難です。慰安婦問題糾弾をはじ
めとした無理のある運動の維持とは、「被害者としてのコリアン」と不可分
なのではないでしょうか。そして、登壇者の「コリアン」たちからは、民族主
義を抜け出そうとする姿勢を感じることはできませんでした。
家族会や救う会は、対北経済制裁という圧力を求めています。しかし、当日配
られた資料において、代表呼びかけ人・呉崙柄氏は次のように述べています。
「被害者の思いを考えれば一刻も早く直接交渉をすべきであろう」
「日本はいま拉致問題の解決なしに国交正常化交渉の再開はなしと決め込
んでいるが、拉致被害者の実際を解ったことも国交正常化交渉の中であっ
たことを思い起こすべきだろう」
「いまこそ日朝平壌宣言の具体的な実行を求めて交渉に入る時期であり、北
朝鮮による諸問題を解く近道であると思う」
(↑ 要はセクシーヴォイスの言う事と同じなのでは……)
「新国家主義者として見られる政治家や人士が、我が意を得たりとして諸説
をならべ危機感を煽り」。しかも、ここで名指しで非難されているのは、佐藤
勝巳救う会会長と安倍官房副長官です。
拉致被害者との連帯を謳うのは自由ですが、現実の問題としては足を引っ張る
ことを堂々と主張しているのは如何なものなのでしょうか?
連帯そのものの困難さを浮き彫りにした集会でしたが、しかし、問題の所在を明
確化するという意味では、十分に意義があったと思います。あとは、主催者側が、
その困難さを十分に意識化できるかどうかに掛かっているように思います。