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電子大攻勢(2)2005年「液晶制覇」宣言(サムスンはどこまで強いか)
2003/06/17 (日経産業新聞)
ソウルから特急「セマウル」で南へ一時間。忠清南道天安(チョナン)駅近くのサ
ムスン電子液晶パネル工場。受付には入館証と引き換えに預けた三十冊以上の日本の
パスポートがあった。
「最近は、特に日本からの訪問客が多い」。案内役の同社課長がこう言う。世界最
大の液晶パネルメーカーであるサムスンとの取引を求めて世界中のパソコン、携帯電
話機、テレビメーカーが詰めかけ、天安工場受付は、いつも大混雑だ。
サムスンが液晶パネルの本格生産を始めたのは一九九五年。日本勢が圧倒的なシェ
アを握っていた。しかし、サムスン、LGの韓国二社と台湾五社が大規模投資を決め
ると、シャープを除く日本勢は投資に消極的になる。
この機に乗じてサムスンは九八年に第三ラインを稼働させ、一気に世界シェア一位
に躍進した。九九年に供給過剰になって台湾勢が投資を絞ったが、サムスンは第四、
第五ラインを稼働させた。「不況期に投資を」との半導体で成功した経験則がここで
も生きる。
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サムスンは昨年、15型から40型までの液晶テレビの販売を本格化。年末には世
界最大の46型商品の販売に乗り出す。さらに来年は54型の販売も計画中だ。
液晶テレビ市場ではシャープが五〇%以上のシェアを握っている。同社は今年度か
ら三年間で三千億円を液晶事業に投資、サムスンなどの追撃を振り切る狙いだ。
シャープの新設ラインは千五百×千八百ミリ大の「第六世代」。サムスンが「第七
世代」に飛ぶことは、大型テレビ市場でシャープを追い抜くという強い意欲の表れで
もある。「液晶パネルではすでに世界首位。この強みを生かして商品化で先行、液晶
テレビ市場でも首位にたつ」(金常務)。サムスンはシャープの首位に挑む時期を
「二〇〇五年」に置いている。