連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 17クール目

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730名無しさん:03/05/22 03:16 ID:2O3Z7kF1
ルードヴィヒさんはゲルマッハ家のなかにある分家のひとつバイエルン家に生まれました。
すらりとした長身でかつ物憂げな顔立ちの美少年であり女の子の人気の的でした。
 しかしルードヴィヒさんは女の子を嫌いました。その替わりに演劇ばかり見ている子供でし
た。あるとき『ローエングリン』という劇を見て彼の人生は決定されました。
 姫を救う白鳥の騎士、それに自分を投影させた彼はたちまちその劇の虜になりました。もう
朝も昼もそのことばかりです。それは恋でした。劇に、その中の騎士に。そしてそれは劇を創
った人へと。
 「ワーグナー・・・。ワーグナー・・・」
 まだ見ぬ人への想いはつのるばかりです。成人すると彼はすぐにワーグナーさんを自分のと
ころへと呼びました。
 ワーグナーさんを目の前にしたルードヴィヒさんの心臓は破裂せんばかりに鼓動しました。
すぐに彼の借金を肩代わりし劇をつくらせました。ルードヴィヒさんはゲルマッハ家でも随一
のお金持ちだったのです。
 それからは寝ても醒めてもワーグナーです。元々人間嫌いだった彼は次第に人前に出なくな
りワーグナーさんの劇ばかり観て、ワーグナーさんの曲ばかり聴いていました。
 ですがワーグナーさんは図々しくしたたかな人でした。ルードヴィヒさんからお金を貰いそ
れを湯水の如く使っていました。あげくの果てには自分の演劇専用の劇場まで彼に建てさせよ
うとする程でした。
 これには家の人も猛反対しました。けれどルードヴィヒさんは誰とも会おうとはしません。
次第に人々は彼が変だと噂するようになりました。
731名無しさん:03/05/22 03:17 ID:2O3Z7kF1
遂に家の人達はルードヴィヒさんに詰め寄りました。ワーグナーを家から追い出せ、と。
彼は仕方なくその要求をのみました。
 それからルードヴィヒさんはあちこちに別荘を造るようになりました。別荘といっても
お城です。もう誰も喧嘩に使わない時代に。彼はそこのワーグナーさんの世界を再現させ
ようとしたのです。
 お城の中で彼は一人遊びました。自分のワーグナーさんの世界に。それは愛してやまな
い夢の世界でした。
 「この世なんて苦しみばかりだ」
 ルードヴィヒさんはいつもそう漏らしていました。側にはまだ幼いゲルマッハ君のお祖
父さんだけがいました。
 「君とワーグナーだけだ。側にいて欲しいのは。他は誰もいて欲しくはない」
 彼の頭を撫でてそう言いました。ルードヴィヒさんはますます人前に姿を現さなくなり
ワーグナーさんの演劇と葡萄酒、そして自分が住む白鳥の名を冠した別荘に溺れるように
なりました。
732名無しさん:03/05/22 03:18 ID:2O3Z7kF1
けれどもそんな彼を家の人達は放ってはおきませんでした。お医者さんの検査で精神
を病んでいると発表したのです。
 「誰も僕を見ていないのに」
 ルードヴィヒさんは力なく笑いました。その顔には諦めと哀しみが漂っていました。
 ルードヴィヒさんは愛していた別荘から無理矢理別の別荘へと移らさせられました。
厳しい監視のなかもうワーグナーさんに会うことも彼の劇を見ることもできません。
 「みんな僕から全てを奪ってゆく・・・・・・」
 ゲルマッハ君のお祖父さんにそう呟きました。
 
 ある雨の日彼はゲルマッハ祖父を連れて散歩に出かけました。湖のほとりにきたとき
運命の砂時計がその働きを止めました。
 「さよなら」
 お祖父さんにそう言うと湖に歩いていきます。
 お祖父さんは止めようとしました。けれどルードヴィヒさんはそれを制止しました。
 「君は来てはいけないよ」
 優しく微笑んで言いました。
733名無しさん:03/05/22 03:19 ID:2O3Z7kF1
「もう僕はこの世に必要とされていない人間だ。だから去る。けれど君は違う。
生きて生を楽しむんだ」
 「・・・・・・はい」
 彼が頷いたのを見てルードヴィヒさんは湖を進んでいきます。
 「ワーグナーに伝えて。貴方に会えてよかったと」
 「はい・・・」
 「そして彼の全てを愛していたと」
 「はい・・・」
 「最後に・・・。彼の劇と曲を愛してくれ。そして皆に伝えて」
 「はい・・・」
 「それでいい。僕は誰にも知られず謎のままでいたい」
 翌日ルードヴィヒさんは発見されました。息せぬ姿で。けれどその顔は微笑ん
でいました。生きていたときには全く見せなかった満足な表情で。
734名無しさん:03/05/22 03:20 ID:2O3Z7kF1
「・・・そういうことがありましたの」
 「ああ。本当は芸術を愛する繊細な人だったんだ」
 ゲルマッハ君の話に皆心を打たれました。
 「哀しいね」
 「うん」
 静かになってしまいました。
 「けれど彼の愛したワーグナーさんの曲は今も愛されている。彼の愛した城も
今こうしてある。彼の愛はまだ生きているんだ」
 ゲルマッハ君は皆に言いました。
 「そうね。心は生きてるんだ」
 「いいことを言いますわ。いつもは朴念仁のくせに」
 「ほんと。けどなんか見てきたみたいな話し方だったな」
 「・・・・・・」
 「あれ、どうしたの?」
 「いや、なんでもない」
 ゲルマッハ君一瞬はっとしましたがすぐにもとに戻りました。
 (何故だろうな。本当に見てきたみたいだ。はっきりと目に浮かぶ)
 けれどそれは皆にはあらわしません。
 「皆上に上がろう。特製のお菓子、ピーチ=メルバをご馳走するよ」
 「やったあ!!」
 皆上へと登っていきます。遠くから合唱が聴こえてきます。

 喜びて我等は貴き殿堂に挨拶を送る
 ここに芸術と平和は永遠に讃えられてあれ
 喜ばしき叫びよ遠く響け
 
735名無しさん:03/05/22 03:23 ID:2O3Z7kF1
736 :03/05/22 06:32 ID:Nxby4T2o
かわいそうだけど、はっきり言って凡作。
普墺戦争でプロイセンによるドイツ統一という積年の夢を達成すると
いう歴史知識が無い只のクラッシックオタクの表面を撫でただけの話
ですね。プロイセン=ゲルマッハ祖父(というべきか?)による歴史の
大きな流れを無視して個人だけにしか目が向かないのは残念。
映画を見ている者としては、知っていることを長々とひねりも無くされ
て退屈でした。ま、知らない人だと楽しめたかも。
偉そうに宣言しているときに、ワグナーや、ジークフリートかと突っ込
み入れようか悩んだけれど予想通りなのはがっかり。
今回は、まともなソースを張っているけどこれが普通。これすら出来
ないから読者無視と言われるんですよ。それと、ホモとか前の作品の
不倫とかニホンちゃんで出していい単語か必要だったか考えたか?
あと、スレの空気を読め。自分の作品(しかも、問題作)だけで埋まっ
ていくのに何にも感じれないのか?カンコ以前にニホンちゃんという世
界に対して、愛があるのかと小一時間(ry

ルードウィヒ/神々の黄昏
ttp://www.joinac.com/movie/list/2232_11e.html
ドイツの歴史
ttp://www.tm-a.co.jp/cityInfo/Germanhistory.html

偉そうに書いてからじゃ申し訳無いのですが、以後補完スレでよろしく。
737 :03/05/22 06:41 ID:Nxby4T2o
>普墺戦争でプロイセンによるドイツ統一という積年の夢を達成すると
いう歴史知識

正確には、「統一への第一歩を踏みだし、普仏戦争ドイツで統一という」
です。スレよごし、すみません。回線切って・・
738 :03/05/22 07:01 ID:mHhha6o7
>>736
ガチンコ状態のアーリアちゃんとハプスブルク先生、現実逃避のゲルマッハ。
何かと不和を煽るフランソワーズちゃんという構図ですな。
個人的には第2帝政期の頭に花が咲いてしまったようなフランスが好きなのだが。
そしてパリ・コミューンの混乱。何にもましてフランス革命の混沌がまた(ry
739 :03/05/22 07:21 ID:zGGD4MeF
>>736
では素晴らしい作品を御願いします。
740 :03/05/22 07:42 ID:dy/qzSg2
この人のSSは地の文でマイ設定を解説しているだけだからなあ。
それも事実を機械翻訳しただけのつまらない内容のさ。
741 :03/05/22 09:39 ID:9ZzdWXYh
マリア・テレジア状態のハプスブルク先生は見てみたい気がw
742738:03/05/22 18:47 ID:mHhha6o7
>>736>>741
普墺戦争元ネタで補完スレにうpしておきますた。
743siki:03/05/22 21:55 ID:a6fUMzXZ
「彼方から謝罪を」
ニホンちゃんが縁側でのんべんだらりと日曜をすごしていると
口やかましい来客者がやってきました

「ニホンはいるハセヨ、しゃっしゃと出てくるニダ」

やってきた客人を迎え入れるニホンちゃんの顔はあからさまに、げんなりとした顔
お客はお隣りさんなのに、これからもご近所づきあいもあるのに、こんなんでいいのでしょうか?
でもニホンちゃんがそんな顔をするのも無理からぬ事
お隣りさんがニホンちゃんちに来る理由といえば、謝罪請求と謝罪請求と謝罪請求
あっ!あと賠償請求もありましたっけ
まあ、毎度毎度そんな理由で来られたら、げんなりするのも当然でしょう

「なに?カンコ君、なんのよう?また謝罪」

玄関を少しだけ開け、少しだけ顔を覗かせ来客に応対するニホンちゃん
その態度を見れば五歳の子供でも、ペットの犬でも嫌がっている事が丸分かりですが
来客者はそんな事は気にも止めませんというより嫌がってる事に気が付いていません

「ニダ、何度も何度もニホンに謝罪させているがウリの恨はちっともおさまらないニダ」
「ほんと、何度も何度も謝罪してるのに・・・・」
「で、ウリは考えその理由に気づいたニダ」
「どうせ、私の謝罪には誠意がこもってないっていうんでしょ」
「違うニダ、ウリの恨がおさまらない理由は・・・」
「理由は?」
「それはウリを酷い目にあわせたニッテイ本人からの謝罪がないからハセヨ」
744siki:03/05/22 21:57 ID:a6fUMzXZ
「なるほど・・・でもそれは無理よ だってウチのおじいちゃんはもう・・・」
「そこで彼女に一つ頼んだニダ」
「彼女って誰?」
「だれって彼女ニダ」
「ごきげんようニホンさん」
「あれ?ハイチちゃん、たしかさっきまでカンコ君一人で・・・・あれ?」
「とにかく話の続きは家の中でニダ」
「おかしいなぁ 確かにカンコ君一人で・・・・」
「おじゃまします」
「あれ〜?」

家の中に入った三人、カンコ君は部屋の住みに座りこみ勝手に茶箪笥からとりだしたお菓子を文句を
いいながらパクついています
ニホンちゃんはそれを横目にハイチちゃん指示で訳の分からぬまま、椅子や机を動かしたり
カーテンを閉めたり・・・
それが一段落するとハイチちゃんは奇抜な燭台やら妖しげなナイフやらを机の上に並べながら
自分がココに呼ばれた訳を説明し始めました

「ワタシが今日よばれたのはカンコ君がニッテイさんに謝罪をしてほしいと・・・」
「だから、もうお爺ちゃんは亡くなって」
「ですからワタシが呼ばれたわけです、これよりココで交霊の儀を執り行います」
「はぁそうですか・・・」
「それでニホンちゃんには霊を寄せるための依童になってもらいます」
745長文で御免なさい:03/05/22 21:58 ID:a6fUMzXZ
「はぁしかたがないなぁ」
「あら、えらくあっさりと引き受けますのね、普通は依童になるのは嫌がるものですが」
「ワタシにも学習能力はあるもん、いやがっても結局、やらせられる運命」
「過去に何があったのか知りませんが・・・とにかく始めましょうか」

カーテンを締め切った薄暗い部屋の中で交霊の儀は始まりました、
部屋にたちこめる香、ハイチちゃんの唱える不思議な呪文がニホンちゃんの意識を深い闇のなかに
沈めていきます

「ウルラウルラウルラ ウルラウルラウルラリー ウルラウルラウルラ
 ウルラウルラウルラリー・・・・・・彼方の名前は?」
「わしの名前はニッテイ」
「・・・・・・・カンコ君、ニッテイさんが来て下さったわ」
「ようやくニダか、だいぶ待たされたハセヨ やいニッテイ」
「ん? ヌシはもしかしてカンコの倅か、そうであろう顔が奴に似て個性的ゆえに直ぐに分かったぞ」
「ウリの顔の事などどうでもいいニダ、それよりも、ニッテイの爺はウリに謝罪しる」
「謝罪?なにを謝罪すると言うのだ、我はヌシに謝罪しなければならぬ憶えはないぞ」
「お前が過去に行なった数々の悪行非道、忘れたとは言わせないニダ」
「我が知らぬまに他人に迷惑をかけたのなら謝罪もするが、
 お前には感謝こそされ謝罪する憶えは無いぞ」
「アイゴー 過去の謝罪をしないばかりか、開き直りニダか!
 そっちがその気ならこっちにも考えがあるニダ」
「ほう」
「反省しないのならニホンの家を攻め滅ぼしてやるニダ」
「ほほう、ヌシにそんな事ができるかな?」
「できるニダ、ニホンのジエイタイなんか怖くないニダ、数々の実戦で鍛え上げられた
 ウリの前ではニホンなんか敵では無いニダ」
746 :03/05/22 22:33 ID:DVace639
カンコ君のその発言を聞いたニホンちゃん(ニッテイさん)は
椅子から立ち上がり、両手を広げ天にかかげ 

「愚かなり、カンコ!!」
「ニダ?」
「ニホンを守るわジエイタイだけに有らず
 その濁った眼では真を見る事はできずや、心の眼を見開きしっかと見よ
 ニホンを守りし二百四十六万余柱の英霊を」
「ひぃ〜〜〜」

いったいカンコ君は何を見たのでしょう、何も無いはずの空間を見つめ顔面蒼白になっています

「ひぃひぃひぃぃぃぃ」

腰が抜けたらしく、這いつくばって部屋の隅で休んでいるハイチちゃんの側に擦り寄り
震えて歯の根がかみ合わない口から必死で声をあげます

「ハ ハ ハイチ、しゃしゃとニテお ジョレいしる!」
「あら いいのですか? まだ謝罪を聞いていませんが」
「そんなのは、どうでもいいニダ、早くしるニダ」
「まあ、そういうわけですからニッテイさん今日のところはお引取りを」
「うむ では帰るとするか、ニホンには我がよろしくと言っていたと伝えてくれ」
「はい」
「でわ 然らばだ」
747 :03/05/22 22:36 ID:DVace639
そう言い残しニッテイさんの霊は帰ったらしく、ニホンちゃんは椅子に座り込み
目を閉じます

「ニホンさんニホンさん」
「ん? ハイチちゃん?」
「おつかれさま、儀式はもう済みましたよ」
「終わったの? あれカンコ君そんにへたり込んでどうしたの?」
「ゼェゼェゼェ」
「これでもう、カンコ君に『謝罪しる』なんていわれないのよね?」
「・・・・・・・アイゴー ニホンは謝罪しる〜〜〜!!!!」
「ひぃ〜〜〜ん やっぱり変わらぬまま、お約束はけんざいなのねぇ(泣」

おしまい

748匿名:03/05/23 01:37 ID:PZItOFCo
「料理ベタ」

エリザベス (みんなわたくしのことを味音痴でお料理ベタとおっしゃいますけれど、
       今日こそわたくしの実力を思い知らせてさしあげますわ!フ、フ、フ・・・!)
 台所で野心を燃やすエリザベスちゃん。何を作っているのでしょうか?


エリザベス 「あ、ニホンちゃん。わたくしニホンちゃんの為においしいお料理をお作りしましたの。」
ニホン (ええ!エリザベスちゃんが!?変な料理じゃなきゃいいな・・・)
エリザベス 「サンドイッチにお寿司を挟んでみましたの(はあとまあく)」
ニホン 「わ、わぁ、お、おいしそうだね・・・」(どこがおいしいお料理なんだよぅ〜)
エリザベス 「日英の看板料理を融合させた斬新な発想!われながら自信作ですわ!
       ほら、遠慮せず召し上がって!」
ニホン 「うう・・・おいしすぎて涙が出ちゃうよ・・・」
エリザベス 「よかった!そうだ!一人でも多くの方にこのすばらしいお料理を召し上がっていただきましょう!
     ニホンちゃん、協力してくださらない?」
ニホン 「い、いいです・・・」(さすがに遠慮するよ・・・)
エリザベス 「いい?やった、決まりですわ〜!じゃあわたくし家に帰ってもっとたくさん作ってきますから
     通りすがりの方に適当にお配りしてくださいな!」
ニホン 「・・・はい・・・」(いいって言ったのに・・・)
749匿名:03/05/23 01:37 ID:PZItOFCo
カンコ 「サムスンスンスン♪」
ニホン (うぇ〜、よりによって最初の通りすがりがカンコ君・・・)
    「カ、カンコ君、これ食べてみて・・・」
カンコ 「ニカ?」
   パク、ムシャムシャムシャ・・・
カンコ 「ファッビョ〜ン!何だコリァ!空が割れるほどまずいニダ!」
ニホン (ふぇ〜ん、やっぱりこの反応・・・)
エリザベス (たくさん作ってきましたわ!あ、カンコ君がさっそくあまりのおいしさに感極まって叫び声をあげていますわ。
       どれどれ、何て言っているのかしら・・・)
カンコ 「シッパル!こんなまずいもの生まれて初めて食べたニダ!」
エリザベス 「・・・・」
カンコ 「カァックトェトェトェ!口の中に残った味が不快ニダ!キムチと犬鍋で口直しニダ!」
エリザベス 「・・・・・・」
カンコ 「こんなもの人類史上最低ニダ!歴史上のどんな圧制もこれに比べたらまだましニダ!
    エリザベスやフランソワーズの植民地支配より悪質ニダ!」
エリザベス 「・・・へぇ、わたくしの植民地支配より悪質ですの・・・」
カンコ 「いや、秀吉三百年、日帝三十六年には及ばないニダ!
     エリザベスやフランソワーズみたいな小悪党なんか目じゃないニダ!」
エリザベス 「・・・わたくしは子悪党ですの・・・」
カンコ 「謝罪と賠償を要求するニダ!」
エリザベス 「・・・誰に?」
カンコ 「決まってるニダ!こんなものを作った味音痴で料理ベタニダ!ニホン!お前ニダ!」
エリザベス 「・・・・わたくしがお作りしたんですけど・・・」
カンコ 「え」

  そして、いつもの光景。今日もカンコ君の悲鳴が町内に響き渡る。今日も地球町は平和だ。(平和か?)
750匿名:03/05/23 01:38 ID:PZItOFCo
匿名です。ひさびさの投稿です。ソース?ネタ元?イギリス料理はまずいということだけです。
時事性ゼロのネタなのです、はい。
しかし、時事ネタも何個か考えたのですが、
時事にばかりとらわれてキャラクターが生き生きとしなくなり、事実の描写に偏ってしまう事に気づいたのです。
(いや、これは匿名の力不足か・・・)
つまり、時事ネタでキャラを引き立たせるのは難しいと思うのですが、いかがでしょうか?
(しかしこの作品でキャラが引き立ってるかどうかって?・・・・・<丶`∀´> <ケンチャナヨ)←ヲイヲイ
よりよい作品を作りたいので、出来れば、ツマラン!とかチョットイイカモとかご指摘、ご感想をお待ちしておりまつ。
751:03/05/23 07:07 ID:eS+vCtgZ
話としてはすごく上手だった ここには作家のタマゴみたいな人がたくさんいるの?
752 :03/05/23 08:33 ID:+GZPMiup
>>751
誰に対していってるの?
まさか名無しさんに対してじゃあるまいな?
753 :03/05/23 11:46 ID:CoQId0aN
>>750さま
乙でした この手の話し好きです
個人的にはカンコ君の食べる時の描写をもっとリアルに(あのクチャクチャ、ズルズル、ガチャガチャと汚らしい音をたてる食べ方)
していただけたらもっと、楽しめたかと
次回も期待しておりまつ
754>>752:03/05/23 17:48 ID:BLwBd6TB
匿名さんに言っただけだよ どうしてみんなが嫌がるようなレスばかりするの?
755 :03/05/23 18:14 ID:Z0mczFcI
>>754
空気読めないから
756_:03/05/23 18:28 ID:uYBtch8W
何度やり直しても同じ結果が出ると言うことは、計算式自体が間違と思われ
変数を宣言している場所と、関数内の計算式をもう一度洗いなおしてみる事をお勧めする。
757 :03/05/23 19:19 ID:ycUc+HGf
>>756

誤爆もはなはだしい
ム板の香具師か?
758名無しさん:03/05/23 21:56 ID:ecwWuX55
 >752
 これで僕も疑われましたし。止めてほしいです。少なくとも僕はこのHNでお答えしています
し反論もしていますよ。
759なー ◆GMi2juaL6k :03/05/24 20:33 ID:R3rc88qi
「アラビア池でれんしゅうしよー(1)」

「は〜〜〜るばる来たぜ アラビア池〜♪ てなもんだー、ガハハハ、ヒック」
「ま、なんだその、イイ!イイ!イイ!って感じだよ。オレにとってはなー。」


ロシアノビッチ君とイン堂君がアラビア池で一緒にボートに乗って漕ぎ方の練習を
している所ですが。なんだかロシアノビッチ君は変にハイにはっているようです。

「オレはな、オレはな、 オレはね、オレはね、 この池にこの池に来たかったん
だよぉ〜。」
「ここにね、ここにね、ここに来るのがユメだったんだ、うおぉぉぉーーーん。」

がしっ

ロシアノビッチ君はイン堂君の両肩をつかんでさらに続けます。
760なー ◆GMi2juaL6k :03/05/24 20:34 ID:R3rc88qi
「アラビア池でれんしゅうしよー(2)」

「あの時はもうちょっとでここまで来れると思ったんだ。だが、結果はさんざん
だった・・・」
「パキスの家の北のあたりでな、ちょっとぬかるみにはまって、最初はヒザあたり
の深さだったんだが、進んでいくと腰の辺りまで沈んできてな・・・結局、それ以上
進めなかった。 その時はそのまま帰ったよ。」


さんざんだったのはアンタじゃなくてアンタの通り道に住んでた人でしょ、という
つっこみは置いといて。 アラビア池のほとりでパキスちゃんは二人のようすを眺め
ておりましたとさ。


おしまい

※ソースは(って言えるのか?)、露印海軍アラビア海で共同演習
http://www.sankei.co.jp/news/030522/0522kok111.htm
761なー ◆GMi2juaL6k :03/05/24 20:37 ID:R3rc88qi
なかなかうまく作れませんね・・・てことで3連sage
むむ・・・
762 ◆MaCHINAyH. :03/05/24 22:43 ID:nHtlUKQp
『火病のひと 給食編』


「ウリの牛乳とニホンのを取り替えるニダ」
「えーやだやだやだー」
お子様の流行って時々奇妙。
いまのオススメは牛乳瓶のフタ。いろいろな絵柄があって、フタをコレクションするのがいいらしいんです。
「その牛乳は本当はウリが手にするはずだったニダから当然ハセヨ」
「カンコ君わけわかんないこといわないでよっ」
「ニホンのくせに生意気ニダッ!」

カンコ君いつもの火病発症。
「ウリわぁ、ニホンにたいするぅ、要求をぉ、貫徹しるためぇ、強硬手段にぃ、訴えるニダァ!!」
全学連ばりの奇声を張り上げると、ニホンちゃんの牛乳を奪ってしまいました。
「やーんかえしてよぅ」
「 か え さ な い ニ ダ ♪」
そしてカンコ君は目的のフタをひっぺがして、自分の頭に瓶の中身をぶちまけてしまいました。
「うぇーんせんせーかんこくんがー」
嗚呼、火病のひと。
その行動は常に予想の斜め上を逝く。

それまで優雅に揚げパンをちぎっていたフラメンコ先生は、牛乳まみれのカンコ君を速攻でアイアンクローでキメてしまいます。
「なに勿体ないことしてんのっ!餓鬼の分際で牛乳美肌なんて20年早いわっ!!!」
「先生激しくちがうんですが・・・」
「ぁん? なんか文句あるのニ・ホ・ン・ちゃ・ん」
その形相に、ぃぇぁりませんと首が千切れそうになるまで振るニホンちゃんでした。


よいこはまねしないでくださいね
763 ◆MaCHINAyH. :03/05/24 22:48 ID:nHtlUKQp
>>762
元ネタはこちら。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/05/23/20030523000056.html
牛乳をこぼすとにおいが1週間は持続しますの。ご利用は計画的に。

764 :03/05/24 23:20 ID:Jw7aVZhF
日本タンの同人誌
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!
765 :03/05/24 23:38 ID:KOFw6Lxu
>761
ちなみに、ロシアは現在最新鋭原潜2隻をインドにレンタルする交渉を実施中です。

過去にも中古をレンタルしたことはありましたが……。
766reg:03/05/25 00:28 ID:2tY095SF
「アメリー家の中庭」

最近キッチョム君の言動がいよいよ怪しくなって来ました。
ニホン家、カンコ家などを始め下手をすれば地球町全体を巻き込む
ような事件を起こしそうなほど何か逝ってしまったのです。
「ちょっと‥キッチョムの事で話があるニダ‥」
カンコ父がアメリー君の父に電話で言いました。
「そうか、じゃあ明日の昼ごろキッチョムの教育方針を紙に書いて持って来てくれるかな?」
「わ‥わかったニダ‥ところでその話そっちの牧場か別荘でしない‥
「だめだ、じゃあ明日な」
ブツッ
7672:03/05/25 00:29 ID:2tY095SF
翌日カンコ父は歩いてアメリー君の家へいきました。
「ピンポ−ン」
「(ハイ?)」
「ウリにだ」
「(あぁ‥わかった入って)」
迎えもないまま玄関をはいり、奥さんに連れられて中庭へと連れて行かれました。
「おうこっちへ来て」
「わ‥わかったニダ‥」
カンコ父は明らかにびびっていました。
「じゃあキッチョムの教育方針を書いた紙見せて」
カンコ父はその紙を渡しました。
「ウリ的にはできるだけキッチョムをしげ‥
「ウチはこいつを甘やかすつもりはない、とりあえず説得はしたいが
 それでもダメならオレがちゃんと教育してやるから。わかったか?」
「わ‥わかったニダ‥」
「じゃあもう帰ってくれないか?スケジュール詰まっててね。」
カンコ父は仕方なく帰りました。帰り際に玄関に一枚の紙を落としたのを気付かずに‥
「ふ〜やっと帰ったな、ん?なんだこの紙は」
『キッチョムにはいろいろなものを買い与えるのが一番ニダ!』
「‥‥」
その夜
「オイ、カンコ今日ウリはアメリー家の中庭に招待されたニダ!
 キッチョムの話もすべて円滑に進んだニダ!大成功ニダ!」
「本当ニダ!?ニホンに自慢してやるニダ、ウェ〜ハッハッハッハ」
「ウェ〜ハッハッハッハ」
7683:03/05/25 00:29 ID:2tY095SF
「ウリの父はアメリーの中庭に招待されたニダ!」
翌日カンコ君は早速ニホンちゃんに自慢しました。
「あの‥でも‥私のお父さんも中庭いって‥
「ウソつけニダ!そんなわけないニダ!まあウリがうらやましいニダね。ウェー」
「(行ったんだけどな‥まぁいいかな)」
「ウリナラマンセーニダ!ニホンなんかもう用なしニダ!ウェ〜ハッハッハッハ」
だが2日後事態は急変します。
「ねぇニホンちゃん。私のお父さんアメリー君の家行ったんだ。
 玄関からみんな迎えに来てくれたし、家族の人みんながお父さんに
 やさしくしてくれたって。中庭にも連れてってもらったんだよ。凄いでしょ〜」
「ホント?凄いね〜」
フィリピンちゃんのお父さんがアメリー君の家に招待してもらったのです。
カンコ君はその話を小耳に挟んでしまいました。そして
「ウルサイニダ!ウリの父のほうがアメリー父に重宝されてるニダ〜!」
と言いながら教室から出て行きました。カンコ君はウスウス気付いていました。
カンコ父の帰りがあまりにも早かったことがどういうことかということを
769  :03/05/25 00:30 ID:2tY095SF
更にその3日後カンコ君にとってこれ以上ないような一撃が来ました。
「ねぇフィリピンちゃん。私のお父さんアメリー君のお父さんが所有してる牧場に
 連れてってもらったんだよ。最初アメリー君の家の玄関行ったらみんな笑顔で迎え
 てくれて、アメリー君のお父さんの運転で牧場まで行ったんだって。
 そのあと二人でたくさん散歩しながらお話して、家に帰ってもずっとお話してたって。
 それで結局一泊してきちゃったの。お父さんまるで家族みたいだっだっていってた。
 アメリー君のお父さんもずっと付き合っていこうって言ったって言ってたよ。
「ニホンちゃんの家とアメリー君の家仲いいからね。」
「アイゴー!!そんなのだけでまさかアメリー父に優遇されてると思ってるニダか!?」
そこで台湾ちゃん「ちょっとまえ自慢してたでしょ。中庭に招待されたって」
「ム‥ム‥ム‥ファビョーン!ウリの父のほうが優遇されてるにき‥き‥決まってるニダ!
 だいたい○#@'%$&■‥
カンコ君は火病を発症させました。それを横目で見てたアメリー君、おもむろに携帯電話を取り出しました。
「(プルルルル‥プッ)あもしもしダディ?カンコやっぱだめみたいだよ」
「(そうか‥まぁじゃあもういいかな)」
「いいんじゃない?」
カンコ君は幸せそうにファビョっていました。
終わり
 

770reg:03/05/25 00:32 ID:2tY095SF
以上ノム酋長の珍道中&ローズガーデンをめぐる
日本、韓国、フィリピンの仁義なき戦い‥
と言うわけでもないかな(w

まじ書いたの久々なんでだいぶ下手になったな‥
771 :03/05/25 00:52 ID:c+SH/14T
ニホンちゃん本人が一泊したとしたら…(;´Д`)ハァハァ
772更科うどん ◆bc/WMtRnlQ :03/05/25 01:50 ID:aBKohz5U
>>771
OK! わかりました!
ここに集う漢達の声なき声を受け取ったので、
漏れが責任もってそのネタ頂きまつ!
しばし待たれよ。
(チッ、よりによって反応したのはネタ野郎かよ。という声はあえて無視)
773 :03/05/25 07:00 ID:55LvkBHG
>>772
待ってますъ( `ー゚)
774_:03/05/25 13:07 ID:HDJIOkGH
ニホンちゃんの一泊!
俺も読みたい、読みたい!!
ついでに黒変身したアメリー(陽気な西海岸風からそばかすが消えて憂鬱と冷酷さを感じさせる東部インテリな美形へ)
その彼に誘惑されて(CIAのブリーフィングネタ)黒変身する(一夜にして少女から女へ)ニホンちゃんという展開が見たい!!!


すみません、逝ってきます
775応援してみるテスト:03/05/25 15:45 ID:PpY7ycXz
プルルル、プルルル
「まいどありがとうございます。更科です。」
「あ、フランソワーズちゃん。うん、さくらだよ。」
「え、今日はいつもお世話になっているお礼にお手伝い。」
「えっと、注文?あ、そうそう。今、出来たところみたい。うん」
「えへへ、今日は、お泊まりなんだ。晩御飯もごちそうしてくれるって」
「直に見ると、職人さんってかっこいいよ。じゃ、まっててね」
「お兄ちゃん、フランソワーズちゃんから催促だよ。頑張らないと、もう出
来たって言っちゃったよ。ファイト(はぁと)」

更科うどん氏がんがれ(お兄ちゃんでよかった?性別を知らないから)。
そして、ここでは、「ニホンちゃん更科家でお泊まりの巻き」ですた。
776ナナッシィ:03/05/25 18:19 ID:jnbpVqLm
『アトミックブルマ(仮)』

太陽は嫌味なくらい眩しく照っている割に、空気は適度に乾いた爽やかな陽気で、正に屋外体育日和。
というわけで、5年生の4時間目は体育の授業。みんな体育着に着替えて校庭に集まっていました。

「はーい、みなさーん。今日の体育ではドッチボールをしまーす。拒否権は認めませーん」
真紅のジャージを身に纏い、ボールを小脇に抱えたフラメンコ先生が高らかに宣言しました。
「ただし、ただの紅白分かれてのドッチボールじゃ、皆は兎も角、先生は面白くありません。
 という訳で、無差別攻撃誤爆上等、360度が戦場だ!バトルロワイヤル形式で行います。
 また、ボールも複数使用しますので、常に周囲に注意を向けてないとだめですよー。
 ちなみに、一番ボールを当てられた子は罰として給食抜きです。さー、がんばっていきまっしょい」
妙に説明調なセリフの最後に、さりげなくお子様には残酷な文句を口走ってますが、
生徒達の嵐のようなブーイングは笛の音でかき消されました。

さて、生徒達が校庭に散らばったのを確認して、フラメンコ先生が笛を手にしました。その時、
「ちょっと待つニダ〜〜〜!!」
「・・・・なにカンコ君? なんか文句あるの?」
「ニダ? ウリはなんも言ってないハセヨ?」
「あ! 先生! あそこに誰かいます!」
「あれは・・・・・・キッチョム君!?」

そう、そこにいたのは、栄養失調のくせに妙に肥満体なヒキコモラー、キッチョム君でした。
しかしその出立ちは、クラスメイトの想像の遥か斜め38度上空の代物です。
上半身:限界まで引き伸ばされた体操着、その裾から悩ましげなおへそがご挨拶。へそ。
足  :可愛らしい赤い毛玉のワンポイントがついた、清楚な白のハイソックスで純真さを演出。
下半身:股座に放送コードギリギリまで食い込ませた深紅のブルマが、全町内の殿方を前屈みに。
胸元 :溢れんばかりの胸板の脂肪で湾曲した文字、それは「5年地球組 日ノ本さくら」。
777ナナッシィ:03/05/25 18:20 ID:jnbpVqLm
『うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
  ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・!!』

のどかな小学校の校庭の風景は、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄絵図へと変わり果てました。
インドネシアちゃんはその場で卒倒。ベトナちゃんは口元を抑え保健室へ直行。イン堂君もびっくり。
いつR16指定されてもおかしくない、絵にもかけない見苦しさ。ああ、小説でよかった。
クラスの大半がリタイアし、残った生徒達も競技を始める前に精神的大ダメージ・・・一人を除いて。

「ぶらじゃー、思わず火をつけたくなるその格好は、一体どうしたニダ?」
「ザイとザイニーがニホンの箪笥から盗・・・・じゃなくて取引して手に入れた代物ニダ。
 ウリは体育着を持っていないから、仕方なくこうやって入手するしかなかったハセヨ」
(『ウリ達はそんなことしてないニダ!捏造ニダ!』ザイ&ザイニー:後日談)
「・・・・ぶ、ぶらじゃー・・・パ、パンツははいてるニカ?」
「・・・・ふふふ、もちろんニダ! 見るハセヨ!」
「ムッヒョ〜〜〜〜〜〜・・・・・ン?」
「ゲルマッハのブリーフニダ!」
『ズバシュ!』(ゲルマッハに9200のダメージ! ゲルマッハは気絶した!)
「・・・・ぶらじゃー、何でニホンのパンツじゃないニカ?」
「カンコ、そんなもんはいて喜ぶのは変態ニダ。家に変態はお前だけで十分ハセヨ」
「にゃ、にゃ、にゃ、にゃにを言うニダー! そんな格好しているぶらじゃーも真性の・・・」
「はいはい・・・・・もうそこ、底辺の争いはそれぐらいにして・・・・・お願いだから・・・・」

南北電波合戦に軽い偏頭痛がおきたフラメンコ先生、何とか両者を説得して競技を始めさせます。
そして、その背後には不気味に揺れる一つの影がありました。
778ナナッシィ:03/05/25 18:21 ID:jnbpVqLm
「では、競技開始!」『ピッピーーーーーーーー!!』

フラメンコ先生がボールを天高く放り投げました。太陽の日差しを受けてゆっくり宙を舞うボール。
まずそれをキッチョム君が、引きこもりとは思えない機敏な動作で手にしました。
そして周囲を見渡し、狙うはもちろんニホンちゃん。見れば自分に背中を向けてるではありませんか!
「(ウェーハッハッハッハ、相変わらず隙だらけニダ!)喰らうニダ!テポド〜ン・・・・」
大きく振りかぶり、ニホンちゃん向けてボールを投げようとするキッチョム君。
ニホンちゃん大ピーンチ!その時でした。

「攻撃の意図・発射準備行為確認!自衛権発動相当の武力攻撃事態と認識!えいっ」
「アイゴッ!!」

ニホンちゃんが猛烈な勢いで振り返りながら腰の回転を加えたボールは、
見事にキッチョム君の顔面を捕らえて1ダウン目を奪い、蛙の潰れたような音を周囲に響かせました。
暫し、地上にない楽園に意識を飛ばしていたキッチョム君、訳がわからないという表情で起き上ると、
羞恥と怒りでか、顔を真っ赤にしたニホンちゃんが、自分を見下ろしていました。
その涙で潤んだ瞳の奥には、暗く深い闇の黒炎がゆらりゆらりと揺らめいています。
瞬時に身の危険を察知したキッチョム君は、「ひぃ」と悲鳴をあげると脱兎の如く逃げ出しました。
その背後に、ニホンちゃんの声が響きます。
「事態深刻化!経済制裁・送金停止等の厳しい措置が必要!えいっ」
今度は逃げるキッチョム君の後頭部にボールがヒット。勢いそのまま転がりまくって2ダウン目。
「わははは、いいぞいいぞニホンちゃん、やれやれ〜」
アメリー君が手を叩きながら大喜び、更に囃し立てます。
『軍靴の音が聞こえるわ!』との声も聞こえましたが、ニホンちゃんの容赦ない攻撃は続きます。
「えいっ、えいっ」
779ナナッシィ
無様に逃げまわるキッチョム君、これではいかんと兄弟の絆・愛(アイ)コンタクト。
もちろん相手は呆然と事態を見ていたカンコ君に対してです。
(カンコ・・・・・ウリにボールを回すニダ!)(ラ、ラジャー!)
カンコ君はこっそりボールを拾うと、わざとらしい演技で
「あー、てがすべったニダー」
などとのたまいながら、キッチョム君に向けてボールを放りました。
そしてボールは、ゆっくりと美しい軌道を描いてキッチョム君の手に・・・・届きませんでした。
ボールは目の前を何かの影が通り過ぎた後、一瞬で消え失せてしまったのです。
「ニダ?」
「ヲイヲイ、折角盛り上がってんだから余計な真似すんなYO」
見事にインターセプトしたボールを指先で回すのはアメリー君。
「それとも、俺様に逆らうつもりか? あいつの代わりに俺様に狙われてみるか?ん?」
「しょ、しょんな、滅相もないニダ・・・・」
「そうそう、そこで黙って見てろよ、中立のカンコ君?」
と言うと、アメリー君は後ろを向いてボールを思い切り放り投げました。
2秒後、遥か遠くでキッチョム君の「アイゴッ」の声が響きました。側頭部に命中したようです。
「HAHAHAHA! 我ながらナーイスなコントロールだ!」
冷や汗をだらだら流しながら、カンコ君は一生懸命キッチョム君を助ける手段を考えました。
「ほ、他の連中はどうしているニダ?」
右手に目を向けると、エリザベスちゃんやフランソワーズちゃんら頂上会議のメンバーがいましたが、
カンコ君の視線に気付くと、みんなプイプイ顔を背けてしまいました。
「こ、こういう時は、チューゴ君に・・・・」
左手に目を向けると、チューゴ君はタイワンちゃんと並んで体育座り。風邪で体育は見学中です。
「・・・・・八方塞ニダ・・・・・」
「えいっ」
カンコ君の背後で、またもやキッチョム君の顔面にボールが当たりました。