"あの"在日?市長、やはりマブチ放火殺人に関与か

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7川井敏久
   週刊新潮 2002年9月12日号   ワイド特集 欲望の罠
   4 「マブチ社長宅放火事件」で浮上した20億円土地トラブル (P137〜P138)

 マブチモーターの社長夫人と令嬢が殺害されてから1カ月。さまざまな情報が錯綜する中、事件の捜査に当たる千
葉県警も重大な関心を寄せるトラブルが浮上した。馬渕隆一社長(69)が松戸市内に購入した土地の件で、何者かに脅
されていたというのだ。

 不思議とこれまでは妻の悦子さん(66)=当時=と長女の由香さん(40)=同=を喪った隆一社長よりも、兄の健一名
誉会長(79)絡みの怪情報が先行していた。

「犯行推定時刻直前に目撃されたのが、名誉会長行きつけの飲み屋で働くフィリピン人の男で、事件後に失踪したと
一部で報じられました」

 と語るのは捜査関係者。

「が、そのフィリピン人は今も同じ店で働いています。名誉会長は、マブチを世界的な企業に育て上げた一方、外人
クラブ好きで、雑誌に花嫁募集の広告を載せたりもしました。そんな毀誉褒貶の激しい名誉会長の情報が多く寄せら
れるのは仕方ありません」

 犯人が逮捕されるまで、いい加減な噂が乱れ飛ぶのは世の常。それはともかく、捜査当局が目下、注目しているの
は隆一社長が自宅の近くに購入した約4300坪の土地をめぐるトラブルだ。

「社長は昨年8月にその土地を20億円で買いました。JR武蔵野線と北総開発鉄道が交差する東松戸駅の西北なんで
すが、まだ区画整理の終わっていない保留地の中にあるんです。実は、この土地は、不透明な開発ではないか、と指
摘されていた曰く付きの物件なんですよ」(捜査関係者)
8社長と市長の確執:02/09/05 05:04 ID:og9G22wm
 問題を提起した松戸市前市議の沢間俊太郎氏が言う。

「あの土地は、松戸市と松戸市都市整備公社が組んで地上げを目論んでいました。公社は元の土地の売主と買い戻し
特約や利益還元特約を交わしていたのです。昨今の経済情勢ではあり得ませんが、土地が値上がりした場合、元の地
権者はわずかな金利と手数料を上乗せするだけで買い戻せるのが買い戻し特約。公社が第三者に土地を売って利益を
得た場合は、元の地権者に利益を還元するのが利益還元特約なんです。土地の開発に伴うリスクは公社すなわち事実
上は松戸市が負う。市民の不利益になるような極めて不自然な契約だったんです」

 それを追及しようと当時市議だった沢間氏が動議を出した直後、馬渕社長が土地をキャッシュで買ったのである。

「私の動議で不祥事が明るみに出そうになり、松戸市側が馬渕さんに泣きついた、という見方が専らです」(沢間氏)

 先の捜査関係者はこう語る。

「馬渕社長と川井敏久・松戸市長は犬猿の仲。市長が、人を通じて社長にマブチの韓国進出を働きかけていたからで
すが、マブチにそんなつもりはない。ではなぜ社長が、その土地を買うに至ったのか。公社の評議員には、市長を熱
心に応援している資産家もいる。土地購入で過去の市長との確執をチャラにしようとしたのではないか。が、あの土
地を購入した後、社長が市長との和解を反故にし、どうもそれがトラブルに繋がっていったらしい。社長は得体の知
れない人間から"約束を守れ"と脅されていたんですよ」

 だが、土地を売った松戸市都市整備公社では、

「隆一社長はその土地に自宅を建設し、余った残りを緑地や道路にして市の方に寄付する意向だったんです。亡くな
った奥様が緑の中に住みたいと仰っていたそうです。その土地のことで、社長が脅されていたという話は聞いたこと
がありません」

 また川井市長も、

「馬渕さんに韓国進出を勧めたこともないし、この度の放火事件と土地売買につきましては、全く関連のない話であ
ると考えます」

 と述べたが、捜査当局はこの不可解な土地取引の解明を急いでいる。