>>635 (続き)
たとえば、狙いとする特定人物の音声波形を収集分析しスパコンにデータを記憶させておき、
空中や各種通信回路中を飛び交う無数の電波を無作為に収集、スパコンによる超高速マッチング
によって当該人物の音声だけを抽出し、即刻その通話内容を把握する。
日本各界の重要人物の電話は常時盗聴され、個々の詳細なプロファイリングさえ行われている
可能性がある。
国際間での企業競争が激烈になったいま、自国の企業と競合する他国企業の機密情報を入手
し国益を守ることが、エシュロンの主要目的になっている。観測筋の間では、過去に日本企業が
受けた損害は相当額にのぼるとされる。
(中略)
通信傍受の行為自体は違法ではないが、自国の情報機関であっても通信内容を漏洩すれば
違法となる。そのため、米国内の傍受データの解析は英国の組織が、また英国内での傍受データ
の解析は米国の組織が担当し、日本での傍受データはニュージーランドの組織が解析すると
いった巧妙な対応策がとられている。
他国の組織は当然機密情報の暗号化を促進しているが、重要情報の伝達プロセスすべてを
暗号処理するのは事実上不可能だから、通信内容傍受の完全防止は困難。たとえすぐに暗号の
解読ができなくても、ある暗号パターンが頻出したあとに起きる事態をチェックすることによって、
暗号解読のキーを入手することも可能だという。(後略)