★日高義樹のワシントンレポート★第7部

第１５７回
「太平洋分割・中国野望の真相」
〜キーティング米太平洋司令長官に聞く〜

■第一部　中国は太平洋を分割しようとしているのか
まとめ
・中国海軍の首脳が冗談まじりではあったが、ハワイから西の太平洋を中国が
支配したいという話を持ちかけてきた。
その話には応じられないと断固、断った。

・中国は広大な海を支配する能力など持っていない。
・中国が新しいミサイルを開発しているが、アメリカは対抗する兵器と
能力を十分にもっている。

■第二部　台湾、朝鮮半島は今どうなっているか
まとめ
・台湾海峡は今のところ落ち着いている。
・中国政府は台湾海峡でアメリカ艦艇を攻撃したりすれば、中国にとって
極めて危険な状況になる事を認識している。

・北朝鮮の軍事力は弱体化しているが、依然として危険である。
・北朝鮮との新しい協定が間もなく出来ると期待している。


■第三部　　２隻目の空母が日本に来るのか
まとめ
・空母「ジョージ・ワシントン」に次いで２隻目の原子力空母が日本に配備
されるという話は聞いたことが無い。

・中東に兵力をとられているが、太平洋軍はあらゆる緊急事態に対応できる
能力を持っている。

・沖縄の海兵隊をグアム島に移転するのは中国のミサイル攻撃を
恐れているからではない。

>>726-727
thanks now ah!

■第四部　沖縄海兵隊はいつグアム島に移転するか
まとめ
・2014年頃には移転のための基本的な話し合いがまとまる。

・そのためには沖縄の海兵隊航空基地、普天間をどうするか
話し合う必要がある。

・グアム島のアンダーソン基地の整備と原子力潜水艦基地を
造ることが重要だ。


■第五部　アメリカ太平洋軍の技術革新が進んでいる
まとめ
・中国は敵対者ではない。
・中国を小規模な日米合同訓練に招待したらよい。

・そのために、日米安保条約を改定する必要はない。

番組終わりに「なうあ〜義樹」のコメント

「日本を取り巻くアジア・西太平洋の軍事情勢は大きく変わってきております。
その最大の問題は、中国が大国となり、特に五輪を成功のうちに終わらせた後は

軍事的な大国として更に大きくなろう、権威を確立しようとしていることで
あります。

こういった動きに対しまして、米国はと言いますと、むしろ中国と何となく
折り合いをつけよう、うまくやっていこうというのが国の方針であります。

そして米国のアジア・西太平洋におきます最前線とも言えるアメリカ太平洋
艦隊、アメリカ太平洋軍の司令官も今、私のインタビューではっきりと言い

ましたように、中国と仲良くやっていきたい、中国を日本と米国の軍事同盟の
中にしき入れたいと、はっきりと言っております。

問題はこうした米国の姿勢に対して、中国が軍事的には日本を言わば、敵視し
ている、そしてアジア西太平洋を自分の領域として囲い込みたいと思っている
ことであります。

この問題がこれから日本には極めて重要な、しかも命運に関わる要件となって
まいります。

日本はアメリカとの良好な関係を維持しながら、どうやって中国の野心に立ち
向かうのか。これまでのように平和とそして平和憲法に頼っているだけという

ことでは、とても日本の利益、日本の国益を守っていくのは簡単ではない、
という覚悟を持たなければならない、と私は思います。」