★にせ受章者が本物を上回る 米名誉勲章
米軍人に与えられる最高の栄誉とされる「名誉勲章」。そのにせものや、にせの受章者が、
米国内で多数現れている。真の受章者たちは、本来の価値が損なわれるとして、厳罰を求め
て活動している。
受章者たちでつくる「議会名誉勲章財団」によると、同勲章の受章者で生存しているのは1
13人。一方、連邦捜査局(FBI)捜査員は、受章者を装うにせ者は、この人数を超えて
いるとしている。
勲章を受けたとうそを言いふらす程度の人もいるが、軍服ににせの勲章をつけて英雄のふり
をする人も少なくないという。うそを言うだけの場合は罪に問われないが、名誉勲章を悪用
すると、最高で1年の刑と10万ドル(約1130万円)の罰金が科せられる。FBI捜査官は現在
約25件の悪用事件を捜査していると話す。
こうした現状を受け、「議会名誉勲章財団」は「『盗まれた武勇』法」の制定を議会に働き
かけている。同法案では、名誉勲章だけでなく、銀星勲章(シルバースター)や名誉負傷勲
章(パープルハーツ)についても、受章を偽っただけで違法行為になるとしている。
法案の提案者となったジョン・サラザー民主党下院議員は、「人々を罰することより、勲章
の歴史と栄誉を保護することがより大きな目的だ」と話している。
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200605010016.html