米財政赤字、現状放置すれば20-30年後に5400兆円超す=米GAO−危機感募らせる
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AP通信によると、米GAO(会計検査院)のデビッド・ウォーカー院長は29日、テキサス州オースチン
で講演し、財政赤字を現状のまま放置すれば、赤字幅は現在の8兆5000億ドル(997兆円)から、
20-30年後にはインフレ調整後でも46兆ドル(約5400兆円)以上に膨れ上がる見通しを明らかにした。
中間選挙の争点として、財政政策はイラク戦争やテロ、景気問題などの影に隠れているが、リベ
ラル派に属するブルッキングス研究所のエコノミスト、ダイアン・ロジャース氏や保守派シンクタン
ク「ヘリテージ財団」のアリソン・フレーザー氏もウォーカー院長の指摘を支持している。
ウォーカー院長は、講演の中で、「財政赤字は国の未来、我々の子供や孫の問題だ。解決のために
立ち上がり、改革しなければならない」と訴えた。財政赤字の最悪のシナリオがもし、実現すれば
20-30年後には赤字を埋め合わせるための金利負担だけで、現在の税収規模に達すると指摘。これ
は、毎年2兆-3兆ドル(235-352兆円)の財政赤字が増え続ける計算だ。
ブッシュ政権は過去6年間、減税と財政支出増大、メディケアの強化など財政の健全性に逆行する
政策を実施してきた。ウォーカーGOA院長は、すぐに財政問題が脚光を浴びるとは楽観していない。
同院長は「現実的に考えると、我々が現在、行っている財政赤字の危険性を訴える講演などの努力
が効果を上げ、2008年の大統領候補がこの問題を真剣に議論するようになれば、努力は報われたと
言えるだろう。それまでの2年間は財政赤字の拡大テンポを抑制することが我々にできる最大限の
ことだ」と語った。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2648998/detail