「共産主義者は自ら氷砕船の役割を演じて、氷原に突進し、これを破砕するため
エネルギーを浪費するような愚かな真似をしてはならない。
氷砕船の役割はアナーキストや、日本、ドイツのような国にまかせるように仕組み、
われわれはその背後からついていけばよい。そして、氷原を突破した瞬間、困難
な作業で疲労している氷砕船を背後から撃沈して、われわれが先頭に立てばよいのだ。」
という狡猾な戦略である。ロシア革命の前夜においても、アナーキストが氷砕船の
役割を演じたが、十月革命後、アナーキストはことごとくレーニンの党によって
処刑され消されてしまった。
第二次大戦では日本とドイツが氷砕船の役割を、まんまと演じさせられ日独の両氷砕船
が沈没した後ソ連と毛沢東の中国と米国の三社がうまく分け前を取り合ったわけである。
「悪の論理(地政学とは何か)」氷砕船のテーゼより