E.H. CARR <危機の二十年>読もう

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615言い出しっぺ ◆OabJU8b1b.
>>613-614
おきゅ氏、どんどん突っ込んでくらさい。
私は狂言回しをしているので
なるべく Carr がいってることからはなれないように、
また他の文献を引っ張ってCarr を説明しないようにしているだけでごわんぬ。
実は突っ込みどころは満載だとおもーておりますんで(w

>英国では、他国に上陸され、無茶苦茶な事になった例は十八世紀からは無い筈

そうなんですが、いまと国境や領土の線のあり方がちがいますので、
例えばアメリカ独立なんかは「領土的に」はイタイ目にあってるしね。
英王室はハノーヴァー選帝侯兼位で、ナポレオンにやられたりと。
17世紀危機論争との絡みで断言はむずかしいけれども、
Civil War (日本では清教徒革命と言われている一連の事件)や
英蘭戦争(特に大二次)のほうが、ほぼ同時期のドイツの三十年戦争以上に
イギリス経済や南海泡沫事件にでかい影響を与えてるわけです。
このあたりののイギリスの大陸からの離れ方は面白いですよね。
(つづく)

616言い出しっぺ ◆OabJU8b1b. :03/06/11 08:23 ID:9Pqpb/2S
>>615 つづき

>「産業革命」という言葉を使用することに反対する学者

いわゆる産業革命については実体はもう少し違うようなんですね。
これは住んでみて初めて分かったんですが、
17世紀のイギリスはおきゅ 氏の指摘通り、
極めて家内工業的中小企業的徒弟制度的なんです。
大量生産に向かないような規模で18世紀が始まっている。
そこで私見ですが、鍵は「交通革命」だとおもっています。
これについてはぜひ Turn Pike についてお調べください。
自分の持ってるのはみんな英語なんで、ご希望なら出しますが。

>私は、英国一人勝ちの十九世紀を例外だと考えているわけですね

これは「一国一人勝ち状態が例外」と言う意味ですよね?
その辺は人によってはアテネやローマを持ち出す人もいるからね、世界史板だと w
19世紀のイギリスが例外と言うののならば、これはもう明らかにそうでしょう。
そして Carr はイギリス人なのでかどうなのか、大陸のことはあまり考えてないですわ。
特に19世紀のフランスなんかすっぽり落ちてます。見事なほどに(w
(さらにつづく)

617言い出しっぺ ◆OabJU8b1b. :03/06/11 08:25 ID:9Pqpb/2S
>>616 つづき

って、反論にもなんにもなってない上に的がはずれてるとは分かってるんでごわんぬ。

ただ自分と Carr の視点が似ているな、と思うのはあります。
Carrが(そして自分も)実際の経済の状態や数字に興味があったとは思えない。
前にもあったが、Carr は厳密な意味での経済学はほぼ素人でしょう。
彼が考えてる限界はいわゆる Political Economy であって、
これはどこまでいってもPolitics の傘の下に属するんでして。
アダムスミスやミルはアナロジー以上の何ものでもないような気がしますですね。
Carr と自分をいっしょくたにするのは冒涜ではあるが(w
それでも我々は優劣の差はあれ、どこまで逝っても Politics 人間なんでしょう(w
だからこそ、おきゅ 氏のような別の視点からの反論は重要だと思うですよ。