◆地政学とは何か -第2章-

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265ジギー・スターダスト
【米国イラク侵攻の地政学的枠組み】
米国の対イラク侵攻に関して米単独の可能性は消えた。対イラク侵攻のミニマム・ユニットは
「米国-英国-親米中東諸国-トルコ」。そして、対イラク戦前戦後を通してトルコの役割が最重要。
小ブッシュの意を受けウォルフォウィッツ米国防副長官が
精力的にこの枠組み創りを推進しているが、英国は議会の慎重論を突破して米と共同歩調。
キーパーソンはトルコとなる。トルコのヤクシュ外相は確約ではないとしながらも
基本的には米国との共同歩調をとらざるおえない状況となった。今回、トルコの参加は
知性戦略上、米国の対イラク侵攻で最も重要な役割を担う。
266ジギー・スターダスト:03/01/11 09:00 ID:rY1P2PxF
【米国イラク侵攻におけるトルコの地政学的特殊性・1】
トルコは国内が基本的に穏健派イスラム圏であるがEUへの参加を含めて近代化がめざましい。
イラクはトルコにとって非常に重要な隣国である。湾岸戦争以来、イラクは石油禁輸出の経済
制裁を受けてイラク産の原油は国連を通してしか国外に持ちだせなくなった。しかし、トルコは
イラクの深刻な食料難を利用して非常に安い原油価格でイラクの原油とトルコの食料を交換して
きた。湾岸戦争以来、秘かなパートナーであったイラクへの侵攻になぜトルコが加担するのかと言う
理由が今回の開戦の重要なポイントでもある。
267ジギー・スターダスト:03/01/11 09:01 ID:rY1P2PxF
【米国イラク侵攻におけるトルコの地政学的特殊性・2】
トルコがイラクと国境を接する南部(イラク北部)は既出のようにトルコクルディスタンと呼ばれる
クルド人居住地区。クルド人は二度の大戦によって本来の居住地区をトルコ、イラク、イラン、シリア
アルメニアに分断された民族で、その中でトルコ・クルディスタンが人口の半数をしめている。
トルコ国内ではこのクルド人組織の自治権拡大の動きがもの凄く激化している。トルコはこのクルド独立を
徹底弾圧している。トルコ自身、国内でのクルド人独立もしくは自治は絶対に許さないが、
クルド人がイラク北部を切り取って自主独立するのは構わなく、そのイラク・クルディスタンに
トルコのクルド人が大量流出する事も大歓迎である。その際、イラク北部のキルキーク油田が
どのような枠組みによって利権化されるかだけが重要であり、トルコがこの油田地帯からの安価安定供給
されるかどうかは国益の根幹に関わる重要事項である。そのために米-英-トルコの枠組みが表面化する。
268ジギー・スターダスト:03/01/11 09:02 ID:rY1P2PxF
【米国イラク侵攻におけるトルコの地政学的特殊性・3】
今回の米軍イラク侵攻を戦術ではなく地政戦略として分析すれば、要点は三つになる。
■ペルシャ湾→クウェート→イラク南部=イラク-クウェートの国境ぎりぎりに位置するルメイラ油田の
安全保障を高めるため、クウェート国境をできるだけ北に押し上げる。その際、イラク南部に拠点を
もつイスラム・シーア派の反フセイン勢力もバックアップする。
■ペルシャ湾→イラン領空→イラク東部及び中部・バクダット=開戦の初動となる空爆のためにイラク領空の
安全保障を得る。その際に、イラク-イラン国境における両国の戦闘があった場合、イランと共同歩調を取る。
イラク-イラン国境を南北にはしる帯状地帯には国境にまたがるため未開発の天然資源が確認されている。
イランが支援するイラクシーア派の過激派組織「イラクイスラム革命最高評議会」の活動も黙認する。
■地中海→トルコ→イラク北部=イラク北部のキルキーク油田の確保。クルド人政権の自治地区樹立。
そのためには海兵隊の陸上侵攻が必要、トルコ軍との密接な連係が重要。米軍はすでに米空母
「ハリー・S・トルーマン」を中心とする12隻の艦隊を地中海に派遣した。ただし、地中海地域において
シリアの動向が依然として不明。シリアの動向をしばし注意。
269ジギー・スターダスト:03/01/11 09:03 ID:rY1P2PxF
【米国イラク侵攻におけるトルコの地政学的特殊性・4】
今回、イラク侵攻にトルコの参入を重要視する米国の思惑は、この戦争だけではない。アフガンの侵攻は
いまだなお不安定であり、隣国のタジク、キルギスタン、トルクメニスタンなどを睨んでトルコとの
協調を強化しておきたい。トルコはオスマン・トルコの時代から中央アジア、ヨーロッパ、中東に接する
ホットスポットである。特にイスラム圏でありながら近年の民主近代化が顕著である。ヨーロッパ向けの
中央アジア天然ガスパイプラインもこのトルコが出口となる。米国は地政戦略上、トルコとの同盟関係を
強化したいところ。エナジー・ジオポリティックス上でも、最大の注目を集めている。
270ジギー・スターダスト:03/01/11 09:06 ID:rY1P2PxF
【米国対イラク侵攻の枠組みに対するカウンター・ストラテジー・1】
米-英-親米中東諸国-トルコを枠組みとするイラク侵攻アライアンスに対して
カウンター・ストラテジーを発動している国々にも注目。
ロシアを基軸とする、中国、インドだ。解りやすすぎるこのアライアンスは
査察が始まってからの露・プーチンの積極的な外遊によって明確になった。
このプーチンの戦略的外交は、シーパワー・ポリティックスを展開する米国に
対してのあからさまな牽制であり、ランドパワー・ポリティックスを
再構築したいプーチンの思惑とロシアのエナジー・ジオ・ポリティックスが融合
されたものと分析できる。ユーラシア→中央アジア→インド亞大陸を
通底する南北のアライアンス軸を引く事で小ブッシュの石油完全制覇に対抗しようとする動きだろう。
271そのアライアンスに:03/01/11 10:44 ID:K7W+dklx
ユーロだて外貨獲得に乗り出した北朝鮮とEU加盟国も入りておけ。
イギリスは北朝鮮と国交があり、シベリア資源にも投資している。
ドイツもだ。スウェーデン、スイスも北朝鮮と国交がある。
経済力あるのに北と国交がない米韓日を出しぬきたいのが欧州組みだ。
欧米諸国がユーラシアの西と東で二枚舌なのに注意しろよ。
だから柔軟なイラクを容赦せず、無謀な北朝鮮に寛大なんだよ。
EUは北朝鮮への援助を決定したな。
欧米諸国は東アジア経済への進出とシベリア資源開発に御執心だよ。
北の強気は東アジアの地政学的な要所としての自国の価値を知り高く売り付けようとしていることからくる。
海と陸で分けるより、ユーラシアの東西で分けた方が現在の国際情勢は整合的に説明がつく。
米国はイラク後も北には多分強攻策は取らないよ。
取る気ならばそもそも米国兵5万人が死傷し死守した38度線防衛ラインで既に施工されつつある鉄道施設など
韓国に許すはずはない。最前線は正直だよ。
東では米中対印欧だよ。西では欧米中印ともどもイスラム切捨てだ。
資源を中心に地政学的にみると、地域における戦略的価値がシフトしつつあるのだ。
西から東へだ。
極論すると、ある意味冷戦前の植民地時代に戻りつつあるのだ。石油のまだ出ない中東の時代に。

トルコはロシアに全面的に天然ガスは依存している。欧州もだ。英国も北海資源後を睨んで同じ姿勢だよ。
西ユーラシアも北と南で区別した方が正しい。
中東とロシアは資源戦略的に見て競合する立場にある。
その分岐点は小アジア近辺から中央アジアへのイスラム圏のラインでありテロルが激しい地域だ。
この地域での言わば「国取り物語」がテロや地域紛争だ。
そして資源の有無と国力の有無で依存関係が決定されている。
国際情勢によりモザイク的に友好関係が変遷するラインだ。
272名無し:03/01/11 11:09 ID:xPVjAJ4w
北朝鮮問題で、世界的に見た朝鮮の地政学的な重要性が前より低下
したように思われる。日本にとってもだ。
というのは、朝鮮を応援する国がなくなったからだ。中共もロシアも米国に
べったりだ。だから朝鮮が南北統一してもベトナムの二の舞だろう。
ベトナム以上に朝鮮は過剰人口を抱えている。日本は核自衛して海岸封鎖だ。
朝鮮人を帰国させることはあっても入国させてはならない。
冷戦が終わっている以上、日本と韓国は元の地政学的な敵対関係に戻る。
準備をしなければいけない。
273ジギー・スターダスト:03/01/11 12:20 ID:rY1P2PxF
>>271 レスありがと。連続投稿規定に引っ掛かって続きがアゲられませんでした。(汗
かぶるかもしれませんが、追加させていただきます。
【米国対イラク侵攻の枠組みに対するカウンター・ストラテジー・2】
またこのユーラシア→中央アジア→インド亞大陸を通底する南北のアライアンス軸は
ロシア、中国、インドに隣接する数々の小独立国、自治区に対する威圧である。
チェチェン、タジク、ウイグル、新疆、キルギス、カザフ、ウズベク、トルクメン
パキスタン、インドネシアといったところか。現在のところ中央アジアで
最も大きな紛争が発生するとした、チェチェンとタジキスタンだろうと云われている。
アフガンとパキスタンにくさびを打った米国-小ブッシュへの牽制もある。
中央アジアの天然ガスパイプラインとロシア北海油田・天然ガスパイプラインを
リンケージさせるためには地政戦略上、この地域を押えこまなければならない。
274ジギー・スターダスト:03/01/11 12:21 ID:rY1P2PxF
【米国対イラク侵攻の枠組みに対するカウンター・ストラテジー・3】
このロシア、中国、インドのカウンター・ストラテジーが最も如実に表面化するのが
「北朝鮮武力制裁」における枠組みだろう。核査察問題を経由して発動される武力制裁
はイラク侵攻ほどもめない。ただし、その枠組みは米-英-トルコに日・韓を加えた
アライアンスとロシア、中国、インドのアライアンスに分れる。つまり利権を主張する
二つのアライアンスによって「獲物の分け前」は枠組みされると云う事だ。
しかし、北朝鮮武力制裁に関しては双方とも万全の協調体制をとる事だけは間違いない。
その中で日本の立ち位置は非常に微妙。インド洋へのイージス艦派遣を決めた以上、
日本国首相はロシア、中国との何らかの接触調整が必要。そのためには、例えば
ロシアに対して北海道-樺太-サハリン-シベリアに渡る共同プロジェクトを
持ちかけるぐらいの胆力が必要。とは云え、ムネ〜オ・レベルでは噴飯もの。
275ジギー・スターダスト:03/01/11 12:22 ID:rY1P2PxF
【米国対イラク侵攻の枠組みに対するカウンター・ストラテジー・4】
米国は北朝鮮をやる前に台湾問題で中国に対して揺さぶりをかけたり、
モンゴル、ウイグル、新疆に火をつけて陽動するぐらいの覚悟はある。
今こそ日本は胆を据えて北朝鮮・金チョソイヌ政権崩壊後のシナリオを自分で
描くべきと考える。地政戦略をはっきりと視野に入れてだ。
【露・中・印のカウンター・ストラテジーに関連するニュース抜粋】
『中露首脳、イラク危機で「外交努力」訴え』(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021202-00000105-yom-int
276ジギー・スターダスト:03/01/11 12:40 ID:rY1P2PxF
>>272 半島問題に関してなんですが、ちょうど昨年の小泉訪朝の直前、
確か(7月ぐらいだと思うが)不思議な報道がありました。
北朝鮮の未採掘油田の試掘権をある欧米の会社が取得しました。
それがソヴリン・ベンチャースという英国籍のシンガポール法人です。
この会社がベンチャー・アライアンスを組んでいるのがカナダ法人の
ソヴリン・チーフ・ベンチャースという会社です。
この企業はヘッドクォーターをバンクーバーにおいていますが、
その実はテキサスのオイルベンチャーです。
テキサス・オイルシンジケートはご存知のとおりブッシュのお膝元です。
ソヴリン・チーフ・ベンチャースにブッシュの息がかかっているのではと思い
資本構成その他を調べたんですが確証は得られませんでした。
271の方が云うように欧州・ロシアは北朝鮮を資源とロジスティックスの両面で重視しています。
277名無し:03/01/13 20:12 ID:ZXAuSM/C
age
278  :03/01/13 20:31 ID:WZymPo6E
誰かさん、日本とロシアの石油、天然ガスのパイプライン
について、教えてくれんか。
何日か前の日経に、地政学的な面から、語られていたと思うが...
経済的にみると、中国の方に供給したほうが効率がいいが、
それでは、ロシア極東部が、中国の影響下に入る危険が大きいので、
ロシアは、日本の北海道のほうに持って行きたいと思っているそうだ。
279278の続き:03/01/13 20:35 ID:WZymPo6E
それで、日本の北海道方面にエネルギーラインをひくと、
その向こうには、アメリカ、カナダがそびえ立つ。

中国方面に通すとなると、経済コストは安くつくが、
中国に独占されて、シベリアが中国の支配下になると...

ちなみに、旧ソ連時代にも、日本とソ連の間に、この構想があったが、
中国が横槍をいれて邪魔したらしい。
280名無し:03/01/14 03:20 ID:5N/7fPkN
良アゲ
281:03/01/14 03:43 ID:R/EwHQrW
ちょっと古いんですが香港のアジアタイムにこんな記事があった。(1月4日)
《Tokyo outbids China in Kremlin oil link》
http://www.atimes.com/atimes/Central_Asia/EA04Ag05.html
MOSCOW - The Kremlin has decided to curtail its support for a new pipeline
proposed for oil shipments to China, and according to Moscow industry sources
the Russian government is now quietly in favor of a more expensive option backed
by the Japanese government.
モスクワ政府は中国へのパイプライン供給プランは短縮して、日本からの資金バックアップを受けた
別案を考慮中、、とかいう記事でつ。
282182:03/01/14 19:19 ID:UouRFPmZ
>>278-279
その日経の記事は読んでいませんが、関連ニュースは↓ですかね?
http://www3.nikkei.co.jp/kensaku/kekka.cfm?id=2002122700637
今日23時にNHK衛星第一の番組で「日ロ石油戦略中東から極東へ」が放送されるようです。

>中国方面に通すとなると、経済コストは安くつくが、
>中国に独占されて、シベリアが中国の支配下になると...
中国へパイプラインを通すことが、どういう理屈で中国のシベリア支配へと繋がるのか、
もう少し詳しく解説してくれませんか?

>ちなみに、旧ソ連時代にも、日本とソ連の間に、この構想があったが、
>中国が横槍をいれて邪魔したらしい。
今偶然読んでいる古い中国関係の本に関連する部分があったので要約します。

(続く)
283182:03/01/14 19:20 ID:UouRFPmZ
・日本のチュメニ油田開発に伴なう太平洋岸までの石油供給線の完成ということは、
 それに沿って通信設備の完備した自動車道路が完成されることであり、
 シベリヤ鉄道の何層倍もの急速な大兵力移動を可能にするのである。
 日本の資金、資材と技術によって、見事な中国包囲の北方大軍事道路の完成となり、
 ソ連はこの輸送路を使って、太平洋からシベリヤにかけて、いつどこからでも
 中国を攻撃できる条件を獲得するということである。
・パイプライン建設に必要な莫大な量のパイプを日本から供給することになるから、
 それを引きうけるメーカーから政治献金を期待できるという計画でもあろうが、
 日本にとっては実際に石油が入手できるか否かの保証は稀薄なのである。
・ソ連を第一の敵国と考えている中国にとって、日本のチュメニ油田開発は、
 一大軍事的脅威をつくり出し、中国の兵力量、兵力配備、作戦計画に計り知れない
 困難と負担をもたらす。だから中国としては(日本に)チュメニに手を出さないで欲しい。
 それが昭和49年の初め頃(それまで日本への原油供給を渋ってきた)中国の方から、
 年間2〜3千万dと積極的な原油供給を申し出てきた理由の一つになった。
284 :03/01/14 22:44 ID:FR5mocuG
>>282
今、ロシアのシベリア、極東は、
中国からの密入国者の急増と、ロシア人の人口減少で、
経済的、政治的に、事実上、中国の支配下になりつつある。
これは旧ソ連時代からの懸念材料で、
世界最大の人口の中国と陸続の国境があることは、彼らにとって脅威だった。
しかも、今、ロシア人が経済的に厳しいシベリアから国外や欧州方面へ流出し、
平均寿命の低下、少子化の影響で、全ロシア人の人口自体が減少している。
逆に、人件費の低い中国にとっては、そんな経済的に厳しいシベリアでも、
経済水準が高いので、どんどんロシアへの違法に移民が増えていく。
285  :03/01/14 22:55 ID:FR5mocuG
ついで言うなら、日本の北方領土問題は、中国の対シベリア政策が参考になると思われ。
つまり、北方領土や樺太への移民を増やすことによって、実質的(経済的)にロシアから奪う戦略。
人口の希薄なロシアの極東部にとって、北東アジア人は人口的経済的に脅威である。
ただ、シベリアや沿海州への中国人の侵入は、日本にとってもウザイことなので、
それに関しては、ロシア人たちへの支援をしてやる。
286といいつつ:03/01/15 06:20 ID:CQVURQdc
ロシアはなぜか中国に兵器を平気で売っている罠。
287といいつつ:03/01/15 07:00 ID:CQVURQdc
ビジネスしたいだけで脅威でもないよ。敢えて言うなら経済的脅威。
ロシアはそれをコントロールしたいだけだよ。ただロシアが軍事重視しているのは確かだね。
各管区のプーチンの全権代理の殆どは元軍人だよ。
しかも知事に対する権限の強化を考えている。事実上の軍管区制だな。
帝政ローマやモンゴルの統治の仕方に似てきた。治安の強化がねらいだろ。

>それで、日本の北海道方面にエネルギーラインをひくと、
その向こうには、アメリカ、カナダがそびえ立つ。

これは面白い視点だな。ブッシュが任命した新しいブレインのスノー
が元いた会社は正しくアラスカの天然ガスの利権を獲得しそうだよ。
5月に自衛隊が合同演習するかもしれないところだね。

http://www.alaskajournal.com/stories/111201/loc_csx_new_leader.shtml
Web posted Monday, November 12, 2001
CSX announces new Yukon Pacific Corp. leaderBy The Associated Press
ANCHORAGE -The parent company of Yukon Pacific Corp. has announced a new
director for the corporation.
John Snow, CSX Corp. chairman and chief executive officer, said Ward
Whitmore will be director of project development and will direct daily
operations for Yukon Pacific.Yukon Pacific holds the major state and federal permits
and authorizationsfor an 800-mile natural gas pipeline and liquefaction facility. Under the
company's Trans-Alaska Gas System project, natural gas would move via
pipeline from the North Slope to Valdez, where it would be refrigerated to
produce liquefied natural gas for shipment to Asia.
Whitmore has worked on the project for 12 years. An Anchorage resident since
1989, Whitmore joined Yukon Pacific after holding several
engineering-related positions with Union Pacific Resources and Phillips
Petroleum.He replaces Jeff Lowenfels.


288といいつつ:03/01/15 07:02 ID:CQVURQdc
平成13年6月12日 2001年14号
アラスカ天然ガス開発計画がカナダ北部の鉱山開発に与える影響

<ヴァンクーヴァー海外調査員 日高俊信報告>
 5月16日、米国ブッシュ政権は国家エネルギー政策の概要を発表し、エネルギーの
海外依存度を低めるため、原子力発電を推進するとともに、国内の石油・天然ガスの
増産を行う姿勢を明確化した。
 これにより、時機到来を待っていたアラスカの天然ガス開発計画がいよいよ具体化
する見込みであるが、当該天然ガスをアメリカ本土に輸送するためにはカナダを経由
する必要があり、そのためには、天然ガス専用のパイプラインを敷設する必要が生じ
る。
 天然ガスパイプラインの敷設は、膨大な建設投資(数十億ドル)、燃料税収入等(数
億ドル)、雇用創出(数千人)等の経済効果に加え、関連するインフラ整備等(道路、電
力源、熱源、排ガス削減等)を伴うため、これまで豊富な天然資源(金属鉱物、石炭、
石油・天然ガス等)を有しながらも、その地理的、自然条件的ハンディキャップから
開発に着手できなかったカナダ北部地域の経済開発の起爆剤になることが期待されて
おり、このため、パイプラインの敷設ルート候補となっているカナダのユーコン準州
とノースウエスト準州(NWT)は、プロジェクト実現のため、懸命な誘致合戦を展開し
ている。
 以下に、アラスカ天然ガス開発計画の概要を紹介する。
http://www.mmaj.go.jp/mric_web/current/01_14.html

289といいつつ:03/01/15 07:02 ID:CQVURQdc
http://www001.upp.so-net.ne.jp/dewaruss/bering_sea.htm
さらに米国は自分の領海の中でのロシア漁船の操業を一定期間許容し、
ここでロシアが「損害額」と主張する量の漁獲をロシア船が漁獲できるようにする
というものである。
しかし、サカナでことが済むわけではないと、ロシアのイトーギ誌は先を読んだ記事を
掲載している。ロシア下院はサカナとともにその他の鉱物資源(言うまでもなく石油とガス
のことである)についてもおなじ方式を考えているというのである。両国の領海はそれぞれの
主権下に置き、その外側の水域では採取、採掘を共同で行おう、という提案が練られている。
ベーリング海には豊かな石油資源が予想されている。ただし現在はこの採掘は採算に
乗らない。しかしこれはまさに「戦略備蓄」という言葉が当てはまるものとなるであろう。
少なくともブッシュはそう考えていると同誌は書いている。
チュコチ自治管区
http://www.ai.wakwak.com/~cpm/russia/89/chukotka.html
チュコチ自治管区は、ロシア有数の資産家で著名な事業家であるロマン・アブラモー
ビッチ(1966年10月24日生)が、2000年12月に知事に選出されたことで、一気に全ロ
シアに知られるようになった。
アブラモービッチは、石油大手シブネフチの過半数株 を保有し、事実上ロシアのオ
イルビジネスを支配していると言われる。
チュコチ自治管区は、東シベリア海・チュコト海・ベーリング海に面している。
チュコチ自治管区には凍土地帯があり、自然環境は厳しい。
冬は8〜9ヶ月間続き、同 自治管区が面するベーリング海・チュコト海は、一年の大
部分凍結している。
同自治管区には、米国との国境があるため、軍事インフラが整備されている。
290といいつつ:03/01/15 07:07 ID:CQVURQdc
資源の争奪戦はユーラシアからはみ出てアメリカ大陸までいきそうだよ。
アラスカでの日米合同演習が5月にあるとしたら、ロシアへの牽制なのかな?

291  :03/01/15 07:16 ID:JK5IjDQS
ロシア沿海州は、人口の半分が中国人だと聞いた。
もちろん、これは公式の発表には出ない。
(つまり不法滞在者が多いから)
ロシア人にとって中国の人口(経済力)は脅威になっている。
292名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/15 14:16 ID:CQVURQdc
極東政策
経済と防衛優先
プーチン政権日中との関係強化へ
http://www.hokuriku.chunichi.co.jp/nea/vladivo/20021213.shtml
 旧ソ連崩壊後、経済危機が深刻化し、軍事力が弱くなった。
 十一月二十七日、ロシア極東の安全問題をテーマにロシア連邦安全保障会議がモス
クワで開かれた。今夏、プーチン大統領、ルーシャイロ安全保障会議議長が沿海地方
など極東を視察し「近い将来、政策を方針転換しなければ、極東は荒れ地になる」と
いう見方を示した。会議で報告したプリコフスキー大統領全権代表は人口減や労働資
源不足などを訴えた。
 ロシア政府や沿海地方政府は中国の経済成長、人口増加を警戒している。ロシア連
邦の外国籍移民・労働者管理法では中国人をはじめとする外国籍移民・労働者を支配
下に置きにくいからだ。このため安全保障会議が法律省に外国籍移民・労働者管理法
の改正を指示した。プ全権代表は「在ハバロフスク中国総領事館と交渉し、今後はロ
シアと中国が極東における中国国籍の企業などを統制するシステムをつくる」と明ら
かにした。
 
293名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/15 14:17 ID:CQVURQdc
ロシアの悩みは、極東での中国人がさらに増加すること、労働者が不足することで
ある。このため経済が発展しない。このままでは中国が極東の経済を支配してしまう
との不安もある。プ全権代表は「労働不足が激しい極東と、失業問題に悩む中国は、
極東の経済問題を一緒に解決できる」と強調した。 極東のもう一つの重要な問題は
国家防衛やテロ対策の強化だ。安全保障会議でプーチン大統領は「太平洋艦隊と極東
部陸軍管区の戦闘力を強化しなければならない。また、警察や検事局、国境警備隊も
そうだ。目的はロシア国民の安全保障、経済へのマフィアの侵入防止、密出入の阻
止、麻薬対策、密移民対策だ」と説明した。
 ロシア政府と国防省は極東部陸軍管区や太平洋艦隊への資金援助を今年から増やし
た。太平洋艦隊司令部高官は「燃料難や将兵への給料未払いはなくなった。艦艇のパ
トロールも多くなり、演習や訓練は計画通りに行われている」と話す。また、ロシア
海軍は来年、極東で予定している大規模演習の準備を進めている。演習ではテロ対
策、武器・麻薬密輸送対策、密移民対策、海賊・船舶だ捕対策、密漁対策などの訓練
を行う。注目されるのは、日本の海上自衛隊や韓国の海軍が参加することだ。
 極東は以前からあらゆる問題が発生し、プーチン政権は極東を重視し問題の解決に
努力している。現在、ロシア政府は極東の経済と防衛政策を優先している。方針実現
のために日本や中国との協力関係を深める考えだ。

294名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/15 14:20 ID:CQVURQdc
沿海地方
中国のスパイ事件多発
外交関係配慮で非公表
一九九〇年代初期から、中国の情報機関はハバロフスク地方の大規模な戦闘機製造工
場の技師、労働者、空軍部隊将校をリクルートしている。二年前リクルートした将校
は、戦闘機の設計図や部品などを中国側に渡していた。一年前、情報漏れを知った軍
がスパイ事件として調べた。容疑者は数人いた。

ロシアは中国とひそかに契約を結び、戦闘機やミサイルを輸出する予定という。プー
チン大統領の指示でこの情報は公開されていない。保安局関係者は「中国とは関係改
善を図っているので、我々は足踏み状態だ」と困惑した一面を見せている。

14:10 2003-01-09
http://www.hokuriku.chunichi.co.jp/nea/vladivo/20020628.shtml
295名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/15 14:22 ID:CQVURQdc
北が在露総領事館を移転へ
北朝鮮がロシア極東のナホトカにある総領事館を今春にもハバロフスクに移転させる
方針をロシア政府に伝えていたことが11日、外交筋の話で明らかになった。
 ハバロフスクで働く北朝鮮からの派遣労働者の増加が背景にあるとみられるが、外
交筋は、一昨年のシベリア鉄道でのモスクワ訪問に同行するなど、金正日総書記と親
交の深いプリコフスキー極東連邦管区大統領全権代表がハバロフスクを本拠にしてい
ることから、同代表との連絡、協力を密にする目的もあるとの見方を示した。
現在、ハバロフスクには査証発給を行う北朝鮮の出張事務所と対ロシア貿易のための
木材代表部があるが、こうした施設を拡充し総領事館とする。ナホトカの総領事館は
廃止の予定。
北朝鮮はロシアに対する債務返済の手段として、木材伐採のための労働者を極東に派
遣。このうちハバロフスクには最も多い約3000人の労働者がいるとされる。
また、昨年8月のロ朝首脳会談で両国は派遣労働者の数をさらに増やすことで合意し
ており、北朝鮮当局にとって労働者の管理強化の必要性も高まっていた。(共同)

296名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/15 21:27 ID:bsSCur4X
他のスレで北朝鮮問題を熱く討論していましたが、だんだんレベルが下がって
おかしな方向へ向かっています。たぶん感情論が主流な為でしょう。
地政学では北朝鮮問題をどのように解釈し結論づけるのでしょうか?。
どなたかご教授いただければ幸いです。
http://nk.walker.jp/salon/」の2号室

297名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/17 17:39 ID:jMNDbOZQ
カムチャツカは北海道から遠くない!
ビクター・オクルーギン (客員教授/鉱床地質学・鉱物学)
http://www.museum.hokudai.ac.jp/newsletter/04/news04-03.html
カムチャツカの最も大きな天然ガス鉱床のひとつであるクシュスコエ(Kshugskoe)
からのガスパイプライン・プロジェクトが進んでいる。パウゼトカ(Pauzetka)にあ
る地熱発電所はもう30年以上も稼動している。カムチャツカの人口の85%が住んでい
るペトロパプロフスク・カムチャツキーとエリソヴォの中心部からそれほど遠くない
ところに位置するムトノフスカヤ(Mutnovskaya)地熱発電所(計画出力容量1万
kw)の建設のためにヨーロッパ復興開発銀行が9,900万ドルの貸し付けを行ってい
る。


北米 カナダ 観光・鉱山投資で日本に期待するユーコン準州 2002/9/5
http://www.jetro.go.jp/ec/j/kouhou/back/02-09.html
298上院で勝利:03/01/17 17:47 ID:jMNDbOZQ
米、環境問題も産業界優先――エネルギー政策関与深く>  4月21日 日本経済新聞
 
 ブッシュ米政権が昨年春に独自のエネルギー戦略をまとめた際、環境保護団体の意
見をほとんど聞かず、エネルギー業界だけに耳を傾けていたことが、米政府がこのほ
ど公表した内部文書で明らかになった。約一万千ページに及ぶ内部文書は、戦略の立
案過程が不透明だとする環境保護団体などの訴えを受け、連邦裁判所が米政府に公開
を命じていた。
 文書によると、エネルギー戦略の取りまとめで中心になったチェイニー副大統領ら
が電力会社や石油会社幹部と何度も接触していたことがはっきりした。ブッシュ政権
は破たんしたエンロンの経営陣がエネルギー戦略の作成グループと数度会ったことも
認めている。ところが環境保護団体の代表は戦略作成がほぼ終わりかけたころ、かろ
うじて政府要人に会えただけ。「我々の意見は政策に全く反映されていない」と批判
している。
 ブッシュ政権の戦略はエネルギー自給に重点を置き、アラスカでの原油採掘解禁や
原子力の利用拡大を柱としている。地球温暖化対策でも、クリントン前政権が公約し
た二酸化炭素の排出削減目標を撤回した。いずれも米エネルギー業界に有利な政策
で、内部文書は業界の深い関与を裏付ける形となった。
 同政権の地球環境問題軽視の姿勢は国際社会から批判を浴びている。米国内でも業
界偏重姿勢に風当たりが強まり、十八日にはアラスカの原油採掘解禁が上院で否決さ
れた。だが現時点では大統領らには、地球温暖化防止に関する京都議定書に復帰する
考えは全くないようだ。

299山崎渉:03/01/20 12:51 ID:b21lUQ2g
(^^;
300戦略家志望@次はジョミニの戦争論がほすぃ。:03/01/21 04:31 ID:/LkY+qe9
>>298

権力と政治は切っても切り離せない関係といえども
イラクといいエネルギー問題といい
ここまで来ると、チェイニーやラムズフェルドの顔を見るだけでも吐き気がしますな。
おぞましい。。。
ということであげてみました。

302:03/01/21 10:41 ID:bbrk5QHl
>>298
石油の値段、実はほとんどの国で税金が大方を締める。
例外のひとつが米国。あそこは自動車はもちろん広い住宅のエアコンも重産業も
安い石油をジャブジャブ使うことで成り立ってる、刹那的な国。
その米国が石油と現金不足打開に戦争しようというわけでして、何が正義なんかいね?
303イエス:03/01/21 13:11 ID:IR20GnP6
力が正義なのです。
>>300
わはは。アメリカの単独行動主義マンセーのわしなぞは逝って良しですかな?(*´ー`*)ムフー
どこかで話ができると良いですが・・・
わっはっは。余裕無い えぐっえぐっ・゜・( つ皿T)・゜・.
305シベリア-極東パイプライン:03/01/24 09:59 ID:WxoZBkza

ロシア政治経済ジャーナル140号
http://www.mag2.com/m/0000012950.htm
▼東シベリア-沿海州パイプライン計画とは?
小泉さんとプーチンさんは1月10日の会談で、東シベリ
ア・アンガルスク(イルクーツク州)とナホトカ(沿海州)
を結ぶ石油パイプライン計画の実現に向け努力するこ
とで合意した。
パイプラインは全長3,800km。総工費は50億米ドル以上。
日本政府は、このルートが完成した場合、日本はロシ
アから「日量100万バレルの原油を輸入する」としてい
る。
これが実現すると、日本の中東依存度は、現在の88%
から65%まで一気に下がる。(^O^)
ロシア政府高官によると、日本政府はプロジェクト実現
の為に50億米ドルまでの融資を実施する準備がある。
このプロジェクトは、日本に原油を、ロシアに現金をもた
らす理想的なものだ。
ロシアにとっては、日本のお金を使ってナホトカまでパ
イプラインを敷き、そこから日本ばかりでなく、米国・韓
国・中国へも輸出ができるというおいしい話。(^O^)

306上の続き:03/01/24 10:02 ID:WxoZBkza

ロシア政治経済ジャーナル140号
http://www.mag2.com/m/0000012950.htm
▼一つの障害
しかし、プロジェクトの実現を妨げる要因もある。
実は、ロシアの石油大手ユコスと中国石油天然ガス総
公司(CNPC)は昨年7月、アンガルスク-北京を結ぶ石
油パイプラインを建設することで合意している。
(詳細は121号=02年7月21日号)
このパイプラインが完成することでロシアは、中国への
の原油輸出量を現在の年間180万トンから一気に2000
万トンまで増加することができる。
ロシア政府は、「東シベリアから、両方のルート(アンガ
ルスク-北京、アンガルスク-ナホトカ)に十分な原油
を供給できるか不明」としている。
調査後、決定は3月に下される予定だ。
いずれにしてもロシアにとっては儲かる話なので、プロ
ジェクトは実現に向かって進みはじめるだろう。