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名無氏物語:
ったく。自分の専門の話が出ると得たりとばかりに人をけむに捲く奴って
結局自信が無いんだろ。そもそも中哲で理論ぽくやり易い算術の話なんかを
世間の中心分野だと勘違いしてどうする。そもそも中哲は支那学の中心じゃないぞ。
現代日本語だって数学の本は門外漢(とか卒業後の一般人)には読めないだろ。
専門の奴がその用語知ってることを自慢してどうなるわけ?−−漢文でも同じ事。
とりあえず訓読しておく。用語も知らないし全体の意味も分からん。
「其の算法は竹を用ふ,径は一分にして,長さ六寸なり。
二百七十一枚にして六觚を成し,一握と為る」
蘇林曰く「六觚は六角なり。角より度りて角に至るに(角より角に至るまでを度るに),
其の度は一寸にして,面は一分を容る。
九枚を算するに,相ひ因るの数(両端を含めた数)は十あれど正面の数は実は九なり。
其の表(外周)は六九五十四にして、中と積とを算すれば凡そ二百七十一枚を得。」
『隋志』曰く、正策の三廉(三乗)、積は二百一十六枚にして、六觚を成す。
乾の策なり。
「表は五十四にして、中と積と凡そ二百七十一を得」とは、
六觚の外周の共数(合計)は五十四なるを謂ふ。
五十四を以って内周の六を加え、共に(凡そ)六十を法と為し、
相ひ乗じて三千二百四十を得。六を倍して一十二を成し、
これを除して二百七十を得、中心の一を加えて、
凡そ二百七十一枚を得るなり。
内容知らずに読めばこんなもんだ。これ専門の奴、絵でも書いてくれ