>>65 はいはい、僭越ながら私が☆
葡萄の美酒 夜光の杯
飲まんと欲すれば 琵琶 馬上に催す
酔うて沙場に臥すとも 君 笑ふ莫(ナ)かれ
古来征戦 幾人か帰る
葡萄酒を夜光杯で飲もうとしていると
誰かが馬上で琵琶をかきならし始めた
酔って砂の上に寝てしまっても 君よ笑ってくれるな
昔から西域へ出征した人で 無事に帰った者は少ないのだから
私的翻訳
はるばる来たる遠い砂漠 凍る夜空に月や星
夜光の杯に葡萄の美酒をなみなみ注ぎ
飲もうとすれば 誰かが琵琶を弾き始める
懐かしき故郷の歌を口ずさみ
合間 合間に 杯を干す
そして酔い 砂の上に倒れ伏しても
どうか誰も笑ってくれるな
征戦に駆り出された我々は
明日の命も知れぬ身だから