厨房、工房のための現代語訳解説

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49名無氏物語
「君が代」の元歌は、平安時代の前期にまとめられた「古今和歌集」に、長寿を祝う賀歌の代表作としておさめられている。
 わが君は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで
 (私の敬愛するあなたさま、どうか千年も万年も、小石が寄り集まって大きな岩となり、それに苔が生えるほど末永くお健やかに)
 これが、まもなく今の「君が代」と同じ歌詞になり(意味は同じ)、中世から近世を通じて、神社や寺院の行事で歌われたり、さまざまな物語や舞歌などにも取り入れられて、広く庶民に親しまれてきた。
明治に入って欧米との交流がさかんになると、日本にも国歌が必要になった。そこで古くから多くの人々に愛唱されてきた「君が代」が国歌に選ばれ、それに日本的な雅楽調の曲をつけ、洋楽風に編曲したものが1880(明治13)年の天長節(天皇誕生日)に公表された。
それが明治後半から全国の小学校で祝祭日の儀式唱歌として普及し、慣習として定着した。
国歌「君が代」の君は、日本国憲法のもとでは、日本国および日本国民統合の象徴と定められる天皇を指し、この国歌は、天皇に象徴されるわが国の末永い繁栄と平和を祈念したものと解釈されている。