1 :
名無しさん:
女子に安価メールしてみますw
2 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:36:22 ID:fRe7Xxyz
3 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:37:12 ID:???
4 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:37:20 ID:A35DBiE3
k
5 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:37:56 ID:???
6 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:38:02 ID:A35DBiE3
7 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:40:13 ID:xT6TCnk6
ksk
8 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:41:02 ID:xT6TCnk6
ksk
9 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:42:12 ID:fRe7Xxyz
ksk
10 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:43:56 ID:xT6TCnk6
俺、我慢出来ないんだ・・・
今夜君の家に行ってもいいかな?
11 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:44:47 ID:QkRmn3DC
ksk
12 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:50:26 ID:fRe7Xxyz
返事きたw
うそぢゃろ?
本間によん?
次
>>15 今から塾orz
22時以降また来ますw
13 :
名無しさん:2010/06/08(火) 18:54:41 ID:xT6TCnk6
待ってるぜwwwww
14 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:09:47 ID:O87GYS6K
(゚д゚)/コンチャ
15 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:13:25 ID:HljmpPYL
市民プールで、勃起してしまった際に、プールの監督員に退場命令を出されました。
監督員曰く、男性器による水着の膨らみがはっきり見えるので、対策をして貰わないと困るとのことです。
しかし、現実的な対策は、サポーターパンツを重ね履きした上に厚手で大きめの海パンを履くぐらいしか無く、それを行なうと股間が蒸れるし、歩きにくいし、泳ぎにくい状況となります。
ですが、殆どの女性は女性はきついサポーターでおっぱいをつぶして、その上に水着を着るということをしていませんよね?
女性特有の膨らみは許されるのに、男性特有の膨らみは許されないというのは、重大な人権侵害だと思うのです。
貴方はこのプールの対応を人権侵害だと思いますか? (民営では無く市営のプールです。)
もし、人権侵害だという意見が多数でしたら、法務省人権擁護局に対して、問題のプールに対する行政指導を行なうよう要請する予定です。
16 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:01 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
17 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:02 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
18 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:03 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
19 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:02 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
20 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:03 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
21 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:03 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
22 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:03 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
23 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
24 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
25 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
26 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
27 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
28 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
29 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
30 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
31 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:04 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
32 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
33 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
34 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
35 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
36 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
37 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
38 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
39 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
40 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
41 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
42 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
43 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
44 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:05 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
45 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
46 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
47 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
48 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
「あのさ、キョン」
49 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
50 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
ハルヒが何か言っているが、ハルヒの相手をしている暇は俺にはない。
51 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
今朝からずっと頭の中は手紙のことでいっぱいで授業もろくに覚えていない。
52 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
まぁ普段から授業をまともに聞いた事など滅多にないのだが。
53 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
「悪い、ちょっと急用があるんでな」
54 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
ハルヒの方に顔だけ向けてそういうと教室の出口に向かった。
55 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
ハルヒから教室の出口に顔向ける時、一瞬だけハルヒの悲しそうな顔が見えた気がした。
56 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
今日はなにかよく勘が働く日だ。あっているかの確証はないがな。
57 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:06 ID:???
・・・裏庭に出るための角が見える。さあ、何が出るやら。
58 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
角を曲がると女の子が1人居た。この学校にはもう1年以上いるがみた事がない顔。
59 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
さらに朝比奈さん並みに幼い感じの顔つきからしてたぶん新入生だろう。
60 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
もじもじとしたような態度で下を向いていて、上目遣いにこちらを見ながら、
61 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
何事か言おうとして口を開けたり閉めたりしている。
62 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
とりあえず挨拶してみる。「こんにちは、手紙の差出人は君であってるのかな?」
63 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
向こうも慌てた様に、「あ、こんにちは。えと、そうです」
64 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
可愛らしい声でそう返事を返した。要件を聞いてみると、
65 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
ほのかに顔を朱色に変えながら、相変わらずもじもじとしていて、
66 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
何か言おうとするが声が出ないようで口を開けたり閉じたりしている。
67 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
う〜ん、初々しい。なんともいえない感覚が頭の中で拡がっていた。
68 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
それからどれぐらい時間が経っただろうか、実際には5分程だったかそれ以上に長く感じた。
69 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
ついに決心をつけたのか、小さく「よし」と呟くと俺の顔を見つめ、
70 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
「好きです。もしよろしければ付き合ってくれませんか」早口にそういうと顔を真っ赤にさせて下を向いた。
71 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
頭の中が真っ白になった。何を言ったのか理解するのに数秒かかった。
72 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
理解できた後に脳天に稲妻を受けたような感じになった。
73 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:07 ID:???
俺がどう答えようか、悩んでいると後ろの方、ちょうど角になっている方で、
74 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
何かを落としたような音が聞こえた。
75 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
振り返るとそこには・・ハルヒがいた。逃げるように走り出すハルヒ。
76 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
気がつけば「悪い」と一言言うと、俺はハルヒを追いかけて走り出していた。
77 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
なんとか追いついてその手を掴む。
78 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
前方に見えるハルヒ。流石に運動神経がいいだけに足も速い。
79 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
「待てよ、なんで逃げるんだよ」俺が言うとハルヒは振り向いた。
80 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
「うるさいわね。あんたこそなにしてるのよ。早くあの娘のところに戻りなさいよ。」
81 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
「なによ、馬鹿みたいにデレデレしてさ。結構可愛かったじゃないの良かったわね。」
82 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
俺が黙っていると、ハルヒが続けて言う。
83 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
俺の顔を睨みつけながら淡々とそういう。
84 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
「黙れ!」自分でも驚く程の怒声が口から出た。体をビクッとさせるハルヒ。
85 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
「急に大声出すんじゃないわよ!馬鹿!もう勝手にすればいいでしょ!!」
86 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
持っていた小さな袋を俺に投げつける。
87 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
袋が地面に落ちるか落ちないぐらいの時間の間にハルヒは走り去っていた。
88 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
振り返る際に泣いていたような気がする・・。
89 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
ハルヒが投げつけた袋を拾い上げ中を見ると、
90 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
衝撃で原型をなくしたおにぎりとおかずが詰まったタッパが入っていた。
91 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:08 ID:???
おにぎりのラップの包みをめくり一口かじる。
92 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
世界中に評判の5つ星レストランであろうともこのおにぎりには勝てないだろう。そんな味がした。
93 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
俺は1人でそんなことを思いながら教室に戻った。
94 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
裏庭にはまだあの娘がいたかもしれないが戻る気にはならなかった。
95 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
・・・結局ハルヒはその後教室には戻ってこず、とうとう今日の授業が終わった。
96 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
傍からみればいつもの無表情顔だが、俺にはどこか真剣な怒ったような顔をしているように見えた。
97 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
授業終了の鐘をぼんやりと聞きながら、帰る準備をしていた。
98 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
部室に行く気がしなかった。なによりハルヒと会って何を話せばいいのかわからなかった。
99 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
その時、教室の扉が開き、長門が入ってきた。
100 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
俺の横まで来ると「すぐに旧体育館倉庫に行って、手遅れになる前に・・」そう言った。
101 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
俺が戸惑っていると「早く!」普段絶対に出さないような大声で俺に言った。
102 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
教室にまだ残っていた奴らの視線が俺と長門に集中する。だが、そんな事にかまっている暇はなかった。
103 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
俺は長門を教室に残しまま、走り出していた。階段を飛ぶ様に降り、旧体育館倉庫に全速力で向かった。
104 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
目的の場所に着く。心臓が異常なほどに脈打ち、足が悲鳴をあげているがそんなもの知るか。
105 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
扉を思い切り蹴破る。古い木で出来た扉は簡単に壊れ、倒れた。
106 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
薄暗い倉庫の中に3人の男が見えた。一番手前にいた奴が何か言っているが、そんなものはどうでもいい。
107 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
一番奥に目をやると・・そこにハルヒがいた。セーラー服が無残に破かれ、半裸の状態だった。
108 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
目の前が真っ赤になった。口から何か怒声を出していた気がする、が何を言ったのかは覚えていない。
109 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
一番近くにいた小柄の男に殴りかかる。続いてその横にいた太目の男を蹴り飛ばした。
110 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
が、そこまでで俺の勢いは終わる。ただでさえ全力疾走で体はぼろぼろな上に3対1。
111 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:09 ID:???
最初に殴った奴に後ろから羽交い絞めにされ、そこからは一方的に殴られ蹴られた。
112 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
しばらくして、リーダー格っぽい長身の男が、動けなくなった俺をみて
113 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「興ざめだ、いくぞ」と吐き捨てるように言うと、残り2人と共に出て行った。
114 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
俺はそこらじゅう痛む体を引きずるようにしてハルヒの傍に歩み寄ると、
115 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
来ているブレザーを脱ぎ、半裸状態で放心しているハルヒに掛けた。
116 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
本心に戻ったのか、ハルヒがはっとすると俺の方を見る。
117 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「何しに来たのよ馬鹿」怒ったような顔のハルヒが言う。そのまま続けて
118 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「別にあんたがこなくてもあれから反撃しようとしていたのよ!」
119 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「あんな奴ら、あたし1人でも十分なんとかなるんだからね!」
120 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「それよりあの娘はどうしたのよ。デレデレしちゃって情けないったらありゃしない」
121 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
俺はただ黙って聞いていた。
122 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「あんたなんかもうSOS団にはいらないわ!どこへでも行きなさいよ!」
123 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「もう2度とあたしの前に顔を出すんじゃないわよ!!」
124 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
そこまで一気にたてしまくると、ハルヒが肩で息をしながら黙った。
125 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
少しの沈黙、の後ハルヒが再び口を開ける。
126 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
ハルヒの言葉に割り込むように俺は言い、同時に両手でハルヒの肩を掴んだ。
127 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
「なによ!何か言いなさ「ハルヒ」
128 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
昼間とは違い、怒りを含むような声ではなく、いつもの俺の言葉だった。
129 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
俺の両手で掴んでいるハルヒの小さな肩が小刻みに震えている。
130 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
まるで叱られた犬の様な顔で俺の顔を見るハルヒ。
131 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
それでもハルヒの言葉をさえぎり、ハルヒは黙った。
132 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
「一度しか言わないぞ。・・・俺は・・ハルヒが好きだ」
133 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:10 ID:???
両腕に力を入れて肩を掴んだままハルヒを抱き寄せた。そのまま耳元でそっと囁いた。
134 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
時間が止まったんじゃないかと思った程辺りは静まり返っていた。
135 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
ハルヒは肩を震わせている。嗚咽混じりの声で、
136 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
「ごめんなさい」何度もそう呟いていた。何度も。何度も。
137 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
どれぐらい時間が経っただろうかハルヒの震えは止まって嗚咽も聞こえなくなっていた。
138 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
ずっと力を入れていた腕から力を抜き、ハルヒを離す。
139 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
ハルヒと見詰め合う。「ハルヒ」「キョン」お互いに名前を呼びつつ、その顔が少しずつ近づく。
140 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
っと「だいじょうぶですか!キョン君!涼宮さん!」
141 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
入り口に突然現れた闖入者にハルヒも俺も同時に振り返る。
142 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
「あ・・お取り込み中でしたか。すいません」古泉はそういうと引っ込んだ。
143 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
再びお互いの顔を見て、同時に笑い出した。
144 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
そしてどちらからともなく顔を近づけた。
145 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
軽いほんの数秒、キスをする。俺はお約束の目を瞑っている為、ハルヒの顔は見えない。
146 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
だが、なんとなくだけどハルヒも目を瞑っている気がした。
147 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
顔を離し、立ち上がる。ついさっきまで忘れいた痛みが蘇ってふらつくのをハルヒが支えてくれた。
148 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
薄暗い倉庫を出るといつものメンバーがいた。
149 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
朝比奈さんが泣きながらハルヒに抱きつく。長門はいつもの無表情だがどこか微笑んでいる気がした。
150 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
古泉はいつもどおりニコニコした顔で「さっきはすみませんでした」と謝る気がなさそうな顔で言った。
151 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
後から気がついたことだがあれも古泉の差し金だったような気がする。
152 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:11 ID:???
それならば簡単に出て行った理由も分かるし、なによりあの3人を今まで見かけたことがなかったのも合点がいく。
153 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
なんにせよ、また迷惑を掛けてしまったようだな・・。
154 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
次の日
155 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
昨日、弁当をいらないと告げていたので、今日も弁当はなしだった。
156 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
学校に着くとたまたまか待っていたのか昨日の娘が居た。
157 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
と、深く溜息をつくと「やっぱりかぁ」と少し悲しそうなどこかすっきりした顔で言う。
158 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
俺が頭に?を浮かべていると、
159 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
そのまま裏門に行き、昨日の俺の返事を告げる。
160 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
「涼宮ハルヒ先輩は私から見ても可愛いし、カッコいいし、やっぱりかなわないです」
161 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
俺は黙ったまま笑顔で頷いた。
162 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
その後彼女はたまに見かけるぐらいの関係になった。
163 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
教室に戻ると、ハルヒがニヤニヤしている。
164 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
「なんだよ?」「別に」よく分からないやり取りをしつつ席に着く。
165 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
ハルヒは上機嫌のようだ。
166 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
昼飯の時間が待ち遠しいな・・と思いながら、俺は窓の外の青く晴れた空を見た。
167 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
新学期も始まり一ヶ月程たったある日のこと。
168 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
いつものように自分の席に座り、外を見ているとキョンの奴が入ってきた。
169 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
クラスの連中に挨拶を一通り終えた後、いつものあたしの前の席に座る。
170 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
「よう」と一言。キョンの方を見る。がすぐに外の方に向いた。
171 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
172 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
答えは知っている。昨日部室で朝比奈さんと会話していたのを聞いていたから。
173 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
やれやれといつものしぐさのキョン。
174 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:16:12 ID:???
「ああ、適当に学食にするかな」答えるキョン。
175 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:36:14 ID:???
176 :
名無しさん:2010/06/08(火) 20:39:48 ID:A35DBiE3
177 :
名無しさん:2010/06/08(火) 21:44:22 ID:???
178 :
名無しさん:2010/06/08(火) 21:51:12 ID:???
179 :
名無しさん:2010/06/08(火) 21:53:13 ID:O87GYS6K
うひひひ・・・
180 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:09:33 ID:???
ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていのうのけつ
のあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていの
うのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!
どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつ
のあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていの
うのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!
どていのうのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていのうのけつ
のあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていの
うのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!
どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつ
のあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていの
うのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!
どていのうのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていのうのけつ
のあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていの
うのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!
どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつ
のあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていの
うのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!
どていのうのけつのあな!どていのうのけつのあな!
181 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:09:44 ID:???
うんこもれそう
182 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:11:15 ID:???
けつのあなにせんしとけ
ひざまづいてちゅうせいをちかうがよいのだ、ふはははは
183 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:14:02 ID:???
184 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:16:44 ID:???
k
185 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:17:42 ID:???
k
186 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:17:50 ID:???
k
187 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:18:36 ID:???
k
188 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:18:48 ID:???
189 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:18:48 ID:???
190 :
>>189:2010/06/08(火) 22:19:41 ID:???
残念だ
191 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:25:32 ID:???
192 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:29:52 ID:???
189なのかww
193 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:36:28 ID:???
188は内容がw
189で送ったところ、うそつきぃ との返信
次
>>193
194 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:38:15 ID:???
195 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:40:20 ID:???
k
196 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:42:12 ID:tf1uOYnH
毎日靴を舐めるほど好きでした
リコーダーもぺろぺろしたお(^ω^)
197 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:42:21 ID:fRe7Xxyz
k
198 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:44:05 ID:???
199 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:44:53 ID:???
マジでwwww
200 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:49:25 ID:???
(*ノェノ)
201 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:52:00 ID:???
202 :
名無しさん:2010/06/08(火) 22:53:11 ID:???
オウイエアw
203 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:03:33 ID:fRe7Xxyz
返信北
えっ
うそつきw
○○(僕の名前)は他の子が好きなんぢゃろ?
次
>>205
204 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:08:48 ID:???
k
205 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:18:22 ID:???
本当だってww
206 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:28:49 ID:fRe7Xxyz
206
送ったw
207 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:34:45 ID:???
wktk
208 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:39:17 ID:fRe7Xxyz
本気なん?
嘘ぢゃないよね?
との返信
次
>>210
209 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:42:49 ID:???
210はいただきっ!w
人
(´⊰`)<うぜー切腹
211 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:45:59 ID:???
ウソじゃないけど迷惑ならいいよ(キリッw
212 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:47:47 ID:fRe7Xxyz
なんとなく211でw
213 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:48:10 ID:???
wwwwww
214 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:50:18 ID:tf1uOYnH
おぉwwwwww
215 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:54:20 ID:fRe7Xxyz
迷惑ぢゃない
嘘だったら怖いから・・・
次216以降w
216 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:56:47 ID:???
ちょwww
217 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:58:06 ID:fRe7Xxyz
個人的に選ぶw
218 :
名無しさん:2010/06/08(火) 23:58:43 ID:???
この先気になるけど朝早いので寝ますwおやすーw
219 :
名無しさん:2010/06/09(水) 00:03:51 ID:s0NtPkeJ
おやすーw
相手も寝たみたいだし、寝ます
220 :
名無しさん:2010/06/09(水) 01:02:17 ID:???
ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていのうのけつ
のあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていの
うのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!
どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつ
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うのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!
どていのうのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていのうのけつ
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うのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!
どていのうのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていのうのけつ
のあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!どていの
うのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつのあな!
どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていのうのけつ
のあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!どていの
うのけつのあな!どていのうのけつのあな!ばかねこきゃっきゃどり!ばかねこきゃっきゃどり!
どていのうのけつのあな!どていのうのけつのあな!
221 :
名無しさん:2010/06/09(水) 14:33:30 ID:s0NtPkeJ
222 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:01 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
223 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:02 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
224 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:02 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
225 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:02 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
226 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:02 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
227 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
228 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
229 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
230 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
231 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
232 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
233 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
234 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
235 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:03 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
236 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
237 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
238 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
239 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
240 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
241 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
242 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
243 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
244 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
245 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
246 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
247 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
248 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
249 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:04 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
250 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
251 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
252 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
253 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
254 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
255 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:05 ID:???
「あのさ、キョン」
256 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
今朝からずっと頭の中は手紙のことでいっぱいで授業もろくに覚えていない。
257 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
ハルヒが何か言っているが、ハルヒの相手をしている暇は俺にはない。
258 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
まぁ普段から授業をまともに聞いた事など滅多にないのだが。
259 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
「悪い、ちょっと急用があるんでな」
260 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
ハルヒの方に顔だけ向けてそういうと教室の出口に向かった。
261 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
ハルヒから教室の出口に顔向ける時、一瞬だけハルヒの悲しそうな顔が見えた気がした。
262 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
今日はなにかよく勘が働く日だ。あっているかの確証はないがな。
263 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
・・・裏庭に出るための角が見える。さあ、何が出るやら。
264 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
さらに朝比奈さん並みに幼い感じの顔つきからしてたぶん新入生だろう。
265 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
角を曲がると女の子が1人居た。この学校にはもう1年以上いるがみた事がない顔。
266 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
もじもじとしたような態度で下を向いていて、上目遣いにこちらを見ながら、
267 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
何事か言おうとして口を開けたり閉めたりしている。
268 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:06 ID:???
とりあえず挨拶してみる。「こんにちは、手紙の差出人は君であってるのかな?」
269 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
向こうも慌てた様に、「あ、こんにちは。えと、そうです」
270 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
可愛らしい声でそう返事を返した。要件を聞いてみると、
271 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
ほのかに顔を朱色に変えながら、相変わらずもじもじとしていて、
272 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
何か言おうとするが声が出ないようで口を開けたり閉じたりしている。
273 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
う〜ん、初々しい。なんともいえない感覚が頭の中で拡がっていた。
274 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
それからどれぐらい時間が経っただろうか、実際には5分程だったかそれ以上に長く感じた。
275 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
ついに決心をつけたのか、小さく「よし」と呟くと俺の顔を見つめ、
276 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
「好きです。もしよろしければ付き合ってくれませんか」早口にそういうと顔を真っ赤にさせて下を向いた。
277 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
頭の中が真っ白になった。何を言ったのか理解するのに数秒かかった。
278 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
理解できた後に脳天に稲妻を受けたような感じになった。
279 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
俺がどう答えようか、悩んでいると後ろの方、ちょうど角になっている方で、
280 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
何かを落としたような音が聞こえた。
281 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
振り返るとそこには・・ハルヒがいた。逃げるように走り出すハルヒ。
282 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
気がつけば「悪い」と一言言うと、俺はハルヒを追いかけて走り出していた。
283 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
前方に見えるハルヒ。流石に運動神経がいいだけに足も速い。
284 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
なんとか追いついてその手を掴む。
285 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
「待てよ、なんで逃げるんだよ」俺が言うとハルヒは振り向いた。
286 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:07 ID:???
「うるさいわね。あんたこそなにしてるのよ。早くあの娘のところに戻りなさいよ。」
287 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
俺が黙っていると、ハルヒが続けて言う。
288 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
「黙れ!」自分でも驚く程の怒声が口から出た。体をビクッとさせるハルヒ。
289 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
「なによ、馬鹿みたいにデレデレしてさ。結構可愛かったじゃないの良かったわね。」
290 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
持っていた小さな袋を俺に投げつける。
291 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
俺の顔を睨みつけながら淡々とそういう。
292 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
振り返る際に泣いていたような気がする・・。
293 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
「急に大声出すんじゃないわよ!馬鹿!もう勝手にすればいいでしょ!!」
294 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
袋が地面に落ちるか落ちないぐらいの時間の間にハルヒは走り去っていた。
295 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
ハルヒが投げつけた袋を拾い上げ中を見ると、
296 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
衝撃で原型をなくしたおにぎりとおかずが詰まったタッパが入っていた。
297 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
おにぎりのラップの包みをめくり一口かじる。
298 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
世界中に評判の5つ星レストランであろうともこのおにぎりには勝てないだろう。そんな味がした。
299 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
俺は1人でそんなことを思いながら教室に戻った。
300 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:08 ID:???
裏庭にはまだあの娘がいたかもしれないが戻る気にはならなかった。
301 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
・・・結局ハルヒはその後教室には戻ってこず、とうとう今日の授業が終わった。
302 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
授業終了の鐘をぼんやりと聞きながら、帰る準備をしていた。
303 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
部室に行く気がしなかった。なによりハルヒと会って何を話せばいいのかわからなかった。
304 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
その時、教室の扉が開き、長門が入ってきた。
305 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
傍からみればいつもの無表情顔だが、俺にはどこか真剣な怒ったような顔をしているように見えた。
306 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
俺の横まで来ると「すぐに旧体育館倉庫に行って、手遅れになる前に・・」そう言った。
307 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
俺が戸惑っていると「早く!」普段絶対に出さないような大声で俺に言った。
308 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
教室にまだ残っていた奴らの視線が俺と長門に集中する。だが、そんな事にかまっている暇はなかった。
309 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
俺は長門を教室に残しまま、走り出していた。階段を飛ぶ様に降り、旧体育館倉庫に全速力で向かった。
310 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
目的の場所に着く。心臓が異常なほどに脈打ち、足が悲鳴をあげているがそんなもの知るか。
311 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
扉を思い切り蹴破る。古い木で出来た扉は簡単に壊れ、倒れた。
312 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
薄暗い倉庫の中に3人の男が見えた。一番手前にいた奴が何か言っているが、そんなものはどうでもいい。
313 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
一番奥に目をやると・・そこにハルヒがいた。セーラー服が無残に破かれ、半裸の状態だった。
314 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
目の前が真っ赤になった。口から何か怒声を出していた気がする、が何を言ったのかは覚えていない。
315 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
一番近くにいた小柄の男に殴りかかる。続いてその横にいた太目の男を蹴り飛ばした。
316 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
が、そこまでで俺の勢いは終わる。ただでさえ全力疾走で体はぼろぼろな上に3対1。
317 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
最初に殴った奴に後ろから羽交い絞めにされ、そこからは一方的に殴られ蹴られた。
318 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
しばらくして、リーダー格っぽい長身の男が、動けなくなった俺をみて
319 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
「興ざめだ、いくぞ」と吐き捨てるように言うと、残り2人と共に出て行った。
320 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
俺はそこらじゅう痛む体を引きずるようにしてハルヒの傍に歩み寄ると、
321 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
来ているブレザーを脱ぎ、半裸状態で放心しているハルヒに掛けた。
322 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:09 ID:???
本心に戻ったのか、ハルヒがはっとすると俺の方を見る。
323 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「何しに来たのよ馬鹿」怒ったような顔のハルヒが言う。そのまま続けて
324 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「別にあんたがこなくてもあれから反撃しようとしていたのよ!」
325 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「あんな奴ら、あたし1人でも十分なんとかなるんだからね!」
326 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「それよりあの娘はどうしたのよ。デレデレしちゃって情けないったらありゃしない」
327 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
俺はただ黙って聞いていた。
328 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「あんたなんかもうSOS団にはいらないわ!どこへでも行きなさいよ!」
329 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「もう2度とあたしの前に顔を出すんじゃないわよ!!」
330 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
そこまで一気にたてしまくると、ハルヒが肩で息をしながら黙った。
331 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
少しの沈黙、の後ハルヒが再び口を開ける。
332 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「なによ!何か言いなさ「ハルヒ」
333 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
ハルヒの言葉に割り込むように俺は言い、同時に両手でハルヒの肩を掴んだ。
334 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
昼間とは違い、怒りを含むような声ではなく、いつもの俺の言葉だった。
335 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
それでもハルヒの言葉をさえぎり、ハルヒは黙った。
336 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
俺の両手で掴んでいるハルヒの小さな肩が小刻みに震えている。
337 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
まるで叱られた犬の様な顔で俺の顔を見るハルヒ。
338 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
両腕に力を入れて肩を掴んだままハルヒを抱き寄せた。そのまま耳元でそっと囁いた。
339 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「一度しか言わないぞ。・・・俺は・・ハルヒが好きだ」
340 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
時間が止まったんじゃないかと思った程辺りは静まり返っていた。
341 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
ハルヒは肩を震わせている。嗚咽混じりの声で、
342 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
「ごめんなさい」何度もそう呟いていた。何度も。何度も。
343 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
どれぐらい時間が経っただろうかハルヒの震えは止まって嗚咽も聞こえなくなっていた。
344 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
ずっと力を入れていた腕から力を抜き、ハルヒを離す。
345 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:10 ID:???
ハルヒと見詰め合う。「ハルヒ」「キョン」お互いに名前を呼びつつ、その顔が少しずつ近づく。
346 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
っと「だいじょうぶですか!キョン君!涼宮さん!」
347 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
入り口に突然現れた闖入者にハルヒも俺も同時に振り返る。
348 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
再びお互いの顔を見て、同時に笑い出した。
349 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
「あ・・お取り込み中でしたか。すいません」古泉はそういうと引っ込んだ。
350 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
そしてどちらからともなく顔を近づけた。
351 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
軽いほんの数秒、キスをする。俺はお約束の目を瞑っている為、ハルヒの顔は見えない。
352 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
だが、なんとなくだけどハルヒも目を瞑っている気がした。
353 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
顔を離し、立ち上がる。ついさっきまで忘れいた痛みが蘇ってふらつくのをハルヒが支えてくれた。
354 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
薄暗い倉庫を出るといつものメンバーがいた。
355 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
朝比奈さんが泣きながらハルヒに抱きつく。長門はいつもの無表情だがどこか微笑んでいる気がした。
356 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
古泉はいつもどおりニコニコした顔で「さっきはすみませんでした」と謝る気がなさそうな顔で言った。
357 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
後から気がついたことだがあれも古泉の差し金だったような気がする。
358 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
それならば簡単に出て行った理由も分かるし、なによりあの3人を今まで見かけたことがなかったのも合点がいく。
359 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
なんにせよ、また迷惑を掛けてしまったようだな・・。
360 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
次の日
361 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
昨日、弁当をいらないと告げていたので、今日も弁当はなしだった。
362 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
学校に着くとたまたまか待っていたのか昨日の娘が居た。
363 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:01:11 ID:???
そのまま裏門に行き、昨日の俺の返事を告げる。
364 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:15 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
365 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:15 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
366 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:15 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
367 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:17 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
368 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:17 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
369 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:17 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
370 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:17 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
371 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:17 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
372 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:17 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
373 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:18 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
374 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:18 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
375 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:20 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
376 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:20 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
377 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:20 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
378 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:20 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
379 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:20 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
380 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:20 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
381 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
382 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
383 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
384 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
385 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
386 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
387 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
388 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
389 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
390 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
391 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
392 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
393 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
394 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
395 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
396 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:21 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
397 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
「あのさ、キョン」
398 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
ハルヒが何か言っているが、ハルヒの相手をしている暇は俺にはない。
399 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
今朝からずっと頭の中は手紙のことでいっぱいで授業もろくに覚えていない。
400 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
まぁ普段から授業をまともに聞いた事など滅多にないのだが。
401 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
「悪い、ちょっと急用があるんでな」
402 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
ハルヒの方に顔だけ向けてそういうと教室の出口に向かった。
403 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
ハルヒから教室の出口に顔向ける時、一瞬だけハルヒの悲しそうな顔が見えた気がした。
404 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
今日はなにかよく勘が働く日だ。あっているかの確証はないがな。
405 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
・・・裏庭に出るための角が見える。さあ、何が出るやら。
406 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
角を曲がると女の子が1人居た。この学校にはもう1年以上いるがみた事がない顔。
407 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
さらに朝比奈さん並みに幼い感じの顔つきからしてたぶん新入生だろう。
408 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
もじもじとしたような態度で下を向いていて、上目遣いにこちらを見ながら、
409 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
何事か言おうとして口を開けたり閉めたりしている。
410 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
とりあえず挨拶してみる。「こんにちは、手紙の差出人は君であってるのかな?」
411 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
向こうも慌てた様に、「あ、こんにちは。えと、そうです」
412 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
可愛らしい声でそう返事を返した。要件を聞いてみると、
413 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:22 ID:???
ほのかに顔を朱色に変えながら、相変わらずもじもじとしていて、
414 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
何か言おうとするが声が出ないようで口を開けたり閉じたりしている。
415 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
う〜ん、初々しい。なんともいえない感覚が頭の中で拡がっていた。
416 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
それからどれぐらい時間が経っただろうか、実際には5分程だったかそれ以上に長く感じた。
417 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
「好きです。もしよろしければ付き合ってくれませんか」早口にそういうと顔を真っ赤にさせて下を向いた。
418 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
ついに決心をつけたのか、小さく「よし」と呟くと俺の顔を見つめ、
419 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
頭の中が真っ白になった。何を言ったのか理解するのに数秒かかった。
420 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
理解できた後に脳天に稲妻を受けたような感じになった。
421 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
俺がどう答えようか、悩んでいると後ろの方、ちょうど角になっている方で、
422 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
何かを落としたような音が聞こえた。
423 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
振り返るとそこには・・ハルヒがいた。逃げるように走り出すハルヒ。
424 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
気がつけば「悪い」と一言言うと、俺はハルヒを追いかけて走り出していた。
425 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
前方に見えるハルヒ。流石に運動神経がいいだけに足も速い。
426 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
なんとか追いついてその手を掴む。
427 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
「うるさいわね。あんたこそなにしてるのよ。早くあの娘のところに戻りなさいよ。」
428 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
「待てよ、なんで逃げるんだよ」俺が言うとハルヒは振り向いた。
429 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
俺が黙っていると、ハルヒが続けて言う。
430 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
「なによ、馬鹿みたいにデレデレしてさ。結構可愛かったじゃないの良かったわね。」
431 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
俺の顔を睨みつけながら淡々とそういう。
432 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
「黙れ!」自分でも驚く程の怒声が口から出た。体をビクッとさせるハルヒ。
433 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
「急に大声出すんじゃないわよ!馬鹿!もう勝手にすればいいでしょ!!」
434 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
持っていた小さな袋を俺に投げつける。
435 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
袋が地面に落ちるか落ちないぐらいの時間の間にハルヒは走り去っていた。
436 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:23 ID:???
振り返る際に泣いていたような気がする・・。
437 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
ハルヒが投げつけた袋を拾い上げ中を見ると、
438 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
衝撃で原型をなくしたおにぎりとおかずが詰まったタッパが入っていた。
439 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
おにぎりのラップの包みをめくり一口かじる。
440 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
世界中に評判の5つ星レストランであろうともこのおにぎりには勝てないだろう。そんな味がした。
441 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
俺は1人でそんなことを思いながら教室に戻った。
442 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
裏庭にはまだあの娘がいたかもしれないが戻る気にはならなかった。
443 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
裏庭にはまだあの娘がいたかもしれないが戻る気にはならなかった。
444 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
・・・結局ハルヒはその後教室には戻ってこず、とうとう今日の授業が終わった。
445 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
部室に行く気がしなかった。なによりハルヒと会って何を話せばいいのかわからなかった。
446 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
授業終了の鐘をぼんやりと聞きながら、帰る準備をしていた。
447 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
その時、教室の扉が開き、長門が入ってきた。
448 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
傍からみればいつもの無表情顔だが、俺にはどこか真剣な怒ったような顔をしているように見えた。
449 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
俺の横まで来ると「すぐに旧体育館倉庫に行って、手遅れになる前に・・」そう言った。
450 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
俺が戸惑っていると「早く!」普段絶対に出さないような大声で俺に言った。
451 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
教室にまだ残っていた奴らの視線が俺と長門に集中する。だが、そんな事にかまっている暇はなかった。
452 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
俺は長門を教室に残しまま、走り出していた。階段を飛ぶ様に降り、旧体育館倉庫に全速力で向かった。
453 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
目的の場所に着く。心臓が異常なほどに脈打ち、足が悲鳴をあげているがそんなもの知るか。
454 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
扉を思い切り蹴破る。古い木で出来た扉は簡単に壊れ、倒れた。
455 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:24 ID:???
薄暗い倉庫の中に3人の男が見えた。一番手前にいた奴が何か言っているが、そんなものはどうでもいい。
456 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
一番奥に目をやると・・そこにハルヒがいた。セーラー服が無残に破かれ、半裸の状態だった。
457 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
目の前が真っ赤になった。口から何か怒声を出していた気がする、が何を言ったのかは覚えていない。
458 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
一番近くにいた小柄の男に殴りかかる。続いてその横にいた太目の男を蹴り飛ばした。
459 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
が、そこまでで俺の勢いは終わる。ただでさえ全力疾走で体はぼろぼろな上に3対1。
460 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
最初に殴った奴に後ろから羽交い絞めにされ、そこからは一方的に殴られ蹴られた。
461 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
しばらくして、リーダー格っぽい長身の男が、動けなくなった俺をみて
462 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「興ざめだ、いくぞ」と吐き捨てるように言うと、残り2人と共に出て行った。
463 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
俺はそこらじゅう痛む体を引きずるようにしてハルヒの傍に歩み寄ると、
464 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
来ているブレザーを脱ぎ、半裸状態で放心しているハルヒに掛けた。
465 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
本心に戻ったのか、ハルヒがはっとすると俺の方を見る。
466 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「何しに来たのよ馬鹿」怒ったような顔のハルヒが言う。そのまま続けて
467 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「あんな奴ら、あたし1人でも十分なんとかなるんだからね!」
468 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「別にあんたがこなくてもあれから反撃しようとしていたのよ!」
469 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
俺はただ黙って聞いていた。
470 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「あんたなんかもうSOS団にはいらないわ!どこへでも行きなさいよ!」
471 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「それよりあの娘はどうしたのよ。デレデレしちゃって情けないったらありゃしない」
472 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
そこまで一気にたてしまくると、ハルヒが肩で息をしながら黙った。
473 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
少しの沈黙、の後ハルヒが再び口を開ける。
474 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「なによ!何か言いなさ「ハルヒ」
475 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
ハルヒの言葉に割り込むように俺は言い、同時に両手でハルヒの肩を掴んだ。
476 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
「もう2度とあたしの前に顔を出すんじゃないわよ!!」
477 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
それでもハルヒの言葉をさえぎり、ハルヒは黙った。
478 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:02:25 ID:???
昼間とは違い、怒りを含むような声ではなく、いつもの俺の言葉だった。
479 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:32 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
480 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:32 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
481 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:33 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
482 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:33 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
483 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:33 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
484 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:33 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
485 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:34 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
486 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:34 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
487 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:34 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
488 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:34 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
489 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:34 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
490 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:34 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
491 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
492 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
493 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
494 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
495 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
496 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
497 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
498 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
499 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:35 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
500 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
501 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
502 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
503 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
504 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
505 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
506 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
507 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
508 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
509 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:36 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
510 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
511 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
「あのさ、キョン」
512 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
ハルヒが何か言っているが、ハルヒの相手をしている暇は俺にはない。
513 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
今朝からずっと頭の中は手紙のことでいっぱいで授業もろくに覚えていない。
514 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
まぁ普段から授業をまともに聞いた事など滅多にないのだが。
515 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
「悪い、ちょっと急用があるんでな」
516 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
ハルヒの方に顔だけ向けてそういうと教室の出口に向かった。
517 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
ハルヒから教室の出口に顔向ける時、一瞬だけハルヒの悲しそうな顔が見えた気がした。
518 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
今日はなにかよく勘が働く日だ。あっているかの確証はないがな。
519 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:37 ID:???
・・・裏庭に出るための角が見える。さあ、何が出るやら。
520 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
角を曲がると女の子が1人居た。この学校にはもう1年以上いるがみた事がない顔。
521 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
さらに朝比奈さん並みに幼い感じの顔つきからしてたぶん新入生だろう。
522 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
もじもじとしたような態度で下を向いていて、上目遣いにこちらを見ながら、
523 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
何事か言おうとして口を開けたり閉めたりしている。
524 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
とりあえず挨拶してみる。「こんにちは、手紙の差出人は君であってるのかな?」
525 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
向こうも慌てた様に、「あ、こんにちは。えと、そうです」
526 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
ほのかに顔を朱色に変えながら、相変わらずもじもじとしていて、
527 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
可愛らしい声でそう返事を返した。要件を聞いてみると、
528 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
う〜ん、初々しい。なんともいえない感覚が頭の中で拡がっていた。
529 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
何か言おうとするが声が出ないようで口を開けたり閉じたりしている。
530 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
それからどれぐらい時間が経っただろうか、実際には5分程だったかそれ以上に長く感じた。
531 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
ついに決心をつけたのか、小さく「よし」と呟くと俺の顔を見つめ、
532 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:38 ID:???
「好きです。もしよろしければ付き合ってくれませんか」早口にそういうと顔を真っ赤にさせて下を向いた。
533 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
頭の中が真っ白になった。何を言ったのか理解するのに数秒かかった。
534 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
理解できた後に脳天に稲妻を受けたような感じになった。
535 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
俺がどう答えようか、悩んでいると後ろの方、ちょうど角になっている方で、
536 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
何かを落としたような音が聞こえた。
537 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
振り返るとそこには・・ハルヒがいた。逃げるように走り出すハルヒ。
538 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
539 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
気がつけば「悪い」と一言言うと、俺はハルヒを追いかけて走り出していた。
540 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
前方に見えるハルヒ。流石に運動神経がいいだけに足も速い。
541 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
なんとか追いついてその手を掴む。
542 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
「待てよ、なんで逃げるんだよ」俺が言うとハルヒは振り向いた。
543 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
「うるさいわね。あんたこそなにしてるのよ。早くあの娘のところに戻りなさいよ。」
544 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
俺が黙っていると、ハルヒが続けて言う。
545 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
「なによ、馬鹿みたいにデレデレしてさ。結構可愛かったじゃないの良かったわね。」
546 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
俺の顔を睨みつけながら淡々とそういう。
547 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:39 ID:???
「黙れ!」自分でも驚く程の怒声が口から出た。体をビクッとさせるハルヒ。
548 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
「急に大声出すんじゃないわよ!馬鹿!もう勝手にすればいいでしょ!!」
549 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
持っていた小さな袋を俺に投げつける。
550 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
袋が地面に落ちるか落ちないぐらいの時間の間にハルヒは走り去っていた。
551 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
振り返る際に泣いていたような気がする・・。
552 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
ハルヒが投げつけた袋を拾い上げ中を見ると、
553 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
衝撃で原型をなくしたおにぎりとおかずが詰まったタッパが入っていた。
554 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
おにぎりのラップの包みをめくり一口かじる。
555 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
世界中に評判の5つ星レストランであろうともこのおにぎりには勝てないだろう。そんな味がした。
556 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
俺は1人でそんなことを思いながら教室に戻った。
557 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
裏庭にはまだあの娘がいたかもしれないが戻る気にはならなかった。
558 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
・・・結局ハルヒはその後教室には戻ってこず、とうとう今日の授業が終わった。
559 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
授業終了の鐘をぼんやりと聞きながら、帰る準備をしていた。
560 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
部室に行く気がしなかった。なによりハルヒと会って何を話せばいいのかわからなかった。
561 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
その時、教室の扉が開き、長門が入ってきた。
562 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
傍からみればいつもの無表情顔だが、俺にはどこか真剣な怒ったような顔をしているように見えた。
563 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
俺の横まで来ると「すぐに旧体育館倉庫に行って、手遅れになる前に・・」そう言った。
564 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
俺が戸惑っていると「早く!」普段絶対に出さないような大声で俺に言った。
565 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
教室にまだ残っていた奴らの視線が俺と長門に集中する。だが、そんな事にかまっている暇はなかった。
566 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
俺は長門を教室に残しまま、走り出していた。階段を飛ぶ様に降り、旧体育館倉庫に全速力で向かった。
567 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:40 ID:???
目的の場所に着く。心臓が異常なほどに脈打ち、足が悲鳴をあげているがそんなもの知るか。
568 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
扉を思い切り蹴破る。古い木で出来た扉は簡単に壊れ、倒れた。
569 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
一番奥に目をやると・・そこにハルヒがいた。セーラー服が無残に破かれ、半裸の状態だった。
570 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
薄暗い倉庫の中に3人の男が見えた。一番手前にいた奴が何か言っているが、そんなものはどうでもいい。
571 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
目の前が真っ赤になった。口から何か怒声を出していた気がする、が何を言ったのかは覚えていない。
572 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
一番近くにいた小柄の男に殴りかかる。続いてその横にいた太目の男を蹴り飛ばした。
573 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
が、そこまでで俺の勢いは終わる。ただでさえ全力疾走で体はぼろぼろな上に3対1。
574 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
最初に殴った奴に後ろから羽交い絞めにされ、そこからは一方的に殴られ蹴られた。
575 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
しばらくして、リーダー格っぽい長身の男が、動けなくなった俺をみて
576 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
「興ざめだ、いくぞ」と吐き捨てるように言うと、残り2人と共に出て行った。
577 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
俺はそこらじゅう痛む体を引きずるようにしてハルヒの傍に歩み寄ると、
578 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
来ているブレザーを脱ぎ、半裸状態で放心しているハルヒに掛けた。
579 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
本心に戻ったのか、ハルヒがはっとすると俺の方を見る。
580 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
「何しに来たのよ馬鹿」怒ったような顔のハルヒが言う。そのまま続けて
581 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
「別にあんたがこなくてもあれから反撃しようとしていたのよ!」
582 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
「それよりあの娘はどうしたのよ。デレデレしちゃって情けないったらありゃしない」
583 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
「あんな奴ら、あたし1人でも十分なんとかなるんだからね!」
584 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
俺はただ黙って聞いていた。
585 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
「もう2度とあたしの前に顔を出すんじゃないわよ!!」
586 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
「あんたなんかもうSOS団にはいらないわ!どこへでも行きなさいよ!」
587 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
そこまで一気にたてしまくると、ハルヒが肩で息をしながら黙った。
588 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:41 ID:???
少しの沈黙、の後ハルヒが再び口を開ける。
589 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
「なによ!何か言いなさ「ハルヒ」
590 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
ハルヒの言葉に割り込むように俺は言い、同時に両手でハルヒの肩を掴んだ。
591 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
昼間とは違い、怒りを含むような声ではなく、いつもの俺の言葉だった。
592 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
それでもハルヒの言葉をさえぎり、ハルヒは黙った。
593 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
俺の両手で掴んでいるハルヒの小さな肩が小刻みに震えている。
594 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
まるで叱られた犬の様な顔で俺の顔を見るハルヒ。
595 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
両腕に力を入れて肩を掴んだままハルヒを抱き寄せた。そのまま耳元でそっと囁いた。
596 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
「一度しか言わないぞ。・・・俺は・・ハルヒが好きだ」
597 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
時間が止まったんじゃないかと思った程辺りは静まり返っていた。
598 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
ハルヒは肩を震わせている。嗚咽混じりの声で、
599 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
「ごめんなさい」何度もそう呟いていた。何度も。何度も。
600 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
どれぐらい時間が経っただろうかハルヒの震えは止まって嗚咽も聞こえなくなっていた。
601 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
ずっと力を入れていた腕から力を抜き、ハルヒを離す。
602 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
ハルヒと見詰め合う。「ハルヒ」「キョン」お互いに名前を呼びつつ、その顔が少しずつ近づく。
603 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
入り口に突然現れた闖入者にハルヒも俺も同時に振り返る。
604 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
っと「だいじょうぶですか!キョン君!涼宮さん!」
605 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
「あ・・お取り込み中でしたか。すいません」古泉はそういうと引っ込んだ。
606 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
再びお互いの顔を見て、同時に笑い出した。
607 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
そしてどちらからともなく顔を近づけた。
608 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
軽いほんの数秒、キスをする。俺はお約束の目を瞑っている為、ハルヒの顔は見えない。
609 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
だが、なんとなくだけどハルヒも目を瞑っている気がした。
610 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
顔を離し、立ち上がる。ついさっきまで忘れいた痛みが蘇ってふらつくのをハルヒが支えてくれた。
611 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:42 ID:???
薄暗い倉庫を出るといつものメンバーがいた。
612 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
朝比奈さんが泣きながらハルヒに抱きつく。長門はいつもの無表情だがどこか微笑んでいる気がした。
613 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
古泉はいつもどおりニコニコした顔で「さっきはすみませんでした」と謝る気がなさそうな顔で言った。
614 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
後から気がついたことだがあれも古泉の差し金だったような気がする。
615 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
なんにせよ、また迷惑を掛けてしまったようだな・・。
616 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
それならば簡単に出て行った理由も分かるし、なによりあの3人を今まで見かけたことがなかったのも合点がいく。
617 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
次の日
618 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
昨日、弁当をいらないと告げていたので、今日も弁当はなしだった。
619 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
学校に着くとたまたまか待っていたのか昨日の娘が居た。
620 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
そのまま裏門に行き、昨日の俺の返事を告げる。
621 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
と、深く溜息をつくと「やっぱりかぁ」と少し悲しそうなどこかすっきりした顔で言う。
622 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
「涼宮ハルヒ先輩は私から見ても可愛いし、カッコいいし、やっぱりかなわないです」
623 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
俺は黙ったまま笑顔で頷いた。
624 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
俺が頭に?を浮かべていると、
625 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
その後彼女はたまに見かけるぐらいの関係になった。
626 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
教室に戻ると、ハルヒがニヤニヤしている。
627 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
「なんだよ?」「別に」よく分からないやり取りをしつつ席に着く。
628 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
ハルヒは上機嫌のようだ。
629 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
昼飯の時間が待ち遠しいな・・と思いながら、俺は窓の外の青く晴れた空を見た。
630 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
新学期も始まり一ヶ月程たったある日のこと。
631 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
いつものように自分の席に座り、外を見ているとキョンの奴が入ってきた。
632 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
クラスの連中に挨拶を一通り終えた後、いつものあたしの前の席に座る。
633 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
「よう」と一言。キョンの方を見る。がすぐに外の方に向いた。
634 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
やれやれといつものしぐさのキョン。
635 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
636 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
答えは知っている。昨日部室で朝比奈さんと会話していたのを聞いていたから。
637 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:43 ID:???
「ああ、適当に学食にするかな」答えるキョン。
638 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:44 ID:???
あたしは適当に返事すると外を見る。でも実際は窓の外はどうでもよかった。
639 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:44 ID:???
かばんの中に入っている作ってきたおにぎりのことを考えていた。
640 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:44 ID:???
鈍感のアホキョンのことだからどうせ気がついてはいないだろう。
641 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:44 ID:???
前のバレンタインの日すら忘れていたぐらいなんだから。
642 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:44 ID:???
どこか普段よりぼけっとしているキョンの後ろ姿を眺めながら、昼の時間になった。
643 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:07:44 ID:???
何か慌てているように教室に出ようとするキョンに声を掛ける。
644 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:16:57 ID:s0NtPkeJ
荒れてるwww
645 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:18:27 ID:s0NtPkeJ
次から相手変えますw
新しい子にMailしますw
次
>>650
646 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:05 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
647 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:06 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
648 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:06 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
649 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:06 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
650 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:06 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
651 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:07 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
652 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:07 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
653 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:07 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
654 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:07 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
655 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:07 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
656 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:07 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
657 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:08 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
658 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:08 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
659 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:08 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
660 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:08 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
661 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:08 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
662 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:08 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
663 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:08 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
664 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:09 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
665 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:09 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
666 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:09 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
667 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
668 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
669 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
670 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
671 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
672 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
673 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
674 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
675 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
676 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:10 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
677 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:11 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
678 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:20:11 ID:???
「あのさ、キョン」
679 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:34 ID:???
aKOさんも暇なのか。
680 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
681 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
682 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
683 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
684 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
685 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
686 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
687 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
688 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
689 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
690 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:47 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
691 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
692 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
693 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
694 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
695 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
696 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
697 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
698 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
699 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
700 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
701 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
702 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
703 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
704 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
705 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
706 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
707 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
708 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
709 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
710 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
711 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
712 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
713 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
「あのさ、キョン」
714 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:48 ID:???
ハルヒが何か言っているが、ハルヒの相手をしている暇は俺にはない。
715 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
今朝からずっと頭の中は手紙のことでいっぱいで授業もろくに覚えていない。
716 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
まぁ普段から授業をまともに聞いた事など滅多にないのだが。
717 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
「悪い、ちょっと急用があるんでな」
718 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
ハルヒの方に顔だけ向けてそういうと教室の出口に向かった。
719 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
ハルヒから教室の出口に顔向ける時、一瞬だけハルヒの悲しそうな顔が見えた気がした。
720 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
・・・裏庭に出るための角が見える。さあ、何が出るやら。
721 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
今日はなにかよく勘が働く日だ。あっているかの確証はないがな。
722 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
角を曲がると女の子が1人居た。この学校にはもう1年以上いるがみた事がない顔。
723 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
さらに朝比奈さん並みに幼い感じの顔つきからしてたぶん新入生だろう。
724 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
もじもじとしたような態度で下を向いていて、上目遣いにこちらを見ながら、
725 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
何事か言おうとして口を開けたり閉めたりしている。
726 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
向こうも慌てた様に、「あ、こんにちは。えと、そうです」
727 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
とりあえず挨拶してみる。「こんにちは、手紙の差出人は君であってるのかな?」
728 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
可愛らしい声でそう返事を返した。要件を聞いてみると、
729 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
ほのかに顔を朱色に変えながら、相変わらずもじもじとしていて、
730 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
う〜ん、初々しい。なんともいえない感覚が頭の中で拡がっていた。
731 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
それからどれぐらい時間が経っただろうか、実際には5分程だったかそれ以上に長く感じた。
732 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
ついに決心をつけたのか、小さく「よし」と呟くと俺の顔を見つめ、
733 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
頭の中が真っ白になった。何を言ったのか理解するのに数秒かかった。
734 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
「好きです。もしよろしければ付き合ってくれませんか」早口にそういうと顔を真っ赤にさせて下を向いた。
735 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
何かを落としたような音が聞こえた。
736 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
俺がどう答えようか、悩んでいると後ろの方、ちょうど角になっている方で、
737 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
「待てよ、なんで逃げるんだよ」俺が言うとハルヒは振り向いた。
738 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
俺が黙っていると、ハルヒが続けて言う。
739 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
「なによ、馬鹿みたいにデレデレしてさ。結構可愛かったじゃないの良かったわね。」
740 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
前方に見えるハルヒ。流石に運動神経がいいだけに足も速い。
741 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
俺の顔を睨みつけながら淡々とそういう。
742 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
なんとか追いついてその手を掴む。
743 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:49 ID:???
気がつけば「悪い」と一言言うと、俺はハルヒを追いかけて走り出していた。
744 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
「黙れ!」自分でも驚く程の怒声が口から出た。体をビクッとさせるハルヒ。
745 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
振り返るとそこには・・ハルヒがいた。逃げるように走り出すハルヒ。
746 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
持っていた小さな袋を俺に投げつける。
747 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
「急に大声出すんじゃないわよ!馬鹿!もう勝手にすればいいでしょ!!」
748 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
おにぎりのラップの包みをめくり一口かじる。
749 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
「うるさいわね。あんたこそなにしてるのよ。早くあの娘のところに戻りなさいよ。」
750 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
衝撃で原型をなくしたおにぎりとおかずが詰まったタッパが入っていた。
751 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
袋が地面に落ちるか落ちないぐらいの時間の間にハルヒは走り去っていた。
752 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
振り返る際に泣いていたような気がする・・。
753 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
ハルヒが投げつけた袋を拾い上げ中を見ると、
754 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
何か言おうとするが声が出ないようで口を開けたり閉じたりしている。
755 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
世界中に評判の5つ星レストランであろうともこのおにぎりには勝てないだろう。そんな味がした。
756 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
俺は1人でそんなことを思いながら教室に戻った。
757 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
・・・結局ハルヒはその後教室には戻ってこず、とうとう今日の授業が終わった。
758 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
裏庭にはまだあの娘がいたかもしれないが戻る気にはならなかった。
759 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
理解できた後に脳天に稲妻を受けたような感じになった。
760 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
部室に行く気がしなかった。なによりハルヒと会って何を話せばいいのかわからなかった。
761 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
俺の横まで来ると「すぐに旧体育館倉庫に行って、手遅れになる前に・・」そう言った。
762 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
傍からみればいつもの無表情顔だが、俺にはどこか真剣な怒ったような顔をしているように見えた。
763 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
その時、教室の扉が開き、長門が入ってきた。
764 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:50 ID:???
授業終了の鐘をぼんやりと聞きながら、帰る準備をしていた。
765 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
俺が戸惑っていると「早く!」普段絶対に出さないような大声で俺に言った。
766 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
目の前が真っ赤になった。口から何か怒声を出していた気がする、が何を言ったのかは覚えていない。
767 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
薄暗い倉庫の中に3人の男が見えた。一番手前にいた奴が何か言っているが、そんなものはどうでもいい。
768 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
が、そこまでで俺の勢いは終わる。ただでさえ全力疾走で体はぼろぼろな上に3対1。
769 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
目的の場所に着く。心臓が異常なほどに脈打ち、足が悲鳴をあげているがそんなもの知るか。
770 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
最初に殴った奴に後ろから羽交い絞めにされ、そこからは一方的に殴られ蹴られた。
771 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
「興ざめだ、いくぞ」と吐き捨てるように言うと、残り2人と共に出て行った。
772 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
俺はそこらじゅう痛む体を引きずるようにしてハルヒの傍に歩み寄ると、
773 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
しばらくして、リーダー格っぽい長身の男が、動けなくなった俺をみて
774 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
俺は長門を教室に残しまま、走り出していた。階段を飛ぶ様に降り、旧体育館倉庫に全速力で向かった。
775 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
本心に戻ったのか、ハルヒがはっとすると俺の方を見る。
776 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
「何しに来たのよ馬鹿」怒ったような顔のハルヒが言う。そのまま続けて
777 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
一番奥に目をやると・・そこにハルヒがいた。セーラー服が無残に破かれ、半裸の状態だった。
778 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
来ているブレザーを脱ぎ、半裸状態で放心しているハルヒに掛けた。
779 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
扉を思い切り蹴破る。古い木で出来た扉は簡単に壊れ、倒れた。
780 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
教室にまだ残っていた奴らの視線が俺と長門に集中する。だが、そんな事にかまっている暇はなかった。
781 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:23:51 ID:???
一番近くにいた小柄の男に殴りかかる。続いてその横にいた太目の男を蹴り飛ばした。
782 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
783 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
784 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
785 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
786 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
787 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
788 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
789 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
790 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
791 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
792 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
793 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:52 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
794 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
795 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
796 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
797 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
798 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
799 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
800 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
801 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
802 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
803 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
804 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
805 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
806 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
807 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
808 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
809 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
810 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
811 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
812 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
813 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
814 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:53 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
815 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
ハルヒが何か言っているが、ハルヒの相手をしている暇は俺にはない。
816 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
「あのさ、キョン」
817 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
ハルヒの方に顔だけ向けてそういうと教室の出口に向かった。
818 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
まぁ普段から授業をまともに聞いた事など滅多にないのだが。
819 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
「悪い、ちょっと急用があるんでな」
820 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
今朝からずっと頭の中は手紙のことでいっぱいで授業もろくに覚えていない。
821 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
ハルヒから教室の出口に顔向ける時、一瞬だけハルヒの悲しそうな顔が見えた気がした。
822 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
今日はなにかよく勘が働く日だ。あっているかの確証はないがな。
823 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
角を曲がると女の子が1人居た。この学校にはもう1年以上いるがみた事がない顔。
824 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
・・・裏庭に出るための角が見える。さあ、何が出るやら。
825 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
さらに朝比奈さん並みに幼い感じの顔つきからしてたぶん新入生だろう。
826 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
もじもじとしたような態度で下を向いていて、上目遣いにこちらを見ながら、
827 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
何事か言おうとして口を開けたり閉めたりしている。
828 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
とりあえず挨拶してみる。「こんにちは、手紙の差出人は君であってるのかな?」
829 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
向こうも慌てた様に、「あ、こんにちは。えと、そうです」
830 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
可愛らしい声でそう返事を返した。要件を聞いてみると、
831 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
ほのかに顔を朱色に変えながら、相変わらずもじもじとしていて、
832 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
何か言おうとするが声が出ないようで口を開けたり閉じたりしている。
833 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
う〜ん、初々しい。なんともいえない感覚が頭の中で拡がっていた。
834 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
それからどれぐらい時間が経っただろうか、実際には5分程だったかそれ以上に長く感じた。
835 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
ついに決心をつけたのか、小さく「よし」と呟くと俺の顔を見つめ、
836 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
「好きです。もしよろしければ付き合ってくれませんか」早口にそういうと顔を真っ赤にさせて下を向いた。
837 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
理解できた後に脳天に稲妻を受けたような感じになった。
838 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
頭の中が真っ白になった。何を言ったのか理解するのに数秒かかった。
839 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
俺がどう答えようか、悩んでいると後ろの方、ちょうど角になっている方で、
840 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
何かを落としたような音が聞こえた。
841 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
振り返るとそこには・・ハルヒがいた。逃げるように走り出すハルヒ。
842 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
前方に見えるハルヒ。流石に運動神経がいいだけに足も速い。
843 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
気がつけば「悪い」と一言言うと、俺はハルヒを追いかけて走り出していた。
844 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
「待てよ、なんで逃げるんだよ」俺が言うとハルヒは振り向いた。
845 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
なんとか追いついてその手を掴む。
846 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
「うるさいわね。あんたこそなにしてるのよ。早くあの娘のところに戻りなさいよ。」
847 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
「なによ、馬鹿みたいにデレデレしてさ。結構可愛かったじゃないの良かったわね。」
848 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:54 ID:???
俺が黙っていると、ハルヒが続けて言う。
849 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
俺の顔を睨みつけながら淡々とそういう。
850 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
「黙れ!」自分でも驚く程の怒声が口から出た。体をビクッとさせるハルヒ。
851 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
「急に大声出すんじゃないわよ!馬鹿!もう勝手にすればいいでしょ!!」
852 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
持っていた小さな袋を俺に投げつける。
853 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
袋が地面に落ちるか落ちないぐらいの時間の間にハルヒは走り去っていた。
854 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
振り返る際に泣いていたような気がする・・。
855 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
衝撃で原型をなくしたおにぎりとおかずが詰まったタッパが入っていた。
856 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
ハルヒが投げつけた袋を拾い上げ中を見ると、
857 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
おにぎりのラップの包みをめくり一口かじる。
858 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
世界中に評判の5つ星レストランであろうともこのおにぎりには勝てないだろう。そんな味がした。
859 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
俺は1人でそんなことを思いながら教室に戻った。
860 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
裏庭にはまだあの娘がいたかもしれないが戻る気にはならなかった。
861 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
・・・結局ハルヒはその後教室には戻ってこず、とうとう今日の授業が終わった。
862 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
部室に行く気がしなかった。なによりハルヒと会って何を話せばいいのかわからなかった。
863 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
その時、教室の扉が開き、長門が入ってきた。
864 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
・・・結局ハルヒはその後教室には戻ってこず、とうとう今日の授業が終わった。
865 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
傍からみればいつもの無表情顔だが、俺にはどこか真剣な怒ったような顔をしているように見えた。
866 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
俺の横まで来ると「すぐに旧体育館倉庫に行って、手遅れになる前に・・」そう言った。
867 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
扉を思い切り蹴破る。古い木で出来た扉は簡単に壊れ、倒れた。
868 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
教室にまだ残っていた奴らの視線が俺と長門に集中する。だが、そんな事にかまっている暇はなかった。
869 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
俺は長門を教室に残しまま、走り出していた。階段を飛ぶ様に降り、旧体育館倉庫に全速力で向かった。
870 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
一番奥に目をやると・・そこにハルヒがいた。セーラー服が無残に破かれ、半裸の状態だった。
871 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
目的の場所に着く。心臓が異常なほどに脈打ち、足が悲鳴をあげているがそんなもの知るか。
872 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
薄暗い倉庫の中に3人の男が見えた。一番手前にいた奴が何か言っているが、そんなものはどうでもいい。
873 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
目の前が真っ赤になった。口から何か怒声を出していた気がする、が何を言ったのかは覚えていない。
874 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
俺が戸惑っていると「早く!」普段絶対に出さないような大声で俺に言った。
875 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
一番近くにいた小柄の男に殴りかかる。続いてその横にいた太目の男を蹴り飛ばした。
876 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
が、そこまでで俺の勢いは終わる。ただでさえ全力疾走で体はぼろぼろな上に3対1。
877 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
最初に殴った奴に後ろから羽交い絞めにされ、そこからは一方的に殴られ蹴られた。
878 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
「興ざめだ、いくぞ」と吐き捨てるように言うと、残り2人と共に出て行った。
879 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
来ているブレザーを脱ぎ、半裸状態で放心しているハルヒに掛けた。
880 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:55 ID:???
しばらくして、リーダー格っぽい長身の男が、動けなくなった俺をみて
881 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
俺はそこらじゅう痛む体を引きずるようにしてハルヒの傍に歩み寄ると、
882 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
本心に戻ったのか、ハルヒがはっとすると俺の方を見る。
883 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「別にあんたがこなくてもあれから反撃しようとしていたのよ!」
884 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「何しに来たのよ馬鹿」怒ったような顔のハルヒが言う。そのまま続けて
885 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「あんな奴ら、あたし1人でも十分なんとかなるんだからね!」
886 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「それよりあの娘はどうしたのよ。デレデレしちゃって情けないったらありゃしない」
887 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
俺はただ黙って聞いていた。
888 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
そこまで一気にたてしまくると、ハルヒが肩で息をしながら黙った。
889 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
少しの沈黙、の後ハルヒが再び口を開ける。
890 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「あんたなんかもうSOS団にはいらないわ!どこへでも行きなさいよ!」
891 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「なによ!何か言いなさ「ハルヒ」
892 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「もう2度とあたしの前に顔を出すんじゃないわよ!!」
893 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
昼間とは違い、怒りを含むような声ではなく、いつもの俺の言葉だった。
894 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
それでもハルヒの言葉をさえぎり、ハルヒは黙った。
895 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
俺の両手で掴んでいるハルヒの小さな肩が小刻みに震えている。
896 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
ハルヒの言葉に割り込むように俺は言い、同時に両手でハルヒの肩を掴んだ。
897 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
まるで叱られた犬の様な顔で俺の顔を見るハルヒ。
898 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
両腕に力を入れて肩を掴んだままハルヒを抱き寄せた。そのまま耳元でそっと囁いた。
899 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
「一度しか言わないぞ。・・・俺は・・ハルヒが好きだ」
900 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
時間が止まったんじゃないかと思った程辺りは静まり返っていた。
901 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:24:56 ID:???
ハルヒは肩を震わせている。嗚咽混じりの声で、
902 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:55 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
903 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:56 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
904 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:57 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
905 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:57 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
906 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:57 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
907 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:57 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
908 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:57 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
909 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
910 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
911 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
912 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
913 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
914 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
915 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
916 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
917 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:58 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
918 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
919 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
920 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
921 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
922 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
923 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
924 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
925 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:25:59 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
926 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
927 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
928 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
929 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
930 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
931 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
932 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
933 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
934 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
935 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:26:00 ID:???
「あのさ、キョン」
936 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:15 ID:???
新学期が始まり1ヶ月程たったある日。下駄箱に何か入っている。
937 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:15 ID:???
誰かに見られていないか周りを確認した後、いつものようにトイレに駆け込んだ。
938 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:15 ID:???
可愛らしい兎のようなキャラクターの絵が挿入された封筒の中には、一枚の手紙が入っていた。
939 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:15 ID:???
「お昼休みに裏庭まで来てください。」
940 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:15 ID:???
手紙には可愛らしい文字でただ一行そう書いてあった。
941 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:15 ID:???
今まで下駄箱に入っていた手紙を思い出しながら、送り主を考える。
942 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:15 ID:???
そう、手紙には名前が書いていないのだ。
943 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
手紙をもらったのは2人。そのうち朝比奈さん(大)の線は消えた。
944 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
朝比奈さん(大)ならば必ず名前が書いているからだ。
945 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
次に浮かんだのは今は懐かしい朝倉のこと。
946 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
朝倉が消えてから1年経ったか経たないぐらいのはずなのに何年も前の気がした。
947 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
あの時のような適当なノートの切れ端ではないし、なにより奴は消えたはずだ。
948 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
なんとなく、というのは手紙には何度も書き直したような後があったからだ。
949 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
次に浮かんだのは誰かのいたずらか。だがその線もなんとなくだが消えた。
950 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
いたずらならばそんな手の込んだことをしてまできれいに書こうとは思わないだろう。
951 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
つまり結論から言うとこれはラブレターっということになる。
952 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
名前も顔も分からないとはいえ、自分にこんな手紙が来れば他意がなくても自然に顔がにやけてくる。
953 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
こんなニヤケずら誰かに見られたら、さらにそれがハルヒなら色々とめんどうなことになる。
954 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
ニヤケようとする頬の筋肉に力をいれ、普段どおりの顔で教室に向かった。
955 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
教室に入り、谷口や国木田、クラスの奴らに簡単に挨拶をする。
956 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
最後に自分の席に座りながら後ろの奴に挨拶する。
957 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
ハルヒはとくに興味なさそうに一瞥だけくれるとすぐに外に向き直った。
958 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
今日は昨日から親がいないため弁当がない。その事はハルヒも知っていたような気がするが。
959 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
しばらくの沈黙の後、ハルヒが口を開いた。
960 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
「あんた今日お昼どうするの?」
961 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
「ああ、適当に学食かな」
962 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
さっきの事で頭がいっぱいで飯のことなど忘れていたため、てきとうに返事を返す。
963 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
「そう」答えるともう興味がなくなったのか外を向いた。
964 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:16 ID:???
同時に先生が入ってきて朝のHRの時間が始まった。
965 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
浮かれいた俺はハルヒが妙におとなしい事に気がつかなかった。
966 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
ただ、前の小説の時のようにポケットに入れたままにして、
967 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
いつぼろを出すかわからなかったので机の奥に手紙を押し込んだ。
968 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
昼休みに入り俺は席を立った。手紙の相手に会うためだ。
969 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
「あのさ、キョン」
970 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
ハルヒが何か言っているが、ハルヒの相手をしている暇は俺にはない。
971 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
今朝からずっと頭の中は手紙のことでいっぱいで授業もろくに覚えていない。
972 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
まぁ普段から授業をまともに聞いた事など滅多にないのだが。
973 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
「悪い、ちょっと急用があるんでな」
974 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
ハルヒの方に顔だけ向けてそういうと教室の出口に向かった。
975 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
ハルヒから教室の出口に顔向ける時、一瞬だけハルヒの悲しそうな顔が見えた気がした。
976 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
今日はなにかよく勘が働く日だ。あっているかの確証はないがな。
977 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
・・・裏庭に出るための角が見える。さあ、何が出るやら。
978 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
角を曲がると女の子が1人居た。この学校にはもう1年以上いるがみた事がない顔。
979 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
さらに朝比奈さん並みに幼い感じの顔つきからしてたぶん新入生だろう。
980 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
何事か言おうとして口を開けたり閉めたりしている。
981 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
もじもじとしたような態度で下を向いていて、上目遣いにこちらを見ながら、
982 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
とりあえず挨拶してみる。「こんにちは、手紙の差出人は君であってるのかな?」
983 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
向こうも慌てた様に、「あ、こんにちは。えと、そうです」
984 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
可愛らしい声でそう返事を返した。要件を聞いてみると、
985 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
ほのかに顔を朱色に変えながら、相変わらずもじもじとしていて、
986 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
何か言おうとするが声が出ないようで口を開けたり閉じたりしている。
987 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
う〜ん、初々しい。なんともいえない感覚が頭の中で拡がっていた。
988 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
それからどれぐらい時間が経っただろうか、実際には5分程だったかそれ以上に長く感じた。
989 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
ついに決心をつけたのか、小さく「よし」と呟くと俺の顔を見つめ、
990 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
「好きです。もしよろしければ付き合ってくれませんか」早口にそういうと顔を真っ赤にさせて下を向いた。
991 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
頭の中が真っ白になった。何を言ったのか理解するのに数秒かかった。
992 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
理解できた後に脳天に稲妻を受けたような感じになった。
993 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
何かを落としたような音が聞こえた。
994 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
振り返るとそこには・・ハルヒがいた。逃げるように走り出すハルヒ。
995 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
気がつけば「悪い」と一言言うと、俺はハルヒを追いかけて走り出していた。
996 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:17 ID:???
俺がどう答えようか、悩んでいると後ろの方、ちょうど角になっている方で、
997 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:18 ID:???
前方に見えるハルヒ。流石に運動神経がいいだけに足も速い。
998 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:18 ID:???
なんとか追いついてその手を掴む。
999 :
名無しさん:2010/06/09(水) 15:28:18 ID:???
「待てよ、なんで逃げるんだよ」俺が言うとハルヒは振り向いた。
俺が黙っていると、ハルヒが続けて言う。
1001 :
1001:
よっしゃあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
1000ゲット!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
僕の勝ちだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
馬鹿猫っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
1000 1000 1000 1000 1000 1000!!!