「追い詰めたぞ・・・フォーレラ!!」
「・・・ジンか、貴様を殺し損ねたのは私の責任、そしてこの状況で私が勝つ方法はない・・・」
ジンも気づいたようだ、なぜかフォーレラには危機を感じている様子がない。
「私は死ぬだろうな」フォーレラが不気味に微笑み、話し始めた。
「だが一人で死ぬつもりはない。貴様も死ぬがいい!この星と共に!!!」
フォーレラが両手の掌を合わせ、何か呟き、周りを一瞬に閃光が包み込んだ。
一瞬に2人とも骨すら残らない程の巨大なエネルギーを浴び、この星も大きなダメージを受けた。
そこには何も残らなかった。
それから17年。この星「アンゲリア」も復興が進み、過去に人々を苦しめた悪神”フォーレラ”が
消えたこともあり、平和な世界となっていた。
これは、そんな世界の山奥に住む一人の青年の物語です。
2 :
2:04/10/24 22:32:30 ID:TJcQYLUR
2?
「ん・・・」
暗い、何か"機械臭い"部屋にその青年は眠っていた。
青年の名はエルス=テッド。
都会に出て、自分の剣の腕一つで名声を得ようと、こっそり貨物船の倉庫に乗り込み、そのまま寝ていたのだ。
「寝すぎた・・・今、どこだ??」
独り言を言うが答える人もいなく、そのまま再び眠りに落ちた。
ドゴッバキバキバキバキ
「!?」
突然、激しい轟音と木が折れるような音、階上からうっすら悲鳴すら聞こえる。そして、その悲鳴すらも聞こえなくなった。
「事故か?襲撃か?ここじゃ何もわから・・・」
いきなり、床に水が染み込んできた。
「ヤベッ!!なんか使えるもんないか??」
「・・ち・・きて・れ」
「!?」
「は・くき・・くれ」
「な、なんだ??人がいるのか??助けなきゃ!!」
広い倉庫の奥の方へ進んで行くが、人がいる気配はない。この辺りで声が聞こえたハズなのに・・・
「ん?剣があるな。かなり高そうだし、切れ味も良さそうだな。ついでに貰っとくか。」
「やっと私を見つけたか」
「!?」
「私の声を聞くことのできる人間がこんな所にいるとはな・・・」
「誰だ??どういうことだ??」
見渡しても誰もいない。目の前から聞こえる声にテッドはうろたえるしかなかった。
「お前の手に持っている剣、それは私だ。」
「な・・・」
「どうでもいいが早く脱出しろ!!説明は後だ」
すでに水はヒザを越え、水位が勢いよく上がっている。
「脱出するったってどうや・・」
目の前にある木箱の裏にレバーがある。それを動かせ、上への通路ができる」
「お、おう」
レバーを引くと、突然後ろで大きな音がした。驚いて振り返ると、そこには上への階段ができていた。
「驚いているヒマはないぞ、急げ!!」
初夏の水は程よい温度で、それまで気にならなかったが、
すでに腰の辺りまで浸かった水を払いのけるように階段へ歩き、階段を駆け登った。
久しぶりに見る光に安堵の表情を浮かべたが、それもつかの間だ。船が沈みかけている。
「甲板へでろ!!」
訳のわからない剣に命令され、ムッとしながらも従い甲板へ出た。
遠くに無数のボートが見える。乗客達が沈む船を捨て、消えて行く。
他にボートはないかと探したが、どこを探しても無かった。
「うぉぉぉ!!!」
バキッという音とともに船の床板が割れた。剣を振り下ろしたのだ。
「よぉし、飛び込むぞ!!おぉぉ!!!」
勢いよく甲板から海へ飛び込み、板に摑まって漂流していった。
「・・・ん・・」体中がズキズキする。起き上がろうにも起き上がれない。
「目が覚めたか」誰かがしゃべっている。知らない声だ。寝返りをうって声の主を見た。
「まだ起きないほうがいい。丸2日寝ていたくらいだからな。」
「お、教えてくれ・・・」聞きたいことはいくらでもある。
船はなぜ沈没したのか。あの轟音は何によるものだったのか。あんたは誰だ。ここはどこだ。俺を助けてくれたのか?あの剣は一体
「そうだ!!俺の剣はどこだ??」
「心配するな。そこのテーブルの上だ。いい剣を持っているのだな。とりあえず、まずは体を直せ」
1週間ほどテッドはそこに滞在した。その間にいろいろ話を聞いた。
ここは世界で2番目に広い大陸「タイセリア」の東の果ての村「アイリス」
助けてくれ、テッドを看病してくれた男の名は「デュラカス」
デュラカスは妹の「チェリク」と共に住んでいて、テッドが寝ている間によく看病してくれたようだ。
船の沈没原因は判らなかった。そもそも沈没したことはしらなかったらしい。
テッドは海岸で倒れているのを拾われたらしい。
「お前、その剣一本で世界を旅する気か?」唐突にデュラカスが聞いた。
「ああ、そうする。なかなかおもしろそうな剣だしな」
「フッおもしろい奴だ」
テッドは剣がしゃべるということは秘密にしていた。言ってはならないような気がしていた。
!?そういえば剣がなぜかしゃべらない・・・なぜだ・・・
そして、出発の日が来た。まだ剣はしゃべらない。
「今まで世話になったな、恩にきる」
再び俺は旅立つ。この不思議な剣、こいつで世界一の剣士になる、そう決めた。
「とりあえず西へ行くか・・・」
だいぶ歩いた、もう町は見えない。だが、まだまだだろう。
「もう大丈夫のようだな」
!?剣がしゃべった・・・
「な、なんで今までしゃべってくれなかったんだよ!!」
「すまない、あの男達に気づかれてはマズイと思ってな・・・だが、おそらくあのデュラカスという男、私の秘密を知っているようなカンジがしたな」
「秘密?」
「こうしてしゃべることや、その他もろもろだ」
「ふーん、そういやあんた名前はなんて言うんだ?そういえばまだ聞いてなかったな」
「ブラッドだ。少し俺について説明しようか・・・」
まぁアレだ、がんばれ
こんなsage進行で見つけてくれる人がいるなんて感激・・・
ぶっちゃけ将来小説家になりたいけど才能ないからせめて努力くらいはしようと思ってるんでよろしく
夢は諦めないでガンガレ!
ありがとう!!1000スレまでいけるよう努力します!!↓続き
「俺は17年前、ジンと共にフォーレラを倒す旅をしていた、当然そのころは人としてな。そしてフォーレラによって剣にされてしまった」
「な、そんなバカな!ありえるわけがない!!」
なにを言ってるんだ、この剣は・・・
「ありえないだと?フォーレラが今までしてきたことを考えれば、できてもおかしくないと思わないのか??」
確かにフォーレラはいろんなことをしてきた。信じがたいが・・・
「わかった、一応信じよう。現にこうやって意思を持って会話できる剣が存在するのだからな」
「では続けよう。まず、私はフォーレラの側近、ジープに殺された。」
「あの、タイゴスって人を救出したやつか??」
「そうだ。あれが一気にフォーレラの力を弱めた。私は気づいた時には剣になっていた」
,, - ‐ー-、,,
〃 ゞ、
l 从リメ゙、Xリレヾ <
>>1はキティ
(゙リ ・ 、・/
ソ\ー/
, -‐- 、ーラ__Fl__,,
〃ノレルヘヾ:〈_ノ::::::::::|ヘ
/ル(リ゚ヮ゚ノリ:::o:::::::::::::|:::〉
/:/⊃l⊃:/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
/::7〜/":::/ NSN-02. /
 ̄ ヽ:::::/\/_____/ ̄ ̄ ̄
 ̄
>>16ありがとうwでは続けます。
不思議な剣、ブラッドが話すのをやめ、静まった。昔を思い出しているのかもしれない。
「すまないが、それ以上はわからない。ただ、普通に生きていた時の記憶、剣になってからの記憶、両方残っているが、
どちらでもないはずの記憶もある・・・ただ、私が特別な剣だと誰かが言っている、なんの根拠もなく、な」
再び、静寂が訪れた。こんな話、目の前にブラッドがいなかったら信じることはなかっただろう。
「特別な剣、か・・・そしてその秘密をデュラカスが知っている可能性があると?」
「そういうわけだな、いい意味でか悪い意味でかは分からんが。」
会話が多すぎる。描写が少ない。小説サイトで基本を学んできなさい
ぬるぽ
>>18ありがとうございます!!
>>19結構読んでますが、全然実践できてません。そのためにたくさん書いて、描写もできるようにがんばります。
量を書くことは重要だと思っていますので。
会話が止まった。また2人とも考え事にふけっているのだろう、デュラカスは信用できる人間だったのか?答えはYESだった。
自分達を助けてくれた。剣の秘密を知っていても何もしないのなら大丈夫なのではないか・・・
ふいにテッドが口を開いた。「そういえば、デュラカスがブラッドの秘密を知っているかもしれないって、なぜ思ったんだ?」
「俺は漂流しているときも気を失わなかった。というより、剣になってからは眠ることもないのだが・・・そして海岸に打ち上げられたとき、”デュラカスが人語を操る剣か・・・”と呟いたからな」
決定的だ・・・打ち明けるべきだったのか?そんな思いがテッドの頭を駆け抜ける。
「だが1つ言っておく、俺が話せることは人に言うな」
「それが賢明だな、お前もあまり人前では話すなよ」
「わかった」
風が強くなってきた。それに反発するように日は高く上り、全てを照らしていた。全てを知っているかのように・・・
24 :
ドラミ:04/11/04 18:19:06 ID:???
ぬるぽ
ガッ
再び2人は歩き始めた。いや、ブラッドはテッドの腰に差しているのだが。
「そろそろ町があってもいいころだと思うんだけどなぁ・・・」
テッドが疲れた声でそう呟くころにはもう。日が傾いてきていた。
普通なら町の1つや2つ、見つかってもおかしくないはずなのだが、これだけ歩いても見つからないのは、
テッドの重度な方向音痴のためだろう。
「仕方ない、野営でもしたらどうだ?」
ブラッドの言う通りかもしれない、まだ町が見つかる気配はない。
「そうだな」
そう答えるとテッドは焚き火に使える木を探し始めた。
そばに林があったのでそこで枯れ木を集めることにした、がなぜか不自然なほどに枯れ木が落ちていない。遠くから煙の臭いもする。
「誰かいるのか・・・・?」
そのときだった、背後から土を蹴る音がし、誰かが走ってきた・・・剣を構えて走ってきている。
声を出す暇もなく斬り合いが始まった。テッドは振り向きざまになんとか剣を抜き、男の剣を止めたが、相手の走ってきた勢いに呑まれ、地面に倒れこんだ。
「その剣を貰い受ける・・・」
男はそう呟くと同時に、頭上から剣を振り下ろした、がテッドはそれよりも速く地面を転がりながら男の足を切りつけ、怯んだスキに地面にヒザを立て、
剣を横になぎ払った。
鈍い肉の切れる音がし、男はドサッという音と共に崩れ落ちた。
「な、なんだったんだ・・・」
荒れた息も整い、やっと落ち着いたころにブラッドが話し始めた。
「私が狙われているようだな」
「言われなくても分かっている。知能を持った剣だってバレたのか??」
バレたのしても、そんな簡単に人の命を狙うだろうか。何かこの剣には秘密があるのか・・・?
「なぁ、ブラッド、しゃべれる以外に何かスゴい物があったりはしないのか?何か他にあって狙われたのかもしれないし・・・」
「ないはずだが・・・私の知らないところで何かあるのかもしれんな」
その後、予定通り野営をし、その後、寝ることにした。寝るときはブラッドを掴んだまま、夜襲にも対応できるようにした。
ブラッドは寝ないので、夜襲の場合はすぐに起こしてくれる。
火を消し、テッドは倒れるように眠りについた。そこにはテッドの寝息しか聞こえなかった。
30 :
安室波平:04/11/08 12:42:52 ID:G2lM4ymm
がんがれあげ
>>30あげるとかハズイ・・・続き
結局もう夜襲もなく平和に朝を迎えた。爽やかな青空とは逆に2人の気持ちは曇っていた。
やはり襲撃が気になるのだろう。朝も早めに準備し、野営していた場を離れることにした。
2人ともあまり話さず、テッドは歩いていた。お互い考え込んでいるのだろう、時たま空を見上げて低く唸っていた。
「街だ!!」突然テッドが嬉しそうに声を発した。すでに日は傾き、テッドは疲れていた。ブラッドも精神的に疲れているのかもしれない、心なしか元気がない。
すでに食料も少なく、野営ではやはり疲れていたので宿を取り、食料を買い込むことにした。
おお!見に来たら結構進んでるじゃん。
いつも楽しく見させてもらってるぞ。
ガンバレ!
>>32ありがとう!!最近話に進展がないなぁ・・・続き
「よし!こんなもんかな」テッドは買い物を済ませ、宿に戻ろうとしていた。
ふと見ると前方に人だかりが見える。
「オッチャン、なんでこんな人溜まってんだ??」
「おお、この町に闘技場があるだろ?そこの大会が今から開幕するんだよ。今回は賞金も高いし、見ごたえがありそうだぜ。チケット買わないか?」
どさくさに紛れてチケットを売ろうとしている、ダフ屋らしい。
「待てよ・・・この大会に俺が出ればいいんだ!オッチャン、どこで受付やってる?」
チケットを買ってくれないとわかったからか、オッチャンはめんどくさそうに「ああ、すぐそこだよ」と答えた。
テッドは受付に走って行った。
「大会に出たいんだけど金かかるのか??」
「いえ、無料です。当大会は観客を集めて運営していますので」
そんなこんなであっさり大会に出られることになった。
「久しぶりの戦いだな〜」
「うれしそうだな。お前は弱くはない。だが油断はするな、この大会もなかなか大きいし強者もいるだろう」
「そうだな、だが絶対優勝してやる!」
こうして闘技場で武道大会が始まった。
「挑戦者は前へ!!!」
この声とともに闘技場のフィールドに繋がる扉が重い音と共に開かれた。
扉から差し込む光と大歓声。それに向かってテッドはゆっくりフィールドへ歩き出した。
「いよいよか・・・これを足がかりに剣豪へ突き進んでやる!」
フィールドにたどり着くテッド。ちょうど向かい側からも誰かが歩いてきた。得物は普通の剣のようだ、果てしなく巨大だが・・・
2人が向かい合い、決められた線の前で構えた。
「試合開始!!!」
ついに試合開始か。
テッドガンガレ。
なちゅらるもガンガレ。
37 :
名無しさん:04/11/12 23:43:21 ID:S5w0Ig34
「うおぉぉぉ!!!」
大声を出しながら突進してくる男に一瞬怯みながらも相手が頭上から振り下ろす剣を受け止め、そのまま横になぎ払った。
ドサッという音とともに男は倒れた。
「もう、終わり・・・?」
「あっけないな、だが油断はするな。勝ち進めば強い敵もでるだろう。」
しかし、ブラッドの忠告も意味のないほど簡単に勝ち進んだ。
「あっけねーな、次で準決勝か。優勝したら何がもらえるんだ?」
「まさか、それも見ないで参加したのか・・・??あきれた・・・」
そんなことを言いながら、目の前のポスターに優勝賞金50万ファニー。それ以外は賞金なしと書いているのに気づいていない。
「全く、鈍感というか注意力がないというか・・・とりあえずそろそろ行くぞ、もうすぐ準決勝だ」
毎度のように、重い扉をあけフィールドに歩いていった。向こうからも人が来ているようだ、、、女??
「では、線の内側へお願いします」驚いているテッドを尻目に審判が言った。
「油断するな、あの女もここまで勝ち進んでいるんだ、弱いハズがない」
突然、女が微笑みかけてきた。「奇遇ね、人知を持つ剣にこんなとこでお目にかかれるなんて」
しまったあげてしまった・・・しかも名無し。
>>37はオレです・・・
私の友達に「本が好き」「小説家になりたい」って言ってるのがいるんだけど、
特にこういう物語系のが好きで・・・頑張って下さい!
>>39ありがとうございます!続き
この剣と話している所を見られたのか?それともあの暗殺者となにか関係があるのか?様々な思いが頭を駆け巡る。
「な、なぜこの剣を知っている・・・ッ!」
「私の存在を知る者などあまりいないハズだが?何者だ、お前は」
女はフッと笑い衝撃の一言を言い放った。
「あんたと同じように人知を持つ剣を私も持っているの。」
見ると腰に細い剣を差している。自分の以外にもそんな剣を持つ人が存在するなんて・・・
「そろそろ始めますよ」審判が割り込むように言った。
「な、ま、待てよ」
急いで剣を構えながら言ったが無視され、審判の声と共に試合が始まった。