1 :
名無しさん:
このスレは、実験小説を書き込むスレッドです。
2 :
名無しさん:04/08/08 23:12 ID:???
ちんこ ヽ(´ー`)ノ まんこ
3 :
名無しさん:04/08/08 23:16 ID:???
ちんこは英語でペニスヽ(´ー`)ノまんこは英語で・・・アースホール?
電撃戦隊チェンジマン・アナザーストーリー
「ピンチ!捕らわれたさやか」
エピソード1「白い戦士・さやか」
5 :
名無しさん:04/08/08 23:27 ID:cz0O5lgq
sage
エピソード1「白い戦士・さやか」(その1)
ジャリッ ジャリッ
細かく砕けた小石を踏む音がする。
未だ陽が昇らぬ夜明け前の薄暮の中、蠢く影がある。
「ギゲゲゲゲ」
謎の影が不気味な声を上げた。まるで石を擦り合わせた様な何とも言えないイヤな声だ。
ジャリジャリッ
「ギゲ、ギゲゲゲ」
ジャッ ジャリッ ジャリッ
「ギゲゲゲゲゲ」
どこから現れるのだろう?謎の影は一体、また一体と増えていく。
「ギゲゲ、ギゲゲゲ」
ジャリジャリッ
「ギゲゲゲゲゲゲ」
ジャリッ ジャリッ
小石が散らばる採石場に陽が射し始めた。謎の影達の姿も朝日の中に、浮かび上がっていた。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その1)
ジャリッ ジャリッ
細かく砕けた小石を踏む音がする。
未だ陽が昇らぬ夜明け前の薄暮の中、蠢く影がある。
「ギゲゲゲゲ」
謎の影が不気味な声を上げた。まるで石を擦り合わせた様な何とも言えないイヤな声だ。
ジャリジャリッ
「ギゲ、ギゲゲゲ」
ジャッ ジャリッ ジャリッ
「ギゲゲゲゲゲ」
どこから現れるのだろう?謎の影は一体、また一体と増えていく。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その2)
「ギゲゲ、ギゲゲゲ」
ジャリジャリッ
「ギゲゲゲゲゲゲ」
ジャリッ ジャリッ
小石が散らばる採石場に陽が射し始めた。謎の影達の姿も朝日の中に、浮かび上がっていた。
「ギゲゲゲ」
一見人の様にも見えた。しかしそれは決して人間ではなかった。全身が青い不気味な怪生物なのだ。
「ギゲゲ、ギゲゲゲゲゲゲゲ」
9 :
名無しさん:04/08/08 23:36 ID:yxLwQOgt
プロローグ12「戦いの果て・ザーメン」(その2)
そこに朽ち果てたモノを咥えたさやかの祖母スメル留子の肢体があった。
ぼくはそれをまじまじと見つめなおし
「オンベイシヤマンダラソワカ」
つじつまの合わない現実と、内閣総理大臣に激怒した。
それは、俺たちスペースノイドの策はすこし甘かったかもしれないが、
だがなんとしてもあの呪文だけは唱えてはならない
天空の城が落ちる、なんとしても・・・
ふと、自分が持っている 砂時計の刻印を見てみた。
〜暁死する時、道は開かれぬ〜
そう、先代の覇者が残したメッセージだろう
私は夕日照る海辺の三脚の調べを聞きながら、微かに感じる潮の匂い、スペルマを感じながら、
静かに歌を歌おう
・
・
・
風鈴は鳴いている・・・
エピソード1「白い戦士・さやか」(その3)
悪魔の様にピンと尖った両耳。ミイラを思わせるグロテスクな青い顔。鋭く尖った牙がズラリと並ぶ口は耳まで裂け、先が二つに割れた舌がチロチロ蠢く様はまるで蛇の様だ。
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲ」
目があるべき場所には何もない。ただ、ドクロの様に落ち窪んでいるだけ。なぜか頭にはフサフサと金色の髪が生えている。
「ギゲゲゲゲ、ギゲゲゲゲゲゲ」
胸の中央に取り付けられた用途不明の機械から二本のパイプが伸びている。パイプは胸から肩へと伸び、背中、腋の下を通って再び胸の機械に接続していた。
「やらないか」
「ウホッ、いい男」
エピソード1「白い戦士・さやか」(その4)
「ギゲゲゲゲゲ」
口の端から青緑の粘液がしたたり落ちた!いや、口からだけではない。全身が粘液に濡れ、ぬめぬめと光っているのだ。見た者の誰もが生理的嫌悪を起こさずにはいられない光景だった。
「ギゲゲゲ」
ジャリッ
「ギゲゲゲ」 「ギゲゲゲゲゲ」
ジャリジャリッ ジャッ
「ギゲ、ギゲゲゲ」 「ギゲゲ」 「ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
エピソード1「白い戦士・さやか」(その5)
怪生物の数は増え続けていた。もはや群と呼んだ方がいいかもしれない。朝日に輝き始めた採石場は、青いグロテスクな怪物の群で溢れ返り始めていた。
「ギゲゲゲ」
「ギゲゲゲゲゲ」
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
それは大宇宙侵略軍団、“大星団ゴズマ”地球方面遠征軍の尖兵、“ヒドラー兵”の群であった。
15 :
名無しさん:04/08/08 23:41 ID:yxLwQOgt
プロローグ12「戦いの果て・ザーメン」(その3)
早漏なのは使用かもしれないと、心に誓ったあの日に裏切った者の末路は
迷走し、統べなく、絶つる
「すごく・・・大きいです・・・」
エピソード1「白い戦士・さやか」(その6)
埼玉県・寄居にある採石場に、突如出現したヒドラー兵の群の様子を岩陰に隠れてじっと窺っているひとりの女性の姿があった。
年の頃は二十歳前後、髪は黒く、わずかにカールがかった肩より長めのロングで、彼女の理知的な顔立ちに良く似合っていた。
白のスーツに白のミニスカート。そして白いロングブーツ―――。全身白でまとめたいでたちは、彼女の清楚な雰囲気を醸し出している。それでいてミニスカートからスラリと伸びた健康的なフトモモが朝日に白く輝き、思わず触れてしまいたいほどの魅力を放っていた。
(ヒドラー兵があんなに!?ゴズマめ、やっぱりここで何かを企んでいたのね!)
彼女の名は“渚さやか”。国際組織、“地球守備隊”日本支部・電撃戦隊の女性隊員だ。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その7)
西暦2008年、イラク戦争の苦い経験を踏まえ、国連の提唱によって世界各地の紛争の鎮圧や、災害時の人命救助などを目的とした国際組織が発足された。それが“地球守備隊”である。
守備隊発足から五年後の2013年、地球侵略を開始した大星団ゴズマと戦うために結成された、対異星人戦闘用の特殊強化服部隊、それが彼女、渚さやかが所属する“電撃戦隊”である。
以来、ゴズマと電撃戦隊との間で激しい戦いが繰り広げられて来た。その攻防は一進一退で、電撃戦隊の活躍によってかろうじてゴズマの侵略作戦は阻止されて来た。しかしゴズマを宇宙に追い返すまでには至っていない。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その8)
この日の前日、日本の各地で異星人の反応が探知された。
ゴズマの新たな作戦の胎動を予感した電撃戦隊長官・伊吹の命令に従い、隊員達は、夜を徹しての異星人探索に当たっていた。
埼玉方面の探索を担当していたさやかは、たどり着いた採石場でヒドラー兵の群を発見したのだった。
(みんなに連絡しなきゃ)
電撃戦隊は五人でひとつのチームを組んでいる。他の四人のメンバー達は別の異星人反応を追って日本各地に散っているが、さやかの連絡ひとつで直ちに駆けつけるだろう。
地球守備隊の最先端技術を結集させて造られたスーパーマシンで、日本のどこからでも電撃的すばやさで現れる……“電撃戦隊”と呼ばれる所以である。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その9)
さやかの左手首に銀色のベルトが巻かれているのが見える。やや大きめの腕時計のようにも見えるが、それは腕時計ではなかった。武器が仕込まれ、通信機も兼ねた多機能ブレスレット、“チェンジ・ブレス”だ。
さやかがブレスを操作して仲間と連絡を取ろうとした瞬間、
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
「きゃっ!?」
背後より密かに近づいていた一体のヒドラー兵が、さやかに襲いかかって来たのだ!
「ギゲ?ゲゲゲゲゲゲ」
さやかに組み付くヒドラー兵。その鋭い爪のついた右の手のひらが、さやかの柔らかな胸のふくらみに触れた!
エピソード1「白い戦士・さやか」(その10)
「!?いやらしいわね、はなして!!」
ドスッ
背後の敵に怒りのヒジ鉄を喰らわすさやか!吹っ飛ぶヒドラー兵。
「まったくもう……」
さやかの頬は、ほんのり赤く染まっていた。普段はクールなさやかの見せた恥じらいの表情としぐさは、とてもかわいかった。
また、特徴的なその声も彼女の魅力を倍加していた。
さやかとすこしでも同じ時を過ごした者は、彼女の声を決して忘れないだろう。
絶世の美声とかいうわけではないし、鈴を転がした様な声、とも違う。しかし、人の心に不思議と残る、そんな声だった。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その11)
電撃戦隊に入隊していなければ、その声を生かした職業を選んでも良かったかもしれない。「女子アナ」とか「声優」とか……。
「ギゲゲゲゲゲ」
ジャリッ
「ギゲゲゲゲ、ギゲゲゲゲゲ」
ジャリジャリッ
騒ぎに気づき、さやかに迫るヒドラー兵達!
「あーんもう!見つかっちゃったじゃなーい」
他のメンバーを呼ぶ前に発見された迂闊さを呪うさやか。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その12)
「ギゲゲゲ」
「ギゲ?」
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
ヒドラー兵達がさやか目がけて殺到して来た!もはや仲間に連絡する余裕はなくなった。
「仕方ないわね、こうなったらあたしひとりでも!」
さやかはたったひとりで戦い抜く決意をした。
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
迫り来るヒドラー兵!
「トォ―――ッ」
一声叫び、さやかは翔んだ!まるでトランポリンでも使ったかの様に、軽々とヒドラー兵達の頭上を越えて行く。超人的な跳躍力だ!
エピソード1「白い戦士・さやか」(その13)
「ヤァッ」
ドカッ
「ギゲッ!?」
着地点にいた不幸なヒドラー兵の一体を蹴り飛ばすさやか!パッと見は、今時のフツーの女のコとしか思えないさやかの、一体どこにこんな力があったのか?まるでダンプカーにでも跳ね飛ばされたかの様に宙を舞い、岩壁に叩きつけられるヒドラー兵!!
グシャッ
イヤな音を立てて潰れたヒドラー兵から青い体液が飛び散り、さやかの白いスーツに飛沫が降り注いだ!
エピソード1「白い戦士・さやか」(その14)
「イヤん、シミになっちゃう…」
女のコらしく着衣の汚れを気にするさやか。
「……ってそんな場合じゃないわね」
「ギゲゲゲゲゲ」
「ギゲゲ、ギゲゲゲゲゲゲ」
さやかの周囲はグロテスクなヒドラー兵で埋め尽くされていた。常人ならとても正気ではいられない光景だ。しかしさやかはひるまない。
エピソード1「白い戦士・さやか」(その15)
(なによこのくらい!今までだってこんなピンチ、切り抜けてきたんだからっ)
さやかが電撃戦隊に入隊して九ヶ月余りが過ぎていた。その間、毎日の様に異星人相手に最前線で戦って来た。さやかはそのかわいらしい外見からは想像もつかない百戦錬磨の女戦士だったのだ!
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲ」
「ギゲゲ、ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
「いくわよっヒドラー兵!!」
そしてさやかはたったひとり、ヒドラー兵の大群に立ち向かっていった………。
<つづく>
次回予告
無数のヒドラー兵にひとり戦いを挑むさやか。その時現れたゴズマ司令官アハメスの目的は何か?
レッツ・チェンジ! 電撃戦隊チェンジマン!
エピソード2 「アハメス出現」
28 :
名無しさん:04/08/09 00:28 ID:76fn7FcQ
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_,../,. ァ,.,:'::::::::::::l:l'''l:::!'''',:!',!',::::::::;T,'''''ゾヾ、::::::!:',:::!ヾ、-ヽ
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'/,:':::::,イ::', 、ヽ::ノ ヾ' -ヽ ' /:::`'ト::::i':,`
,:',:':'"´:::!::::、ヽ、  ̄ __i __ ,:'::::::::::!:::::':,ヽ
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゙' ,ニ',:、:::ヽ, ', ', '// !、ヽヾ `'i::/;、,,-'''
,イ´:. ヽi' '/ | ' ,ヽ ! .:: , '`',
/ `',:、 ::. ! ,'!| !! |' ,' ..:: // ',
i ヽ\ ::.. ! ! l | ', !::/ / !
これまでのあらすじ
埼玉県・寄居の採石場に現れた怪生物群。それは地球侵略を開始した大星団ゴズマの尖兵・ヒドラー兵であった。
異星人の反応を追って採石場に駆けつけた電撃戦隊隊員・渚さやかはたったひとりで無数のヒドラー兵に立ち向かうのだった。
電撃戦隊チェンジマン・アナザーストーリー
「ピンチ!捕らわれたさやか」
エピソード2「アハメス出現」
エピソード2「アハメス出現」(その1)
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲ」
「ギゲゲ、ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
不気味な声を上げながら殺到してくるグロテスクな怪物群・ヒドラー兵。
その悪夢にも似た光景に、たじろぎもせずたったひとりで立ち向かう女性がいた。
「いくわよっヒドラー兵!!」
彼女の名は渚さやか。地球を狙う侵略者、大星団ゴズマと戦う電撃戦隊の女性隊員だ。
「エイッ」
バキッ
鈍い音がしてさやかの手刀がヒドラー兵の首筋に決まった。
エピソード2「アハメス出現」(その2)
ブシュ――ッ
首筋から勢いよく吹き出す青い体液。ヒドラー兵はさやかの一撃であっけなく絶命した。
「ヤァッ」
お次は裏拳!顔面を叩きつぶされこれまた絶命するヒドラー兵。さやかは華麗にアクションを決めながら、次々とヒドラー兵を倒していく。
大星団ゴズマの尖兵であるヒドラー兵は、常人の数倍のパワーを持っている。決して弱いわけではない。さやかが強過ぎるのだ。
アッという間に十数体のヒドラー兵がしかばねに変わった。恐るべきさやかのはやわざだ。
しかし、広大な採石場を溢れんばかりに埋め尽くしたヒドラー兵は、別段、数が減った様にも見えない。
エピソード2「アハメス出現」(その3)
「ギゲゲゲ」
「ギゲゲゲゲゲゲ」
仲間を瞬殺され、ヒドラー兵も戦法を変えてきた。右手をくるくる回すと何もない空間から三つの鋭い刃がついた凶悪な武器、“リングカッター”を取り出した!驚嘆すべき異星のテクノロジーである。
シュルルルルル
フリスビーの様に回転させてリングカッターを投げるヒドラー兵!
「きゃっ!?」
横っ飛びでかわすさやか。
エピソード2「アハメス出現」(その4)
シュルルルルルルル パシッ
ブーメランの様に軌道を変化させ、ヒドラー兵の手元に戻るリングカッター。
シュルルルルルル シュルルルルルルル
今度は二体同時にカッターを投げつけてきたっ!
「ヤァッ」
跳び込み前転でなんとかかわすさやか!しかしこのまま遠巻きにしてリングカッターを投げられ続ければ、いつかは喰らってしまう。
「ギゲゲゲゲゲ」
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲ」
エピソード2「アハメス出現」(その5)
再びカッターを投げるべく構えるヒドラー兵。しかしさやかもいつまでもいいようにやられてはいない。反撃に出た!
「ブレス・レーザー!」
ピピッ ピ――ッ
左手首のチェンジ・ブレスを操作して、レーザービームを発射するさやか。リングカッターを手にしたヒドラー兵だけを次々と狙い撃つ!
「ギゲゲ!?」
「ギゲ!」
たじろいでリングカッターを取り落とすヒドラー兵達。ブレス・レーザーは殺傷力は低いが使い方によってはけっこう役に立つ。
エピソード2「アハメス出現」(その6)
「トォッ」
ジャンプ!空中一回転、踵落とし!
ベキッ
武器を失ったヒドラー兵の脳天に、さやかの白ブーツの踵がめり込んだ!頭蓋骨陥没、金髪のあいだから白い豆腐の様な物がはみ出している。もちろんヒドラー兵は即死だろう。
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
やけくそになった様に殴りかかるヒドラー兵。
「ヤァッ」
バク転でかわすさやか。さらに跳び込み前転、攻撃をかいくぐってハイキック!
エピソード2「アハメス出現」(その7)
「エイッ」
グシャッ
さやかの美脚の一撃で、あごを砕かれながら宙をすっ飛んでいくヒドラー兵!生死は不明だが戦闘不能なのは間違いない。
ハイキックを決めたさやかのミニスカートからのぞく白い下着がまぶしい。光沢のある白いショーツは朝日にきらめき、魅惑的だった。
もし、ここに人間の男がいれば、身を乗り出して覗き込んだだろう。
しかし、戦いに集中しているさやかは、下着が露出することに全くかまっていなかった。
羞恥心が欠如しているわけではない。どちらかといえば、恥ずかしがり屋な方だろう。その証拠に、足が高く上がるたびに頬に赤みが差している。
エピソード2「アハメス出現」(その8)
だが戦いの最中、羞恥心に気を取られて動きが止まれば、そこが隙となって命取りになりかねない事をさやかは良く知っていた。
それに、異星生物相手に羞恥心を持つ事自体がナンセンスだと理性では割り切っているつもりだった。
しかし色っぽく上気した頬や、わずかに潤んだ瞳が、理性を裏切っていることは明らかだった……。
「ギゲゲゲゲ、ギゲゲゲゲゲゲ」
つかみかかるヒドラー兵の攻撃をしゃがんでかわすさやか。
ビシッ
「ギゲ!?」
エピソード2「アハメス出現」(その9)
ドサッ
大地に背中からもんどりうって倒れこむヒドラー兵。一瞬、何が起こったのかわかっていない様だ。
さやかはしゃがみながらクルッとからだを回し、低い体勢から後ろ回し蹴りを放ってヒドラー兵の脚を薙ぎ払ったのだ!
「ヤァッ」
そこから全体重をかけたエルボードロップ!
メキッ
「ギゲゲゲゲ!ゲゲゲゲ?ゲゲゲゲ!ゲゲゲゲ?」
さやかのヒジを胸の真ん中にまともに喰らってもがき苦しむヒドラー兵!すると、奇妙なことが起こった。
胸の機械が破損したヒドラー兵の姿がまるで空気にでも溶け込む様に、みるみるうちに消えていったのだ!
エピソード2「アハメス出現」(その10)
「ギゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」
跳びかかってきたヒドラー兵から身をかわし、すれちがいざま肩のパイプを引きちぎるさやか!
「エーイッ」
ブチップシュ―――ッ
「ギゲ?ゲゲゲゲ!ギゲゲゲゲゲゲ!?」
パイプから謎の白いガスを吹き出し悶えるヒドラー兵!すると先ほどと同じ様にヒドラー兵の姿は消滅していく。
さやかは別段驚いた様子もない。ヒドラー兵と何度も戦った経験のあるさやかにとっては常識だからだ。
エピソード2「アハメス出現」(その11)
何体のヒドラー兵をさやかは倒したのだろう?五十体?六十体?それとも八十体?百体?
限りなく続いた戦いも、ようやく終わりの時が来た。
「ギゲゲゲゲゲ」
リングカッターを振り下ろすヒドラー兵!
ビシッ
カッターを持った右手を受け止めそのまま引きずり倒すさやか!倒れたヒドラー兵の胸板に、ナックルパンチを叩き込む!
ドゴォッ
「ギゲ!?」
一撃で胸郭を破壊され、絶命するヒドラー兵!
エピソード2「アハメス出現」(その12)
「ギゲゲ、ギゲゲゲ、ギゲゲゲゲゲ」
「ギゲゲゲゲゲゲゲ」
残った二体のヒドラー兵が、同時にさやかに跳びかかってきた!
「エイッ、ヤァッ」
ビシッ ドゴッ
回し蹴りとパンチで弾き飛ばすさやか!
ドサドサッ
吹っ飛んで大地に転がる二体のヒドラー兵。
(これで……終わったの?)
エピソード2「アハメス出現」(その13)
さやかにとっては永遠に続くかとも思えた戦いだった。しかし、実際に流れた時間は三十分足らずに過ぎない。
それだけの時間で採石場いっぱいに溢れていたヒドラー兵を全滅させたのだから、凄まじいさやかの戦闘力だ。
大地に倒れ伏す無数のおぞましく不気味なヒドラー兵のむくろは、飛び散った青い体液の痕を残して次々と消滅していく。さきほど胸の機械を破損したときと同じ様に……。
死んだヒドラー兵が、どういう仕組みで消滅するのか詳しいことはまだわかっていない。胸に埋め込まれた謎の機械が関わっていることは確かだが……。
ヒドラー兵消滅に関し、地球守備隊の中でもいくつもの説が唱えられている。
エピソード2「アハメス出現」(その14)
微粒子分解説。生命活動が停止したヒドラー兵のからだは、一定時間が経過すると微粒子に分解される様、あらかじめ調整してある、という説だ。
ワープ説。ヒドラー兵の死骸はワープしてゴズマの母艦などに回収されている、という説だ。
宇宙の彼方から超光速航行で地球までやって来たゴズマの科学力なら十分考えられる。
亜空間説。通常空間と平行して存在すると考えられる亜空間に、ヒドラー兵の死体は送られている、という説。現在最も有力視されている説だ。
そのほかにも色々な説が唱えられていて、未だ定説はない。
死体消滅のトリックは判明していないが、その目的は明らかだ。
ヒドラー兵の死骸を地上に残さないことで、地球人に異星のテクノロジーを研究されることを防ぐためだろう。
エピソード2「アハメス出現」(その15)
「ハァ、ハァ」
さやかの息が荒い。無理もない、三十分近くも戦い続けたのだ。しかしさやかは未だファイティングポーズのまま、周囲を警戒しつづけている。
(宇宙獣士は?宇宙獣士はドコ?ヒドラー兵を操っている宇宙獣士が必ずいるはずだわ!)
“宇宙獣士”とは、大星団ゴズマの主力兵器とも言うべき改造生物群である。ゴズマの支配下にある様々な惑星の生物――多くは知的生物――を戦闘用に改造し、侵略兵器としたのだ。
エピソード2「アハメス出現」(その16)
これまでのゴズマの侵略作戦に、必ず宇宙獣士は関わっていた。だから今度もどこかで採石場の様子を窺っているに違いない、とさやかは冷静に判断し、警戒を緩めないのだ。
今のうちに仲間に連絡を、とも思わないではなかったが、その隙を衝かれるのは避けたかった。
結局連絡は後回しにしたのだが、のちにさやかはこの判断を後悔することになる。
ビ――ッ シュウ―――ン
さやか目がけてどこからかビームが放射された!
「イヤァッ」
警戒していたさやかは前転してこれをかわす!
(やっぱりきたわね、宇宙獣士!)
エピソード2「アハメス出現」(その17)
すばやく立ち上がりビームが放たれた方向に目をやるさやか。そちらには切り立った崖がそびえている。
(上ね!)
崖の上を見上げるさやか。確かに人影が見える。すると……
「オホホホホホホホホホホ」
にわかに哄笑を上げる謎の人物。
「よくかわしたわね、渚さやか?」
エピソード2「アハメス出現」(その18)
その嘲りを含んだ女の声に、さやかは覚えがあった。
崖の上には抜群のプロポーションをピッタリした銀色のボディアーマーで包み、妖艶な笑みを浮かべる銀髪の美女が立っていた。額には銀のティアラが光っている。
手にした指揮棒は、真っ直ぐにさやかの方を向いていた。さきほどのビームはこのスティックから放射されたのだろう。
「アハメス!!」
さやかは叫んだ。銀のコスチュームをまとい、気品と威厳に満ちたその女こそさやかの宿敵、大星団ゴズマ、地球方面遠征軍司令官にしてアマゾ星の女王、アハメスその人であった。
<つづく>
次回予告
アハメスが呼び寄せた新たな敵の魔の手が迫る。さやか、危うし!
レッツ・チェンジ! 電撃戦隊チェンジマン!
エピソード3 「甦った宇宙獣士」
51 :
名無しさん:04/08/10 06:34 ID:UBZ/aUXj
ギジィイイイィイ!!!ビィィィイイイイイイイイイイ!!ギャビィィイィイイイイイィイイィイイィイィイイイイイイイィイィィィィィ!!!!
∧______________________________________∧
( ゜∀゜ )
( )
| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
(__)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)_)
52 :
ヤシ肉:04/08/10 14:20 ID:CQ8Vbhz7
世界から「あ」が消えると
>>53 ヒマはヒマだけど……このゲームってどんなゲーム?
ちょっと覗いたけどよくわかんなかった。
さて、今日も実験小説書くか。
しかしこの小説読んでる人いるのかな?
これまでのあらすじ&キャラクター紹介
小石が散らばる採石場で、二人の女戦士が対峙している。
ひとりの名は“渚さやか”。国際組織、地球守備隊日本支部・電撃戦隊の女性隊員だ。
白のスーツに白のミニスカート、白いロングブーツと全身白で統一したファッションがよく似合う二十歳のかわいい女性だ。
パッと見はフツーの女のコだが、実は百戦錬磨の女戦士なのだ。
もうひとりの名は“アハメス”。大宇宙侵略軍団、大星団ゴズマ・地球方面遠征軍の女司令官だ。
抜群のプロポーションのボディをピッタリした銀のコスチュームに包み、妖艶な大人の色気を漂わせたアマゾ星の女王である。
異星人の反応を追い、たどり着いたこの採石場でさやかはゴズマの尖兵、ヒドラー兵の群と遭遇、これを殲滅する。
しかし、ほっと息をつく間もなく敵の司令官・アハメスが出現し、対峙することとなったのだ。
電撃戦隊チェンジマン・アナザーストーリー
「ピンチ!捕らわれたさやか」
エピソード3「甦った宇宙獣士」
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その1)
「アハメス!!」
さやかは驚愕していた。ゴズマの司令官自らが前線に出陣することなど滅多にあることではない。
それはこの作戦が、ゴズマにとって重要な物であることを意味していた。
「司令官自らお出ましなんて、よっぽど大事な作戦の様ね、アハメス?」
さやかの問いにアハメスは哄笑で答えた。
「オホホホホホホホホホホホ」
「何がおかしいのよっ!」
アハメスの態度に怒りをあらわにするさやか。
「オホホホ、もちろん大事な作戦よ?だって“渚さやか抹殺作戦”ですもの。オーッホホホホホホ」
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その2)
「なんですって!?」
さやかは愕然とした。
(しまった!じゃああのヒドラー兵の大群は、あたしをおびき出し疲れを誘うための……)
「“罠”だったというの!?」
「今ごろ気づいても遅いわよ?ウフフフ」
妖しい笑みを浮かべながら指先を天空へと向けて叫ぶアハメス。
「ハードウォール!!」
ピシッ
空気を引き裂く音と共に、崖の上に立つアハメスの上空およそ百五十メートルの空間を稲妻状の閃光が走った!
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その3)
ピシピシピシピシ
稲妻状の光はまるで蜘蛛の巣の様に張り巡らされていった。
それはやがて直径三百メートルの空間をスッポリと包み込む半球状のドームと化し、最後には透明になった。
「しまった、みんな!」
あわてて左手首のチェンジ・ブレスを操作し、通信機能をオンにして仲間に呼びかけるさやか。
しかし何度呼びかけても応答はなく、ブレスは空しくノイズを返すだけだ。
「オホホホホ、ムダよ、渚さやか。ハードウォールは電波を遮断する様に改良を加えたわ?仲間の助けは当てにしないことね、オーッホホホホホ」
勝ち誇り哄笑するアハメス。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その4)
(改良型ハードウォールか……厄介だわ)
不安そうに空を見上げるさやか。
“ハードウォール”。それは目に見えない透明な壁を作り出すアハメスの特殊能力のひとつだ。
この透明の壁は恐るべき耐久力を誇っており、あらゆる攻撃を弾き返す。まさしく結界である。
過去の戦いでは電撃戦隊の誇るスーパーウェポンですらほとんど通用せず、戦隊壊滅の危機を迎えたほどだ。
唯一、最強の必殺武器、“強化型パワーバズーカ”でのみ破ることが出来、辛くも勝利できたのだが……。
しかしパワーバズーカはメンバー五人がそろってはじめて使用可能となる合体ウェポンだ。
さやかひとりしかいない現状では事実上、ハードウォールからの脱出は不可能なのだ。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その5)
ちなみにハードウォールの形状には様々なヴァリエーションがある様だ。
平らで垂直な板状の“ボード型”。周囲をグルリと囲んだ“円筒型”。今回使用した“ドーム型”。球状の“ボール型”などなど…。
(ハードウォールからの脱出はほとんど不可能……電波も遮断されてみんなの助けも呼べない。しまったな、さっき連絡しとけばよかった)
さやかは逃れられない罠にかかったことを改めて痛感していた。
ふう、一段落ついた。
腹減ったなぁ。
ちょっと休憩して何か食うか。
チョコパン食って、元気回復。
さ、もうひとふんばり。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その6)
ヒュンヒュン ビシバシッ
「きゃあっ!」
肉体を襲う衝撃に思わず悲鳴を上げるさやか!その衝撃の強烈さに一瞬だが意識が遠のく。
(う…ううっ、一体何が起こったの……?)
気がつくと、さやかのからだは空中に浮かんでいたのだ。
「ウフフフ、いいかっこうよ、渚さやか?」
嘲りを含んだ声で語りかけるアハメス。
「ア、アハメス……」
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その7)
さやかはもがいた。しかしまるで金縛りにでもかかった様に、まったく身動きができない。
(一体どうしたって言うの……?)
さやかは自分のからだを拘束しているモノの正体を見極めようとした。
太いひも状の物体がさやかのしなやかな肢体に絡みつき、自由を奪っているのが見える。
ギリギリギリ
「ああっ!!」
絡みついたモノが急激に締め付けてさやかのきめ細やかな柔肌に喰い込む!走る激痛に思わず悲鳴を漏らすさやか。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その8)
(こ、これってもしかして……)
ギリギリと肌を締め付けるその感触に、さやかは覚えがあった。
「宇宙獣士の…触手!?」
大星団ゴズマに属する宇宙獣士には様々なタイプがいる。中には触手を武器にする者も数体おり、さやかは過去に何度も苦しめられていた。
「オッホホホホ、懐かしいでしょう、渚さやか?」
「グフォフォフォフォフォ」
「ブルルルルル」
アハメスの呼びかけに続いて二つの奇妙な声が聞こえた。ひとつは人間の笑い声を機械で加工したような、もうひとつは猛獣が唸るような……。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その9)
「この声……マーゾ!?バンバ!?まさか」
“マーゾ”と“バンバ”はかつてさやかが戦ったことのある宇宙獣士だ。
マーゾはつる草とツタが絡み合って人型のオブジェを成したような、植物型の宇宙獣士だ。
顔面の奇妙な位置に目が三つあり、体中至る所からツタ状の触手を伸ばして攻撃する。
バンバは色々な生き物を合成したような宇宙獣士だ。一応手足は二本ずつあり、二足歩行もするが、そのシルエットは人型を大きく外れている。
まず、人間の頭にあたる器官がない。肩から上は、巨大な松ぼっくり状にふくらんだ塊になっており、てっぺんには鬼のような二本の鋭いツノが生えている。
顔の位置も人間でいえば胸のあたりにある。四つある黄色い目は昆虫のような複眼で、その下に大きく裂けた巨大な口がある。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その10)
体表はやはり松ぼっくりのような茶色いヒダヒダに覆われている。
最大の特徴は、松ぼっくり状の塊に絡みつくように覆っている黒いパイプ状の触手である。
以前の戦いでは、この触手をさやかの全身に巻きつけ、電撃を流して散々苦しめたのだ。
マーゾもバンバもかつての電撃戦隊との戦いに敗れ、死んだはずだったのだが……。
「あなた達、死んだはずよ!それなのにどうして……!?」
さやかが問いかける。さやかから見て右側にバンバ、左側にマーゾが位置している。
その二体の宇宙獣士から伸びる触手がさやかの肢体に絡み付いて自由を奪っていたのだ。
二体のちょうど中間地点で地面から三メートルほど上に、巻きついた触手に支えられるかっこうで、さやかの肉体は浮かんでいた。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その11)
「グフォフォ、我らは甦ったのだ。偉大なるアハメス様のお力でな」
「ブルルルル」
さやかの問いにマーゾが答えた。バンバは猛獣のように唸るだけ。
「甦った……?まさか、アハメスにそんな力が……!?」
さやかには信じられなかった。
「オホホホ、死んだ宇宙獣士を甦らせることなどギョダーイ星の下等生物にすら可能なこと。スーパーパワーを手に入れたこの私に出来ぬとお思い?愚かな、オーッホッホッホ」
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その12)
“ギョダーイ星”は、現在ゴズマの支配下にある惑星のひとつだ。この惑星をかつて支配していたのがギョダーイ一族である。
ギョダーイ一族には生まれつき特殊な能力が備わっていた。その巨大な口の中のギョロッとした一つ目から放射される“巨大化光線”には、生命組織を活性化させる作用がある。
例え死んだ生き物でも光線を浴びればたちまち甦り、巨大化するのだ。
巨大化光線に目をつけたゴズマが乱獲した結果、ギョダーイ一族はほぼ絶滅してしまった。地球方面遠征軍に所属する一頭が、最後の一頭である。
電撃戦隊によって倒された宇宙獣士を再生巨大化させるのが、その最後のギョダーイの役目であり、巨大化宇宙獣士にさやか達はいつも苦しめられていた。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その13)
さやかは推理する。
(アハメスが初めて地球に来た時連れていた宇宙獣士ギルバは、再生能力が強かったわ。
もしかするとアマゾ星の生き物は生命力が異常に強いのかも……。
リゲルオーラを浴び、スーパーパワーを身につけたアハメスが、その強靭な生命力をさらに高め、死んだ生き物さえ生き返らせることが出来るようになったとしたら……その力で宇宙獣士を甦らせたとしたら!?)
甦った宇宙獣士が大群で押し寄せる光景が脳裏に浮かび、さやかは戦慄した。
“リゲルオーラ”とは、テクノ惑星リゲルの女性が一生に一度だけ放つ特殊な光だ。これを浴びた者は、超絶の力、スーパーパワーを手に入れることが出来る。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その14)
ゴズマに騙されてその優れた頭脳を地球侵略に利用されていたリゲルの少女・“ナナ”。
彼女がリゲルオーラを発する時期が近づいたため、ゴズマと電撃戦隊との間でナナの争奪戦が起こった。
激しい戦いの末、リゲルオーラを浴びたのはアハメスだった。
同じくリゲルオーラを狙っていた当時のゴズマ地球方面遠征軍司令官ギルークは、度重なる地球侵略の失敗によって失脚し、代わって司令官になったのがアハメスである。
ちなみに、ハードウォールもアハメスがリゲルオーラを浴びて身につけたスーパーパワーのひとつだ。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その15)
ギリギリギリッ
触手がさやかを締め付ける。
「うあっ、あっ!!」
苦痛に喘ぎ、苦悶の表情を浮かべるさやか。
「ハァッ」
一声叫んで崖から飛び降りるアハメス。そのまま自由落下、地面に叩きつけられる寸前、重力を無視するようにふわりと着地した。
ツカツカとさやかの方に近づくと、アハメスは部下である宇宙獣士に指示を出し、さやかを手が届く位置まで下ろさせた。
そしてうなだれそうになるさやかのあごを、手にした指揮棒でグイッと起こし、視線を合わせた。その美貌には、嘲りの笑みが浮かんでいる。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その16)
「ウフフ、自分達が殺した宇宙獣士に捕らえられた気分はいかが?」
キッ、とアハメスを睨み返すさやか。
「あたしをどうするつもり!?」
「もちろん殺すわよ」
恐ろしいことをさらりと言うアハメス。
「“渚さやか抹殺作戦”は星王バズー様が直々にお命じになった作戦よ。お前を殺さないと私の方が危なくなるの。悪く思わないでね?オホホホホ」
“星王バズー”は大星団ゴズマの支配者である。その力は強大で、スーパーパワーを得たアハメスですら逆らえばたちまち命を奪われるだろう。
エピソード3「甦った宇宙獣士」(その17)
「バズーが?どうしてバズーがあたしの抹殺を命令したりするの?」
さやかは尋ねた。
「決まってるわ。お前がバズー様の息子、星王子イカルスの仇だからよ」
「……イカルス!」
さやかの脳裏に二枚の翼を持ったイカルスの凛々しい姿が浮かんだ。
<つづく>
次回予告
アハメスの巧妙な罠にかかり、さやかは捕らえられた。アハメスの口から語られるゴズマの真実とは?
レッツ・チェンジ! 電撃戦隊チェンジマン!
エピソード4 「星王子イカルスの悲劇」
今日はここまで。
じゃ、おやすみなさい。
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81 :
名無しさん:04/08/11 10:30 ID:OLRm9rh4
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l i . ム七ヽ:、 . l‐、トヽl. | ',
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l '、'、 ',b_::`! ヽl.b_::`lリ /i ', lヾ、
ノ'゙l ヽゝ'、 ! ノィノ l l にゃあ!
. ' .l ヽ`` ー-‐' ノ'" ノ lΝ
. ',', ヽ`ト.、_ ´ _,.イリイ/ λ ’
. ',', ,rーリ .`´ ゙、,r' . ,!、ヽ
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( ヽノ ノ\/ / / ノ ♪むねが きゅるるん・・・・
し(_) f__ ヽ、 (
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(( (つ 丿 ノ | | | し(_)
( ヽノ ∠_ノL! | |
し(_) ∠ヘ_\
小説参戦してみます、恋愛ものです
途中で趣旨が変更したりとなるとおもいますがそこはご愛嬌汗
アイノチカラ
「NO〜NONONO〜!!遅刻だめぇぇぇ!」
今校門の前で滑り込みをしてこけようとしているのは今川 奈々子という女子高生
活発で遅刻の常習犯というレッテルを貼られた女の子
いま、実は奈々子は遅刻癖を克服しようとがんばっている
だが周囲の目からはただの馬鹿にしか見えないのが現実である
奈々子が通っているのは『早野高等学校』最近共学になった高校だ
いまその門が閉まろうとしている、砂煙を上げながら奈々子は必死にスライディング
『ズササササー…ガゴンッ!!』という効果音とともにスライディングは失敗し奈々子は頭を強く打って意識を失っていた…
スマソ、駄作で…続きリクエストしてくれる方おられましたらアンコールしてくだされ汗
あと保守age
84 :
アイノチカラ:04/08/11 12:00 ID:0a2HWu5c
あ、すませんageんのわすれてますた
85 :
6 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/11 13:36 ID:OLRm9rh4
アイノチカラさん、参戦ありがとう。
続きリクエストします。
奈々子ちゃんがこのあとどんな活躍をするか楽しみです。
私の作品も読んでくれると嬉しいな。
86 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/11 13:38 ID:OLRm9rh4
しまった、名前間違えた。
さて、今日も元気に続きいってみよう!!
これまでのあらすじ
異星人の反応を追ってたどり着いた埼玉県・寄居の採石場で大星団ゴズマの尖兵、ヒドラー兵の大群に遭遇した電撃戦隊の女性隊員・渚さやかは圧倒的強さでこれを殲滅した。
しかしそれはさやかをおびき出し、疲労させるための罠であった。現れたゴズマ司令官・アハメスが張った結界、“ハードウォール”に閉じ込められ、仲間との連絡すらままならないさやかは、ついに宇宙獣士の触手に捕らえられてしまうのだった。
電撃戦隊チェンジマン・アナザーストーリー
「ピンチ!捕らわれたさやか」
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その1)
「あたしをどうするつもり!?」
宇宙獣士の触手に拘束され、身動きのとれないさやかはアハメスに叫んだ。
「もちろん殺すわよ。……“渚さやか抹殺作戦”は星王バズー様が直々にお命じになった作戦よ。お前を殺さないと私の方が危なくなるの。悪く思わないでね?オホホホホ」
“星王バズー”は大星団ゴズマの支配者である。その圧倒的なパワーで少なくとも百以上もの星々を制圧、あるいは破壊し、たった一人で大星団ゴズマを創り上げた恐るべき星王だ。
暗黒の宇宙に浮かぶヒューマノイドタイプの知的宇宙生物と、グロテスクな機械が混ざり合った胸像のような姿は、見た者全ての魂を震撼せしめる恐怖に満ちている。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その2)
バズーの胸から上は生体パーツ、胴体から下はマシンパーツで構成されている。
むき出しの肋骨は金属製で、隙間からゴチャゴチャしたメカが覗いている。左右の肋骨の間には不気味に脈動する赤黒い心臓が埋め込まれている。
腰部は細い金属パイプなどで構成され、キュッと締まったシルエットになっている。
その下は薄い金属プレートがゴチャゴチャ組み合わさったオブジェのような塊で、アンテナ状のパーツが二本真横に突き出している。
プレートの間からは巨大な脳髄が見える。脳髄に埋め込まれた赤いレンズ状のパーツは眼球だろうか?
両腕は肩のところでスッパリと断ち切られてなく、そこから太いホースが一本ずつ伸び、細い腰部を通って下部のオブジェに接続している。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その3)
胸から上の生体パーツの皮膚はまるで死体のそれの如く青白く、胸板に血液が固まったような赤黒い色で描かれているのは、模様なのか紋章なのか判別がつかない。
全身に張り巡らせた細い透明パイプには不気味な緑色の液体が流れている。
額から後頭部にかけての部分は半透明のフードに覆われ、中はメカがいっぱい詰まっている。
顔の形や目、鼻、口、耳の形状配置は地球人の男性とそれほど変わらない。だが、その青白い肌は生きたロウ人形を思わせる不気味さだ。
左目は赤、右目は金色。額にも第三の目がある。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その4)
その素性も居場所も全てが謎で、各遠征軍に指示を与える際に見せる姿は立体ホログラフィーだ。
その圧倒的な威圧感の前にはどんな星の勇者であってもひれ伏さずにはいられない。まして逆らうことなど……。
性格は冷酷かつ非情。部下の失敗には厳罰を与える。アハメスの前の地球方面遠征軍司令官ギルークは、数々の作戦の失敗の末に宇宙の墓場へと追放されてしまった。
「バズーが?どうしてバズーがあたしの抹殺を命令したりするの?」
さやかは更に尋ねた。
「決まってるわ。お前がバズー様の息子、星王子イカルスの仇だからよ」
「……イカルス!」
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その5)
星王子イカルス―――といってもバズーとの間に血のつながりがあるわけではない。
故郷のイカルス星を星の寿命で失い、宇宙の孤児となったところをその優れた能力をバズーに認められ、息子として育てられたイカルス星人の王子である。
イカルス星人は背中に二枚の翼を持つ以外は外見的に地球人と変わらない。
その翼は形状的にはコウモリの翼によく似ており、骨の部分は白く、皮膜の部分は赤くなっている。
白の美しい軍服のようなコスチュームを身にまとったイカルスは、凛々しい金髪の青年に成長していた。
遅々として進まない地球侵略に業を煮やしたバズーはイカルスを地球に派遣し、指揮を執らせた。
電撃戦隊との戦いの最中、さやかとイカルスは運命の出逢いを果たした。
それが数日前のことだった。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その6)
「バズー様は、そりゃあもうお怒りよ」
さやかにアハメスが語りかける。
「手塩にかけた息子がお前みたいな地球の女のせいで死んだんですもの、当然よね?」
「そんな、ちがうっ!」
さやかは首を振って否定した。
「何がちがうと言うの?お前さえいなければイカルスが死ぬことはなかったはず!」
語気を強めるアハメス。
「あれはバズーの……」
「そうね、イカルスの命を直接奪ったのはバズー様のお力だったわ」
アハメスは認めた。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その7)
「でもあの“懲罰の光”はお前を狙って放たれたのよ。バズー様にはイカルスを殺す気などなかった。死ぬのはお前のはずだったのよ」
「………」
さやかはそのときのことを思い出していた。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その8)
イカルスとの戦いの中で、あたしは攻撃を受けて気を失ってしまったの。
気がつくと見知らぬ星の上にいたわ。あれがドコだったのかは、未だにわからない。多分、イカルスが人工的に造り出した亜空間だったと思うけど……。
そこで、あたしは言われたわ、あの人に、“私の妻になってもらう”と……。滅亡したイカルス星の再興のために子孫が必要だから、と。
ふざけないで!と初めは思ったわ。女は子供を作るための道具なんかじゃない!って。でもそのために選んだのがどうしてあたしだったのか不思議だったわ。あたしたち、敵同士だったのに。
その答えはすぐにわかった。イカルスが見せてくれたイカルスのお母さんの顔があたしそっくりだったから。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その9)
この人マザコン!?なんて思ったりもしたけど滅亡した母星再興のためにあえてゴズマにその身を置いているあの人を、あたしは憎めなくなってしまった。
あたしはあの人の求婚を拒んだわ。だって仕方ないじゃない?あたしには仲間と共に地球を守る使命があったんだもの。そう言うと、イカルスはみんなを倒しに行ってしまった。
戻ってきたイカルスは言ったわ。
「奴等は木っ端微塵に吹き飛んだ。もうお前に仲間はいない……。私と共に、イカルス星を再興するのだ!」
あたしは驚いた。一緒に何度も死線をくぐり抜けた仲間たちが死んだと聞かされて……。信じられなかった。でもイカルスの態度はうそをついているようには見えなかったの。あたしは言ったわ。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その10)
「イカルス星の悲劇や、あなたの気持ちはわかったわ。でも、仲間を倒したあなたを、あたしは赦さない!」
イカルスの顔には驚いたような表情が浮かんだわ。あたしは続けた。
「あなたは、イカルス星やイカルス星人が恋しいかもしれない。でも、そんなあなたが様々な星を侵略し、自分と同じ悲しみを持った人々をつくり出しているのよ!」
あたしが詰め寄ると、イカルスは顔を逸らした。
「強い者が生き残っていく、それが、それがバズー様の創った宇宙の掟だ!」
“宇宙の掟”ですって!?バズーは神にでもなったつもりなのかしら?
「まちがっているのよ。どんなに小さな星でも、どんなに弱い星でも、命の重さは変わらないわ……。イカルス、あなたのお母さんだってそう教えてくれたはずよ」
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その11)
イカルスの顔には迷いがあったわ。バズーに育てられ、弱肉強食の掟をその身に叩き込まれていても、心の底には母を思うやさしさがある。そのやさしさにあたしは賭けた!でもそのとき……
「イカルス、その女を処刑するのだ!」
闇の彼方からあいつが現れた!星王バズー!!あの悪夢の中からやって来たグロテスクな怪物のような姿は一目みただけで心が凍りつくようだったわ。あの恐ろしさは忘れられない。アハメスやイカルスほどの実力者が逆らえないのもわかる気がする。
「父上!お願いです、この女は私の……」
イカルスはあたしをかばうように前へ出た。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その12)
「黙れ!!」
問答無用だった。バズーの額の第三の目から強烈な光が降り注いだ。アハメスは“懲罰の光”と呼んでいたわね?光の衝撃は凄まじかったわ。危うく心臓が止まるかと思ったくらいよ。
イカルスがかばってくれなかったらあたし……今ごろこの世にいなかったでしょうね。ある意味イカルスは命の恩人といえなくもないわ。
でも、光をまともに浴びてしまったイカルスは……助からなかったの。
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その13)
「お前をかばってイカルスは懲罰の光を浴びた。お前がイカルスを殺したも同じよ、渚さやか?」
アハメスの言葉は正しかった。さやかの心に自責の念が浮かぶ。
「でも、でも、ゴズマが地球を侵略なんてしなければこんな事には……」
「ならなかったと言うの?」
「……そうよ!」
目に力を込めてアハメスを見返すさやか。
「バズーが、ゴズマが、平和な星々を侵略するから争いが起こる。イカルスは、本当は母親思いのやさしい人だったわ。平和な時代に出逢っていたら、友達にだってなれたかもしれない。それが、バズーの息子にされたばっかりに……」
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その14)
アハメスは悪戯っぽそうな笑みを浮かべながらさやかに言葉を返した。
「“友達”ですって?クスクス、イカルスも浮かばれないわね。うそでも恋人になれた、くらいおっしゃい」
「………」
さやかの頬が微妙に赤らんだ。アハメスは続けた。
「それに、お前の言葉にはひとつ間違いがあるわ」
「エッ?」
アハメスの言葉に戸惑うさやか。アハメスは指摘した。
「“平和な星々”ですって?お前は本当にそう思っているの?ゴズマが来る前、地球は本当に平和だったの?争いは全くなかったの?」
エピソード4「星王子イカルスの悲劇」(その15)
「そ、それは……」
さやかは答えられなかった。アハメスは更に続けた。
「私が地球にやって来て、もうしばらくの時が過ぎたわ。その間、私は地球に関するあらゆるデータに目を通した」
「………」
「ウフフ、驚いたわ。地球の歴史は血で血を洗う争いの歴史じゃないの!地球で人類誕生以来、戦争のなかった期間は一体どれだけあるって言うの?知らないとは言わせないわ、電撃戦隊の頭脳たるお前が、ね?」
アハメスの言葉はさやかの胸に突き刺さった。
<つづく>
次回予告
さやかの処刑が始まった!そのとき現れた意外な人物の正体は?
レッツ・チェンジ! 電撃戦隊チェンジマン!
エピソード5 「アハメスの論理」
ふう、今日はここまでにします。
アイノチカラさん、つづき待ってます。
他の人もドンドン書き込んでください。
では、おやすみなさい。
107 :
名無しさん:04/08/12 07:20 ID:P8UASQ/4
f`゙ ‐- ,._
! .. `ヽ、 ,.ヘ -、
i.:;. ' ´ ̄` '´`〉'` へ ,.> ´  ̄ ` 、
/ / / ヽ `ヽ...... `ヽ、
,:' ,. /,.' ,.,' ,' ,' ! ヽ ヽ::.:.:... /
/ // / /〃 i!i ! i! !i. ':, ';::.:.:.:.. /
,'〃,' ,' ,' !i.|i || ! ! |! | !i ! ', ';:. く
!i i i i! i. ii!ィ'ヾi゙ヽ! i!ヽ !,!lL、i、 i |!:.. '〈
i! i! !i ! i!`,y'::::゙ャ` ` ヽy'-,ミヽ i |!:.:.. i、
ソ. i!i i il b:.:.:! 'b.:.:iヾ,'、 i! i!ヽ:. ノ ヽ
'ーヽ:!::l ! ゝ'_ソ !:;;;:.! " 〉iレ'ノ:.. ヽヽ ヽ、 寝る前の保守!
`゙ハ. ;;;;; _'__ `..." /ん,_ ノ~ ´ ヽ ヾ.、
fi i l_ヽ、 i ! '''' ,/.ハ ヽ. ',ヾ.、
,. -‐十,.´ `ヽ ヽ..ノ,. ィ'´/' _ ,.ヽ、 ヾ. ',. ',',
〃 `’´ ..:.:.:.:.':, ̄ ̄ ̄,. '´ `ヾヽ ヾ. i i !
, ..:.:.:.:.:.:.:.!‐,.テ、7、 '´ ` ', ヽ. ',', i !!
! ...:.:.:.:.:.:.:.fヘ ` ` `i 、 ', ':,. i ! .,' i!
':,. ,´`!,.-v´゙Y`Yy /..___ ',i i ,' ! / ノ
,.ゝ. ,'`´.!i' ', i. iゝ ノy‐、.v_ヽ ノ ノ' //
( ,>/ !.! i-'‐"_ヾ ̄´ :V ん,i k、'´ /´
` ´ ヽ.ノ´`ー' .::人 ‐`!ー‐'´ ヽ ハ レ'´
`ヾ==- '´ ´ `ヽ、 /!!|!|:i
` ´ レi レ!
さて、今日も小説書くか。
これまでのあらすじ
ゴズマ地球方面遠征軍司令官アハメスの罠にはまった電撃戦隊隊員・渚さやかは、ハードウォールと言う脱出不能の結界に閉じ込められ、さらに不気味な宇宙獣士の触手に締め付けられ、絶体絶命のピンチを迎えた。
処刑寸前のさやかとアハメスの対話が続いていた……。
電撃戦隊チェンジマン・アナザーストーリー
「ピンチ!捕らわれたさやか」
エピソード5「アハメスの論理」
エピソード5「アハメスの論理」(その1)
「私が地球にやって来て、もうしばらく経ったわ。その間、私は地球に関するあらゆるデータに目を通した」
アハメスはさやかに語る。無言で聞き入るさやか。
「ウフフ、驚いたわ。地球の歴史は血で血を洗う争いの歴史じゃないの!地球で人類誕生以来、戦争のなかった期間は一体どれだけあるって言うの?知らないとは言わせないわ、電撃戦隊の頭脳たるお前が、ね?」
さやかは、電撃戦隊入隊以前は地球守備隊作戦部隊の将校だった。その明晰な頭脳はコンピュータ並みと言われ、電撃戦隊の作戦面を担当している。
また、戦隊内部に自分専用の研究開発スタッフを持ち、新兵器を開発しては何度も仲間の窮地を救った。まさに電撃戦隊の頭脳と言えた。
エピソード5「アハメスの論理」(その2)
だからさやかは知っていた。アハメスの言葉が正しいことを……。人類の歴史上、平和な期間がいかに短かったのかを……。
「侵略、征服、反乱、独立……そしてまた侵略。地球はそうした戦いの歴史を積み重ねて進歩してきたのではなくて?」
「………」
「それは宇宙におけるゴズマの振る舞いとどこも変わらないわ。そうではなくて?」
アハメスの言葉は痛いところを突いていた。さやかはなにも言えず、ただ唇を噛むだけだ。
エピソード5「アハメスの論理」(その3)
「侵略者である我々ゴズマは悪。そして地球を守って戦う電撃戦隊は正義。渚さやか、お前は本当にそれを信じているの?」
アハメスの頬には見下したような笑みが浮かんでいる。
「………あなたたちゴズマが、これまでに地球でやってきた事を考えれば当然じゃない!ゴズマの侵略作戦が、どれだけ地球に脅威を与えてきたと思ってるの!?」
強い口調で返すさやか。
「オホホホホホホホホホホホホ」
堰を切ったように笑い出すアハメス。本当に可笑しくてたまらない様子だ。その哄笑がさやかを苛立たせた。
エピソード5「アハメスの論理」(その4)
「いちいち笑わないでよっ!気に障るんだからっ!」
ギリギリッ
その瞬間触手が締まった。
「あうっ、くっ」
苦痛に呻くさやか。悶える姿が微妙に色っぽい。
「アハメス様になんと言う口の利き方だ!地球人の女風情がっ!!」
宇宙獣士マーゾの怒声が響いた。
「アハメス様はアマゾ星の女王。貴様ごときが口を利くのも恐れ多いわっ、愚か者めっ!」
エピソード5「アハメスの論理」(その5)
ギリギリギリ ミシミシッ
「きゃあっ!!」
締め付けの強さにからだの骨が軋み、たまらずさやかは悲鳴を上げた。
「まあよい、マーゾ。緩めておやり?」
マーゾに命じるアハメス。
「ハハッ」
命令に応じ、触手を緩めるマーゾ。
「ク、ケホッ」
咳き込むさやか。
エピソード5「アハメスの論理」(その6)
「どうせこの女は死ぬのよ。最後に言いたいことくらい聞いてあげてもよくてよ、オホホホホホホホホ」
再び哄笑するアハメス。さやかはぐったりしている。
「あらあら、もう話す元気もなくなったかしら?かわいそうに」
アハメスの言葉に気力を奮い起こし、さやかはアハメスを睨んだ。
「そう、その目よ。いいわ。捕らえた獲物は生きが良くなくては面白くないもの。オホホホホホホホホホ」
ひとしきり哄笑した後で、ようやくアハメスは言うべき事を思い出した様だ。
「そうそう、私たちゴズマが地球に与えた脅威のお話だったわね?」
確認するアハメス。
エピソード5「アハメスの論理」(その7)
「クスッ、でも地球と言う星に最も脅威を与えてるのはお前たち地球人ではなくって?」
アハメスは指摘する。
「何百種類もの生き物を絶滅に追い込んだのは誰?自然を破壊しているのは?空気を、水を汚すのは?一体誰なの?」
「………」
「“地球人”よ!地球にとっての最大の脅威は私たちゴズマではないわ。地球の原住民であるお前たち地球人こそが、地球の最大の脅威!!」
アハメスの言葉がさやかの胸を抉った。
「お前にゴズマを“悪”と呼ぶ資格などないわ、渚さやか。我々が悪ならば、地球人もまた紛れもない悪なのだから」
エピソード5「アハメスの論理」(その8)
「………」
なにも言い返せず、うなだれるさやか。
「我々宇宙の民から地球と言う星がどう見えるか考えたこと、あるかしら?渚さやか」
アハメスが問いかける。
「………どう見える?いいえ、ないわ」
答えるさやかの声に力がない。
「宇宙から見た地球は病に犯されているみたい。悪性のカビやキノコがニョキニョキ生えて、猛毒を撒き散らして今にも死にそうよ」
「カビ?キノコ?」
さやかは不思議そうに繰り返した。
エピソード5「アハメスの論理」(その9)
「そう、毒カビや毒キノコよ。それ、何だかわかるかしら?」
「……わからないわ」
首を振るさやか。
「カビやキノコをズームアップして観察すると、面白いわよ。それ、自然に生えてきたんじゃないの。人工的に造られた建造物なのよ」
「エッ?」
さやかの心になにかが閃く。アハメスは続ける。
「もうわかったでしょ?カビやキノコの正体が……。地球を犯し、殺そうとしている毒カビ、毒キノコは“地球文明”そのものよ」
「!?なんですって!?」
エピソード5「アハメスの論理」(その10)
驚愕するさやか。
「そう、我々には地球人の文明はカビかキノコにしか見えないの。それも悪性の、ね。さしずめ地球人は胞子といったところかしら」
「………」
絶句するさやか。
「地球人は、船や飛行機や鉄道に乗って旅をする。そして遠い別の場所に行って新たに文明をもたらす。住居や建築物を造る。なにかに似てない?」
「なにかにって……?」
「カビやキノコの胞子が風に乗って舞い上がり、別の土地にたどり着いて新たにカビやキノコを生やすのとそっくりでしょ?言ったじゃない、地球人は胞子だって」
エピソード5「アハメスの論理」(その11)
「そんな!!」
自分たち地球人がアハメスたち異星人からはカビやキノコなどの菌類の胞子にしか見えない、と言う指摘はさやかに激しい衝撃をもたらした。
「アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、インド、中国、韓国、日本………地球には様々な国があり、様々な文明・文化があるわ。でもそれはね、いろんな種類のカビやキノコが生い茂っているみたいにしか見えないのよ」
「あたしたちの文化が……カビだと……」
さやかの声は屈辱に震えていた。
エピソード5「アハメスの論理」(その12)
「お前は日本人だったわね?例えばお前が他の国………そうね、インドあたりにでも移り住んだとしましょうか。
そこでお前はインド風の建物の間に日本風の建物を建てて、住まいにした。それは、我々にはインドキノコの中に日本キノコがどういうわけか生えてきたな、という風に見えるわけ。面白いでしょ?オホホホホ」
さやかにとっては笑い事ではなかった。
「アメリカキノコ、イギリスキノコ、フランスキノコ、ドイツキノコ、色々あってもキノコはキノコよ。しかもこのキノコは毒性が強いわ。宿主を傷つける毒キノコは退治しなければね?そうでしょ」
エピソード5「アハメスの論理」(その13)
「………」
アハメスの問いかけにさやかは答える言葉を持たなかった。
「わかったかしら?我々ゴズマの地球侵略は、お前たち悪しき地球文明の汚染から地球を解放するためのものなのよ」
アハメスはついに正義と悪を逆転させてしまった。
「そんな……」
ショックを受け、うなだれるさやか。
「クスクスクス、それにしてもわからないわ?なにゆえ地球はこんなにも愚かで身勝手な地球人などに“アースフォース”を授けたのか?マーゾ、わかる?」
部下に問いかけるアハメス。
エピソード5「アハメスの論理」(その14)
「ハ、いえ、わかりません」
「そうよね?地球人に期待したってムダなのに……不可解だわ?」
アハメスは本当に不思議そうだ。
「まあいいわ。もう言い残すこともなさそうね?」
信じてきたものを打ち砕かれた精神的ショックから立ち直れず、黙ったままのさやかをアハメスはそう判断した。
「ではそろそろあの世へと旅立っていただくわ?マーゾ!バンバ!」
「ハッ」
「ブルル」
アハメスの呼びかけにすぐさま応じる二体の宇宙獣士。
エピソード5「アハメスの論理」(その15)
「その女を引き裂いておしまいなさい」
ついにさやかの処刑が命じられた。マーゾとバンバはさやかの肢体に巻きつけた触手に力を込め始める。
ギリギリギリギリッ ミシミシミシッ
「アアアア――――ッ!!」
触手がグイグイ喰い込み、骨が軋んだ。たまらず悲痛な叫び声を上げるさやか。
ギリギリ ギリギリ
ある触手は胴体を分断せんと、またある触手は手足をもぎ取ろうと引き絞られる。
ギリ ギリ ギリ
(うっ、くっ、ひっ、ぐぅぅ……このままじゃ……本当にバラバラになっちゃう……)
エピソード5「アハメスの論理」(その16)
激しい苦痛の中、意識を失いそうになるさやか。
(ああ……もうダメ………)
その時、
「待てい!アハメス!!」
突然制止の声がかかった。
「何者!!」
後方からの声に驚愕し、振り返るアハメス。そこには異形の影があった。
「お、お前は………ギルーク!?」
声の主は、星王バズーの怒りに触れて宇宙の墓場に追放されたはずのギルーク前司令官であった。
<つづく>
次回予告
さやかの処刑現場に現れたギルークの目的は何か?混乱するアハメスの隙を衝き、さやかはついにチェンジした!!
「レッツ・チェンジ!チェンジ・マーメイド!!」
エピソード6 「大逆転!チェンジマーメイド」
今日はここまでです。
みなさん、さようなら。
130 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 16:45 ID:tcBAHMuT
ひまだ……小説でも書こうかな?
131 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 16:53 ID:tcBAHMuT
これまでのあらすじ
電撃戦隊隊員・渚さやかは宇宙からの侵略者、大星団ゴズマの巧妙な罠にかかり、捕らえられた。
ゴズマ司令官アハメスは、地球人こそが悪であり、ゴズマは地球を解放するためにあえて侵略をしている、と語った。
ショックを受けたさやかの処刑が始まったその時、宇宙の墓場に追放されたはずのギルーク前司令官が現れた。
132 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 17:05 ID:tcBAHMuT
電撃戦隊チェンジマン・アナザーストーリー
「ピンチ!捕らわれたさやか」
エピソード6「大逆転!チェンジマーメイド」
133 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 17:10 ID:tcBAHMuT
(その1)
「待てい!アハメス!!」
敵対する電撃戦隊隊員・渚さやかを捕らえ処刑を始めた矢先、突然かけられた制止の声に、ゴズマ地球方面遠征軍司令官アハメスは驚愕した。
(ここは何人たりとも侵入不能なハードウォールの中。渚さやか以外に私に逆らう者などいるはずがないわ。一体……)
「何者!!」
後方からかけられた声に、振り返るアハメス。そこには異形の影があった。
空中をふわふわ漂う謎の影は、まるで空気に溶け込むように輪郭がおぼろでハッキリしない。
肩から下の部分は影法師のようにぐにゃぐにゃ伸び縮みし、手足の形状すら定かではない。
134 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 17:18 ID:tcBAHMuT
(その2)
肩から上はゴツゴツした岩のような塊で、その中央に青白い幽鬼のような男の顔が埋まっているのが見える。アハメスはその顔をよく知っていた。
「お、お前は………ギルーク!?」
謎の影は、星王バズーの怒りに触れて宇宙の墓場に追放されたはずのギルーク前司令官であった。
“宇宙の墓場”とは、戦いに敗れた宇宙獣士、死に場所を持たない流浪の宇宙海賊のほか、死期が訪れたことを悟り自らやって来た宇宙生物や、事故死した宇宙飛行士、旅行者、そして難破した宇宙船などが漂っている特殊な宇宙空間領域だ。
そこでは空間が奇妙にねじれ、重力異常が起こって一度入った物は決して出ることが出来ない恐ろしい場所だと伝えられている。
135 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 17:27 ID:tcBAHMuT
(その3)
ギルークは、元々はヒューマノイドタイプのギラス星人だ。
異形の姿に変わったのは、同じく宇宙の墓場で死にかけていた別の宇宙獣士と融合したためである。そうして力を増したギルークは、ときおり宇宙の墓場を抜け出して、地球上をさまようことがあった。
リゲルオーラを横取りされ、スーパーパワーを手に入れ損ない、戦って死ぬことさえ許されずに追放されたギルークは、アハメスに恨みの念を抱いていた。
「おのれ、ギルーク!またも宇宙の墓場から舞い戻ったわね!!?」
過去にもギルークに作戦の邪魔をされたことのあるアハメスは、怒りを込めて叫んだ。
「クククク、チェンジマンは俺の獲物。キサマに横取りはさせん!」
宙を漂いアハメスを威嚇するギルーク。
136 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 17:35 ID:tcBAHMuT
(その4)
“チェンジマン”とは地球守備隊隊員の中でも特に選ばれて電撃戦隊に入隊した、さやかたち五人のチームのことだ。
地球守備隊日本支部航空部隊将校・剣飛竜。同じくレンジャー部隊将校・疾風翔。同じく陸上部隊将校・大空勇馬。諜報部隊将校・翼麻衣。
そして作戦部隊将校だった渚さやかの五人が“アースフォース”を浴びてチェンジマンとなった。
137 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 17:47 ID:tcBAHMuT
(その5)
優秀な科学者でもあった地球守備隊の軍曹・伊吹は、地球の持つ自然浄化作用にも着目していた。
地球自体が持つと思われるなんらかのエネルギーが、他の惑星に比べて遥かに強いようだったのだ。
この未知のエネルギーを、伊吹は“アースフォース”と名づけ、研究を始めた。
また、有事の際に備えて、アースフォースを利用した対異星人戦闘用の、特殊強化服部隊の設立を地球守備隊本部に提案した。
おりしも世界中で、U.F.O.の目撃例が増大し、一般人がさらわれる、いわゆる“アブダクション”が相次いでいた。
伊吹の提案は受け入れられ、電撃戦隊が結成されることになった。
しかし、無限大とも言われるアースフォースのパワーに耐えられる人間は、なかなか見つからなかった。身体機能を活性化させるアースフォースの力に、常人は耐えられないからである。
138 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 17:55 ID:tcBAHMuT
(その6)
ある者は活性化した血液の脈動により、全身の毛細血管を破裂させた。またある者は、脳内出血を起こし廃人同様になった。心臓破裂で即死した例もある。
アースフォースに耐えられる強い肉体を持った若者を選び出すため、地球守備隊は広く人員を募集した。応募者の中に、さやかたち五人の姿もあった。
旧隊員と、新入隊員の中から素質を認められた者だけを集めて訓練が行われた。
富士の樹海で行われる過酷なサバイバル。爆発に巻き込まれれば命がない危険な地雷原突破訓練。落ちれば大怪我ではすまない、命綱なしの高空ロープ渡り。etc……。
これらは全て“アースフォース適合者”を選び出すための訓練だったのだ。
139 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 18:05 ID:tcBAHMuT
(その7)
訓練の過酷さに次々と脱落していく隊員たち。それでも鬼軍曹・伊吹はシゴキの手を緩めなかった。
最後まで残ったさやかたち五人でさえ追い詰められ脱走したそのとき、ついに始まったのだ!大宇宙侵略軍団、大星団ゴズマ・地球方面遠征軍による地球侵略が!!
現れたヒドラー兵と宇宙獣士の一団によって、次々と倒されていく訓練中の守備隊員たち。過酷な訓練で疲弊している上、初めて遭遇する異星生物との戦闘になす術はなかった。
ついにさやかたち五人にもゴズマの魔の手が迫ったその時!大地が鳴動し、地の底から轟音が響き渡った!!大地より洪水のように迸る閃光!
それこそが、伊吹が研究していた“アースフォース”の光に他ならなかった。
アースフォースはまるで意思を持つかの様に、五人の若者を選んだ。アースフォースを浴びたさやかたち五人のからだはかれらの意思とは関わりなく動き、あるポーズを取った。
それはアースフォースと五人の若者との契約の証だった。
140 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 18:12 ID:tcBAHMuT
(その8)
左腕に装着していた五人の“チェンジブレス”がアースフォースに反応する。
内部に微粒子に変換して格納されていた特殊強化服、“チェンジスーツ”が放出され、五人の体表で実体化した!
地球を守る五人の選ばれた戦士、“チェンジマン”の誕生だ!!
五色の鮮やかなスーツをまとったかれらは、それぞれを守護する五つの伝説獣の名で呼ばれる。剣飛竜は赤い戦士、“チェンジドラゴン”だ。
疾風翔は黒の戦士、“チェンジグリフォン”。大空勇馬は青い戦士、“チェンジペガサス”。翼麻衣はピンクの戦士、“チェンジフェニックス”。
そして、渚さやかは白い戦士、“チェンジマーメイド”になった。彼女の超人的なパワーはアースフォースの力だったのである。
こうしてゴズマに立ち向かい地球を守る戦士、“電撃戦隊チェンジマン”の戦いの日々が始まった。
141 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 18:20 ID:tcBAHMuT
(その9)
「喰らえ!」
ドビュシッ ドビュシッ
ギルークの眼球がまるでミサイルのように打ち出された。
ドウッ ドゴーン
「ムウッ」
爆弾と化したギルークの眼球はアハメスの至近距離で炸裂した。爆風にあおられ呻くアハメス。
バチバチバチッ バリバリッ バシュ―――ン
続いてギルークのからだから電撃が放出される。
142 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 18:32 ID:tcBAHMuT
(その10)
「ハッ」
バチッ
アハメスは左の掌で電撃を受け止め弾いた。
「ハハハハハハ、どうしたアハメス?お偉い司令官どのがやられっぱなしとは情けないぞ?ワハハハハハハ」
高笑いするギルークの二つの眼球はすでに再生している。
ギルークの攻撃によるダメージはほとんどなかったが、プライドの高いアハメスは、煽られて逆上してしまい、さやかから気をそらしてしまう。それがギルークの狙いだった。
「いつもいつも邪魔をっ!」
ビシュ―――ン
ふわふわ浮かぶギルークめがけて指揮棒からビームを放射するアハメス。
143 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 18:42 ID:tcBAHMuT
(その11)
「フン、こんなもの」
重力を無視した動きでビームをかわすギルーク。余裕綽々だ。
「ハァ――――ッ!!」
裂ぱくの気合とともにギルークの両目から白いビーム光が迸る。
「ウフフフ、どこを狙っているの?」
ビームはアハメスを大きく逸れていた。しかしそれはギルークの計算通りだったのだ!
「ブルルル、グギャ―――ッ!!」
悲痛な叫びを上げる宇宙獣士バンバ!
「なにっ!?」
振り返って見ると、バンバの触手が切り裂かれ、黄色い体液を吹き上げている。ギルークのビームははじめからバンバを狙っていたのだ。
144 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 18:52 ID:tcBAHMuT
(その12)
ドサッ
「きゃっ!?」
支えを半分失ってさやかの肢体は大地に投げ出された。
「しまった!?マーゾ、逃がすな!!」
あわてて命令を下すアハメス!しかし遅かった。
「ブレス・レーザー!!」
自由になった右手でブレスを操作し、あおむけに倒れたままさやかはレーザーをマーゾめがけて発射した!
ピピッ ピ―――ッ
「グオッ!?」
ブレス・レーザーを顔面に喰らってひるむマーゾ。締め付けるマーゾの触手が緩んだ!
145 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 18:57 ID:tcBAHMuT
(その13)
「今だわ!エ――イッ」
ありったけの力を振り絞って触手を振りほどくさやか。
「ま、待て……」
あわてて触手を伸ばそうとするマーゾにギルークが背後から組み付く。
「ワハハ、キサマの相手はこの俺だ」
「ギルーク様!?何を……」
かつての上官に攻撃され、戸惑うマーゾ。
「なにをしている―――ッ!?」
逆上して叫ぶアハメス。状況は完全に混乱していた。
146 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:00 ID:tcBAHMuT
(その14)
「今よ、レッツ・チェンジ!」
ブレスを装着した左腕を上げてポーズを取るさやか。そこから両腕を回しつつ膝を折ってしゃがみ込む。
「チェンジ・マーメイド!!」
しゃがんだ状態から一気に伸び上がって左拳を天空に突き出すさやか!このポーズこそ、適合者がアースフォースを呼び出すサインなのだ。
肉体を持たないエネルギー体であるアースフォースが、その意思を伝達する依代として選んだのがさやかたち五人のチェンジマンである。
初めてアースフォースを浴びたとき、五人のからだが自動的に動いて取ったあのポーズは、“我に力を与えよ”という意味を持っており、今後このポーズを取ったとき、アースフォースは現れて力を与える、という契約の印だったのだ!
147 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:04 ID:tcBAHMuT
(その15)
「させないわ!」
ビシュ―――ン
チェンジ中を狙ってさやかに指揮棒を向け、ビームを放射するアハメス。
ジュババ
しかし吹き出したアースフォースの閃光に阻まれて、攻撃はさやかまで届かない。
ブレスの表の液晶画面にCとMを組み合わせたマークが浮かぶ。CとMは“ChangeMan”のイニシャルだ。
続いてさやかを守護する伝説獣・人魚=マーメイドの立体映像がブレスから飛び出して映される。
飛び出した人魚の映像がさやかの周りを踊るようにひとめぐりすると、まばゆい閃光がさやかを包んだ。アースフォースがさやかの呼びかけに応じたのだ。
148 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:06 ID:tcBAHMuT
(その16)
アースフォースの働きで、さやかの着ていた衣服は一度バラバラの微粒子に変換され、ブレスに収納される。
閃光の中、さやかの裸身が美しく輝く。
続いてブレスより微粒子に分解されていたチェンジスーツが放出され、さやかのしっとりとしたきめ細やかな美しい白い肌の上に再構成され、装着していく。
美しい光沢のある白いピッタリした全身を覆うスーツは、上から80・55・83のさやかのナイスなプロポーションを引き立てている。
見事にくびれたウエストには幅広の金色のベルトが巻かれている。右腰のベルトに取り付けられたホルスターにはメインウェポンのチェンジソードがガンタイプで納まっている。
チェンジソードは分解し、小型シールドを外せば接近戦用のブレイドタイプにもなる便利な武器だ。ベルトの左にはサブウェポンのマーメイドズーカを収納したウェポンボックスがついている。
149 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:08 ID:tcBAHMuT
(その17)
ところどころに入ったピンクのラインが女性らしいかわいらしさを醸し出しており、特に股間からお尻にかけて入ったハイレグのピンクのビキニラインが、さやかの長い美脚を引き立てていた。
ベルトの大きなバックルには黒地に金でCとMを組み合わせたチェンジマンのマークが。白いグラブとブーツのふちにも金があしらわれ、ゴージャス感を演出していた。
頭部をスッポリ覆うヘルメット型の白いマスクの額には、ピンク地に人魚のシンボルマークのレリーフが施されている。目の部分はピンクの縁取りのある黒いゴーグルだ。
水を操る知性の戦士、“チェンジマーメイド”の登場である!
150 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:10 ID:tcBAHMuT
(その18)
「くっ、チェンジしたわね……」
悔しそうに唇を噛むアハメス。
「ええい、バンバ、マーゾ、なにを遊んでいるの?マーメイドを倒しなさい!」
ビシュ――ン
ビームを放ち、マーゾにまとわりつくギルークを牽制するアハメス。
「ハ、直ちに…」
ギルークから解放されたマーゾがマーメイドに向って触手を伸ばす。
「何度も同じ手は食わないわ!チェンジソード!」
ホルスターからメイン武器のチェンジソードを抜き、小型シールドを外してブレイドタイプにして構えるマーメイド。隙のない構えが極まっている。
151 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:12 ID:tcBAHMuT
(その19)
シュルシュルシュル
迫る不気味な二本の触手。
「エイ、ヤアッ!」
「グワッ!?」
一刀の下に触手を斬り捨てるマーメイド。呻くマーゾ。
「ブルルルルル」
バリバリバリ ビシャ――ン
巨大な口から強力な電撃を発するバンバ!
「トォッ」
バク転でよけるマーメイド。
152 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:14 ID:tcBAHMuT
(その20)
「マーメイドズーカ!」
すばやく腰のウェポンボックスからサブウェポンを取り出すマーメイド。
黒とピンクに塗りわけられたマーメイドズーカは、普段は微粒子分解されて小さなウェポンボックスに収まっているが、ひとたびマーメイドの意思に反応すると、
“お前、一体それどこから出した?”と誰もがツッコミたくなるほど大きなボックス型のバズーカ砲となって、実体化する。
「当たれっ!」
かわいい声で叫ぶマーメイド。
バスッ
バンバめがけて発射される砲弾。
ドカッ ドフ――ン
「ギャアッ」
大きなからだが災いしてまともに喰らうバンバ。
153 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:17 ID:tcBAHMuT
(その21)
ビビビビビビ
顔面の奇妙な位置にある三つの目から、赤い光線を放つマーゾ。
「ヤァッ」
ブレイドタイプのチェンジソードから分離させた小型シールドで防御するマーメイド。
「弱点はそこね!チェンジソード!」
コンピュータ並みの頭脳で弱点を見抜いたマーメイドは一瞬でブレイドとシールドを組み合せ、ガンタイプにしてマーゾを撃つ!
ドシュ――ン ドシュ――ン
「グッギャアアアアアアアアア!!!」
弱点の目を二つまともに射抜かれて大地を七転八倒するマーゾ。
154 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:18 ID:tcBAHMuT
(その22)
「ああっ、マーゾ!?おのれ、マーメイド!!」
部下のピンチに怒り、戦闘に加わろうとするアハメスだったが、その前にギルークが立ちはだかった。
「アハメスよ、お前の思い通りにはさせん!」
「くっ、死に損ないの亡霊めっ!」
アハメスをギルークが食い止めている間にマーメイドはバンバに肉迫していた。マーメイドズーカの直撃を喰らったバンバの上部の松ぼっくりは一部破損し、亀裂が走っていた。
角も一本なくなっている。触手はギルークのビームに切断され、使い物にならなかった。満身創痍だ。
155 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:20 ID:tcBAHMuT
(その23)
「さっきはよくもやってくれたわね!?赦さない!!」
マーメイドの気迫は凄みがあり、巨大なからだのバンバに怯えが走った。やけくそになったように、メチャクチャに電撃を放射するバンバ!
バリバリバリ バリバリバリ ビシャ―――ン
「エイッ、ヤァッ……トォッ」
アクロバティックな動きで華麗に電撃をかわしながらバンバに迫るマーメイド!
「ブルルルルル」
触手も使えず電撃も通用しないと悟ったバンバは、三百キロ近い巨体を利用しての体当たり攻撃を試みた。
156 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:22 ID:tcBAHMuT
(その24)
「ブルルルルルルルルル」
猛獣のように唸りながら突進するバンバ!よけずにバンバを見据えるマーメイド。小柄な彼女はバンバの体当たりを食らえばひとたまりもない。
「トォ――ッ」
ブレイドを構え、ジャンプ、空中一回転。
「エエエエエエエエイッ」
遠心力を加えたパワーで斬りつけるマーメイド!さらにバンバの突進力が加わり、総合ダメージは計り知れない!敵の力さえ計算に入れて利用するとはさすがである。“電撃戦隊の頭脳”という異名もダテではない。
157 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:24 ID:tcBAHMuT
(その25)
ズバッ バシュウウウウウ
「グワッ!?ギャアアアアアアアアアア」
黄色い体液を噴水のように吹き出してのたうちまわるバンバ。もはや戦闘不能は誰の目からも明らかだった。
「クククク、ご自慢の宇宙獣士は二匹ともオダブツのようだぞ」
アハメスを引きつけていたギルークが可笑しそうに笑う。
「なんですって!?そんなバカな?」
驚愕して辺りを見回すアハメス。確かに宇宙獣士は二体とも大地に倒れ伏し、立っているのはマーメイドだけだった。
「アハメス!次はあなたの番よ!!」
158 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:26 ID:tcBAHMuT
(その26)
アハメスにブレイドを向けるマーメイド!
「くうっ」
圧倒的有利な状況からの逆転に、歯噛みするアハメス。唇から滴る一条の赤い血が、彼女の受けた屈辱の強さを物語っていた。
「クククク、面白い面白い。俺は高見の見物といくか」
ギルークはふわりと浮かぶと天空高く舞い上がった。
「いくわよ、アハメス!!」
「来なさい、マーメイド!!」
二人の女戦士の壮絶な戦いの火蓋が切って落とされた!!
<つづく>
159 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:27 ID:tcBAHMuT
次回予告
ゴズマの罠を打ち破ったチェンジマーメイドはアハメスに戦いを挑む。女同士の激烈なる戦いの果てに待つものは!?
レッツ・チェンジ!電撃戦隊チェンジマン!
エピソード7 「激突!マーメイドVSアハメス」
160 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 19:29 ID:tcBAHMuT
ふう、ようやくワンエピソード書いたぞ。
モニターの見すぎで目がいた〜い。
しかし、この小説読んでくれてる人、いるのかな?
161 :
波動拳 ◆orzOU9Vus. :04/08/14 19:32 ID:Y3kQ+/JL
162 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/14 20:29 ID:tcBAHMuT
さてと、誰も読んでない小説でも書くか。
これまでのあらすじ
ゴズマ前司令官ギルークの出現で混乱するアハメスの隙を衝き、渚さやかはチェンジマーメイドにチェンジした。
瞬く間に宇宙獣士二体を倒したマーメイドは、次の標的をアハメスに定めた。
こうして二人の女戦士による凄絶なバトルの幕が上がった!
電撃戦隊チェンジマン・アナザーストーリー
「ピンチ!捕らわれたさやか」
エピソード7「激突!マーメイドVSアハメス」
(その1)
「いくわよ、アハメス!!」
小石が散らばる広大な採石場に、チェンジマーメイドの凛とした声が響き渡る。
「来なさい、マーメイド!!」
マーメイドの挑戦に応じるゴズマの女司令官・アハメス。対峙する二人の女戦士の間に激突する気迫の塊が見えるようだ。
「ククク、この勝負どちらが勝つか、見ものだな。ワハハハハ」
上空ではギルークが二人の戦いを見守っていた。
「イヤアアアアアアアア」
ブレイドタイプのチェンジソードを構えてアハメスに突っ込むマーメイド!
(その2)
「愚かな、喰らいなさい!」
ビシューン ビシューン ビシューン
指揮棒をマーメイドに向け、ビームを連続発射するアハメス!だがマーメイドはビームの軌道をあらかじめ読んでいるかのように軽やかにかわす。至近弾はシールドで弾き、あっという間にアハメスとの距離を詰めた。
「エエイッ」
アハメスに斬りつけるマーメイド!
ギィン
指揮棒で受けるアハメス!火花が飛び散り、金属が焼けたにおいが漂う。
(その3)
ギギギギギギギギ
ありったけの力を込めて斬り結ぶ二人。と…
「甘いっ」
ギャリィン
ブレイドを受け流すアハメス。マーメイドの体勢が崩れた!
「オホホホホホホホホ」
ビシッ バシッ
「きゃあっ」
指揮棒の先端から光波ムチを伸ばし、容赦なくマーメイドを打ち据えるアハメス!
(その4)
「オホホホホホホ、そらっ、そらっ、さっきの威勢のよさはどうしたの?オホホホホホホ」
哄笑しながらムチを振るうアハメスの瞳は嗜虐の悦楽に酔いしれている。
ビシッ
「ああっ」
バシッ
「ううっ」
マーメイドはアハメスのなすがままだ。
「ええいっ!!」
さらに大きなダメージを与えようと、ムチを高く振り上げた瞬間のわずかな隙をマーメイドは見逃さない。
(その5)
「ヤァッ」
すばやくアハメスの懐に飛び込むと、脚払いをかける!
ドサッ
「あうっ!?」
倒れた衝撃で呻くアハメス。
カシャッ
アハメスの上に馬乗りになったマーメイドは、瞬時にブレイドとシールドを組み立て、ガンタイプにするとアハメスの顔面に狙いをつけた!
「終わりよ、アハメス!チェンジソード!!」
(その6)
ドシュ――ン
「ヒィッ!?」
ビームはアハメスの額の銀のティアラを撃ち砕いていた!額から飛び散る真っ赤な鮮血!危うく命拾いしたアハメスは、ありったけの力でマーメイドを押し退けた!!
「どきなさいっ!!」
「きゃっ」
アハメスの蹴りを喰らって吹っ飛ばされ大地を転がるマーメイド!
額を押さえてふらふらと立ち上がるアハメス。
「うう、うう…赦さない、赦さないわマーメイド……」
その血塗れの顔には凄まじい激怒の形相が浮かぶ!
174 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/16 04:43 ID:FSzriPlt
今日はこのへんにしとこう。
誰も読んでないけど、一応あげとくか。
房総返信!!ゴレイジャイ!
俺は多田忠一、永遠の中学一年生だ。
というのは嘘で、忠一を変換したらただ中一という単語が出てきただけの簡単な設定である
実は悪の秘密組織ジャンキー軍団と戦っている
ジャンキー軍団には俺たちの敵、宇宙外から来た「ムッチムッチィー」という人類の敵がいる
俺はそいつらと戦っている
俺の特殊能力は…メール、房総へんs(ry じゃなくて少し先の未来を読める
まぁ2〜3秒の未来なのだが殴られそうになるとき使うと、どういうルートで向かってくるかが余裕というくらいわかる
ここは房総半島に位置するわれらの秘密基地、名前は「熊のガソリンスタジオ」
「熊野ガソリンステーション」だろ、とか突っ込まれる名前だ
しかもでかでかと、看板まで用意している
東京にはでっかい看板で
「君もゴレンジャイに入ろうin房総半島、熊野ガソリンスタジオ」とマジでかく書かれている
よくわれらの敵「ムッチムッチィー」に見つからないな…と感心できるほどのものだ
俺たちの「X錬態」(ゴレンタイと読む)はアカレンジャイ、アカレンジャイ、キレンジャイ、キレンジャイ、キレンジャイ、とこの5民組(5民?なんじゃそりゃ)
で結成されている
俺はリーダー、ムラサキレンジャイ(ねぇだろ)の中一と(また中一か)呼ばれている
(嘘です、実はアカレンジャイです(´Д⊂グスン)
だってムラキレンジャイもほしいよね?ほしいよね?(見てる人たち:いらねぇよバーカ
あ、すみませぬ
そしてもう一人のアカレンジャイが「田中紅羅」さん
女性だ、俺と同じ中学一年生、クラスメイトだ、特殊能力は瞬間移動、どんな離れたところにいても1秒で現れる
しかも俺の片思いの相手
そしてキレンジャイ、キレンジャイ2、キレンジャイ3は林屋3兄弟
なんとこいつら3つ子である、しかも俺のクラスメイト
林屋派地紋、林屋3兄弟の長男であり、唯一かめ○め派が撃てる。しかもあだ名はパチモン(ってか名前
林屋歩根、林屋3兄弟の次男であり、恨みの力が最強、唯一人をマインドコントロールできる、名前の振り仮名は、「ぽこん」
林家馬鹿茂乃、林家3兄弟の馬鹿もn(ry じゃなくて三男だ、最強に力が強い、100dハンマーが振れる、振り仮名は「ばかもの」
さぁ、これから俺たちと「ムッチムッチィー」との代走舌(大壮絶)なバトルが始まる…
177 :
ヤシ肉:04/08/16 21:43 ID:52gfLZpq
読んでないけど面白いと思うよ。文章力あるよね。
プロの小説家になれるんじゃない?俺が保障するよ。
まあ読んでないんだけどね。
とりあえず、擬音と!が多すぎだろ。とかマジレス
ここはわれらの基地、房総半島にある「熊のガソリンスタジオ」
ここで俺たちは会議をしていた
まず紅羅が
「ムッチムッチィーって何ナノ?」
忠一が答える「だから地球を侵略に来た地球外せいb…」
と答えている合間にバカモノ、ぽこん、パチモンが
「普通の地球外生物だよ!!」と声を合わせていう。俺はかまわず続けて
「uつだよ、紅羅さん」
めちゃ沈黙…
「あのさぁ…」
『『『『ギロッ』』』』
「ひぃっ…」
また沈黙
「何で忠一だけがにらまれるのよ!!」
自分もにらんでたくせに…という言葉を忠一は飲み込んだ
しかも紅羅さん、フォローになっていない発言
さして続けてバカモノが
「そうだよ、忠一がかわいそうだよ!」
お前ら…と忠一、この言葉を飲み込む
そしてパチモン
「だよな、なんで忠一だけ白い目なんだよ」
それから続けてぽこん
「うんうん、忠一かぁいそうだよー」
ここでとうとう忠一の怒りが頂点へ!!
「てめえらみんなで俺睨んどいて、それかよぉぉ!!」
『『『『ギロッ』』』』
まただ…、あきらめた忠一、だが内心怒っているのは確かだった。
このあと洗面所の鏡の前で忠一が引きつった顔を治そうとしていた、だがこの出来事を今はみんな知らない
とルあーずここまで、おれageせんもんですから…切腹!!!
183 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/17 18:37 ID:QxsF4RM+
あれ?いつのまにこんなにレスが……
Creiさん、面白いです。続き、期待してます。
ヤシ肉さん、ほめていただいてありがとう。
ナポレオンさん、よく言われるんですよね〜
みなさん、こんなスレに来ていただいて、どうもありがとうございました。
全く誰も見てないわけじゃないんだ〜
とわかってうれしいな。
この勢いで小説書こう。
(その7)
「……ジャンゲラァァァァァン!!!」
銀髪を振り乱し、叫ぶアハメスに応えるように黒雲がわき起こり、稲妻が走った!
ビカッ ピシャ――ン
「クァァァァァァァァァッ」
「クァァグルルルル」
黒雲の中から稲妻と共に現れたのは、双頭の巨大怪鳥ジャンゲランである。
そのコウモリに似た構造の翼を広げると二十メートルにはなるだろう。二本ある長い首はドラゴンに似ており、右の金色の頭の額には前方に突き出た一本角が、左の銀色の頭のこめかみあたりから斜め後方に二本の角が生えている。
(その8)
ジャンゲランはその傍若無人な凶暴さで名を宇宙に轟かせており、支配下に置くことは非常に困難と言われていた。しかしアハメスは飼い馴らすことに成功したのだ!
「来たわね、私のかわいいジャンゲランよ」
アハメスの血塗れの顔に凄絶な笑みが浮かぶ。
バサバサバサッ
「きゃあっ」
その翼が巻き起こす羽ばたきの風圧だけで、マーメイドは吹き飛ばされそうになる!
「ハァ――ッ」
一声叫んでジャンプしたアハメスは、ジャンゲランの背に降り立った。
(その9)
「ウフフフ、よくも私の顔に傷をつけてくれたわね?もう容赦はしないわ。ジャンゲラン、おやりなさい!!」
「クァァァァァ」
ジャンゲランは宙を滑るように滑空すると、その鋭い足の爪でマーメイドを捕らえようとする!
ガッ
「ヤァッ」
危うくマーメイドはかわしたが、ジャンゲランの爪が触れた地面は大きく抉り取られている!捕まっていたらひとたまりもなかった。
(その10)
「チェンジソード!」
ドシューン ドシューン
舞い上がるジャンゲランをマーメイドはガンタイプのチェンジソードで狙ったが、すばやい動きに翻弄され、ほとんど命中しない。当たっても火花を散らすだけでダメージは皆無だ。
(ジャンゲラン……恐ろしい敵だわ……でも負けない!!)
ジャンゲランと以前戦った事のあるマーメイドは、対ジャンゲラン用の秘策を練っており、逆転のチャンスを窺っていた。
(その11)
「クァァァァァァ」
バサバサッ
ジャンゲランの巨体がマーメイドに迫る!今度こそ鋭利な爪で引き裂くつもりだ!
「トォッ」
「クァッ?」
ジャンゲランがマーメイドを見失い、戸惑う。
「マーメイドズーカ!」
そのときマーメイドはジャンゲランの直上、わずか三メートルの位置にいた。
ジャンゲランの移動スピードを瞬時に計算したマーメイドは、その超人的なジャンプ力でジャンゲランを飛び越していた。高速移動で視界が狭くなり、自分を見失うだろうことも計算の内である。
(その12)
「マーク!」
宙返りしながら右の金の首の後頭部に照準を合わせるマーメイド。
「ファイア!!」
バスッ
サブウェポンのマーメイドズーカから飛び出す砲弾!命中すればジャンゲランの首ひとつ使い物にならなくなる!しかしそれを見逃すほどアハメスは甘くない。
「ハードウォール!」
キィン
無敵の結界、ハードウォールに阻まれ砲弾は弾かれた。ジャンゲランの上で笑うアハメス。
(その13)
(ダメだわ、ハードウォールがある限り遠距離攻撃は通用しない!なんとか懐に入らないと……)
着地しながら次の策を練るマーメイド。
「オホホホホホホホホ、おいきなさいジャンゲラン!マーメイドを叩き潰すのよ!!」
ハイテンションで命令するアハメス!美貌を傷つけられ、ブチ切れたようだ。
「クァァァァァァ」
再びマーメイドを狙う宇宙怪鳥ジャンゲラン!
ピシャァァァァァァ
すれ違いざま右の金の頭の口から冷凍ストームを吐きかける!
(その14)
「ヤァッ」
跳び込み前転で危うくかわすマーメイド!
ピシピシピシピシ
直前までマーメイドがいた地面が固く凍りつく!
(危なかった……今あれを浴びるわけにはいかないのよ)
すばやく立ち上がり、体勢を立て直すマーメイド。ジャンゲランの巨体が再び迫っていた。
(次は、“あれ”でくるはず。そのときが逆転のチャンスよ!)
「オホホホホホホ、手も足も出ないの?マーメイド」
勝ち誇るアハメス。
(その15)
「ジャンゲラン、トドメよっ!!」
「クァァァァァァ」
アハメスの命令に応え、ジャンゲランは左の銀の頭の口から超高熱火炎を放射した!!
グオオオオオオオオオオッ
「ああっ」
紅蓮の炎に包まれ、たまらず悲鳴を上げるマーメイド!
ゴゴゴゴゴゴ ボッ ボッ
容赦のない火炎攻撃の高熱はチェンジスーツでも防ぎきれない!スーツの中のさやかは必死で灼熱地獄に耐えていた。
194 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/17 19:06 ID:QxsF4RM+
今日はこのへんにしとこう。
また、誰かレスつけてくれないかな?
こういうとこ書いてもろく感想はもらえないと思うよ。2chには創作文芸板とか
あるからのぞいてみるのもいいんじゃない?後、小説の書き方とか書いてある
サイトもあるしそういうとこで勉強してみるのもいいと思うよ
>>195 ご忠告ありがとうございます。
創作文芸板、覗いてみます。
さて、今日も続き、いってみよう。
198 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/18 11:48 ID:qc6gk5SI
その前にちょっとあげ。
(その16)
(まだよ、まだ……もう少し!)
「ウフフフ、燃えてしまいなさいマーメイド!オホホホホホホ」
勝利を確信し、哄笑するアハメス!
しかし、マーメイドは逆転の瞬間を狙っていた!!
「負けないわ、アハメス!」
火炎地獄の中でマーメイドが叫ぶ!
「火には水よ!マーメイド・アクアストリ――ム!!」
マーメイドが両腕をクロスさせると、そこから大量の水が勢い良く噴出した!!水を操るマーメイドの技のひとつだ!
(その17)
バシュ―――ッ
「何!?」
突然吹き出した水に戸惑うアハメス。
からだを回転させながら三百六十度全方位に水流を浴びせるマーメイド!
ジュバババ ジュワ―――ッ
炎と水の激突で、あたり一面もうもうと水蒸気が立ち込めた。
「ムッ!?マーメイドはどこ?」
発生した水蒸気が霧となってアハメスの視界を塞ぎ、マーメイドの姿を見失わせる。この隙をマーメイドは狙っていたのだ!
(その18)
「今度はこちらの番よ!喰らいなさい、アハメス!マーメイド・タイフーンウェェェイブ!!」
たちまち巻き起こる大嵐!!アハメスを乗せたジャンゲランを巻き込んで荒れ狂う!
アースフォースをその力の源とするチェンジマーメイドには、気象をコントロールする能力が備わっていた。先程のマーメイド・アクアストリームも大気中の水分をコントロールすることで可能となった技である。
ジャンゲランの吐き出す超高熱火炎の凄まじい熱量を利用し、霧を発生させて時間を稼ぎ、発動するまでにタイムラグのある大技、マーメイド・タイフーンウェイブを極める!さすが元作戦部隊将校、見事な作戦だ!
(その19)
ゴオオオオオオオオッ
「クァァァァァッ!?」
「クァッ クァァァァ!!」
マーメイドが起こした嵐に、まるで風に舞う木の葉のように翻弄されるジャンゲラン!アハメスもジャンゲランの背中にしがみつくので精一杯だ。
「おのれ、マーメイド、味な真似をするわね……」
ふたたびの逆転劇に、感心するアハメス。しかし敵の強さを褒めている場合ではなかった!
(その20)
「マーメイド・アタ―――ック!!」
ギュワオオ―――ン
「なにぃっ!?」
チャンスに畳み掛けるように天空高く舞い上がったマーメイドが、アースフォースの光を迸らせてアハメスへと突っ込んできたのだ!!ハードウォールも間に合わない!
ドカァァッ
「キャアアアアアアッ!?」
マーメイドアタックを胸にまともに喰らったアハメスの口から初めて悲鳴が上がった!ジャンゲランの背中から吹っ飛ばされ、宙を舞うアハメス!!まるで流れ星のように大地へ向って落下していく!
(その21)
スタッ
華麗に着地を決めたマーメイド。
ドゴォッ グシャァッ ズズ―――ン
無様に叩きつけられ大地にめり込むアハメス!アハメスを中心に直径三メートルほどのクレーターが出来ており、マーメイドアタックの威力の凄まじさを物語っていた。
「覚悟はいい?アハメス!」
「ウグッ」
ダメージを受けたアハメスに、トドメを刺さんと駆け出すマーメイド!その右手にはブレイドタイプのチェンジソードが握られている。
(その22)
「ま、まだよっ」
全身の力を振り絞ってクレーターを抜け出すアハメス。その足元はふらふらして覚束なかった。相当のダメージが残っているようだ。
「ヤアアアアアアアアッ」
気合の入った雄叫びを上げてアハメスに迫るマーメイド!まさしく電撃の如きスピードで、突っ込んでくる!!
(これで決めるっ!チャンスはアハメスがジャンゲランから離れた今しかないわっ!!)
タイフーンウェイブの嵐に巻き込まれ方向感覚を失ったジャンゲランは、主人であるアハメスの姿を見失い、あさっての方角へ向って飛んでいた。
今日はここまでにします。
ではまた。
さて、小説でも書きますか。
(その23)
「エエイッ」
肉迫して斬りつけるマーメイド!
「ウ、ハァッ」
ギギィン
最初の一撃を指揮棒でなんとかしのぐアハメス!だがダメージは重く、戦士としての本能と、女王としてのプライドでなんとか応じている格好だ。
「エイッ、ヤァッ」
ギン、ギギン
弱っているアハメスに容赦なく攻撃を畳み掛けるマーメイド!ここでアハメスを倒せなければハードウォールから脱出することは不可能になる。マーメイドも必死だ!!
(その24)
「トォッ」
ギィン
「うぁっ!?」
ブレイドのすばやい太刀さばきで指揮棒を弾くマーメイド!アハメスのからだが泳いでバランスを崩した!その隙を見逃すマーメイドではない!!
「ヤァッ、エイッ!!」
ドカドカッ
ジャンプキック二連発!!一撃目でアハメスのあごを、二撃目で右腕を蹴り抜く!
「グハッ」
脳を揺らされ白目を剥くアハメス!指揮棒も吹っ飛び隙だらけだ。
(その25)
(やれるっ、今ならアハメスを倒せる!!)
マーメイドの戦士としての本能が勝利を確信し、歓喜に震えた!!
「トドメよっ、ヤアアアアアアッ」
ブレイドを振りかぶり、打ち下ろすマーメイド!勝利は目前だ!!と、その時、
ビシッ
「え?なに!?」
マーメイドの右腕になにかが絡みついた!アハメスの額の直前でブレイドが止まる。
「キサマにアハメス様を倒させはせん!!」
それは植物型の宇宙獣士マーゾの触手であった!背後より迫るマーゾの顔面には黒焦げの大穴が二つ空いており、グロテスクさを増していた。
(その26)
「グフォフォ、オレには目が三つあるんだ。二つしか潰さなかったのは失敗だったなマーメイド!!」
シュルルルル シュルルルル
ツタ状の不気味な触手を伸ばしてマーメイドを絡め取るマーゾ!
「ああっ!?いやあっ」
復讐鬼と化したマーゾはもはや見境がなかった。マーメイドの最も女性らしい部分である胸や股間にまで触手を伸ばしてくる!!
「なによっ、H!はなしなさいよっ!」
「グフォフォ、はなすものか〜〜」
(その27)
触手だけでは飽き足らず、両腕で背後からマーメイドを抱きすくめるマーゾ!触手の締め付けで右手のブレイドを取り落としたマーメイドはなす術がない。
「グフォフォフォ、地球の女はこんなに柔らかいのか?」
マーメイドのしなやかなからだを撫で回し、感触を楽しむマーゾ!その姿は地球の痴漢と変わらない。ホントに異星人か?
「イヤン、なにするのぉ、そこ、ダメェッ!」
どうやら敏感な場所に触れたらしく、マーメイドの声に甘い吐息が混じる。
「グフォ?ここか?ここがいいのか?」
撫で回し、揉みしだくマーゾ!すっかり痴漢行為が気に入った様子である。
(その28)
「あ…く……うう――ん、いやああ………」
かわいい声で色っぽく悶えるマーメイド。マーゾの巧みな指遣いによって、官能の嵐に巻き込まれる!いきなり始まった淫らな攻撃に、マーメイドの優れた頭脳も対処不能だった。
「ううっ、ううっ」
額を押さえ、首を振るアハメス。脳震盪から回復したようだ。
「私は一体…?」
仰向けに倒れた状態から上半身を起こすと揉み合うマーゾとマーメイドの痴態がアハメスの目に入った。
(その29)
「おおっ、マーゾ、無事だったの!?」
部下に呼びかけるアハメス。その声に歓喜が混じる。
「ハッ、アハメス様。こしゃくなマーメイドめはこのマーゾが取り押さえて御座います」
「そうか、お前が私を救ってくれたのね?」
「ハハッ」
体勢を立て直したアハメスはジャンゲランを呼び戻す。
「ジャンゲラァァン、私はここよ!!」
「クァァァァァァ」
アハメスの呼ぶ声にすぐさま飛来するジャンゲラン。戦力を整えたアハメスは窮地を救ったマーゾに声をかける。
(その30)
「マーゾ、よくやったわ、褒めてあげる。その傷ついたからだでよくも……」
「アハメス様……」
敬愛するアハメスに褒められ、感激するマーゾ。マーゾはゴズマに入団する以前からアハメスと共に戦った宇宙獣士であり、絆も深かった。
「お前もよく戦ったわ、マーメイド。さすがは電撃戦隊の頭脳!あっぱれな戦いぶりだったわよ?」
好敵手の健闘を讃えるアハメス。
「でも、ここまでのようね?オホホホホホ」
「くうっ、アハメス……」
寸前までものにしていた勝利を逃し、悔しがるマーメイド。
(その31)
「もう逆転はないわ。ジャンゲラン、おやりなさいっ!」
「クァァァァァァ」
ピシャァァァァァ
アハメスの命じるままマーメイドに冷凍ストームを浴びせるジャンゲラン!
「グフォッ?」
あわてて触手を引っ込めマーメイドから離れるマーゾ。
ピシピシピシピシ
「ああっ、しまった!」
触手が外れても冷凍ストームを浴びたマーメイドはたちまちカチコチに固まって動けなくなる!
(その32)
「オホホホホホホホホホホ」
ジャリッ ジャリッ
哄笑を上げながらゆっくりと近づくアハメス。
スーツの中で戦慄するさやか!
ジャリッ ジャリッ
「ううっ、動け、動いて!?」
必死の努力も空しく凍りついたマーメイドのからだはピクリとも動かない!
「オホホホ、さようなら、チェンジマーメイド?」
アハメスは右腕をゆっくりと伸ばし、掌をマーメイドに向ける。
そして……最後の言葉を唱えた。
(その33)
「ハード・アタック!!」
ドグワオオオオオオオオ
マーメイドのからだはアハメスの右手から迸る五色のエネルギーの奔流に巻き込まれた!!超絶の力、スーパーパワーを得たアハメス最大の必殺技、ハードアタックだ!!!
「きゃあああああああああああああ、あっ」
チェンジマーメイドの白い姿はハードアタックの巻き起こす凄まじい衝撃波の中に……消えた!!
<つづく>
次回予告
マーメイドの攻撃でそのプライドを傷つけられ、荒れ狂うアハメス!ハードアタックを受けたマーメイドの運命は?
レッツ・チェンジ!電撃戦隊チェンジマン!
エピソード8 「恍惚のアハメス」
今日はここまで。
段々ノッて来たぞ。
1さんは何歳なの?
224 :
1 ◆NSS7hXSEqQ :04/08/22 00:23 ID:ofiQmjys
>>222 え?私ですか?……本当のこと言わないとダメですか?
>>224嫌なら別にいいけど。なんとなく好奇心で知りたいだけなので。正確じゃなくてもいいから、例えば
10代後半とか大雑把でもいいんで。
・・・・・・・マジで? それともネタ?
>>227 マジです。
西暦1969年(昭和44年)一月七日生まれの35歳。
そ、そうですか・・・。俺とは20歳違いですね