きのこニュース総合スレ

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107しいたけお
秋の味覚異変、山でも…キノコ生育に遅れ

 今夏の猛暑や厳しい残暑が、秋の味覚に異変をもたらしている。

 サンマの不漁に続き、マツタケやマイタケといったキノコ類の生育が遅れ、
例年なら既にピークを迎えているはずの収穫時期は大幅にずれ込んでいる。
岩手県内各地では、イベントが中止や延期に追い込まれる事態も出ている。

 宮古市川内の道の駅「やまびこ館」。9日から予定していた「まいたけまつり」は
1週間延期され、ようやく16日に始まったが、主役のマイタケが集まらない。

 まつりの目玉の、市内生産者による直売テントは、いまだに机やイスが折り畳まれたまま。
マイタケ品評会も、25日までの期間中に開催のめどが立っていない。

 花巻市東和町にある日ノ欠共有林組合のキノコ園では、ほだ木約1500本を埋めた土に
マイタケの影も形もない。枯れ葉を取り除きながら、同組合総務の伊藤功さん(70)は
「例年なら、9月半ばから下旬にはいっぱいに出てくるのだが……」とため息をつく。

 ここで採れたマイタケは、26日の「田瀬のみのりまつり」で販売予定だった。
すでにまつりの26日の開催は中止した。延期して開催するかは、マイタケの出方次第だ。

 宮古市まいたけ研究開発センターによると、生育が遅れている原因は、厳しい暑さと雨不足。
マイタケは地面の温度が15〜16度で生育するが、今年は猛暑や残暑が続き、温度がなかなか下がらないという。

 雨不足も重なり、例年なら9月半ばに最盛期を迎える収穫は、2〜3週遅れになると見られる。
ただ、暑さはピークを過ぎたが、岩脇充・指導補助員は「マイタケは寒すぎても成長しない。
一気に気温が下がっても困る」と心配する。

 秋の味覚の王様・マツタケにも影響は及んでいる。

 年間出荷量5トンを誇り、県内有数の産地である岩泉町。例年は9月20日頃から
1週間が出荷最盛期だが、今年は高原など涼しい地域を除き、生育していない。

 岩泉まつたけ事業協同組合によると、こちらもお盆後の残暑で地面の温度が依然高いことが原因。
仙台英紀主幹は「このまま徐々に気温が下がれば、収穫量自体に影響はないだろう」と話すが、
マツタケが秋の食卓に並ぶには、もう少し時間がかかりそうだ。
(2010年9月19日13時20分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100919-OYT1T00339.htm