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ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :
主水はおはつに八丁堀同心であることを積極的に隠している様子はない。
知られたら知られたで仕方ないが、八丁堀の旦那として若いおはつに妙な距離感や
警戒感を持たれたくないはということであろう。
袖の下好きの主水だが、この一膳飯屋では妙な気遣いはして欲しくはないところであろう。
あくまでおはつに恋心(?)を抱く人間中村主水でいたいところだ。
また、主水の年輩から見て、おはつが主水を独身と見ているとは考えられない。
「一筆啓上狂言が見えた」
仕置料が人形という超異色のスタート。偽狂女ネタ。
市松も印玄も終盤の仕置シーンまでほとんど登場しない回であり、
ほぼ主水の一人舞台、後期オタ(=アホ多数)にはさほど珍しいことでもなかろうが、
仕置人時代を知る者には時の変遷を感じさせるものがある。
印玄の漫画ちっくな殺しは面白く、ハンギングした頼み人の娘に対する主水のふとした
いたわりも良いシーンだ。
ターゲットの大店の主に扮するのは稲葉義男氏、昨日の入れ札ネタの話が志村喬氏、
官兵衛→五郎兵衛の流れである。この辺に黒澤へのオマージュを感じさせる。
そして商人の手先の殺し屋には若き日の蟹江敬三氏がキャスティングされている。
行きつけの一膳飯屋でのおはつもまじえた中村家(の人々)のコントは、
女性3人を女スリにしてしまう主水、他愛もないネタだが、後期オタの知能レベルには
ジャストフィットか(w