必殺仕業人2〜あんたこのスレどう思う

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149ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
第28話「あんたこの結果をどう思う」
久々となるやいとやの顔見せ有りの殺しでスタートする最終回、
闇の組織の登場、後期作品からは完全に姿を消してゆく凄惨な拷問シーン(水責め、
火責め)等、仕掛人+仕置人風の最初期のハードなテーストが堪能出来る見応えある作に
仕上がっている。
この分、後期シリーズを見慣れた脳天気でアホな殺ヲタにはきついものがあるやも
しれぬ(w
剣之介&お歌あぼーん編として名高いが、敵方となる武家夫婦も真面目で一途な人物像で
あり、ここに主水がメーンとして絡んで来るひとつの時代劇として見ても十分に
面白いものとなっている。
クライマックスの果し合いにおいて、主水は「仕業人中村主水」とも
「八丁堀同心中村主水」とも名乗らず、単に「中村主水」とのみ名乗りを挙げて戦い
に挑む。かって、あのモロボシ・ダンが「恒点観測員340号」や「ウルトラセブン」
としてではなく、「モロボシ・ダン」個人として戦いに挑んだが如く…
画面の主水に向かって、思わず我を忘れて「ダン!」と叫んで、続いて「ダン、漏れも
助太刀致すぞ、シュワッチ!ヘンシーン!トオー!…」とか言いながら、
画面に向かってダイブしてしまったアホな殺ヲタも多いことかと思う。
必死に手を伸ばす瀕死の剣之介とお歌、しかし2人の手は触れ合わないまま絶命する…
死を賭しても遂に乗り越えられなかった武士と下人の身分差を象徴する非情なキャメラ
ワークが光る。
しかし、牢屋同心に左遷されたばかりのしょぼい主水、河原乞食ライフな剣之介&お歌
を中心としたヘタレムードが全開、やいとやのつかみ所が無い存在感も映えた番組初期、(美川陽一郎(仕掛人第2話のあの老仕掛人だ!)扮する老牢屋同心も出ていた頃)
と比較した場合、後期には仕事人レベルの凡作も多く、最終回はそのままとして
今少し早く終了していれば(全24回程度)、後の評価がよりアップしたのではないか
と思われるのが惜しまれる。

今回にて僕の「必殺仕業人」論考も最終回を迎えました。
御愛読ありがとうございました。また、どこかであ会いしましょう。