新選組!のさらなる続編

このエントリーをはてなブックマークに追加
17Z新選組
最終話

大久保「近藤勇!!コテツを捨てろ!!」
近藤勇「大久保!!」
大久保「大した役者だったよ、近藤勇。話し合いの余地が無いとするならば、ここがお前の死に場所になるな。」
近藤勇「いや、もう一人役者がいるな。」
大久保「!?」
西郷「フフフフ・・・・・・」
大久保「そうだな。こんな芝居じみたことは西郷の領分だったな。」
西郷「私は歴史の立ち会い人にすぎんから、そうも見える。が、近藤勇よりは冷静だ。」
近藤勇「私が冷静でないだと!?」
西郷「そうだよ。貴様はその手に世界を欲しがっている。」
大久保「西郷の言う通りだろう、近藤勇。ならば徳川家再興に手を貸せばいい。その上で世界のことを共に考えよう。」
18Z新選組:2006/01/04(水) 23:17:23 ID:InFPb9L2
大久保「この小うるさい見物人を倒してな。」
近藤勇「大久保。私はただ、世界を誤った方向に持っていきたくないだけだ。」
大久保「じゃあ聞くが、徳川家を倒し、徳川幕府を排除した世界で、お前は一体何をしようというのだ?」
近藤勇「私が手を下さなくとも、新政府への覚醒で人類は変わる。そのときを待つ。」
大久保「私に同調してくれなければ排除するだけだ。その上で徳川家を再興させる。それがわかりやすく人に道を示すことになる。」
近藤勇「また同じ過ちを繰り返すと気付かんのか!!」
大久保「世界の都合というものを洞察できない男は、排除すべきだ。」
土方「それは違う!!」
菊文字則宗を構え現れる土方。
近藤勇「トシ!!」
土方から放たれるプレッシャーを感じ取る大久保、西郷、そして近藤勇。
19Z新選組:2006/01/04(水) 23:20:49 ID:InFPb9L2
近藤勇「トシか・・・!!」
土方「本当に排除しなければならないのは、地球の重力に魂を引かれた人間達だろう!けど、そのために大勢の人間が死ぬなんて間違ってる!!」
西郷「愚劣なことを言う。」
大久保「生の感情を出すようでは、俗人を動かすことはできても、我々には通じんな!!」
土方「人の心を大事にしない世界を作って、何になるんだ!」
大久保「天才の足を引っ張ることしかできなかった俗人共に何ができた!!常に世の中を動かしてきたのは一握りの天才だ!!」
土方「違う!!」
近藤勇「トシ、退け!!」
土方「嫌だ!!」
大久保「ちっぽけな感傷は世界を破滅に導くだけだ、おっさん!!」
近藤勇「トシ!!・・・・・・」
20Z新選組:2006/01/04(水) 23:22:49 ID:InFPb9L2
土方は大久保のみを狙い、戦場を突き進む。
土方「お前だ!いつもいつも、脇から見ているだけで、人をもてあそんで!!」
大久保「勝てると思うな、小僧!!」
大久保のサーベル攻撃を、ミニエー銃をサーベル状にして受け止める土方。
土方「許せないんだ!俺の生命に代えても!体に代えても!こいつだけは!!」
大久保「こいつ・・・何だ!?」
土方「わかるはずだ、こういう奴は生かしておいちゃいけないって。わかるはずだ、みんな、みんなにはわかるはずだ!!」
なおも攻めてくる大久保に押されそうになる土方。そのとき。
源さん「焦りすぎじゃ!!だからいけん。」
21Z新選組:2006/01/04(水) 23:24:47 ID:InFPb9L2
大久保のサーベル攻撃で、ライフルを切られる土方。さらに声が聞こえる。

沖田「パワーがダンチなんだよ。そん時は、どうすればいい?」

ライフルを捨て、大久保に向かっていく土方。


大久保「土方はどうしたんだ!?」

死んでいった者達の意思が集い、強烈な光を放つ土方。
22Z新選組:2006/01/04(水) 23:27:10 ID:InFPb9L2
土方「わかるまい。戦争を遊びにしている大久保に、この俺の体を通して出る力が!」
大久保「体を通して出る力!?そんなものがアームストロング砲を倒せるものか!!」
土方「何!?」

土方「まだ、抵抗はするのかあああああああああああああ!!」

 土方はアームストロング砲に突進し、虎徹でアームストロング砲を破壊する。さらに、別のアームストロング砲をめがけて突撃していく。

土方「うおおーーーー!!」
大久保「アームストロング砲、動け、なぜ動かん!!」
虎徹がアームストロング砲をを突き破り、大久保をも押し潰す。
23Z新選組:2006/01/04(水) 23:28:48 ID:InFPb9L2
大久保「うおーーーーー!!」
土方「ここからいなくなれーーー!!」
土方の兜が割れる。

大久保「私だけが・・・死ぬわけがない・・・貴様の心も一緒に連れていく・・・ヒ、土方・トシゾウ・・・」
土方「やったのか!?・・・あ・・・光が、広がっていく!?」

 爆発するアームストロング砲。そして飛ばされる砲弾。相馬がそれに気付き、土方の元へかけつける。
24Z新選組:2006/01/04(水) 23:30:38 ID:InFPb9L2
相馬主計「副長!生きてるんでしょ!?副長!返事をして!土方!!」
相馬主計は、土方を双眼鏡で確認する。
土方「あ!?大きな星が点いたり消えたりしている。はははは、大きい。彗星かなあ。いや、違うなあ。彗星はもっと、バーっと動くもんな。」
精神が崩壊してしまった土方を見て、言葉を失う相馬主計。
土方「暑っ苦しいなあ、ここ。ふう、出られないかなあ。おーい、出してくださいよ、ねえ。」
相馬主計「・・・艦長、榎本総裁、土方副長が・・・聞こえますか、開陽丸・・・」
土方と共に開陽丸に向かう相馬主計は、ガトリング砲を発見する。
相馬主計「そう、お前も開陽丸に帰りたいのね。」
 開陽丸まで無事戻った相馬主計。開陽丸は戦い残った巡洋艦とともに、五稜郭の海域を離脱していく。
 こうして薩長軍は消滅し、戊辰戦争は終結した。

Z新選組〜fin〜