【辰ぁん】必殺 商売人【目玉】

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287ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
「江戸プロフェッショナル 必殺商売人」第26話「毒牙に噛まれた商売人」
今日の最終回は、工藤栄一演出らしい光と影のコントラストを強調した
キャメラワークの冴え渡った一編、ストーリーもおせい謀殺をめぐるスリリングな
ものである。
ビデオ最終回シリーズ等で最終回である本作だけを見た者は、「商売人」という作品は
面白いものではなかったのか、最終回以上に面白い話が多数あるのではないか、
といった大きな誤解をしてしまうのではないだろうか。
結局、新次あぼーんで幕引きとあいなった商売人。
遂に、これは面白いと推せる話が1本も無いまま終了となった。
(制作本数の違いがあるとはいえ、「仕事人」以降の後期作品でも、探せば、
何本かは一応は面白く見られる作品があると言うのにである)
5段階評価(A〜E)で、「親にないしょの片道切符」(19話)
「暴走を操る悪の大暴走」(21話)「殺した奴をまた殺す」(22話)
あたりのC評価が最高といったところか。
「仕置人」「仕留人」「仕置屋」「仕業人」「新仕置人」「商売人」と続いた
前期主水シリーズ中、総体的な評価としては、自分は、「仕置人」がシリーズ中の
最高傑作と考えるが、「新仕置人」までの作品であれば、評者によってどの作を推すかは、
個人的な好みがあっても良いかと思うが、「商売人」が前期主水シリーズ中最大の失敗作であることは異論が出ないところである。
制作スタッフやキャスティングだけを見ると、ずらっと一流どころの名前が並んでおり、
ネタそのものは興趣を惹くものもあるのだが、当時の番組そのものの退潮傾向(番組終了の噂もあり)に流されしまったかのようである。
「仕置人」を想起させる19話のような残酷なテーストを強調する方向性もあったとは
思うのだが、後の仕事人シリーズのような華麗さを追及したのが仇となったようである。