必殺シリーズ総合57 偽善大往生

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32ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
>>31
外部との交流が少なく、ヒス気味の権力者らしいエゴが剥き出しになった
ということかと思う。
お美代の方の見せしめが意味するところは、
「自分に1度でも逆らった者は容赦しない、精神面でも徹底的に叩き潰す」
という主旨でしょう。下の者に対する恫喝の意味合いである。
しかし、お美代の方はエゴイストだが、ざんばら髪にされて実家の父に泣きついたり、
多分にお嬢様育ちの弱さを感じさせる面もある。
仕置されるシーンも、恐怖のあまり鉄に抱きすくめられても無抵抗なまま背骨折りされて
しまう。
この点、「力をかわす露の草」に登場する若年寄の妻おぬいは、怪物雲右エ門(大前均)
を従え、みずからもガンをぶっ放す凄さ。最後は女だてらに(?)錠の手槍を首に
突き刺される次第。
石女ゆえのコンプレックスが、
サドと異常性愛(明確に描かれていないが雲とは肉体関係が示唆されている)に
転化しただけに、より凄まじいものがあった。