【この世は人情紙風船】助け人走る

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657ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
初期に関しては、基本線は明朗時代劇とする通説は正解と言い得る。
例えば、「島抜大海原」のヘビーな展開については、私の論考中でも指摘したとおりでは
あるが、その後味は決して悪くはない。それは、
実父を裏切り結果的に死に到らしめる結果となった老人を平内が許す展開における
「…そしてあんたのような可愛い娘さんができたんだからそれでいいじゃねぇか」
という台詞等に端的に顕れている明るい未来志向ゆえであろう。
父娘が平内父子に対する贖罪のため憤死するという展開も必殺シリーズでは考えられなく
もないのだが、番組の趣旨からあえてそうしなかったのだと理解出来る。
為吉殉職、一時期解散状態、V3加入を経てぐだぐだ沈滞状態に陥る後期
(というよりは終期)には、このような未来志向は影を潜めてしまう。
658ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :2006/11/05(日) 17:56:31 ID:qLsPr76G
はなはだスレ違いではあるが、主水の最強パートナー論において、鉄と秀を同列で語る
という誤りを犯しているものが見受けられるが、主水視点で見ると、
鉄は仕事仲間の範疇を超えた人生観の一部さえ共有したポン友と言い得る。
(以後も多くの殺し屋たちとチームを組む主水ではあるが、「鉄」的存在は登場しない)
まさに、公私に渡るイコールパートナーであり、主水が「仕置人」最終回における
道行きにまで同行しようとしたのは、まさに鉄の存在あってこそだったと考えられる。
これに対して秀は、主水が一流の殺し屋に育てた(「仕事人」初期等には主水に殴られたり、怒鳴れたり、その若さを窘められたりする秀の姿を見ることが出来る)という面もあり、
長期に渡るチームメイトとしての連帯感はあれど、年齢差による価値観の違いもあって、決して鉄のようなイコールパートナーには成り得ない者である。
イコールパートナーという点に着目すると、非主水シリーズの例で言えば、
「仕事屋稼業」の半兵衛と政吉は、年齢差ゆえ、やや半兵衛が兄貴分的存在の
友達関係だが、「助け人」の文十郎と平内は必殺シリーズでは珍しい完全なる
イコールパートナーであると言える。

沢尻エリカの必殺シリーズにおける正しい使い方についても検討してみましょう。
プライベートにおける意外なまでの柄の悪さを活かして、悪女役(吉原の気位が高く冷酷な花魁、大藩のわがままで残酷な姫様等)、あるいは、
野川由美子嬢が演じたおきん役のような鉄砲肌の女性工作員等が適役か。
とにかく、20代前半の売れっ子若手女優の中では、1番必殺シリーズ適性と言うたもの
があるやに思える。
長澤まさみ、上野樹里、綾瀬はるか等が必殺シリーズ(たとえ後期でも)出ている姿は
想像外だが、エリカだけはガチでOKかも。