▼▼▼大河 新選組! 101▼▼▼

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564名乗る程の者ではござらん
…話がそれましたね(笑)。
 そんな訳で、新選組ファン向けに作品を描いてしまう事によって表れる顕著な弊害に、
「キャラクターの魅力を表すエピソードを描き忘れる」というのがあります(笑)。
 「新選組なんだから、カッコイイに決まってる!」という所から描き始めてしまうんですね。 どういう事かというと…

 初回を見て私は「こんな近藤勇は嫌いだ!」と思ったんですよ。
 「真っ直ぐだ」とセリフ上ではよく聞く近藤勇像を言わせているけど、
その真っ直ぐを感じさせるエピソードが一体どこにあったんでしょうか?
 「試衛館を江戸一番の道場にする」と言いながら、稽古をするシーンのひとカケラもない。
 挙句怪しげな初対面の浪人(龍馬)に誘われた、さして興味もなかった黒船見学の為に、
一番大切なはずの家業を休ませてくれと養父に言い放つ。 無責任この上ない男じゃないですか!
 いくら終盤に佐久間象山とのやりとりで「こいつバカなだけではないのかも?」と思わせるエピソードをはさまれても、
違和感を覚えるだけで全然納得できません。 「なるようになる」という時世観も、そこに至るまでの、
行き当たりばったりの思いつきですべて動くいい加減さを見続けていると、おおらかさより「考えがないだけ」という頭の悪さを感じてゲンナリでした。
 それ以降の話でも、土佐に帰る龍馬に「見送らせてくれ」と、自分からシツコク言っておきながらアッサリすっぽかす誠意のなさ。
 たとえもういないと思っても、駆けつけるのが心意気というものだろう!!
 嫁との対面も「苦手だから」とすっぽかす。 相手がどれ程傷つくか、まったく考えていない証拠でしょ?
 そんなヤツが稽古代の取り立てに行った先で、「お金より、また稽古に来てくれる方が嬉しい。」なんて
思いやりの言葉を突然言った所で、また違和感にシラケるばかり。
 これらのエピソードの何を信じて、近藤勇が真っ直ぐだと思えばイイのか??? 三谷氏はホントにこんな近藤勇が描きたかったんでしょうか?