必殺シリーズ総合28 許せぬ悪にとどめ刺す

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97ミステリ板住人
かって後期シリーズにおける廚やアーパーの乱入が、前期シリーズの再放映や商品化
を後押しした例もあるように、出来が悪い作品のソフトもある程度売れないと、
後が続かないというディレンマは存在するよね。
とにかく、新スレ移行によりパチ廚やゲーム廚が消えてほっとしてます。

うーん、やはり全話手元に置きたいのは「仕置人」だな、
後、話数が少ないしコンパクトにまとまってる感がある「からくり人」。
なぜ「仕掛人」は無いかと言うと、優れた面白い作品であるのは論じるまでもないのだが、
殺しに対する基本的なポリシーが、どうも偽善的で鼻につくんだよね。
例の半右衛門曰く「世の為、人の為にならない連中しか仕掛けない」というヤツ。
呼称が統一されていないこともあり、私は必殺シリーズの主人公たちを「殺し屋」と
書いてるわけだけど、どうも上記の台詞は殺しという行為を精神的に隠蔽するための
綺麗事に過ぎない気がして最後までなじめなかった。
原作の半右衛門は、ぱっとしない小男なので、ぼそぼそと話しているイメージが強いの
だが、テレビ版で山村聡氏が演じる押し出しが良い大店の主人風な半右衛門に、
堂々とこの台詞を言われると、白けることこの上なかった。
このポリシーは、殺しを表看板にしない助け人の清兵衛、仕事屋のお清(二人とも「清」という一字が名前に入っているのが皮肉めいた感を受ける)等、後のシリーズの元締にも
引き継がれる。
この言った点では、第1話における主水の「俺たちゃ悪党宣言」、第22話における鉄の
「俺たちゃ地獄行き宣言」が光る「仕置人」はいい。
そう言えば、仕置屋でも捨三との会話で、仕置屋と殺し屋は違うと思うと言う捨三に
対して主水が「いったいどう違うって言うんでぇ」とか言って切り返していた。