138 :
AVR:
>>111 ┌──L──R──C──┐
│. │
└-─-─-─-─────┘
1
図の回路の同調周波数は ωo = ─── であり、インピーダンスは
√(LC)
1
Z = R + j ( ωL − ── ) の虚数項がゼロになって Rだけになる、
ωC
と丸暗記しちゃいました?
残念! R があれば ωo じゃないんです。
上図の 自由振動 【外力が無い自由な振動】の周波数を求めれ
ばすぐ分かります。方程式はお馴染みのキルヒホフ。電流を変数に
して、回路を一巡した電圧がゼロ、
d i 1
L── + R i + ─ ∫i d t = 0 を使いましょう。
d t C
で、 (似たような形の式を何度も解いた経験があるはずだから)
解は だんだん小さくなる正弦波であることは分かり切ってる。
だんだん減衰する波形は: εAt (A<0)
正弦波状の振動波形は: εjωt
電流を εAt ・εjωt =ε(A+jω)t と書きます。
指数関数で書く理由は 微積分が超簡単だから。
139 :
AVR:02/10/03 19:28 ID:Q0CxhZy/
電流を時間で微分すると di/dt = (A+jω) ・i
1
時間で積分すると ∫i dt = ──-─ ・i
(A+jω)
このふたつを運動方程式に入れると、
1
L(A+jω) ・i + R i + ──── ・i = 0 と、微分方程式でなくなった!?
(A+jω)C 要するに 結果を予想して代入す
れば 解けてしまうのでした!
欲しいのは A や ω だからもっと解く。
i は全部にあるから消せる。(驚かないこと。欲しいのは i でない)
分母の複素数を全部に掛けて 分母から無くす。
そしてから複素数の2乗をひらくと、
R R 1
A^2 − ω^2 +2jAω+A─ + jω─ +── = 0 (自力で確認すること)
L L ■■
で、式全体がゼロ ということは実数部も虚数部もゼロなわけで、
R 1
実数部 = A^2 −ω^2 +A─ + ── = ゼロ
L ■■
R
虚数部 = 2Aω +ω─ = ゼロ
L
と、二つの式に分けることができる。連立方程式だからあとは簡単、
140 :
AVR:02/10/03 19:29 ID:Q0CxhZy/
虚数部の式からAが簡単に求まって、
1 R
A = −─ ─ ( L/R は見慣れた時定数であることに注意 )
2 L
これを実数部の式に入れ、
1 R . 1 R R 1
─(─)^2 −ω^2 + (−─ ─ )─ + ── = ゼロ
4 L 2 L L ■■
ωを求めると、
________
/ 1 1 ■ 冒頭の ωo より大きい?小さい?
ω= / ── − ─ (─ )^2 ということで、自由振動の周波数は
V LC 2 ■ ωo ではなかったのでした。
ωoでないなら冒頭のインピーダンス Zの虚数部はゼロにならない
⇒ 純粋なRではない。(純粋なRになる周波数はωo)
( 付録 )
同調回路の質の良さ (品質:クォーリティ Quality )を数値で示すために
ωoL 有用成分 筋肉
Q = ── を使います。これは───── とか、─-─ のような評価法です。
R 邪魔成分 脂肪
これを使うと ______
/ 1
ω= ωo / 1 − ─── と、見通しのよい形になります。
V 2 ■^2 Qが無限大で ω=ωo ですね。